[2935] ノマドワークに便利なアイテムを紹介!

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《ドラマに浸るたびに考えさせられることがある》

■電網悠語:日々の想い[169]
 mother:母性は女性を狂わすのか
 三井英樹

■ショート・ストーリーのKUNI[87]
 7番目
 ヤマシタクニコ

■?×?×CrossOver Talk[13]
 ノマドワークに便利なアイテムを紹介!
 ──これがあれば、もっとベンリに楽しめます!
 杏珠



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■電網悠語:日々の想い[169]
mother:母性は女性を狂わすのか

三井英樹
< https://bn.dgcr.com/archives/20101014140300.html
>
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「不毛地帯」の次に惹きつけれたのは「mother」。松雪泰子、つくづく薄幸で芯の強い女性が似合うなぁと毎週毎週見入っていた。忘れられないのは、「フラガール」の誰もいない練習場での独演シーン。まさに息を呑む美しさ。あれほど強烈な自律性はないけれど、迷いながら、戸惑いながら進む姿が危うくまぶしかった。そして子役の芦田愛菜。将来が楽しみな子が一人増えた。

  ▼mother
  < http://www.ntv.co.jp/mother/
>
  ▼mitmix@Amazon - Mother [DVD]
  < http://astore.amazon.co.jp/milkage-22/detail/B003S4EK0G
>

物語は、一人の家庭内暴力を受ける少女と、女性教師の逃避行の果て。いびつな出会いから、互いが惹かれあっていく様、そして命を救う行為と犯罪行為。巻き込まれる周囲の人たちの決意と、その励まし。主人公の過去に絡めながら、一度受けた傷がどこまでも断ち切れずに残る業のような感覚。代償の大きすぎる秘密。そして、別れというか再生と呼べるような未来。

物語はほぼ女性だけで進んでいく。何人か男性は出てくるが、その頼りない姿は、見てて哀しくなる。主人公の母娘にしても、息子ならどうだったろうとか全然考えられない。芯の強さの部分から、娘でないと成立しないなと思ってしまう。見ながら、役立たずの自分の姿を見せ付けられる想いもした。

少々ネタバレになってしまうが、最終回の時間の感覚がなんとも言えず、本当に最後の15分間は何度も見直した。10年というスパンで、子供と向き合う。できないなと素直に溜息をつく。手取り足取りで10年なら、なんとかなると思う。でも離れて10年、意識し続けて、である。気の遠くなりそうな時間の隔たりと、包み込むような大きさだ。

そして、想いを伝える手段として、手紙という形態の存在価値。mailでそそくさと用件を済まそうとするけれど、贈る言葉の重みと、保存期間や形としての姿としては、電子媒体の弱さを考えさせられる。10年保存できるmail。Gmailならまぁできそうな気はするが、大切にしまい込むようには行かない。

更に、番組全体のコピー。「母性は女を狂わせる」。何度も何度も考えた。ここに出てくる女性達は狂わされた者たちなのか。このコピーは本当にこの物語全体を現しているのか。狂っているのは社会なのではないか。何が犯罪で何が正義なのか。狂わされたかもしれないが、その後正気に戻ったというべきではないか、などなど。


私は実は過去に本を出したことがある。それも育児本。「ミルクエイジ─平成パパの子育てレポート─」。長男が三歳、長女が一歳になるまでの我家の奮闘期。会社で育児に向かう先輩達に刺激され、書き溜めたもの。自主出版でもと思ったところ、編集者の目に留まり形にして頂けた。

  mitmix@Amazon - ミルクエイジ─平成パパの子育てレポート
  < http://astore.amazon.co.jp/milkage-22/detail/4072150193
>
  ▼MilkAge-ユウトとアンナ-平成パパの子育てレポート
  < http://homepage3.nifty.com/mitmix/MilkAge/index.html
>
  ※)基本的には校正前の生原稿(完全放置状態)

