《コミュニケーションのとりかたを見直そう》
■アナログステージ[104]
デジタルハーフ・アナログハーフ
べちおサマンサ
■シックスセンスを求めて[06]
現代メッセージング考
若林健一 / kwaka1208
■デジタルちゃいろ[39]
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■アナログステージ[104]
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べちおサマンサ
< https://bn.dgcr.com/archives/20131008140300.html
>
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実は、オリンピックの東京開催が決まったのを数日......、いや、数週間ほど知らなかった。決まった想定で話が盛り上がれるなんて、「日本人もここまでくると平和ボケというより、夢幻想民族だわw」と嘲笑していたら、本当に開催が決まっていてビックリ。
知らなかったことにはいろいろわけがあって、WEBというよりSNSの殆どから離れていたことが一番の理由。Yahoo!ニュースもテレビも見る習慣がまったくないので、SNSからの情報が切れると、激流の筏に乗ったように世間から離れることになる。新聞にも一切触れずに、目と耳を閉じてしまっておりました。
アホみたいな忙しさから心を閉鎖してしまったわけでも、ネットで嫌がらせをされたわけでも何でもないのですが、8月中旬頃から「うーん、なんだろう、なにかが(気持ち)消化できてないな、なんだろうな、これ」という歯痒さがついてきた。
仕事が追い詰められているときの、現実逃避策は過去にも数回やっているけれど、今回は、そういった黒さとは違う。いや、黒というよりも、白に近い灰色なのか、いやいや、99%白なんだけれど、くすんでしまった白。
あまりにも抽象的すぎてウニャウニャしているところに、ベンダーさんのひとりから「そういえば最近、話しかたというか、(オイラの)雰囲気が変わりましたよね」と言われて、ウニャウニャして白なのか灰色なのか分からないものが、なんとなく見えてきた。
確かに自分でも、話しかたというか人との接しかたが、以前と変わってきているなぁ......と薄々気付いていた。着ている服装の趣味が、エスニック系からカラージーンズをメインとした、ストリートスタイリッシュ系に移行した影響はまったく関係ないはず。ヘアースタイルも、セミロングのストレートから、ゆるいパーマをかけた、やらしいラテン系なオヤジにしたことも関係ないはず。
もうハッキリと分からないのなら、ハッキリ分かるまで試してみよう! と即行動にでるのがO型の良さなのか、持ち前のアクティブな性格なのかも分からないが、分からないままウニャウニャしているのはダメなタイプだということは良く知っている。
では何から辿っていく? と考えたときに、「コミュニケーションのとりかたを見直そう」と、カーナビで目的地設定したあと、発車と同時に反対方向へ走り始めるような勢いもあるが、原稿を書いているいま、これが間違っていなかったことがハッキリしている。
●携帯メールより、自分の口と手で伝える温もりを思い出そう
「コミュニケーションのとりかたを見直そう」ということで、やらなければいけないことはただひとつ。現在のようなネット生活が盛んに(中心に)なる前は、自分は他人と、どのようなコミュニケーションのとりかたをしていたのかを思い出すことに。
アチラコチラのコラムにも書いてあることだが、気持ちを伝える手段として、インターネットが普及する前は、手書きの手紙か電話。どちらも自分の口と手によって相手に気持ちを伝える手段しかなかった。電報という手段もあるが、電報を駆使して恋が実ったという人をオイラは知らないし、旦那に、今晩のおかずが秋刀魚の塩焼きとあさりの味噌汁だということを電報で連絡しているヒトも知らない。
うちの家族間でも、子どもたちが大きくなるにつれてメールでのやり取りは増えるばかり。実際に生活リズムがまったく異なってきてしまっていることは、仕方がないことにしても、家で会うことが難しくなったいま、メールで素っ気なく連絡をまわすより、冷蔵庫に貼ってあるホワイトボードに手書きで用件を書きとめておくだけで、携帯のメールとは違った温もりを再発見したり。
