Otakuワールドへようこそ![198]日西親善に歴史的前進!? セーラー服おじさん神格化!?
── GrowHair ──

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日西関係史に新たな1ページが刻まれた。フランシスコ・ザビエルが薩摩に来着して、日本にキリスト教をもたらしたのは1549年のこと。あれから、465年。日本から派遣されたセーラー服おじさんは、スペインではなぜか神格化されていた。

動画はこちら。撮影は岩切等氏。
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●始まりは7月の短いメール

フランスから帰ってきて二日後の7月9日(水)、スペインからメールが来た。プエヨ氏と名乗る見知らぬ人から英文で。「9月20日(土)、21日(日)にマドリードでイベントがあるんだけど、ゲストとして来ることに興味はありませんか?」と。「Japan Weekend Madrid 2014」と称するイベントの作りかけのウェブサイトにリンクが張ってある。

悪いたくらみを秘めた騙りメールではなさそうだ。すごーく興味あるぞ。けど、実際問題、今年はすでに中国とフランスに行っている。そんなにしょっちゅう休みを取って海外をほっつき歩いていては、職場における自分の立場を危うくしかねない。

その旨説明し、「行けるかどうか、なんとも言えないんだけど、それでよかったら詳細を教えてくれませんか」と返信した。その日のうちに二通目のメールが来て、渡航費用一切合財は主催者持ちで、私はコンファレンスに登壇して、ファンたちと一緒に写真撮影してくれればいいから、とのこと。

さらに、「今年が無理なら来年の2月14日(土)、15日(日)にもマドリードでイベントがあるので、そっちでもいいです」と。ただし、そっちのほうが規模が小さくて、9月の期待来場者数が20,000人なのに対して、2月は16,000人とのこと。2月まで待ったところで今年度であることには変わりないじゃん。どうせなら、大きいほうに参加したいぞ。

大きいと言っても、行ってきたばかりのフランスの「Japan Expo」に比べれば、10分の1程度の規模である。あ、だからあんまり大物をゲストに呼べるほどの資力がないってわけかな。あっちは、きゃりーぱみゅぱみゅとか、ももクロとか、ふなっしーとかだもんなぁ。

時期が迫ると飛行機のチケットの値段が上がるから、9月のに参加するなら8月中旬ごろまでには決めてください、と言われている。目前にYesかNoかの選択肢があるとき、ついついノリと勢いでYesを選択してきた結果、曲がりに曲がったオレの人生。いまさら軌道修正できますかいな。

おそるおそる有給休暇の申請を上げたら、通っちゃった。「9月のに行きます」と返信した。それが7月25日(金)のこと。

●フライトの決まり方から伺えるスペインの仕事ぶり

フライトやホテルの希望等々、ばたばたばたばたっとメールのやりとりがあった。ところが、7月30日(水)にこっちからメールを送ってから、ぱったり返信が来なくなった。次に来たのが8月21日(木)。おそらく長い夏休みを取っていて、すべてが停滞していたのであろう。

「面白いフライトを見つけたから」。おいおい、面白いって何よ? ウクライナの上を飛ぶやつだけは勘弁してね、と返信した。それからまた、「毎日値段が変動するもんで」とか何とか、ああだこうだ。

9月5日(金)、「宣伝用に写真を二枚送ってくれませんか?」と言ってきた。適当に六枚見繕って、9月8日(月)に送った。どれでも使ってください、と。そしたらイベントのウェブサイトがこうなった。え? イベントの目玉扱い?ポイント・オブ・ノー・リターン。お互いに、退路が断たれた。
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/JapanWeekendMadrid2014_0001 >

結局、フライトが決まったのが、9月16日(火)。それって搭乗日の二日前なんですけど。しかも、姓と名が逆に登録されてた。こっちは気づいてなくて、成田空港のチェックインカウンターで指摘されて、ちょっと面倒くさかったぞ。乗れたけど。

アエロフロートロシア。あるいは、アエロフロートロシアンルーレット。よく落ちることで知られる。普通に着陸しただけで機内に拍手が湧く、スリル満点の航空会社。まあ、値段が安いんだから、たまに落ちるのもしょうがないよね。
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/AEROFLOT01 >

モスクワで乗り換え。モスクワとマドリードを直線(正確には大円)で結ぶと、ウクライナの左上の隅っこにちょこっとかかるようなかからないような。ちゃんと迂回してね。
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/AEROFLOT02 >

フライトが決まる過程から得られた教訓は、「あせってはいかん」ということだ。敷衍して考えるに、スペインにおける仕事というものがいつもどんなふうに進行していくものか、だいたい想像がつくってもんである。日本と同じに考えちゃ、いかん。これが後々役に立った。

