[3757] 「電子書籍とWeb」セミナー参加レポート

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《元を取りましょう、元を!(笑)》

■まにまにころころ[61]
 「まにまにフェスティバルP2」10月4日に開催!(その2)
 川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito

■クリエイター手抜きプロジェクト[400]Adobe Illustrator CS3〜CC編
 選択した図形の中心線を描く/四辺のグリッドを描く
 古籏一浩

■講師だって、最初は初心者だもの[息抜き]
 「電子書籍とWeb」参加してのレポート 〜その2〜
 森 和恵

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■まにまにころころ[61]
「まにまにフェスティバルP2」10月4日に開催!(その2)

川合和史@コロ。 Kawai Kazuhito
< https://bn.dgcr.com/archives/20140908140300.html
>
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こんにちわん、コロこと川合です。なにはさておき、錦織圭選手、決勝進出!おめでとうございます! テニス全然知らないんですけど、それでもその凄さは充分に伝わってくる快挙です!

でも、これ以上その話題を続けられるほどはテニスを知らないので、今回も、前回に引き続き、自分のところのイベント話をお送りします。

・まにまにフェスティバルP3
< http://m2college.net/fes3/
>

◎──4Fホールではこんなことします。

前回も紹介しましたが、登壇者の皆さんから概要が集まり始めましたので、よ
り詳しくその内容をお知らせしたいと思います。

◇株式会社デスクトップワークス 田口真行さん
「クライアントを魅了する、『アイデア発想法&プレゼン術』」

《アイデアが出にくい……プレゼンが苦手……といった方に向けて、アイデアをポンポン量産しまくる実践的な発想法をご紹介! さらに立案した企画やデザインを、クライアントに刺さるプレゼンに仕上げるためのテクニックを、ポイントや注意点をおさえてお話します。

Webディレクターはもちろん、デザイナーなどクライアントさんと直接やりとりしているクリエイターにもオススメの内容です。明日からの現場を彩るヒントを、ぜひ!》

田口さんには今年、弊社のセミナーやワークショップに何度も出ていただいているのですが、これがもう、悔しいくらいに話が面白い! 今回はテーマ的にも、きっとWebのお仕事をされている方以外にも楽しんでもらえると思います。

◇株式会社AZ 藤堂高義さん
「振り返れば奴がいる! ネット広告の種類と効果」

《反応した方は歳がばれますねw こんにちは、ネット広告代理店の株式会社AZ藤堂です。さて最近ではネット広告を出稿する会社も増えました。デザイナーもコンサルタントも知らないでは済まされない! 時代に入っちゃいました。(クライアントに怒られちゃうよ!)

というわけで、最新のDMPやカスタマージャーニー、マーケティングファネルなどの中級者向けの話もちりばめながら、初心者にもやさしくネット広告について解説します。》

藤堂さんは、まにフェス初登場! 私自身は藤堂さんのセミナーに参加したことがあり、いつか登壇いただこうと狙っていました。Webサイト制作と広告って、切っても切れないくらいに深い繋がりがあるのですが、必要となる知識が少し違う領域のため、意識的に手を出さないと、よく分からないままに。まさに、「知らないでは済まされない」んですよね。

◇株式会社サイバーエージェント 安藤達也さん
◇ペタビット株式会社 ミキチョクシさん
「クリエイティブ・リアリティ 〜人間性の本質とビジネスとアイデア〜」

《様々なクリエイティブをこの関西から送り出してきた、ペタビット株式会社ミキチョクシと、株式会社サイバーエージェント安藤達也が、これからの未来に繋いでいきたい想いを熱く語ります。》

こちらは、昨年もお話しいただいたお二人のセッションです。事前打ち合わせをチャットで行っているのですが、これがもう、打ち合わせというか、当日にそのまま使えるんじゃないかというような話の連続で。正直もったいない(笑)

技術やテクニックの話ではなく、お二人のものの見方や考え方、想いを感じていただくことで、明日からのクリエイティブの参考にぜひ。

◇アドビシステムズ株式会社 仲尾毅さん
「『コードを書かずにコードを産み出す?!』
スマホ時代の最先端Web/アプリ制作」

《スマホ&タブレット上で最良の体験をもたらすWebやアプリのキーを握るのがデザインです。そしてスマホ上のベストUI/UXを実現するためには、プロトタイプと実機テストを幾度となく重ねたいところ。でもデザインとコード間の大きな壁は、コストと納期の前にそんな理想を許してはくれません……昨日までは!

