Otakuワールドへようこそ![223]フォトジャーナリズム専攻の中国人留学生、セーラー服おじさんを撮る
── GrowHair ──

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猫ジャーーーンプ!!! さいたまスーパーアリーナのステージでキメてきた。

ももいろクローバーZの百田夏菜子さんのえび反りジャンプと比較するのは、誇張が過ぎるか。

収容人数36,000人の会場をほぼ埋めつくした観客から返ってくる歓声は、大量の鈴がいっせいに振られているかのように聞こえ、耳に心地よい。

『第6回ティーンズコレクション』。十代の読者モデルのイベントにおいて、ゲスト枠で出演させてもらった。
http://www.tokyo-collections-party.com/


スポットライトを浴びて宙に浮いている瞬間を撮影してくれたのは、張 徽慶(きけい)氏。早稲田大学大学院政治学研究科の修士課程一年で、フォトジャーナリズムを学ぶ学生である。指導教官は、報道カメラマンの会田法行氏。授業で出された課題の答えとしてこの写真を提出すれば、「優」の成績はいただきではないかな?
http://picasaweb.google.com/Kebayashi/Event151123#6220415607582437154




●知り合ったばかり

張氏から最初のメールをもらったのは、11月1日(日)のことで、私はタイにいた。用件は、何回かにわたって写真を撮らせてくれませんか、という依頼であった。フォトジャーナリズムの授業で、一人の人物を選んで、長期間にわたって写真を撮りに行ってくださいという課題が出されたとのことで。

この手の依頼が来るのは、これが三回目だ。基本的には断ることにしている。ギャラは出ないし、メディアとしての宣伝効果は薄いし、自分にとってなんの得にもならないから、ってことではない。

写真撮影が上手くなりたいという強固な志をもっていて、自分とは大きく異なるフィールドで生きている人についてうんと深く知りたいという動機をもった上で、どうしても練習台が必要だから、という切羽詰まった真剣みをもって相談してくるのであれば、考えなくもない。

私もかつてやってたことだし。ファッションとは完全に無縁の理系人間でありながら、ポートレート写真を撮る練習がしたいという動機から、原宿を歩くファッショナブルな若者たちに声をかけて撮らせてもらっていたことがある。

授業の課題ではなく、自主的に。四十歳近くになったサラリーマンがやりつけないことを始めるのには勇気が要ったが、だいたい十人に声をかけると、一人ぐらいはOKしてくれる。続けていると、礼儀というものがだんだん分かってきて、ヒット率が上がってくる。

15年も前のことで、芸の道を志す人は、道端でゲリラ的に一人漫才や物まねをやったりしていたし、音楽の道を志す人は、演奏したり歌ったりしていた。ほとんどの通行人から無視されることによって、めげない心を鍛えていた。

そういう修行が必要なのは理解しているし、自分も赤の他人からさんざん助けを借りてきた立場なので、今度は力を貸す側に回るべきであろうという気持ちはすごーくある。

しかし、授業で課題が出されたからって依頼してくる人の中には、どうもなぁ、ってのがけっこういたりするもんで。ジャンル違いの人間をハナっから駄目なやつと決めつけて、馬鹿にした調子がにじみ出ちゃったりとか。

どのくらい真剣に考えてるのかと、ちょっと根性を試してみると、すぐにやる気のなさが露呈しちゃったりとか。うっかり協力しちゃうと、ひどい徒労感に終わって、こっちがダメージを食らいそう。

最初に来たのがほんとうにひどくて、腹立ちまぎれに、ここでネタにしちゃったことがあったっけ。題して『なる人、ならない人、普通の人』。
https://bn.dgcr.com/archives/20131203140100.html


今回もさらっと断ればいいかと思ったのだが、しかし、この長いメールをよくよく読んでみると、礼儀をわきまえているし、思いが伝わってくる。

まず、中国からの留学生で、早稲田大学でジャーナリズムを勉強していると自己紹介している。言葉の選択や用法があれ? ってなる箇所がちょちょこっとあるけど、しっかりした日本語である。

二年前、まだ中国にいたころから私のことを知っているという。日本に来て繁華街を歩けば私に会えるかと期待したけど、まだ一度も会えたことはなく、課題が出された瞬間、私のことが頭に浮かんだという。私が同じ大学の先輩にあたることも、調べて知っている。

「失礼なお願いかもしれないですが」と断った上で、「取材させていただけないでしょうか」と言ってきている。「何枚かの写真のシリーズという形式で、小林さんの人物像を様々なアングルで表現したい」と主体的な動機を表現している。

いい心意気だ。よっしゃ、乗った!