まあ、こっちだって大きなことは言えない。スペインについてはほぼ知識ゼロなもんだから予習しとかなきゃと思いつつ、『地球の歩き方 スペイン』を本屋で買ったのが、出発前日、17日(水)の夕方だった。

機内で読もうと思っていたのだが、たまたま目について一緒に買った『哲学は図で考えると面白い』のほうをついつい読みふけってしまい、到着してもスペインの知識はさして増えていなかった。案外、スペインのペースと相性いいかもしれないワタシ。

●ホスピタリティの国

予備知識ほぼゼロで行った私がスペインから受けた印象は、人が優しいということ。仕事ぶりはのほほんとマイペースで、しかも細部に手抜かりが多いけど、人に対する気づかいは実に細やかで、気がよく回って親切なのである。おもてなし精神がすばらしい。

19日(金)は、スタッフのゴンザレス氏が丸一日、マドリードを観光案内してくれた。英語が堪能で、何でもかんでも詳しく説明してくれた。

何も知らない私は超基本的な質問をぶつけてみる。「スペインって、一言でいうと、どんな国?」。ゴンザレス氏によると、仕事は生活のための必要悪と割り切って、終業時間が来たら潔く放り出し、人と楽しく過ごす時間を大切にするという。

つまりは人生を楽しんでるハッピーな人たちってことだ。しっかりした人、デキる人としてバリバリ会社生活を送るよりも、美味いもん食って、人と楽しく過ごすほうを人生の目的としているようなところがある。まあ、私もどちらかというとそっちなんだけども。

イタリアに近いかな、と言ってみると、まあ近いと言えば近いけど、ちょっと違うかな、と。うーん、どの辺が、だろ? イタリアよりも、人々がいっそう親近感をもって接してくれる感じかな?

働きぶりは、経済状態に反映されている。完全主義で、バリバリ働くイメージのあるドイツ、イギリス、フランスがEU諸国の中でGDPトップスリー。イタリア、スペインがそれに続く。

●マドリードに立ち並ぶ壮大な建築

日本から招かれた他のアーティストに漫画家の前田俊夫氏がいた。『悪霊島』、『超神伝説うろつき童子』などの作品で知られる。奥様と一緒に来られていた。

また、ポスターを描いたという魔公子氏は、同じ同人誌サークル「RED RIBBON REVENGER」のH氏と一緒に来られていた。私は、いつも撮ってくれているプロの写真家である岩切等氏にお願いして、フランスに引き続いて今回もご同行いただいている。

19日(金)はゴンザレス氏がみんなを引き連れて、マドリードを観光案内してくれたのである。
郊外のホテルから車二台で市街地へ出て、スペイン広場から徒歩開始。サバティーニ庭園、王宮、アルマス広場、アルムデーナ大聖堂、と隣接して、壮大な建築が立ち並ぶ。

現在、国王は郊外に住まわれ、マドリードの王室は迎賓館として使用しているらしい。この日は何かあるとみえて、警戒ものものしい。誰も乗せていない馬車が出てきて、どこかへ向かっていった。

スペインは94%がカトリック教徒である。大聖堂、入れてくれるのなら入ってみたいけど。イタリアの教会はドレスコードが非常に厳しかった。スカートの短い女性は、羽織っているものを取って腰に巻くよう指示される。ましてや、おっさんがセーラー服を着て入場しようなんて、聞いてみるまでもないことである。

フランスでも、さすがにノートルダム寺院に挑む勇気はなく、こちらから遠慮した。スペインはどうだろう。ゴンザレス氏が様子を伺いに先に入り、出てくると、OKだという。

強制ではないけれど、入り口に寄付金ボックスが設置されている。これにいくばくかでも入れれば、拝観者として堂々とまかり通るという。なんと寛大な。

中で写真撮影もOKとのことなので、岩切氏に撮ってもらったけど、公開しちゃってよいものか。バチカンあたりにバレたら大目玉、なんてことないよね?