配信元がどこだか忘れてしまったが(たぶん、ライフハッカーだったような気もする)、バリバリのデジタル生活者が、携帯電話から何から何まで全部捨てて、アナログな生活スタイルに戻ったことで、逆に生活リズムが整って仕事もなにもかも、順調に進んだような記事を読んだことがある。
その記事を思い出してオイラも真似てみた。完全にゼロにすることは難しいので、本当に支障がない程度にデジタルモノを排除。排除というよりは、使わないように封印。
仕事のメールも、FAXや口頭連絡に切替えてみた。今まではトレイに溜まった未開封のメールを順番に開き、読んでいるのか読んでいないのか分からないまま、読んだ気になって見逃してしていた用件などが、かなりあったのだが、これが減った。いや、減ったどころかゼロになった。
FAXだと紙の無駄遣いになりそうなところもあるけど、処理していない用件は処理が終わるまで机のどこかに必ず佇んでいるので、紙を処理したければ、用件を処理しなくてはいけない。新しいメールが次々入ってくると、どうしても脳みそに上書きされて忘れがちになっていたが、それがなくなったことはとても助かる。
「そんなのタグ付け管理すればいいじゃん!」という声も聞こえてきそうだけど、一日の受信件数が膨大だと、埋もれるのが早く、タグ付けしても無意味な気がするのだ。数年前に『これは大切』というフォルダを作って、そこに仕舞っていた時期もあるが、これは大切といいながら、まったく見ないでそのままになってしまい、結局、電話で「おーい、どうなったー?」と連絡がきたりして、存在価値が生まれなかった。なので、一か月もしないでやめた。
途中まで書いたところで、タイムアウトになってしまったので、次回に続く。ゴメンナサイ。
【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。
Twitterはコチラ→< http://twitter.com/bachiosamansa
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まとめはコチラ→< http://start.io/bachio
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△▼過酒雑記──今日の酒は明日の肥し▼△
●ウィズの経過報告。LV.33で新進気鋭の魔道士1級。クリスタルガチャの引きが良いのか、運をここで費やしてしまっているのか、A(S上がり)カードをたくさん引く。お陰で無課金なのにデッキが充実してきおります。赤と青は手持ちカードも豊富なのに、黄が薄い。朝起きると、魔道書イベントの発生時間をアラーム設定してイベント消化。集金イベントはパス。魔道書イベントばかりやっているので、当然の如く、Lvは上がらない。
トーナメントも、デッキが充実するまでアイドリング中。参加している他プレーヤーとのLv差が大きく、全問正解させても、ターン数で叶わないので、デッキ(カード)強化に固執。
レベルアップの法則というか、意外な上げかたを知って喜んでいたら、ネット上では周知な情報として転がっていた。当たりまえだけど、皆さん早いw
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■シックスセンスを求めて[06]
現代メッセージング考
若林健一 / kwaka1208
< https://bn.dgcr.com/archives/20131008140200.html
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●メールとメッセージ
「LINE」を代表格とするメッセージアプリの台頭で、メールを使う頻度が減ったという方も多いようですが、あらためてそれぞれの特徴を振り返ってみたいと思います。
□SMS(ショートメッセージ)
携帯メールの元祖。電話番号宛に送るのでメールアドレスを知らない方や、インターネットオプション契約していない方にも送信可能。ただし全角で70文字程度までしか送れないのと音声通話の範囲で送られるのでパケット定額とは別に料金が発生することがあり多用には要注意。