Creative Cloud が提供する最先端のツール&サービスは、斬新な新しい Web ワークフローを提供します。今、Webデザインと開発はシームレスに。そんな新時代のワークフローをご紹介します。》

Web制作を行っている方の多くは、AdobeのCreative Cloudを利用されていると思うのですが、「使いこなしているか」と言われると、自信のない方が多いのではないでしょうか。CS(Creative Suite)として製品がまとめられた時からそうでしたが、意外と各ツールの連携って、生かし切れていないことが多い。それってもったいないですよね。元を取りましょう、元を!(笑)

◇アドビシステムズ株式会社 小沢匠さん 船井宏樹さん

小沢さんと船井さんは、昨年に引き続きの登壇。Adobeと言えば先の仲尾さんのように、制作ツールの会社としてのイメージが強いのですが、お二人はデジタルマーケティングの専門家。ビジネス視点でのお話をご期待ください。

◇株式会社ブリリアントサービス 杉本礼彦さん

杉本さんも、まにフェスでは初登壇。杉本さんと言えば、日本Androidの会関西支部のリーダーというイメージでしたが、今回は、日本ウェアラブルデバイスユーザー会の幹事として、ウェアラブルデバイスのお話をお願いしています。杉本さんが代表取締役を務められているブリリアントサービスでは、miramaというメガネ型のウェアラブルデバイスを開発されています。

・mirama
< http://mira.ma/ja/
>

おそらく3Fの「日本ウェアラブルデバイスユーザー会」ブースにお持ちいただけるはず!

・日本ウェアラブルデバイスユーザー会
< http://w-ug.jp/
>

またこの日、3Fではウェアラブルデバイスアプリの開発ハッカソンも企画中。他にもまだ予定していますが、今のところ決まっているのはこんなところです。

◎──「早割」は9月10日(水)まで

有料の4Fセミナーが少しお得になる「早割」は、今週の水曜まで。検討中の方、そろそろお申し込みを宜しくお願いします。なんで早割があるのかというと、完全に準備の都合です。申込み受付は、満席にならない限り、直前まで受付をするのですが、会場レイアウトはもう決めないといけないのです……

ということで、皆さんどうぞ宜しくお願いします!
・まにまにフェスティバルP3
< http://m2college.net/fes3/
>

【川合和史@コロ。】koro@cap-ut.co.jp
合同会社かぷっと代表
< https://www.facebook.com/korowan
>
< https://www.facebook.com/caputllc
>
< http://manikabe.net/
>
大阪府外の方には「遠割」を用意しています〜。

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■クリエイター手抜きプロジェクト[400]Adobe Illustrator CS3〜CC編
選択した図形の中心線を描く/四辺のグリッドを描く

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20140908140200.html
>
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今回は選択した図形の中心線を描くスクリプトです。線を描くだけでなく、ガイドにすることもできます。また、もうひとつ、選択した図形の四辺をベースにしたガイドを描くスクリプトです。複数の図形が選択されている場合は、選択されている全ての図形に対して処理されます。

最初は選択した図形の中心線を描くスクリプトです。ガイドでなく単純な線にしたい場合は、以下のスクリプト内の「pObj.guides= true;」の行を削除してください。