●真っ昼間っから飲む

郷に入っては郷にしたがえ、と言うではないか。サン・ミゲル市場で休憩したのは1:00pmごろだっただろうか。まだ日が高い、というより、昼飯にもまだ早い。スペインの昼食は3:00pmごろが標準的という。

けど、みんな飲んでるし。我々も飲もう。酒が飲みたいというよりも、みんながおいしそうに飲んでるものをちょこっと味見したい。スパークリング白ワイン、サングリア、赤ワイン。

サン・ミゲル市場では、買ったものをその場で飲み食いできる。すごくにぎわっている。スリに用心するように、とゴンザレス氏。

大きなプレートにどっさり盛ったイベリコ豚の生ハムをみんなでつつき合う。うん、絶品だ。瞬く間に減っていく。

ワインは品揃え豊富だが、よく分からないので、ただ「赤ワイン」とだけ注文してみた。グラスのサイズを選ぶと、中身は適当に見繕ってくれた 。これがまた絶品。何年か寝かしたものとみえ、重厚で芳醇な味。生ハムとめっちゃよく合う。いやぁ、極楽、極楽。

少し歩くと、ムセオ・デル・ハモンがある。訳せば「ハム博物館」。博物館といっても、風情はデパ地下。ただし、置いてある商品はほとんどハムばっか。あと、チーズ。ものすごく種類豊富だ。

上の階はレストランになっている。われわれはそこで昼食。さっき生ハムをどっさり食べてはいるが、また生ハムどっさり。いやぁ、極楽、極楽。

フランスでもイタリアでもそうだったけど、観光地に行くと、実に多種多様なストリートパフォーマーたちがいる。

私もその一種とみなされているっぽい。道行く人は、気にはなっているけれど、声をかけて一緒に写真を撮ったりすると、きっとお金を請求されるんだろうと思ったようで、遠慮がちである。

●イベント前日の夕方、ぜんぜん進んでない準備

観光の後、地下鉄を乗り継いでイベント会場へ。マドリード中心街の西寄りにCasa de Campo(カサ・デ・カンポ、直訳すれば「森の家」)という広大な森林がある。その森の中に総ガラス張りの二階建ての四角い建物があり、そこが会場。

市内観光で歩き始めたPlaza de Espana駅から、地下鉄10号線で西へ二駅目のLago駅が最寄である。途中、夕立が来て、森の中のスイミングプールのある建物で雨宿り。

会場に到着したのは夕方6時ごろ。土日の開催に向けて準備が進行している。けど、けど。あんまり進んでいない。各ブースの木枠はできている。ステージも組み上がっている。あと、痛車が数台展示されている。だいたいそれだけ。

あと、2メートル四方ほどの巨大な写真が10枚ほど、床に直置きされている。そのうち3枚は被写体が私。事前に送っておいたやつだ。後でどっかに吊るすかなんかするんだよね? 楽しみだ。

各ブースの中身がほぼ何もできてない。けど、誰もあせっていない。ダンボール箱を開梱して、淡々と展示物を並べていっている。いったいいつ終わるんでしょ? これから徹夜作業?

翌朝来てみたら、どのブースもちゃんと出来上がっている。おびただしい数のキャラクタ商品などが、所狭しとびっしり並べられている。イベントは、少なくとも見かけ上は、何の滞りもなく、ちゃんと進行している。

これがスペインの仕事のやり方ってもんなのか?! 最後には魔法のようにちゃんと帳尻が合っている、と。

しかし、イベント開催期間中、私が写っている巨大な写真を見ることはなかった。いったいどこに掲げたのだ? 後で主催者に聞いてみると、あれ、盗まれちゃったんだとか。

この日の写真はこちら。撮影: 岩切等氏
< http://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Town140919ByHitoshiIwakiri
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●じゃ、今からステージよろしく

さて、渡航費先方持ちでスペインまで来させてもらっちゃったけど、私はいったい何をすればいいのでしょう?

プエヨ氏から最初のメールをもらったのと同じ日の二通目のメールで、確かに「コンファレンスに登壇して、ファンたちと一緒に写真撮影してくれればいいから」とは言われている。けど、それ以降、その話題はまったく出ていない。

「コンファレンスに登壇」って、来場者たちの前でステージに上がってトークをすることなのか、プレスのインタビューに答えることなのか、それすらはっきりしない。そんな状態で来ちゃう俺も俺だが。

金曜日にゴンザレス氏から説明があった。メディアからの取材の申し入れがすでに数件来ている。当日飛び込みの取材も入るかもしれない。それに答えてくれればいいから。あとは、来場者たちからの写真撮影リクエストに答えてくれればいいから。

取材タイムは初日の3:00pmからと5:00pmからの二回、設定しましょう。二日目は取材要請はきっとあまり来ないでしょう。VIP控え室が用意してあるから、空いた時間はそこで休んでてください。なーんだ。うにゃうにゃ言ってポーズとるだけの簡単なお仕事です、ってわけだな。

初日、10:00amの開場直後から「写真撮らせてください」とひっきりなしに声がかかり、その都度片足立ちでポーズとってたもんだから、昼ごろにはすっかり疲れてしまい、午後はけっこう長い時間、VIP控え室に隠れておやつを食べて過ごした。

3:00pm メディアからのインタビューと言ってたけど、まあスペインのことだから、30分や1時間、遅れて始まるんでしょ、きっと。その時間、いちおう、会場内の控え室のすぐ前に立って、通りがかりの来場者たちから写真を撮られていた。

3:30pmごろ、スタッフの人が来た。「こんなところにいたの〜。探したよー。見つかってよかったぁ」。え? 「3時半からステージだから。みんな待ってるよ」。え?