□MMS(携帯メール)
いわゆる携帯メール。携帯電話にインターネットオプションを付けると使えるメールで、docomo.ne.jp、ezweb.ne.jp、softbank.ne.jp等がつきます。SMSと違って文字数制限がなく写真等のデータの送信も可。
MNPで電話番号を変えることなく携帯電話会社を変更出来るようになりましたが、依然としてメールアドレスは変わってしまうので顧客を繋ぎ止める最後の砦。しかしメッセージアプリの登場でその立場もやや危うくなりつつあるようです。
□Eメール(PCメール)
以前はPCユーザーだけのものでしたが、GmailやYahoo!メール等のフリーメールを使えば、プロバイダや携帯電話会社が変わっても同じアドレスを使い続けられるため、スマートフォンユーザーには携帯メールをやめてEメール一本にする方もちらほら。
□LINE
スタンプと呼ばれる様々な画像が送れる楽しさもあって、学生を中心に若い年代に人気のメッセージアプリ。その時の話の流れにあったスタンプをすぐに選んで送れるといいんだろうけれど、それがおじさんには難しい。スタンプばかり送ってると肝心のメッセージが画面の外へ消えてしまうのも難点。と思うのはやっぱりおじさんだからか。
□Skype
無料のメッセージと音声通話アプリの老舗。LINEほど一般的ではないので利用者が偏っていて、誰とでもやり取り出来るという状況にはなっていないものの、通話音質が良いのとビデオ通話も出来るので、単身赴任のお父さんと家族とか身近な人同士なら便利。
□iMessage
iPhone,iPad,iPod touch専用のメッセージアプリ。iPhoneではSMS/MMSアプリに統合されていて、iMessageで送られたメッセージは水色で表示される。相手が非Apple製品ユーザーの場合は使えない。
□SNS系メッセージ
Twitter、Facebook、Path等の同じSNSユーザー同士で使えるメッセージ。同じSNSで繋がった人同士なら使えることが間違いないので、SNSユーザーであればLINEよりもこちらを使う方も多い。私もその一人です。
●メッセージングにおける諸問題
メッセージの送信手段で選択肢が増えて便利になりましたが、その中にも大小様々な問題があります。
□迷惑メールブロック問題
携帯電話の迷惑メール拒否設定で、キャリアアドレス以外からのメールは届かないという問題。そもそも迷惑メールを送りつける業者が悪いのに、善意のユーザーのメールも届かなくなるという状況には理不尽さを感じます。
自分のアドレスを拒否対象外に入れて貰えればいいのですが、対象外に入れるための操作が分かりにくく説明が難しいため、泣く泣くキャリアアドレスを利用しているのは私だけではない筈。
□改行問題
PCからのメールを携帯で読むと行の途中で改行があり、携帯からのメールをPCで読むと延々長い一行を読むことになるという問題。
その昔PCでメールを書く時に「全角35文字程度で改行入れる」というのがマナーとして言われており、一方携帯メールでは行の終わりまで折り返さないのが普通という書き方の違いが原因でした。
最近は一つのアドレスをPCとスマートフォンからも使うようになったことや、PCのメーラーでは折り返し文字数が設定出来ることもあり、行の終わりまで改行を入れない「携帯方式」の方が良いと思います。
スマートフォン時代のメールの改行位置
< http://kwaka1208.net/line-break/
>
□絵文字問題
携帯から送られた絵文字がPCメールでは読めないという問題。文章の中に絵文字が入っているだけならともかく、単語を絵文字に置き換えているようなメールは「□が□で、もう□...」とかなり致命的な状態に。これも携帯メールがやめれらない要因の一つになってます。
メッセージアプリを使う若い世代から絵文字の利用が減ってはいるようですが、それでも一定の年代以上ではまだまだ利用者が多いです。
□既読スルー問題
相手が読むと出る「既読」表示が出ているのに返信がないと「なんで返信くれないの?」が気になってしまうという問題。
「既読」とは言うものの、受信者が意識して読んだかどうかまではわかりません。そのメッセージを含む画面を表示させた時に「既読」状態になるだけなので、大量のメッセージが溜まっている場合だと見逃されている可能性もあり、状況によってはやむなしというところですが、そこまで理解している人は多くない。