// 選択された図形の中心線を描く
(function(){
var offset = 10;
if (app.documents.length < 1){ return; }
var selObj = activeDocument.selection;
for(var i=0; i<selObj.length; i++){
var rect = selObj[i].geometricBounds;
$.writeln(rect);
var x1 = rect[0];
var y1 = rect[1];
var x2 = rect[2];
var y2 = rect[3];
var cx = x1 + (x2-x1)/2;
var cy = y1 + (y2 - y1)/2;
drawLine(cx, y1+offset, cx, y2-offset);
drawLine(x1-offset, cy, x2+offset, cy);
}
// 線を描画
function drawLine(sx,sy,ex,ey){
var pObj = app.activeDocument.pathItems.add();
pObj.setEntirePath([[sx, sy],[ex, ey]]);
pObj.filled = false; // 塗りなし
pObj.stroked = true; // 線あり
pObj.strokeWidth = 1; // 線幅1ポイント
pObj.strokeColor = setColor(255,0,0); // 線の色を指定(青色)
pObj.guides= true;
}
// カラーを設定
function setColor(r, g, b){
var tmpColor = new RGBColor();
tmpColor.red = r;
tmpColor.green = g;
tmpColor.blue = b;
return tmpColor;
}
})();


次のスクリプトは選択肢図形の四辺をベースにガイドを描きます。


// 選択された図形の辺のガイドを描く
(function(){
if (app.documents.length < 1){ return; }
var w = app.activeDocument.width; // 横幅
var h = app.activeDocument.height; // 縦幅
var selObj = activeDocument.selection;
for(var i=0; i<selObj.length; i++){
var rect = selObj[i].geometricBounds;
$.writeln(rect);
var x1 = rect[0];
var y1 = rect[1];
var x2 = rect[2];
var y2 = rect[3];
drawLine(0, y1, w, y1);
drawLine(0, y2, w, y2);
drawLine(x1, 0, x1, -h);
drawLine(x2, 0, x2, -h);
}
// 線を描画
function drawLine(sx,sy,ex,ey){
var pObj = app.activeDocument.pathItems.add();
pObj.setEntirePath([[sx, sy],[ex, ey]]);
pObj.filled = false; // 塗りなし
pObj.stroked = true; // 線あり
pObj.strokeWidth = 1; // 線幅1ポイント
pObj.strokeColor = setColor(255,0,0); // 線の色を指定(青色)
pObj.guides = true;
}
// カラーを設定
function setColor(r, g, b){
var tmpColor = new RGBColor();
tmpColor.red = r;
tmpColor.green = g;
tmpColor.blue = b;
return tmpColor;
}
})();



【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>

9月6日に諏訪湖新作花火大会があって撮影してきました。とは言っても、遠景なので小さく見えるだけですが。諏訪湖の花火大会は8月15日に行われるのですが、これは毎年似たり寄ったりの内容なので2回見ると飽きちゃいます。

これとは対照的に、諏訪湖新作花火大会は毎年違う変わった花火が打ち上げられます。というか、二度と見られない変な花火や、すごくきれいな花火が見られます。あまり知られていないせいか、のんびりと見られるのもいいところ。

・諏訪湖新作花火大会
< http://footage3.openspc2.org/seminar/hanabi/20140906/
>

Adobe Premiere CC 2014の自動化のページを作成しました。
CC以降は機能が追加されていて、いろいろできそうです。

・Adobe Premiere CC 2014自動化作戦
< http://www.openspc2.org/book/PremiereCC2014/
>

・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
< http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861
>

・D3.js例文辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/D3.js/
>

・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
< http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/
>

・4K/ハイビジョン映像素材集
< http://www.openspc2.org/HDTV/
>

・JavaScript逆引きハンドブック
< http://www.amazon.co.jp/dp/4863541082
>

・Adobe JavaScriptリファレンス
< http://www.amazon.co.jp/dp/4844395955
>

・Nexus 7(アンドロイドタブレット)使い方辞典
< http://www.openspc2.org/reibun/Android/Nexus7/
>

・クリエイター手抜きプロジェクト
< http://www.openspc2.org/projectX/
>

・Adobe Illustrator CS3 + JavaScript 自動化サンプル集
< https://www.ddc.co.jp/estore/cgi/item/start.cgi?m=DetailViewer&record_id=243
>
吉田印刷所の「印刷の泉」でも購入できるようになりました。


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■講師だって、最初は初心者だもの[息抜き]
「電子書籍とWeb」に参加してのレポート 〜その2〜

森 和恵
< https://bn.dgcr.com/archives/20140908140100.html
>
───────────────────────────────────
こんにちは。森和恵です。