紙に印字したタイムテーブルを手に持っていて、見せてもらうと、たしかに書いてある。その紙、初めて見るんだけど。話も聞いてないし。

ステージは、四角い会場のちょうど対角の位置に設けられている。非常に混雑していて、人をかきわけ、撮影リクを断り、ステージへ向かう。10分かかった。

3:40pmごろにステージ前にたどりつくと、大勢のお客さんたちが地べたに座って待っている。別にいらいらした様子もなく、ただ待っている。で、どうすればいいの?

特に何の指示もないので、通りすがりの人たちからの写真撮影のリクエストに応じつつ、こっちも始まるのを待つ。……つもりだった。

そしたら、3:50pmごろ、スタッフの人が近づいてきて、「そろそろステージに上がりませんか?」と。え? 待ってたの?

日西間の通訳のできる人がついてくれている。通訳さんが、「じゃ、一緒にステージに上がりましょう」と。え? いきなり? 「これから始まります」とか「ゲストはこの方です」とか、何かキューはないの?

戸惑っていたら、音声の機材をいじっているPAさんみたいな人が、スペイン語で何かしゃべってくれた。じゃ、上がりましょう。ステップへ足をかけたところでふと気がついた。私の持ち時間は何分ですか?

1時間あるけど、20分ぐらいで降りていいという。で、大きな拍手に迎えられて、とにかくステージに上がった。目の前にはざっと200人ほどの若者たちがいて、こっちを注目している。もう、頭の中は真っ白。いったいどうすりゃいいっちゅうねん。

……ということはなく。怒りに赤くなることもなければ、動揺に青くなることもなく、きわめて平常心。まあ、スペインの仕事ぶりを見てきているからね。こういうことのひとつやふたつ、当然、起きるでしょうね。もう、笑うっきゃないね。

要するに、自己紹介すればいいんでしょ? 以前、デジクリに「セーラー服おじさんの基礎知識」と題してプレスリリースのようなものを書いている。あれを思い出してしゃべればいいわけだ。

質問タイムを設けたら、10人ぐらいの人から質問が来た。
・職場で同僚たちは気づいているの? → はい。でもトップがまだ
・パンツは女性用? → はい
・結婚してるの? → はい、二次元と
・どんな写真を撮るの? (VICE の動画を見た) → 創作人形とか
・今までに変な経験は? → 今、こうしていること自体がそうとう

ステージ上の私と観客たち。
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/Stage >

盛大な拍手を浴びてステージを降り、時計を見ると4:20pmだった。30分しゃべったわけだ。ほどよい加減だったのではないかな? 終わったあと、すごい人だかりで撮影。

次の出し物は5:00pmからと表示されてる。あと40分あるけど、地べたに座っていた人たちの何割かは、そのまま座り続けて、特に手持ち無沙汰で困ったというふうでもなく、普通に待っている。

舞台裏の事情はしっちゃかめっちゃかであろうとも、お客さんたちから見れば、イベントは何のトラブルもなく、ちゃんとしっかり進行していくのである。それがスペインクオリティ。

控え室に戻って休む。メディアからの取材は5:00pmから一件だけ来た。英語・スペイン語間の通訳の人がついてくれて、私は英語で答えた。

初日のイベント終了は、9:00pm。長かったー。

●神格化されてる!?

開場前にスタッフと一緒に入る分にはいいのだが、開場してから一旦外へ出ると、出展者パスがなければ再入場できない。パスは初日にもらえる話になっていたが、渡されなかった。

二日目の朝、プエヨ氏に言うと、「えー、まだもらえてなかったの?」。で、少し離れたところにあるチケット売り場まで連れて行ってくれて、もらってくれた。

それが朝10時の開場直前だったもんだから、すでに300人ほどの入場待機列ができていて、冒頭の動画のシーンとなったわけである。

二日目は、予想に反して四件の取材が来た。一日目と合わせて五件。そのうち一件はすでにウェブ上に記事がアップされている(下記(3))。さらに、事前申し入れなしに、通りすがりにマイクを向けられた映像もアップされている(下記(6))。