逆に子どもとやり取りする場合、友人からのメッセージが多すぎて親からのメッセージは後回しになり、いつまでたっても既読にすらならない「未読スルー」問題があることはあまり言われない。むしろこっちの方が問題。
我が家の場合、子どものLINEはクラスや部活の連絡用でいつもなんらかの未読が残っている状態なので、LINEには送らないようにして回避しています。
──等々、利用者同士で解決出来るものがほとんどなのですが、これらを解決するための意思疎通が難しいというのが一番の問題なのかもしれません。
●メールもメッセージもそれぞれの用途で使い分け
LINEを筆頭にメールに変わって主流になりつつあるメッセージアプリですが、エモーショナルな楽しさは別として機能的な良さとしては「相手ごとに一つの画面があるのでやり取りが分かりやすい」「複数の人と同時にやりとりするグループ間メッセージ」が挙げられます。
特に「複数の人と同時にやりとりする」という意味では、メールでも「全員に返信」を使えば出来たわけですが、誰か一人が「全員に返信」を忘れるとそこで途切れてしまうため「グループ間でのやりとり」の使いやすさでは明らかにメッセージアプリに軍配が上がります。
一方でリアルタイム処理なメッセージアプリに比べて、バッチ処理出来るメールの方が時間を効率的に使える面もあり、メッセージアプリが絶対的に良いというわけでもないと思います。
他愛ナいちょっとしたやり取りならメッセージアプリ、たくさんのことを伝えないといけない場合、相手がリアルタイムに対応出来ないことが分かっている場合はメールという使い分けでしょうか。
もしかすると、両方の良さを兼ね備えた新しいメッセージングの仕組みを産み出せたらノーベル賞ものなのかもしれませんね。
【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
< http://kwaka1208.net/
>
< http://pote2.net/kenichi/
>
先週の記事に関連して。自分もアプリは色々試したい人なのでiTunesの毎週の無料アプリは大抵ダウンロードしてますし、話題のアプリは有料でもどんどん試します。ですが、結局残したいと思えるアプリはごく僅か、同じ機能のアプリを二つ以上置かないことを基本にしているので迷った場合はアイコンデザインの良い方が残ります :-)
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■デジタルちゃいろ[39]
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browneyes
< https://bn.dgcr.com/archives/20131008140100.html
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陽が西に傾きかける少し前に、シーズンの終わった浜に向かい、ぼんやりする。シーズンオフにしては意外に人がいた。親子連れもいる。大人に連れられて、揃いのドングリ帽を被った幼児の集団も波打ち際にいる。
働けど働けど我が......おっと、これ以上続けると現実と目が合ってしまいそうなのでもうやめておこう。じっと手を見る。
ワタシは若いらしい。実年齢ではなく、見た目年齢の話だ。同世代に比べるとはるかに若く見えると言われ続けていた。若い頃から常に、実年齢より若く見られていた。
童顔配置な顔のパーツも去ることながら、肌も年齢相応よりは若いらしい。化粧も、基礎化粧すらしないのと代謝がやたらによい(要するに万年汗っかき)なのが幸いしているのかもしれない。
そんな自分の手でも老いる。どこがどう、と、明確には言えないのだが、確実に、そして少しずつ老いの手袋を纏ってきているのが見て取れる。
小娘だった頃から、老いた女性の手をしげしげと眺めるコトが何度もあった気がする。考えてみると、意識的に着目してきたつもりはないのだが、老若男女、人の手を眺めるのが好きなのかもしれない。