今夜9月8日は、2014年の「中秋の名月」ですね。Googleのロゴも変わっています。
< http://www.google.com/doodles/
>

スイーツ好きの私にとっては、年に一度しか食べられないお月見団子を買いに行く日です。たねやさんの「きぬかつぎ」は、今日一日だけの販売です。おそらく、昼過ぎには売り切れ必至なのです。

【 たねや 十五夜 きぬかつぎ 】
< http://taneya.jp/okashi/kisetsu/kinukatsugi.html
>

さらに、「スーパームーン」が到来だそうです。下記の記事によれば、今夜はお天気が悪くてきれいな月を見るのはむずかしいとこのと。明日の夜に「スーパームーン&中秋の名月」が見れるようですよ。おすすめの時間帯は、こちら。

9月8日(月)18時頃〜19時頃
9月9日(火)19時頃〜20時頃

【9月9日の「スーパームーン&中秋の名月」で、最高に大きい月を見る方法 】
< http://grapee.jp/14838
>

と、久しぶりにオープニングの時事ネタでした。

さて、今回は、前回に引き続いて勉強会のまとめレポをお届けします。

【第27回 岡山WEBクリエイターズ「電子書籍とWeb」】
< http://www.okaweb.jp/20140823-1.html
>

■セッション2:「日本語Webフォントの基本と、事例にみる導入効果」

2つめのセッションは、プロ向けのフォントが500書体以上使えるWebフォントサービス「FONTPLUS」でおなじみの、関口浩之さんのセッションでした。関口さんはフォント大好き!!な方で、セッション中に生き生きと楽しそうにお話しされてたのが強く印象に残っています。

【FONTPLUS】
< http://webfont.fontplus.jp/
>

「文字を観たことありますか? じっくり観察したことありますか?」という問いかけから、始まりました。その後は、関口さんから見たさまざまなフォント・フォントを使っている印象的な事例の紹介が弾丸のように続きます。

その日の私のメモ書きから、キーワードのようにお伝えしますね。言われてみれば、世の中にはいろんな文字があることを発見しました。

「マンガの吹き出し/漢字は、ゴシック・アンチック体。ひらがなは、明朝体」

「丸明オールド/丸明朝、めずらしい。美味しそうな文字。ケンタッキーのチラシの文字。目のつけどころがシャープでしょの文字。」

・丸明オールド
< http://www.moji-sekkei.jp/mol.html
>

・目の付けどころが、シャープでしょ。
< http://livedoor.blogimg.jp/umashika1209/imgs/6/3/63368e9b >

「テレビのテロップ・書体が感情を持ってる/スランプという書体よく見る。くろかね、ロウディは、パズドラでおなじみの文字。テレビ番組では、フォントワークスの書体が8割。NHKは筑紫系」

・スランプDB
< http://fontworks.co.jp/font/catch/slump/DB.html
>

・くろかねEB
< http://fontworks.co.jp/font/design/kurokane/EB.html
>

・ロウディEB
< http://fontworks.co.jp/font/catch/rowdy/EB.html
>

・筑紫書体
< http://fontworks.co.jp/font/tsukushi/
>

TV・雑誌・広告・書籍…など、私たちの身近にある文字は、言葉のニュアンスにあった書体を使っているということが、とてもよくわかります。このお話を聞いてから、いろんなところの書体が気になる人になってきました、私。

「フォントは、単なるパーツじゃない! 文字って、どの媒体でも、伝えるためのエレメントとして、構成要素として重要なんです」と関口さんはお話しされました。続いて、インターネットの時代・Webフォントの話へと続きます。

これほど世の中にフォントがあるのにもかかわらず、長い間Webでは標準のシステムフォントが利用されてきました。閲覧者のパソコンに必ず存在するフォントしか使えなかったからです。特殊なフォントを使うと、普通の人のパソコンにはまず入ってませんからね。

HTML5やCSS3といった新しいWebページコーディング言語がでてきて、ここ数年ようやく浸透してきたのが「Webフォント」です。Webフォントでは、Webサーバー側にフォントを置くので、閲覧者のパソコンにフォントが存在しなくても使うことができます。

・実はすごく簡単! webフォントの使い方&日本語対応webフォントまとめ
< http://www.hp-stylelink.com/news/2013/08/20130829.php
>