●意外とにぎやかだったわたらせ渓谷鐵道

11月6日(金)の夜に池袋の喫茶店で打合せして、最初の撮影は11月15日(日)にしようということになった。

週末に何も予定が入っていないと、私はものを読んで過ごすことが多い。ウチにいるとダレるので、鉄道を利用する。目的地はなく、ただ乗り続けていればいいのである。条件としては、座れること、乗車区間が長いこと、停車駅の間隔が長く、車内アナウンスが少ないこと。地方へ行けば、だいたいそうなる。

いつも一人で過ごすので、写真がない。一度、誰かに撮ってもらえたらと思っていたのでちょうどいい機会ではある。しかし、撮る側にとっては、変化に乏しく、長く退屈な時間を持て余し、あんまりうまみがないかもしれない。小手調べに根性を試してやろうって魂胆でもないんだけど。

下記のような日程を立てた。最後に降りる駅を変更した以外は、きっちりなぞってきた。

09:56 中野 - 10:27 八王子、中央線中央特快高尾行。
10:48 八王子 - 11:26 高麗川、八高線・川越線川越行
11:33 高麗川 - 13:09 高崎、八高線高崎行
13:48 高崎 - 14:33 桐生、両毛線小山行
14:36 桐生 - 16:15 間藤、わたらせ渓谷鐵道間藤行
16:32 間藤 - 17:56 桐生、わたらせ渓谷鐵道桐生行
17:58 桐生 - 18:58 小山、両毛線小山行
19:07 小山 - 20:09 上野、東北線快速ラビット上野行

9:00am に待ち合わせ、中野駅北口から延びるアーケード商店街などで撮影してもらってから、中央線に乗る。

わたらせ渓谷鐵道で、往復ともほとんど座れなかったのは当てが外れた。渡良瀬川に沿って、平地のほとんどない山林をうねうねと走る一両編成のディーゼル車が混雑することはありえないと思ってたけど、紅葉のシーズンは別だった。

しかし、この路線では重点的に撮ってもらいたいと思っていたので、ものを読んで過ごせなくてもよかった。この車両は、運転台が左寄りの三分の一しか占めていないので、乗客は真ん中と右のガラスにべたっと張り付いて前方を眺めることができる。

単線なので、すれ違い待ちのとき、けっこう停車時間が長かったりする。ホームに降りて前から撮ってもらったり、木造の古い待合室で撮ってもらったりすることができた。

反対側のホームにごった返す人々が、一斉にこっちへカメラを向けてきたり。すれ違うトロッコ列車の乗客ほぼ全員がこっちへ手を振ってきたり。路線自体が観光アトラクションみたいなもんなんだが、予想に反してにぎやかな楽しみかたになった。

張氏は、私の中にイメージとしてある中国人とはだいぶんかけ離れている。ギラギラした欲望を表に出さず、強く自己主張したりせず、かといって、キャラが弱いわけでもなく、やる気がないわけでもなく、情熱を内に秘めて、ものごとを静かに淡々とこなす。愚痴らず、弱音を吐かず、あたりまえのように。意外と辛抱強く、芯がある。

元々の予定をこなすだけで丸々12時間の行程で、もういい加減うんざりして、早く帰りたいのではないかと思ったが、終電に間に合えばいいという。ならば、もうちょっと行きますか。

しからば、中板橋の「三本杉」へ。前々回書いた、新宿ジゴロのお店である。単に昭和レトロなだけでなく、サブカル臭がぷんぷん漂い、絵的におもしろいんじゃないかと。

小山駅で店に電話してから行ったら、予想通りではあったが、着いたときには、マジックで手書きした貼り紙が、店の前にべたべたべたべたっと貼り出されていた。「セーラー服おじさん参上!」とかなんとか。

歌のやたらと上手い中国人のエミちゃんは、前日と翌日に来たそうで、入れ違いになっちゃったのは残念。張氏は万里の長城の東端である秦皇島の出身だそうだが、たしか近かったんじゃないかな。

ひと回りして、今朝のところに戻ったのは11:00pm過ぎであった。がんばったなぁ。

張氏が撮った写真はこちら。
http://picasaweb.google.com/Kebayashi/Town151115ByChouKikei


●学籍も爆買い?

B面のときも撮りたいという。仕事を上がった後、夜になっちゃうけど、11月19日(木)9:00pmに市ヶ谷駅で待合せでどうでしょ? そのメールを17日(火)に送った後、ふと思いついた。指導教官である会田法行先生の授業を聴講させてもらえないだろうか。

会田氏はドキュメンタリー写真家で、日本で撮影するのみならず、イラクやタイにも長期にわたって何回も行っている。10冊以上、写真集を出版している。

『プロイ ─ HIV 母子感染孤児プロイヘの手紙』では、タイの田舎にある孤児院の少女の成長を記録している。最初のころは心を開かない片意地な子だったのが、最後のほうでは太陽のように明るくからっと大笑いしている。

ミズーリ大学コロンビア校でジャーナリズムの学士号を取得し、米国でのインターシップの後、帰国して朝日新聞のスタッフフォトグラファーになっている。2003年以降はフリーランスに。
http://noriyukiaida.com/


会田先生の授業は木曜の6:15pmから90分間だという。張氏から会田先生に聞いもらい、OKが出た。

市ヶ谷から早稲田まで、歩くと30分もかからない。電車を乗り継いで行くと、たぶん余計にかかる。久々に早稲田キャンパスに足を踏み入れると、在学当時にはなかった建物が建っていた。昇り降りがエスカレーターというのは斬新な感じがする。四階建ての三角屋根の校舎を十二階建てのビルが覆っている構造は、漢字で書くと国構えに家みたいな感じ。

会田先生のフォトジャーナリズムのゼミの修士課程一年のゼミ生は三人。うち二人が中国人。もしかして、学籍も爆買いされてる?