老いた人の手の持つ老いた印、とはなんなのだろう。シミ? シミは確かに目だつが、そこまで明快なものではない。皮膚の、若い人とは違った、独特の「透明感」がいつも目に付いていた。透明感、というのは間違った表現かもしれない。決して若い人の潤いを持った張りの作る透明感ではない。
若い皮膚ならば内部の血色が透けて色づくところが、老いた皮膚はそういう生命を感じさせるものを透過しなくなり、やや白く、または黄色っぽくくすんで濁った、薄ゴムのような、蝋人形のような透明感になる。むしろ半透明感という感じなのかな。
じっと見つめている、この自分の手の甲にも、そんな半透明の膜が少しずつ折り重りはじめてきているのを感じる。気のせいではない。手の甲に少し皺を寄せてみると、明らかに在りし日の自分の手の甲とは違う。
この半透明の膜はそのうち、手の動きに合わせて常にどこかしらに現われる細かい皺を、正確に表現出来ない程度に厚みを増し、大雑把な皺として深く刻み込んでいくのだろう。
自分の内と外界との隔たりがほんの少し増したのに、はじめて外から目視で気づいた気がする。いつからだろう。この膜はこれからも、少しずつ少しずつ厚みを増していくんだろう。
若い頃も、年老いた他人の手を醜いと嫌って見ていた訳では、多分、ない。あれがいいとか悪いとか、そういう選択肢自体が当時の自分には、発想としてなかったように思う。そう、なんとなく蝋人形のようだな、と、それが不思議でつい見つめていたのだ。
そして、選択肢の発想があろうがなかろうが、知らぬ間に自分のターンがやってきていただけなのだろう。正直に言うと、選択しないつもりもなかったけれど、選択するつもりもなかったので、多少の戸惑いは覚えるが、現実を否定してもいたずらにみじめな気分になるだけなので受け入れる。
そう、元々ワタシの人生の目標はイケてるばあちゃんになることなので、老いは折り込み済みな訳だ。さて、ここで中間報告をするとしたらどうなのだろう。イケてるばあちゃん達成プロジェクトまでの進捗は順調なのだろうか。明確な「納期」もわからないので進捗も曖昧模糊だ。
しかし、若く見られ続けたが、正直、それで明確に得をした感覚は薄い。声は低めで落ち着いているように聞こえるらしく、電話だけでのやりとりがメインだったキャスティングコーディネイター兼デスクマネージャーだった頃は、互いに顔も見たことのない取引先の担当者からの信頼も厚かった。
が、ある日、営業兼務の社長の体がどうしても空かず、代理で書類を持参した。一年以上多大な信頼を持ってやりとりをしていた相手の信頼感が、その日以来、薄くなり、それまで不要だった無駄な確認指示が来るようになる。信頼担保はなくなった。
実績より見た目が信頼感には優先されるらしい。実績があってもこれなので、ない場合は当然のように、信頼に足らない頼りない人物という第一印象を与えるようだ。勿論、常にではないけれど。
沖に目をやる。今日は波除けのテトラポットがいつになく海面に沈んでいる。波に殆どを呑み込まれんばかりだ。潮位表を調べてみる。そうか、新月が終わったばかり。この日この時間は期せずして大潮の満潮時間。波は確かに大きいが、荒々しさは感じない。嫌いじゃない。
繰り返し繰り返し寄せては返す波をじっと眺め続ける。引き波に負けて早いうちに砕ける高めの波が続いたかと思うと、引き波も乗り越える高めの波が続く。その後暫くは立ち上がらないまま浜まで行ったり来たりのモタモタした波が続く。そんなパターンがランダムに繰り返されている。
リーチが長いのは引き波も呑み込んでするすると浜に至る波のようだ。あそこに転がっている空き缶が波にさらわれたら帰ろうか。陽も大分傾いた。心持ち肌寒くなってくる。じっと手を見る。
掌の皮膚は独特だ。それなりの厚みを持ちつつ敏感で柔らかい。白人でも黒人でも掌の色素は薄い。考えてみたら人間だけでなく、動物でも掌に当たる部分には独特の皮膚がついていることが多い。
大分昔に大往生を向かえた愛猫は動物病院が大嫌いだった。連れて行くと、診察台がぐっしょり濡れる。恐怖で失禁でもしてるのかと思っていたが、どうも四肢を置いた所から濡れるのでいつも不思議だった。獣医さんに聞いたところ、緊張による汗なのだそう。そう、動物でも手に汗握るのだ。
手の甲とは異なり、掌は年齢と共に皮膚が薄くなってきている気がする。主に指先。元々得意ではないのだが、素手で熱いものを持つのに難儀するコトが最近続いていた。たまたまかもしれないけれど。