これまで、特殊なフォントは画像にするしかなかったWebページで、テキストにフォントが指定できるようになったことは、とても大きな表現力の向上だと思います。

セッション中では、FONTPLUSさんのWebフォントサービスを事例としてあげていました。これは、自身のサーバーにフォントデータを準備しなくても、サービス側のサーバーで提供されるフォントを借りられるサービスです。

日本語は字数も多くて、フォントデータが重くなってしまうため、高速に配信されるサービスを利用するメリットは大きいと言えます。また、サービスを使えばフォントの使用権の問題もクリアされます。

日本語が使えるWebフォントサービスには何社か存在しますが、おそらくFONTPLUSさんのフォントのカバー率が一番ではないかと思います。FONTWORKS・イワタ・モトヤ・モリサワなど、プロが使いたいフォントが勢揃いです。

セッションの中に、動画で紹介されていましたが、ページの表示が遅くなりがちなWebフォントで、表示速度の高速化がされているそうです。

事例としてあげらてたのが、小田原市のWebサイト。Webフォント導入の相談があって、その日に改善を始めてから、すぐに反映されたそうです。市役所のサイトということがあり、アクセシビリティを考慮して、画像フォントを極力使わずに基本テキストにしたいというのが導入の理由だったそうです。

・小田原市HP
< http://www.city.odawara.kanagawa.jp/
>

今後の課題として、電子書籍とフォントの話がありました。EPUBにフォントを組み込み、自由な書体が使えないだろうか? という話はすでに上がっているそうです。フォントの使用権の問題などがあるので現在はNGだけれど、今後検討していきたいとのこと。こちらも期待したいなと思います。

■セッション3:「作ってみよう!電子書籍」

最後のセッションは、前川昌幸さんの電子書籍の作り方講座でした。前川さんは、先日「レスポンシブWebデザイン入門 〜モバイルファーストの考え方からのアプローチ」という電子書籍を技術評論社さんから出版されたということもあり、楽しみにお話をお聞きしました。

実は、私も電子書籍を出版したいと考えていて、その参考にしたいなと思って今回参加したのでした。ちなみに、どんな感じになっているのか気になったので、書籍発売後にすぐに購入し書評も書かせていただきました。

・「レスポンシブWebデザイン入門」を読んで
< https://note.mu/r360studio/n/ncdeefe1e02b4
>

電子書籍のいいなと思うところは、出した後のフォローができることだと考えています。Web系の技術やソフトの使い方は、バージョンがあがったりするとすぐに変わってしまい、長生きのする書籍を出すことがむずかしいのです。前川さんのこの書籍では、サポートページを設けていて、アップデートしたり、正誤表を追加したりとしています。

・「レスポンシブWebデザイン入門」サポートページ
< http://skpn.com/rwd/
>

さて。セッションは、電子書籍の作り方の入門編といったお話でした。電子書籍を販売してみてどんな感じだったのか…のようなお話はあまりなかったのが、少し残念でした。電子書籍を出してみての著者感想を聞いてみたかったなと思います(マーケットのお話は、セッション1とかぶってしまうから、あえて役割分担されたのかもしれませんね。(^^))

特に印象に残っているのが、「Web制作者なら、電子書籍の作り方を覚えるべき」というアドバイスでした。

これからは、書籍だけではなく「教育分野・プロモーション・社内文書」などで電子書籍の需要が増えていき、電子書籍のEPUBデータを作る制作者の人が必要になる一方、そのEPUBデータは、元をただせば「HTML+CSS」でできていて、Web制作者なら少し勉強すれば作れるはず、ということなのです。

たしかにその通りだなと思いました。純粋な意味でのWeb制作は、年々減って来ていて、CMSなどのシステムと絡めたものにシフトしてきています。単にページを作るだけのようなコーディングの仕事が今後減ってくるかも…と考えたときに、EPUBデータも作れますよというのは、ひとつの武器になるに違いありません。

著書「レスポンシブWebデザイン入門」は、Gihyo Digital Publishingでも販売されているのですが、なんとEPUBデータをそのままダウンロードできるそうです。これは、すごいことです。