もっと書き残したいものはあったけれど、これが限界。でもこのお陰で家族として会話が弾んだ時期もある。諸々のトラブルの際に、読み返して力付けられたこともある。

息子が大学に入り、まさに紆余曲折しながらの歴史が少しずつ、かろうじて家庭や家族の形に整い始めている。叱り/叱られる関係から、徐々に個別の独立体になろうとしている。ネットが共通の話題になり、今一番平穏な時期にさしかかりつつある。私が知らないことを子供達から聞く、私が学んできたことを疎まれながらも話す。どこかで見た光景を演じている気さえする。

それでも、自分がそうしたように、さっさと家を出るようにチクチクとつついている。もはや探すのも大変だろうけれど、私が過ごした四畳半の下宿生活は、その後の価値観を大きく支えている、一人でやり続けることの大変さを学ぶ場として、二十歳前後の時間はうってつけだった。

共にいるからこそ家族。それでも離れても家族。自分達の立脚点を考えながら、それぞれの繋がりの強さも考えてみる。さすがに、このドラマには敵わない。


親が子に望むもの、親が子にしてやれること。その大きさと、小ささ。このドラマのようには行かない。そもそも日常的な設定は殆どないドラマだった。短い期間に交わされた重い交流の持続性。こんなにも鮮明に残り続けるのかと問いながら、残り続けて欲しいと願う自分に気付かされる。本気で、幸せになって欲しいなと願わされた。

そして、友達のように語り合う母娘の姿を想う。どんな会話が交わされるのだろう。最後の手紙に綴られたように、色々と考える。笑う笑顔に様々な想いが重ね合わされるのだろう、抱きしめても抱きしめても未だ足りない何かもあるだろう。でも軽やかに笑いながら、涙しながら話すのだろうなと想う。

幸せの形の様々さ。見た目以上に蓄積された歩みの重み。そして10年先を見つめる視線。そのための覚悟。画面に映し出される以上に広がる世界に感謝したくなる。


毎回ぐしょぐしょになりながら、こうした種類の感動をWebで伝えるのは難しいなと思う。気移りしてしまう分、ここまで没頭できないだろう。そもそもこのドラマは言葉がどれもポツリポツリだったので、異常に集中して聞き耳たてていた。そんな緊張感をWebに持ち込む事自体が難しい。日頃五月蝿いコマーシャルさえ、一息入れるためのリズムとして機能していた。未だ未だTVの力は大きいなと感じる。

様々な情報や感動が、様々なメディアを通して、私達の身の回りを囲っている。ネット最優先の生活は職業柄致し方ない部分もあるけれど、様々な融合や共存も考えていくべきなのだろう。ドラマに浸るたびに考えさせられる。

【みつい・ひでき】感想などはmit_dgcr(a)yahoo.co.jpまで
・再)[セミナー]RIAC:RIAコンソーシアム: [Bセミ-XVII]
〜HTML5のインパクト:Web情報発信はどう変わる〜
< * http://www.riac.jp/2010/10/b-xviihtml5web.html
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The書道の開発の裏側お見せします。
・mitmix : < * http://www.mitmix.net/
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・Twitter : < * http://twitter.com/mit
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■ショート・ストーリーのKUNI[87]
7番目

ヤマシタクニコ
< https://bn.dgcr.com/archives/20101014140200.html
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ある夜、ある家の子ども部屋で。
「みんな知ってる? またおやじがシールを集めているみたいだ」
末っ子の六郎が言った。
「シール?」五郎が言った。四郎、三郎、二郎が順々に
「シールを集めて?」
「それが?」
「どうなるんだい?」
最後に一郎が遅れて
「ぼく、知らない」と答えた。

「何も知らないんだな」六郎はため息をついた。
「おやじが集めているのは缶コーヒーについてるシール。それを10,000枚集めるとロボット1台と交換してくれるんだ。おれたちみたいな。今、キャンペーンやってるんだよ」
「えっ」五郎から二郎までが声をそろえて、少し遅れて一郎も驚いた。
「おれたち、ロボットなの?」
「今ごろ何言ってんだよ」
「知らなかった」
「おれ、ロボットだったんだ」
「そういえばなんとなくそんな気がしないでもなかったけど」