その上、数年前から洗剤負けをしてしまうようになった。美容師さんや飲食店の調理場で働く人に比べたら、はるかに洗剤に触れる機会は少ないと思うのだが、素手で日に二度の食器を洗う程度で、掌全体が水疱でブヨブヨになってしまうようになった。
仕方がないのでキッチン用ゴム手袋を使い始める。探せばイマドキはかなり素手感覚に近い薄さとしっかりさを兼ね備えたゴム手袋があるようだ。とはいえ、食器洗いの前後に一手間増えてしまったのは煩わしい。
これは年齢由来か個体差なのかわからない。恐らく後者だろう。なんとなくだが、ストレス的なものを掌が一手に引き受けてる気がしないでもない。
年齢とか若さとか老いってなんなんだろう。経年の跡を刻みつつある手をじっと見つめながら散漫に考え込む。
ワタシが目を離している隙に波が空き缶を突っついたらしい。が、満潮になりきってしまったのか、浚うには至らず、波は空き缶に届かない少し向こうで行ったり来たりを繰り返すばかりになった。空の藍色も濃くなってきた。そろそろ帰るとしよう。くたびれて束の間逃避してた忙しい日常に。
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■今回のどこかの国の音楽
□Fally Ipupa "Toi Et Moi"
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今回紹介の曲はスークース、もしくはリンガラ、コンゴルンバ(現地ではただの「ルンバ」だったりもする)などと呼ばれる、キューバのルンバ由来でコンゴ(旧ザイール)で派生した音楽ジャンル。
60年代頃から本格的に盛んになって、広範囲なアフリカ各所にも飛び火して影響を与え、今でもまだまだポピュラー。
Fallyは、スークース界のサブちゃん(言いすぎかな、そうでもない)的な大御所Koffi Olomideのお付きバンドで10年近く下積みをし、お付きバンド時代から若くしてかなりの大抜擢をされ、2006年に独立、といういわばスークース界の若きプリンス。
ソロデビュー以降、アフリカ各地・全土の各アワードなどで続々各賞を受賞しておるようです。アフリカ各地のライブはもとより、移民の多いフランスでも、すごい黄色い声が飛び交います。
ダンスがまた独特で、基本は腰クネクネな割にすごい難易度高そう。実際真似を試みても、他のアフリカの尻中心のダンスより全くついて行けないし、長時間スクワットかと思う足腰使い。そして一見、優男風なのにFallyは「最もセクシーなダンスをする男」などとも言われてます。
歌い手を中心に、男女それぞれ複数のダンサーを従え、合いの手雄叫び担当のシンガーも数名従えて、かなりの大所帯なのですよね。ある意味、南亜細亜映画の群舞っぽいかも。
一曲あたりが結構長くて、気持ちよくどんどん転調していくのですが、曲に合わせて振りも一斉にどんどん変っていくのでライブとか、壮観です。
以下はコンゴのラッパーさんとのフィーチャリングでいい具合にイマドキ風。この曲では数年前にMTV Africaの大きめなアワードで二部門受賞したようです。
□Fally Ipupa "La Jungle"
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【browneyes】 dc@browneyes.in
生業:アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋&行政書士補助者などをしつつなんでも屋(←いまここ)。
ライフワーク:なんでもない日常のスナップ。
□立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes
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□デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF
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iPhoneを4から5sに変えました。二階級...いや、三階級特進だと感激もひとしおですね。今まではSiriもLTEも無縁な世界だったので、今更近未来感を楽しんでます。