KoboやAmazonでは、データの二次流出を防ぐために、ダウンロードしたデータを他に移しても読むことができなくなっているのですが、EPUBデータそのものがダウンロードできるということは、コピーされたら不正配布も簡単にできてしまうのですから。…もちろん、「ダメ、ゼッタイ!」ですけどね。

購入する側からしたら、EPUBデータを手に入れることができれば、専用端末・パソコン・スマホ・タブレット…と、どのハードでも自由に閲覧できますし、がんばれば印刷することもできます。ありがたいことです。

そういう事情なので、EPUBデータをそのまま提供するということは、出版社としてすごい決断だなと思いました。こういうマーケットが増えて欲しいものですね。

もちろん、EPUBデータの作り方もくわしくお話がありましたが、ここでは割愛しておきます。ちょうど技術評論社さんから、よい電子書籍が発売されたようなので、こちらをお奨めしておきますね。

・プロフェッショナルのための電子書籍制作入門
< http://gihyo.jp/news/nr/2014/09/0501
>

……さて、今回はここまで。次回のネタは、10月に登壇する「まにフェス」の内容を先にちょこっとお話ししようかなと思います。今月の22日にお会いしましょう!

※記事へのご意見・ご要望は下記より受付ます。
< http://goo.gl/rN5Dg
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【 森和恵 r360studio 〜 Web系インストラクター 〜 】
< site: http://r360studio.com
> < twitter: http://twitter.com/r360studio
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< mail: r360studio@gmail.com >
< サイト制作の教科書 r360study: http://www.facebook.com/r360study
>

もう、来年のスケジュール帳の時期かぁ。昨年に引き続き、ほぼ日手帳にしました。A5サイズのカズン派です。今年は、前期・後記と分かれている分冊版avec(アヴェク)がでてるのがうれしい。

・手帳本体 avec カズン
< http://www.1101.com/store/techo/2015/detail_cover/c_aveccr.html
>


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編集後記(09/08)

●三谷幸喜「清洲会議」を読んだ(幻冬社文庫、2013)。信長亡き後、織田家跡目相続をテーマにした重臣会議が清洲城で行われた。その会議の模様を活写したものだが、戦国の人々のモノローグをなんと「現代語訳」してしまったのが新基軸だ。戦国の本人にカタカナまじりの現代語でぺらぺらしゃべらせる。誰も思いつかないって。しかも「清洲会議」という5日間の出来事にスポットをあて、時系列に沿ってその間の彼らの考えを本人に語らせている。司馬遼太郎「新史太閤記」で知った清洲会議とは全然違う。結果は同じだが。全集で一巻を要した「新史太閤記」では、約500ページ中で清洲会議関連はわずか6ページだ。しかも会議自体は半日もかかっていない。三谷はこの会議にまつわる心理戦を非常におもしろく展開している。

三谷版「清洲会議」には宿老の柴田勝家、丹羽秀長、羽柴秀吉、それに滝川一益に代わって池田恒興の4人が出席。プレ会議、イノシシ狩り、本会議(跡目相続と遺領配分)の5日間の模様が、出席者とその周辺の人物(信孝、信雄、信包、お市、黒田官兵衛、前田玄以、前田利家など)により語られる。登場人物のキャラクターが、それぞれのモノローグからはっきりと立ち上がって、わかりやすくて面白いのなんの。

秀吉の推挙で出席できた池田恒興は、たんに損得勘定で動く男で、滑稽なことに自分を「歴史を動かすキーパーソン」と思い込んでいる。お市は勝家が自分にメロメロなのを知っていながら「体臭がきつい男の人って、歳取ってもずっと臭いのね、それどころか、加齢臭もプラスされて、なんだか凄いことになっていた。3メートルは離れていたのに、ツーンとしたもの」とものすごいことを言う。もっとも官兵衛には「今はただの出戻りの年増の後家ではありませんか」と酷評されている。

