《たぶん「Amazonポチり効果」のようなものだろうな》
■Dの憂鬱[33]
Facebookについて最近思うこと(愚痴)
笠居トシヒロ
■グラフィック薄氷大魔王[396]
「MacJournalとAmazonポチり効果」他、小ネタ集
吉井 宏
■Dの憂鬱[33]
Facebookについて最近思うこと(愚痴)
笠居トシヒロ
■グラフィック薄氷大魔王[396]
「MacJournalとAmazonポチり効果」他、小ネタ集
吉井 宏
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■Dの憂鬱[33]
Facebookについて最近思うこと(愚痴)
笠居トシヒロ
< https://bn.dgcr.com/archives/20140709140200.html
>
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まいど、笠居です。いま7月9日の朝6時15分、サッカーワールドカップの準決勝、ブラジル対ドイツ戦を観ながらこの原稿を書いてます。うーん、しかし、いくらブラジルが、ネイマール、シウバという二人の主力選手を欠くとはいえ、ここまでドイツのワンサイドゲームになるとは。。。
まぁ、それはいいとして本日のテーマ。テーマというか、今回は単なる愚痴を書き連ねるだけになりそうな気が。。(うぁ、6点目入っちゃったよ。。。)
最近、Facebookでなんとなくイライラする事が多い。オレ自身はあまり積極的に投稿をすることはないし、ネットの記事をシェアすることも(とあるクローズドなグループへのポストは除いて)ほとんどないんだけど、オレの「友だち」たちは、そこそこいろんなことをコンスタントに投稿しているみたいだ(もちろんそうでない人のほうが多いと思うけど)。
自分の近況をポストしている記事については「ああ、今そんな感じなんだね」とほほえましい気持ちになることがほとんどなんですよ、ええ。(ああ7点目)
イラッとするのは、ネット記事の「シェア」について。それがニュースだったり、テクニカルなTipsの記事だったりした場合は、「ほうほう、そんなことが!」「いやーいろんな方面にアンテナ向けなくても、友だちが代わりに記事探してきてくれて便利だなー」とありがたがるだけなのだが、びみょーなのはブログの記事だったり、比較的新しく「メディアの仲間入りしました」サイトの記事だったり、といった「なんか主張したいんだワタシ」的な記事である事が多い。
んで、そういうのをシェアするときに、自分のコメントを何も添えずに、ただシェアしてあると、「この人はこの記事を良いと思ってシェアしたのであろうか? それとも悪いと思ってシェアしたのであろうか?」と小一時間悩むことがある。(おぉ、ようやくブラジルが1点返した。でも遅すぎ。。7-1かぁ)
まぁ、ほとんどの人は記事が「良い」と思ってシェアするのだろうから、コメントがない場合もおそらくは「こんな良い記事を見つけたから友だちにも知らせてあげよう」という善意からシェアするのだと思う。
「こんな胸糞悪い記事を見つけてしまった。オレ一人が嫌な気分になるのは腹が立つから友だちも同じ目にあわせてやろう」と思ってシェアする人は、少なくともオレの友だちにはいない(はずだ)。
そうはわかっているのだが、やはりコメントがないシェアには悩んでしまう。なぜなら、その記事を素直に「良い」と思えないことが多々あるからだ。
「この人はどうしてこんな記事をシェアしたのであるか?」と思いつつもいったんスルーし、別の友だち(直接の友だちでないこともあるが)が、そのシェアポストにコメントを付け、さらにシェア主である友だちがコメントを返しているのを見て、初めて「ああ、やはりこの人は、この記事を良いと思ったからシェアしたのだ」と納得するわけだ。
とはいえ、これは「友だちの意図がわかった」ことに対して納得しただけであって、そのシェアされた記事に対して納得したわけではない。オレは、友だちが賛同しているからといって、記事に対する見方が変えられるほど、器用でも柔軟でもない。
それどころか、「なんでこんなのを良いと思えるのか小一時間問い詰めたい」と思うことすらある(しないけど)。友だちのシェアに対して、ほぼ100%賛同するコメントを付けている人をよく見かけるが、こういう人って大丈夫? とわけもなく心配してしまう。
ちなみにこういった「100%賛同」コメントは、そこそこネットでも名前の通った方がポストした記事に、たくさん寄せられる傾向があるようだ。
では、オレが「良いとは思えない」記事とはどんなものか、ちょっと挙げていってみよう。
●世の中に不安をばらまくような記事
原発絡みの放射能汚染だったり、人々が避けては通れない食材の話は、よくネガティブ・キャンペーン的に扱われることがある。とくに「食材」。
「コンビニで売っている食品が長持ちするのは、実は......」とか「レストランの裏側では......」「どこそこのファーストフードで使われている原料は......」など、まぁよく飽きもせずに同じような話題をこねくり回すなぁ、と感心するほどだが、こういった記事がまことしやかにあげているデータには、出典がどこなのかはっきりしないものが多く、信憑性が怪しまれるものも多い。
こういうのを見つけた人は、「これは大変、みんなにもおしえてあげなきゃ」と思うのだろうが、シェアすることで単に不安をばらまく手伝いをしているだけなんじゃないか、と思うオレはひねくれているだろうか?