あとはiSightなるカメラが期待以上だったかも。カラフル廉価な5cとちょっと迷いましたが、カメラのグレードアップぷりからすると、今から買うならやっぱり中身が5の5cよりは5sで正解かも。
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編集後記(10/08)
●毎朝のあまり気の進まない行事が、MAILボックス内の受信メールの整理だ。迷惑メールに定義したメールはミカン色に表示されるから、確認しながらまとめてゴミ箱行きだ。このプロセスは必要で、たまに重要なメールまでミカン色になっている。どういうわけだ。ところで、「年収12億の男」って(笑)いくらミカン色設定にしても、毎朝必ず復活しているのはどういう細工なんだ。
それにしても低能なメールだ。「若干30歳のこの男、世間ではアフィリエイトの帝王などと言われております」と書く。「若干」とは「はっきりしないがそれほど多くない数量」のことである。明らかに「弱冠」の間違いだが、「弱冠」にしても「男子20歳の異称」のことで、20歳以外や女性に使うのは誤りである。間違いの2乗である。まあ、最近はもう少し「弱冠」の範囲を広げてもいいという説もあるようだが。
うちの妻は歳を重ねる毎に、日本語表現が上達した(外人ではありません)。ひまがあるとクロスワードや漢字や言葉のクイズ本を解いているし(最近賞金一万円を稼いだ)、テレビのクイズ番組(まともな知識を競うやつ)に熱中している。たぶん漢検2級レベル。昨夜も「キャスターが、『明日は内村君らをスタジオに迎えます。てぐすね引いてお待ちします』みたいなこと言ったのはおかしい」と憤慨して岩波国語辞典を引きに来た。
「てぐすね引く」とは、充分に用意して(敵を)待ち構えるという意味である。状況からいえば「矢をつがえた弓を引いたまま、向こうから来る敵を待ち受ける」ということである。たしかに適切ではない。この場合、別にどんな言い方があるのかなあ。テレビのニュース見てると、あれはおかしい、あれはない、と夫婦でつっこむ奇妙な表現は毎日いくつもある。
そんな妻ともう何回も演じていながら、お互いまだ飽きないお芝居がある。妻がときどき衣裳部屋の床に座り込んで衣類の整理をしているとき、後ろから近づき深刻な声でこういうの。「お願いだから......考え直してくれ」。この場面の意味はおわかりでしょう。妻が下着姿をわたしに見られた時は、一瞬で表情を鋭くし「あんた、はよ逃げて!」。そう、警察に踏み込まれたヤクザのアパートのシーン。わたしたち、変?(柴田)
●べちおさんのお気持ちがわかるような気がします。/同じ機能のアプリは、とりあえずフォルダに入れて後で検討しようと思うのがいけないのね。ToDo系、習慣系はどれだけあるか。最近は浮気しないようにしてます(汗)/「イケてるばあちゃん」いいな。最近老けたと実感することが増えた。若作りせずに年相応の貫禄はつけたいな。/夫婦って......。
DTPエキスパートの更新試験を受けた。期間は一か月もあるのに、仕事でドタバタ。仕事以外のことを考えるなんて無理だわ、受験料無駄になるわね、と半ば諦めてはいた。
今回から、従来のマークシート式ではなく、パソコンの画面上で受けるCBT方式になってしまい、データを開いている最中に、ちらっと問題を読んで答えを考えてみようか、なんてのはできなくなった。紙なら場所を選ばず一問ぐらいは解けるのに。
締め切り前日の日曜日に、他からの情報をシャットダウンし、一気に受ける。休日は電話やメールが少なくていいよね、ほんとに。一部につき50〜60問だったかな。2時間ぐらいかかった。二部あるから4時間。プラス作文で15分。続く。(hammer.mule)
< http://www.jagat.jp/content/view/807/310/
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DTPエキスパートの更新試験
< http://www.jagat.jp/content/view/5204/310/
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CBT形式試験の取り組み方法