「じゃあおれたちも、その...シールを集めて交換されたわけ?」
「おれたち、おまけだったのか!」
「あ、それで!」
「どうした?」
「にいさんの首のところにYAMADA COFFEEと、小さく刻印してあるんだ。ほら、ここ」
「そういうおまえの首にもあるぞ」
「やっぱり!」
「あ、おれの首にもあるっぽい」
「げ! じゃあほんとなのか!」
「おれたちロボット」
「しかもおまけ」

「でも、なんで6人、いや、6体も?」
「うちの親はふたりともオタクだもん。違うモデルが出ると絶対ほしいんだ。だから、必死で集めるみたいだよ。なんせ10,000枚だから簡単じゃない。自分でコーヒーを買って飲むだけじゃなく、頼んで譲ってもらったり、シールが落ちていたら拾うとか」
「異常だな」
「1体で十分だろ、ふつう」
「同意」

「でも、そのつど性能がよくなってるだろ。初号機である一郎にいさんは前後に歩くことができるだけで、表情も変えられない。2号機の二郎にいさんから『ほほえみ』という表情が加えられた」
「ああ、それで一郎にいさん、いつも同じ顔なんだ」
四郎が言った。
「すみません」
一郎がまじめに答えた。

「3号機の三郎にいさんからは『怒り』の表情が加わった。歩行も、前後に加えて横にも歩けるようになった」
「え、にいさんたち、横に歩けないんだ」
三郎が言った。
「ほっとけ」
「ほっといてください」

「4号機の四郎にいさんから斜め方向にも歩けるようになった。表情には『大笑い』が加わった。5号機の五郎にいさんからは『悲しむ』という表情が加わり、歩行はあらゆる方向に、くるくるまわることもできるようになった」
「で、おまえ、六郎はどんな機能が加わったんだよ」
「6号機のぼくからは、歩行フォームがぐんと美しくなった。ひざを曲げてよちよち歩いていたのが人間のようになめらかに歩ける。そして、まぶたを閉じたり開けたりできるようになった」

「それでおまえ、自慢そうにしょっちゅうまばたきしてるんだな!」
「まばたきできたってどうってことないだろ!」
「ひざが曲がってたって歩けりゃいいじゃないか。自慢すんな!」
「別に自慢してないし。文句は開発者に言ってくれよ」
「えっと...すると、次の新しいモデルというのは、もっと機能がアップしてるわけだよな?」
「だろうな」
「6号機、つまりおれの後、2年半のブランクがある。それまでは1年〜1年半くらいで次のモデルが出ていたのに。だから、YAMADA COFFEEロボマニアの間では異様に期待が高まっているんだ」

「ええっ」
「そうなんだ」
「おれたちよりはるかに、優秀ってわけ?!」
そのとき、玄関で物音がした。
「しーっ! おやじが帰ってきたようだ」
6人は声をひそめた。といっても、これらのロボットたちの会話は人間に聞こ
えるはずないのだけどね。
「お帰りなさい、遅かったわね」
「ただいま。疲れたよ」
そんなやりとりに続いて、隣の居間にふたりが移動してきた気配がする。

「シールはどうなったの?」
「それだよ。喜んでくれ。やっと10,000枚目を手にいれた」
子ども部屋の6人はどきっとした。
「そうなの?! すばらしいわ。いよいよ7人目を迎えることができるのね」
「うん。すでにシールのついたコーヒーの発売は終了しているから、もうだめかと思ってた。応募期限があさって必着だから、ぎりぎり間に合った。確認してみよう。今日手に入れた一枚で10,000枚になるはずだから...おや、おかしいな。9,999枚しかない」
「え、そんな。数え直したら?」

「うん...数え直そう...いや、やっぱり足らない。9,999枚あると思っていたのがまちがいだったのかなあ。しかし、今からではむずかしいぞ」
子ども部屋の6人はなんとなくほっとした。
「あきらめるって言うの? そんな」
「いや、何回やっても、いっしょだ」
「私も数えるわ...9,992、9,993、9,994、9,995、9,996、9,997、9,998...ああ、やっぱり足りない!」
そのとき、子ども部屋で一郎がゆっくりと腕を上げた。なんと、その手には
「YAMADA COFFEE」のシールが!