●個人的な感想をあたかも識者の意見であるかのように書いている記事
そういう意味では、オレのこの原稿もそのひとつだと思う。改めてお断りしておくが、この駄文は最初に書いたようにあくまでもオレの感想(というか愚痴)である。「こうあるべきだ」などという主張はないので、そこのところよろしく御了承下さい。
言い訳が長くなってしまったけど、こういった種類の記事は、身近な(会社や学校、地域社会)小さな社会の中で起きた物事をきっかけとして持論をふくらませ、最終的には「人間とは」「社会とは」こうあるべきだとワタシは考える、といった締めくくりになっていることが多い。
いや、別にそういったことをブログやネットメディアに書くことは自由だと思う。が、これがシェアされ、賛同コメントが付き、特定の知り合いの「お墨付き」がついて「本物っぽい鎧」をまとって流通していくことには、なんか危険な雰囲気を感じてしまう。元の記事はあくまでも「個人の感想」の延長線でしかないのだ。
●作品の紹介
いや、こんな素敵な作品があるよ、という紹介記事はいい。ドンドンしていただきたい。が、本当に「良い」作品にたいして行なってほしいなあ、と思う。とくに「シャーペンだけで描いた◯◯」とか「写真と見まごう◯◯」とかの、やたらアナログを持ち上げる記事を見るとゲンナリしてしまう。
おそらく今ネットの主役となっている世代は、こういった手技によるスーパーリアリズムの全盛期を知らない人たちが殆どなのだろう。
< http://goo.gl/9VxCZO
>
「デジタルだったらやれるかもだけど、これアナログで描いてるんだぜ? すげー」。馬鹿か、アートは手段そのものを評価するようなものではない。いくら写真ソックリに描かれていても、そこに何も表現意図がなければ「写真でええやん」という評価にしかならない。少なくともオレはそう思う。
●とあるハードルをクリアする必要のある記事
「いいね!」しないと読めない、とか、ここから先は有料です、とか、メンバー登録してから読んで下さい、といった、ある種のハードルが用意されている記事がシェアされていると、かなりがっかりした気分になる。勘ぐり過ぎかもしれないが、「シェアした奴は、この記事を載せているメディアから金でも貰ってるんじゃないか」とすら思ってしまう。
注意したいのは、「いいね!」しないと読めない記事だが、シェアした友だちの人となりと、シェアした記事のテイストとをよく見比べてみてほしい。「あれ? この人こんなことに興味あったっけ?」と違和感を感じたら、そのシェアポストは「いいね!ファーム」の罠かもしれない。
さて、いろいろと書き連ねてきたが、だからどうだということはない。最初に言ったように単なる「愚痴」だ。そんなに嫌ならFacebookやめりゃいいじゃん、ヤメないまでも見なきゃいいじゃん、と言われるだろうが、それはできない。
広告業界のネットという狭い括りの、さらにその片隅で生息しているオレとしては、Facebook(に限らずSNS全般)というメディアから、目を背けて生きていくことはできんのであります。
【笠居 トシヒロ/WEBディレクター、デジタルハリウッド大学院客員教授】
< http://www.mad-c.com/
> < kasai@mad-c.com >
今週末、沖縄に行って、セミナーでスマホアプリについてちょこっと喋ります。
沖縄の皆さま、もしよろしければ脚をお運び下さいませ。
< http://goo.gl/2cSqXY
>
お仕事絶賛募集中ですw よろしくお願いします(^^)v。
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■グラフィック薄氷大魔王[396]
「MacJournalとAmazonポチり効果」他、小ネタ集
吉井 宏
< https://bn.dgcr.com/archives/20140709140100.html
>
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●MacJournalとAmazonポチり効果
ブログ兼デジクリ用のテキスト整理をEvernoteで始めたら...あ〜〜っ、もう〜〜〜っ、ダメだ。この作業だけはMacJournalがあったらな〜〜と思っちゃう。......ついにポチった。くっそーw
使い始めてすぐ思い出した。なんでMacJournalとEvernoteを併用できないかというと、両方をまたがって検索できないのだった orz
それでもあきらめずに、数百個のEvernoteテキストのコピペ作業をやろうとしたら10個で挫折。走り書きメモまで全部移しても意味ないし、ブログやデジクリの本番用のテキストをMacJournalに移して、仕上げをMacJournalでやるってだけでも相当役に立つと思うんだがなあ。主に、原稿テキストの出来具合のステイタス順位付けを使いたいのだ。