(1) PANINI KIDS

(2) Portal Otaku
< http://www.portalotaku.com
>

(3) OTAKU MUSIC RADIO
< http://www.otakumusicradio.com/entrevista-hideaki-kobayashi-el-abuelo-colegiala-o-sailor-fuku-ojisan/
>

(4) ramen para dos
< http://ramenparados.blogspot.com.es/
>

(5) 2NITAKU
< http://2nitaku.com
>

(6) BACINERIAS.com
< http://bacinerias.com/2014/09/asi-fue-japan-weekend-madrid-2014/
>

インタビュー風景。
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/Press01 >
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/Press02 >
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/Press03 >
< http://www.geocities.jp/layerphotos/FigDGCR141003/Press04 >

来場者たちからも写真をいっぱい撮られた。後でエゴサーチしたら、100枚以上拾うことができた。キーワードは "abuelo colegiala"。訳せば「女子高生おじいさん」。つまりは「JK爺」。
< http://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Event14092021
>

9月22日(月)の朝、帰路に発つ我々一行を見送りにホテルまで来てくれたプエヨ氏は言った。イベントは大成功だったよ、と。来場者は去年よりも4000人増えて、約2万人になったとのこと。

つまり私は日西親善の役目を担うイベントの目玉として、期待に沿う働きが果たせたってことでよろしいですかな? フランシスコ・ザビエルにちょこっとお返しができたかな、と。

●世界は日本に片思い

この種の日本テーマのエキスポは、世界の多くの国で開催されている。ほぼすべてにおいて、現地の人が企画・運営している。で、日本の企業などにブースへの出展参加を呼びかけたり、漫画家や声優などにステージイベントへのゲスト参加を依頼したりする。

しかしながら、規模の大きなイベントでないと、なかなか思うように呼べない。Japan Weekend Madridもそうで、ブースもステージも日本人をほとんど見かけなかった。

スペインで二番目に大きなイベントだから仕方がないのか。約一か月置いて、10月31日(金)〜11月3日(月)、「Salon del Manga(バルセロナマンガフェア)」が開催される。去年の来場者数が11万人だったというから、約5倍である。日本からわざわざ参加するなら、その国で一番大きなイベントに、ってやっぱ思っちゃうわな。

この手のエキスポでよく問題になるのが、ちゃっかりブースを構えちゃう韓国や中国の抜け目なさである。今回のイベントでも、中国人によるブースを見かけた。

聞くところによると、こういうとき、韓国や中国では国から補助が出るらしい。自国のコンテンツ産業の海外進出を、国が強力にバックアップしているのである。一方、日本はやはり「クールジャパン」を標榜しているはずなのだが、こういうところへは予算を使わないらしい。ううむ、じゃあ、どこに使っているのだ?

世界は日本に片思いしている。比喩的な意味で、世界は日本にいつも手を振ってきているのに、日本はあんまり手を振り返していない。もったいない。実にもったいない。

日本はこういうところでがんばれば、世界における一番の愛され国家としての地位を不動のものにできるのに。それは金額に換算できなくても、とてつもなく大きな価値となるはずだ。経済的価値なんて、後から自然についてくると思うのだが。

日本があんまり積極的に出ていかないもんだから、私なんぞ程度の小物が向こうじゃ神扱いである。悪いね、日本のみんな。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティテ ィ拡散。
< http://www.growhair-jk.com/
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日本のコンテンツ産業の世界に誇るクオリティは、クリエイターたちの力量の賜物である。なのに、その当事者たちは、立場的にはあまり高い位置に置かれてないことが往々にしてあり、十分に報われていないことが多い。

そこを何とかしようと、クリエイター支援プロジェクトが立ち上がった。charamafである。ウェブサイトにオリジナルコンテンツとクリエイティブ系のニュースを掲載し、ツイッターのフォロワー数とフェイスブックの[いいね!]の数に応じて支援額を決定し、それをクリエイターたちに還元しようというコンセプト。

10月1日(水)にウェブサイトが開設された。
< http://charamaf.com/
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記念すべき最初のオリジナルコンテンツは、私へのインタビュー記事。セーラー服を着て歩くようになった経緯に加え、スペインでの写真等、最新の情報もカバーしている。
< http://charamaf.com/1112.html
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インタビューを受けたのが9月30日(火)の夜で、その翌日に記事がアップされた。驚異的な仕事の早さである。

10月2日(木)の朝の時点での支援額は32円。このプロジェクト、大きく育っていってくれるといいなぁ。みなさん、フォローといいね、よろしくお願いします。