議長・丹羽長秀の下で、信孝・勝家(+お市)ラインと信雄・秀吉ライン(+世捨て人・信包)が対立するが、神輿は軽い方がいいとはいえ、信雄では軽過ぎた。馬鹿過ぎた。これでは秀吉には勝ち目がない。現代人の我々は結果を知っている。信長の長男・信忠の忘れ形見、信長直系の跡取りである三法師(3歳)が相続することを。どうやってそこまでもっていったのか。どうやって勝家の参謀的役割だった長秀を味方につけたのか。このへんの秀吉の権謀術数はみごとなものである。勝家がお市にうつつを抜かしているときに、秀吉は常に先を読み用意周到に根回しを行ってきた。結果を知っているのに先が読めない、ふしぎな味の歴史エンターテインメントである。

「清洲会議」のプロローグは、「本能寺の変」における信長のモノローグである。ここに「本能寺の変」の真実が明かされている。「すべては奴の顔のせいだ」という。「光秀が謀反を起こした理由。俺にはなんとなく分かるんだ。なんとなくだよ。俺、光秀を追い詰め過ぎたのかもしれない。弁解に聞こえたらあれだけど、まあ、俺もこういう性格だからついつい、カッとなったら、自分を抑えられなくなるだろ。そんな時、光秀の面が目に入ったら、ついつい、いじめたくなるんだよ。あいつ、そういう顔をしてるんだ。(略)そりゃ光秀だって、むかついたと思うよ。理不尽な仕打ちだって、俺を恨みに思っても仕方がない。今回の謀反は、そんなところに理由があるんじゃないかな」。ううむ、陰謀史観好きのわたしはそりゃあんまりだと思ったが、信長さん本人が言ってるんだから仕方がないな。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00E99N7UI/dgcrcom-22/
>
「清洲会議」


●WOWOWに入っていながら全米オープンを一度も見ていなかったぐらいのニワカだが、決勝進出が嬉しい。ちらっとは見てみたい。オンデマンド放送のサーバがダウンしないか心配だ。WOWOWの加入申込電話が大変なことになっているそうで。

八重樫東vsローマン・ゴンサレス。素晴らしい試合だったよ。メインを21時台でやれば良かったのに。その前にやった井上尚弥vsサマートレック・ゴーキャットジムでは、井上が余裕なのに倒せなくて、勝ち目は全くない状態ではあるのに、何度も立ち上がるサマートレックを最後の方は応援してしまった。

最初から126戦無敗のロマゴン有利の報道。ほとんどの人が八重樫の勝利はないと思っていたと思う。最初、八重樫はフットワーク使っていたのに、すぐにベタ足になって、相手の懐に相打ち覚悟、いや玉砕覚悟で飛び込むスタイルになっていた。どんだけ強いねん、ロマゴン! 八重樫は幕之内一歩のようだ。

ロマゴンに打たれつつも打ち返す八重樫。時々ロマゴンが八重樫ペースに巻き込まれるが、休憩挟んだらロマゴンペースにあっさり戻ってしまう。ロマゴンのディフェンスの良さはもちろん、八重樫には打たれたダメージが蓄積されていき、力が入らず打ち返してもロマゴンにきかなくなっていく。当然ダウンだろうというところで踏ん張り、しつこく戦う八重樫。そしてレフェリーストップ。興奮収まらない私。

あとで知ったが、試合放送中に結果を出すテロップが出たとか(ひどすぎる!)。私は試合に夢中すぎて、文字好きゆえ普段なら絶対見ているテロップを見ておらずセーフ。ストップしようとしたレフェリーが転ぶというハプニングで緊張が緩んだものの、眼の離せない良試合だったよ。(hammer.mule)

< http://www.wowow.co.jp/join/
>
WOWOW新規加入案内。UFC JAPANも放送するよ〜。

< http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/09/08/kiji/K20140908008892180.html
>
“錦織特需”だ!WOWOW問い合わせ殺到、ユニクロ売り切れ

< http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2014/09/06/kiji/K20140906008880190.html
>
「お客さん、シラけてるんだろうなあ。きょうの相手なら前半KOという感じで来たのに、何やってんだって」

< http://thepage.jp/detail/20140906-00000002-wordleafs
>
「10年以上、リングサイドの周りをウロウロしてきたが、こういう敗者への客席の反応は見たことがない」

<
>
レフェリースリップ

<
>
5Rの2:20、「歴史的激闘の末、八重樫散る」の文字