一晩たってみたけど......MacJournal、やはり使わないことにした。機能に不満があるわけじゃないんだけど、わざわざ煩雑でややこしい方向に突っ走るのは自粛したい。
で、せっかくポチッたけど、意味はあった。体験版を試して以来2か月、MacJournal買うかやめるか?「やはり便利なんだから使いたい!」「いやEvernoteと共存できない!」ってせめぎ合いのモヤモヤが昨日まで続いてた。ポチったら、スッキリさわやか、どうでもよくなった。よかったw
たぶん「Amazonポチり効果」のようなものだろうな。欲しい欲しい! ってAmazonで悩んで、製品サイト見たりスペック比べたりレビューを検索したり、何週間も悩み続けるのに、ポチった瞬間、どうでもよくなるアレ。
もはや、その本や製品に興味なくなっちゃう。届いても段ボールを開けずに放っておく。いやまあ、さすがに開けるけど、DVDは見ないし本とかもペラペラっとするだけで積ん読状態に。
これを積極的に活用する手もある。悩んで調べて時間を無駄にするより、ポチってスッキリ、時は金なり。「興味をなくすために購入」という買い方が僕の場合有効ってことを自覚して生きていこう。
●Amazonで悩んでるのを維持する楽しみ
逆に、欲しいな〜とか悩むのが楽しいのでなかなか買わない、という場合もある。カタログやレビューを検索したりして悩んでる間は楽しいんだけど、購入ボタンを押してしまうと、どうでもよくなっちゃう。だったら、買わないほうが楽しい。無限大だった可能性が、ポチッた瞬間から「買ったモノの機能の範囲」にまで縮小してしまう。
僕のAmazonでの行動パターン。「あと何分で注文すれば明日届く」でギリギリまで悩み、結局決められず持ち越し。翌日、そういえばと思い出して「あと何分」に悩み、結局ヤメる。何度か繰り返したあとでようやくポチる。
正確には、「購入手続き完了」ボタンを押すと興味を失うわけなので、カートに入れたまま放っておくのもいい。「ほしい物リスト」じゃ踏ん切りつかない。「今は買わない」に以前ほしかったものがいっぱいある! すでにたいてい中古しかなくなってて「出品者から発送」。中古はいらん。
●ATOK Padのメモリ消費
メモリ食いなのが判明して使わなくなって久しいATOK Pad。たまたま起動したのでアクティビティモニタで監視してみた。起動直後は120MB程度。ショートカットで表示/非表示を繰り返したら、すぐ600MBを越えた!
< https://pic.twitter.com/SrMiCm49uy
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テキストを足したり消したりしながら表示/非表示を繰り返してみたんだけど、たぶん、長文テキストがいくつも入ってるから、全体を取り消し用にメモリに格納しちゃってるんだろう。長文をはずしたらどうなるか試してみる。
10本くらい入ってた数万文字くらいの長文を削除し、7000文字程度の普段使ってるテキストを一個だけ入れてアクティブティモニタで使用メモリを監視。表示非表示を繰り返したらやはり数十回で500MBを越えた! やっぱATOK Padはメモリ食い確定。便利なのになあ。
●SSDの寿命はけっこう長い
Finderの調子が悪い。Mac ProのSSDはちょっと前にクリーンインストールしたのに。もしかして、SSDの寿命なんてことないよね? 2年くらい酷使したのは確かだけど。半分くらい空きを作ってるし、仮想記憶は別にしてるし。
SSDの消耗度を診断するユーティリティとか探してみると、WindowsだけどSSD Life freeっていうのがあったから、BootCampに入れてみた。
< http://gigazine.net/news/20121107-ssd-life/
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内蔵SSDの診断はすぐ出た。「健康状態良好。予測寿命はあと8年11ヶ月、2023年5月7日」とのこと。なんだ大丈夫じゃん。
2年間、相当酷使したつもりだったけど、意外にSSDの寿命は長そうだ。SSDの寿命を考えて、大きなファイルをSSDに一時的に置くのを避けて別HDDにわざわざ保存したりしてたけど、そんなの気にしなくていいようだ。
SSD Lifeの結果画面をキャプチャしようかと思ったら、下にカメラアイコンがあって、押してみたら、パネルのキャプチャが保存された! 痒いところに手が届くw 好感持てるな、このアプリ。
【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>
iWeb、開発も配布も終了してたんだ〜〜! 知らんかった〜〜! 僕のサイト、iWebで作ったんだよ〜。更新できないじゃん。やっぱこの機会に作り直すしかない〜。Adobe Museを使ってみよう。
・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii
>