「にいさん、そ、それは...」
「そんなものがここに!?」
「落ちて、いました」
「しいっ! 声が大きい!」
「だいたい、にいさん、よくそんなものがつかめるよな」
「まったくだ!」
六郎がまばたきしながら説明した。
「初号機は前後に歩くしかできない、表情もない、なのにそれらとはアンバランスに高機能な部分があって、それが『指先でティッシュ1枚でもつかめる』だった。コストがかさむので、2号機からは搭載されなくなった。おれにもない機能だ...」

「そのシールをどうするんだ、にいさん」
「父さんや母さんが喜ぶのなら、これをわたそうと、思います」
「そりゃあ喜ぶだろう」
「喜んで応募して」
「7体目がくる」
「もうひとりここに? 狭くね?」
「ここは6人でちょうどだと思うけど」
「そうだそうだ!」
「これ以上、弟はいらねえぜ!」

そのとき、隣の部屋から声が聞こえた。
「今回はだめか。でも、今度のモデルはまったくレベルが違うらしい。ああ、ほしいなあ...」
「そうだ、ねえ、いまあるロボットを全部ネットオークションで売って、そのかわり7号機を買えば?!」
「ええっ!」
子ども部屋では悲鳴があがった。一郎はほとんど隣の部屋に渡しにいこうとし
ていたシールをひっこめた。しかし、よく考えたらやはり渡したほうがいいの
だ、と考えてまたひっこめるのをやめた。

「そんなことができるはずないじゃないか」
父親の声が聞こえた。子どもたちはうん、うん、とうなずいた。
「一郎だけ売ろうか。あれはレアもので高く売れるかも」
一郎は泣き崩れた。ただし無表情で。
「にいさん、し、しっかり!」
「初号機を売るのはもったいないわ。二郎、三郎、四郎あたりはどうかしら」
と母親の声。
「ひ、ひでー!」
「鬼かっ!」

またもや子ども部屋では悲鳴。一郎は弟たちを必死でなだめ
「だいじょうぶ。ぼくがこれを、渡すから」
立ち上がりかけたところに父親の声がした。
「いや、ここはよく考えよう。これまで必死になってシールを集め、6体まで入手した。どれもぼくたちには大切な、実の子ども同然のロボットだ。そう思いながら、実は集めることにばかり夢中で、愛することが足らなかったかもしれない。ここはひとまず集めるのは休んで、いまの子どもたちをかわいがってやれ、ということかもしれないな」
一郎はシールをひっこめた。あたたかな感動が子ども部屋を包んだ。五郎はく
るくるまわり、六郎はせわしなくまばたきした。これでいいのだ、これで...と
思っていると

「でも...うわさでは7号機はすごくかわいいらしいのよ。女の子モデルなんでしょ?」
一郎はあわてて立ち上がった。シールを指先に持って。みんなも一郎の背中を押した。すると父親の声。
「いや、それが実はYAMADA COFFEEの社長夫人そっくりに作ってあるらしい」
一郎はシールをひっこめた。広がる落胆ムード。
「それはライバル社のTANAKA COFFEEが流したデマよ」
「え、ほんとに?」
「そうよ。ほんとはそこらのアイドルなんか軽く超えてるレベル。しかもグラマー」
一郎はシールを取りだした。二郎、三郎、四郎、五郎、六郎もなだれを打つように一郎を押した。押しすぎて...

ばきっ。

お父さんとお母さんは驚いた。ドアを破って子どもたち、というかロボットが6体、重なりあって居間に倒れ込んできたから。
「どうしたんだろ、こいつら...おや、一郎の手にあるのは」
「シールだわ! YAMADA COFFEEの!」
「うん、でもこれじゃ無効だね」
一郎が握りしめたシールは熱で無惨に焼けこげていた。
「初号機の限界だな。このスペックでこの機能は重すぎるんだ」
「残念だけど、今回はやっぱりあきらめましょうね」
「そうだな...」

「残念だなあ。妹に会えなくて」
六郎はしきりにまばたきしながら言った。
「そんなこと言うな! 一郎にいさんの身にもなってみろ」
三郎が怒りの表情で言った。
「そうだよ。あんなに、手のひらに大やけどしてしまったのに」
五郎が悲しみの表情で言うそばで四郎は斜めに歩きまわり、二郎は「にいさん、だいじょうぶだよね」とほほえんだ。
「はい、だいじょうぶです」
一郎は無表情で答えた。

【ヤマシタクニコ】koo@midtan.net
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
< http://yamashitakuniko.posterous.com/
>

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■?×?×CrossOver Talk[13]
ノマドワークに便利なアイテムを紹介!
──これがあれば、もっとベンリに楽しめます!

杏珠
< https://bn.dgcr.com/archives/20101014140100.html
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デジクリ読者の皆さん、こんにちは。studio H.M代表のディレクター/デザイナーの杏珠(あんじゅ)です。

以前、このデジクリで「〈ノマドワークスタイル〉に必要な道具や環境を考えてみる」という内容のコラムを書かせていただきました。執筆後もワクワクしながら、いろんなガジェットやアプリケーション、Webサービスを試してきて、もっと便利に、もっと楽しくしてくれるアイテムが私のもとを訪ねてきてくれましたので、ぜひその相棒たちを紹介したいと思います。

今回は3つのシチュエーション+番外編に分けて、個々のシチュエーションごとに「ハード」「ソフト」「サービス」をピックアップして解説していきます。気になっている方、購入を予定しているという方に、すこしでもお役に立てればと思います。

●シチュエーション1:出張先など、宿泊先のホテル
まずは宿泊先のホテルなどでの作業を快適にするアイテムを2つ紹介します。

1)iPad+MacBook Pro+Air Displayで、デュアルディスプレイ環境

「Air Display」というiPadアプリを使えば、iPadをMacのサブディスプレイとして使用することが可能になります。動画や画像処理用途では、メインディスプレイとしてはちょっと動作は厳しいのですが、パレット類の置き場なら十分つかえます。ふだん、デュアルディスプレイで作業している方にはとても便利なアプリです。
< http://avatron.com/apps/air-display/
>
Avatron Software: Air Display

2)「光ポータブル」をつかって、備え付けの有線を無線環境に構築

モバイルWiFiルータとは、契約する各通信事業会社などの回線を使うことで、外出先でもiPhoneやiPadなど、複数台のモバイル端末をインターネットに接続できる便利なアイテムです。Pocket WiFiやWiMAXなどが有名ですね。その中でNTTが取り扱っている「光ポータブル」という、モバイルWiFiルータがあります。自宅などでNTTの「フレッツ光」を契約していると、月315円でレンタルすることが可能です。そのルータを使うことで、ホテルの有線LANがあっというまに無線LAN環境になります。

電源はACアダプタ、もしくはUSBでPCに接続すればOK。接続方法も簡単で、有線LANが部屋まできていれば、クレードル(ルータ本体をワンタッチで接続するアダプタのようなもの)に有線ケーブルを接続して、PCからルータの設定画面を呼び出し、わずか3工程で部屋の有線LANを無線LANとして使うことができます。そして外に出るときは、ルータをクレードルから取り外せば、自動的に別契約している通信事業会社の回線に切り替わります。バッテリーの保ちもいいですし、外付けバッテリーのエネループブースターなどで充電しながら使えるところもいいですね。

< http://flets.com/hikariportable/
>
手のひらサイズのモバイルWi-Fiルータ 光ポータブル登場!
< http://products.jp.sanyo.com/products/kbc/KBC-L2AS/
>
USB出力付リチウムイオンバッテリー KBC-L2AS