・ハイウェイ島の大冒険 < http://kids.e-nexco.co.jp
>
・INTER-CULTUREさんの3Dプリント作品販売
< http://inter-culture.jp/Buy/products/list.php?category_id=63
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編集後記(07/09)
●東雅夫・加門七海「ぼくらは怪談巡礼団」を読む(メディアファクトリー、2014)。日本初の怪談専門誌「幽」は2004年の創刊で、今年10周年となる。わたしも創刊から11号まで買っていたが、雑誌にしては1500円超と高いので躊躇しているうちに買いそびれ、とうとう10号もスルーしていまは21号になる。もはや税込み2000円超だ。ADが祖父江慎だから縦横無尽の組版、デザインが楽しめる雑誌だ。
「怪談文芸の視点から、作家や作品に所縁の場所をつぶさに踏査することで、初めて視えてくるものがあるはず」ということで、霊感とは無縁な編集長・東雅夫と、怪異がお友達の霊感ある作家・加門七海が、それぞれの立場から探訪記を綴るというスタイルで「怪談巡礼団」が誕生した。怪談の舞台めぐりの連載の中から、よりすぐりの10篇を収録したのがこの本である。
加門七海はオカルト好きで怪談好き。夜ともなれば宿泊先を抜け出して付近の怪しげなスポットを散策するのが趣味で、たいてい怪異に出会う。そのとき同行した編集者や女性カメラマンやアシスタントらは霊感がないものの、なにか異様なものを感じたり、宿に帰ってから怪しい事件が起きたりする。またいわくつきのスポットに行くと、みんなが変わった体験をする。すっかり霊感が開発されてしまったメンバーもいる。
怪しい場所10か所を訪ね、霊感体質ゼロの東雅夫の冷静なレポートと、怪異を説明する加門レポートが並び、メンバーたちの「こわかったね」コメントも入る構成だ。彼らの旅は心霊スポット巡りではない。なんとなく怪しい事件が起きることを期待して、怪談の舞台をうろつき回るというゆるい旅だ。読者の期待するものすごくこわい話はない。本当にヤバイ場所からは、一同が一目散に逃げ出すからだ。読んでいると神仏や妖怪、幽霊たちの気配はなんとなく分かるような気がする。
毎回、楽しい怪異に出会えるはずがない。それでも、最初の夜叉ケ池詣での夜、何者かをホテルまで連れ帰ってしまった話はいやだ。最後の金沢のホテルでは、加門が廊下で見たモノが具体的に描写されていて、それはそれはこわい。やっぱり不気味でこわい一冊と言えるだろう。わたしはさいわい「見える人」ではないから、恐怖の体験はない。そもそも、夜間にいわくつきのスポットに行く勇気はない。昼間だっていやだ。この本を読んだ素人が「怪談巡礼団」の真似をしてはならない。加門七海がいるから成り立つ話なのだ。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4040667603/dgcrcom-22/
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「ぼくらは怪談巡礼団」
●「プロジェクターでキャンバスに投射」してたのか! てっきり下書きしているものとばかり......。
「Facebook(に限らずSNS全般)というメディアから、目を背けて生きていくことはできんのであります。」そうなんだよなぁ。でもだから、逆にやらずにいたいんだよなぁ。IT関係ない友人らはそれでも何の支障もなく生きてるもんだから。時間とれずに触れないいいわけではある。
「何週間も悩み続けるのに、ポチった瞬間、どうでもよくなるアレ」あります〜。そこまで興味がなくなるわけではないものの、「無限大だった可能性が、ポチッた瞬間から『買ったモノの機能の範囲』にまで縮小」なんですよね。思っていたより手間がかかって触らなくなるとか。
SSD Lifeは、VMWare Fusion内のWindows7からは使えなかった。BootCamp仕込んでなかった〜。(hammer.mule)
< http://www.ssd-life.jp/product/ssdlife.html
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SSDが検出できない理由
< https://discussionsjapan.apple.com/thread/10129724?tstart=0
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SSDの寿命予測。1つはストアから消え、1つは2,000円だった
< http://news.mynavi.jp/column/applelifehack/018/
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SMARTReporter。これだと寿命が近いかどうかはわからないそうだ