●シチュエーション2:会議や打ち合わせ
次は会議や打ち合わせ(Skype等)で、議事録を取っておきたいときに活躍するアイテムを2つ紹介します。

1)オーディオインターフェイス「UA-4FX」+テーブル設置型マイク「AT9921」で、クリアな音源を録音

会議などで音源を録音する場合、PCの内蔵マイクで録音してもいいのですが、キーボードをタイピングする音が入ってしまったり、使用するマイクによっては小さな音量でしか録音ができないことがあります。そんなときに活躍するのがオーディオテクニカ製のバウンダリーマイク「AT9921」。そして、アナログマイクのノイズをカットして、デジタル化し、なおかつPCに入力する音量や音質の調整ができるローランド製オーディオインターフェイス「UA-4FX」です。

はじめはどちらもUstream放送のために購入したのですが、せっかくなら会議や打ち合わせの時にも使いたいと思い試してみたところ、ノイズがカットされてクリアになり、音量も申し分ない録音が可能でした。オーディオインターフェイスの「UA-4FX」に関しては、アナログ音源をデジタル音源に変換できる機能もあるので、昔録音したMDやレコードをUA-4FX経由でPCに取り込み、MP3やAAC形式に録音しなおせば、iPodなどでも聴くことが可能です。

< http://www.audio-technica.co.jp/products/mic/at9921.html
>
オーディオテクニカAT9921
< http://www.roland.co.jp/products/jp/UA-4FX/
>
ローランドUA-4FX

2)議事録を録音。その場で編集し共有できる「Wire Tap Studio」

マイク、オーディオインターフェイスがそろったら、次は録音です。録音には専用のアプリ「Wire Tap Studio」があります。方法はWire Tap Studioを立ち上げて、録音したい音が出ている機器(ソース)を選んで、ボタンを押すだけというカンタン操作です。アプリ音源も録音可能で、Skypeでの会話を録音したり、別のアプリと組み合わせることで、Skype音源をUstream放送(インターネット生放送)することも可能です。

録音した音源は、AACやMP3など音源形式や音質の変更、必要な部分のみをトリミングすることも可能。MobileMeなどのサーバにアップしたり、メールに添付し、その場でシェアできます。もちろんiTunesに登録して、ポッドキャストとして配信できます。同じようなアプリに「Audio Hijack Pro」がありますが、使い勝手のいい方を選んでいただければと思います。

< http://www.igeekinc.com/products/wiretapstudio.html
>
WireTap Studio
< http://www.rogueamoeba.com/audiohijackpro/
>
Audio Hijack Pro
< http://www.apple.com/jp/mobileme/
>
MobileMe

●シチュエーション3:出先でちょっとした空き時間があったときは?

1)できるかぎり荷物を持ちたくないのなら、iPhone+ATOK Pad+折りたたみキーボード「RBK-2200BTi」

ふらっと身軽に出かけるときの装備は、iPhoneと折りたたみキーボード(RBK-2200BTi)、それと光ポータブルだけを持って出かけます。ブログの執筆やデジクリのコラム、手帳に書いたメモをテキストデータに転記するなど、ちょっと喫茶店などに立ち寄ったときに、この組み合わせはとても手軽で重宝します。

先日発売された変換精度バツグンなメモアプリ「ATOK Pad」を使えば、さらっと長文も書けるようになります。ちなみに折りたたみキーボードは、MacUSキーボードモデルが出たので、Macユーザーでも安心です。

< http://www.justsystems.com/jp/products/atokpad_iphone/
>
ATOK Pad for iPhone
< http://www.reudo.co.jp/rboardk/bt_kb/
>
Rboard for Keitai Bluetooth

●番外編:「TextExpander」で、便利な文字変換&プチ自動化

ノマドワークとは直接関係がないのですが、仕事でもプライベートでも大活躍のユーティリティを番外編として紹介。「TextExpander」は、カンタンにいうと「英数字+記号を組み合わせて定型文が作れるユーティリティ」です。
「なんだ、辞書登録機能か...」と思われがちなのですが、これがちがうんです! 順をおって紹介します。

1)英数字+記号を数文字打つだけで、日時から画像、はたまたクリップボードのテキストからさまざまな定型文が呼び出せる!

たとえば「¥mlh」という英字を打ったとすると...