日本の企業は、文系の修士号や博士号にはあんまり価値をみていないらしい。大学に残っても、キャリアにはあんまりプラスにならないっぽい。会社勤めをして出世を狙うのであれば、英語をうんと勉強しといて、海外で経営学修士号(MBA)を取得するのがいいらしい。

日本で過疎っちゃってるところを、中国人が埋めて支えてくれているという構造か。中国でも、キャリアを志向する者たちの留学先としてはアメリカが圧倒的な人気である。

わざわざ日本に来るのは、漫画やアニメが好きだからという裏の動機があったりする。漫画・アニメが国際社会における日本のプレゼンス(存在感)向上に果たした役割は、過小評価されているのではあるまいか。

張氏は中国の大学で四年間日本語を専攻し、日本に来てから一年間専門学校で日本語を学び、今年、早稲田大学の大学院に入ったという。王◎(いく:日の下に立)氏は蘇州の出身で、大学の四年間は英語が専攻だったが、やはり漫画・アニメが好きなクチで、二年から自主的に日本語を学んでいたという。

唯一の日本人は遅刻してくるし。スチューデント・アパシー? キャンパスのムードの活性化も中国人に支えてもらっているのではあるまいか。

会田先生の授業は、何枚かの写真を示し、生徒たちがどこに気づいたかを自由に述べさせることで、どういう写真がいい写真であるか、どこをどうしたらもっとよくなるかを掘り下げていく。生徒どうし、お互いに気づかされることがあり、いい刺激になっておもしろい。

私も他の生徒たちとまったく同等の扱いで、いろいろと述べさせてもらった。多少なりともみんなの参考になってるといいなぁ。

この日のテーマは、ミャンマーのアウンサンスーチーさんだった。独裁体制を敷く軍部にとってはずっと煙ったい存在で、長きにわたって軟禁の憂き目にあって苦労してきたが、ついに選挙で堂々の勝利を果たした、ミャンマーの民主化の立役者、われらがヒーローである。

しかし、撮り方ひとつで、ものすごく多様な印象を呈するもんで、実におもしろい。ピアスにコサージュで美しくに飾り立て、きれいなライティングで、どこのファションモデル? みたいなのもあり。逆に、表情に苦悩の跡が現れちゃってて、見ててつらくなるのもあり。

得るところの非常に大きい授業だった。後で会田先生にお礼のメールを送ると、生徒たちが成果を発表しあう最終回の授業にもぜひ来てください、と。はい、行きますっ!

●歩く歩く、撮る撮る

授業の後、私のB面姿の撮影。王氏もカメラを持ってきており、張氏と一緒に撮りたいという。はい、どうぞ。

市ヶ谷から早稲田への道を逆に歩くのは初めてのことである。夏目坂が道なりに右へ湾曲していくのを曲がらずに直進する細い道に入ると、真正面に職場のビルがそびえているのにはちょっと驚いた。

その横を抜けて、右手に見ゆるは三島由紀夫が死んだとこ、と解説し、坂を下って堀を渡ってJR市ヶ谷駅へ。総武線で中野へ。同じ場所で、同じポーズで、A面とB面両方撮ろうという趣向だ。

行きつけの焼き鳥屋「ももや」へ。焼き鳥ももちろん美味いが、ごろっとでっかいつくねと、もつ煮込みがめっちゃいい。二人も美味いと言ってくれたので、誇らしい気持ちになった。こっちはボジョレー・ヌーボーをがぶ飲みして、だんだん酔っぱらってきた。

さらにどんどん北へ歩き、西武新宿線まで突き抜けた。よく歩いた。根性を試してるってわけでもないが、こっちが先に弱音を吐きそうになるのを我慢した。

王◎氏の撮った写真。
http://picasaweb.google.com/Kebayashi/Town151119ByOuIku


●さいたまスーパーアリーナのランウェイで気持ちよく猫ジャンプ

11月21日(土)に下北沢でちょこっと撮ってもらった。23日(月・祝)には、さいたまスーパーアリーナへ。

中国に関しては、たいへん聞きづらいけど、ぜひ中国人に直接聞いてみたいことがいっぱいある。しかし、一般的に言って、政治と宗教の話題を持ち出すのはほぼタブーである。ついついカッカと熱くなりすぎて人間関係がおかしくなりやすい。

中国の学校で授業を受けると、日本に対してイヤな国だという印象をもつものらしい。おいおい、いったいどんなことを教えてるんだよ? ところが、日本製の漫画やアニメは大好きなもんだから、内部で葛藤が起きて、日本に対してアンビバレント(両価的)な感情を抱くものらしい。漫画・アニメが国際社会における日本の好感度向上に果たした役割は、過小評価されているのではあるまいか。

なかったことにされている天安門事件について、中国人はどのくらい知っているのだろう。南京大虐殺はどうだったと教えられているのだろう。領土のことは?

中国国内からは、インターネットのアクセスに制限がかけられ、グーグルにもフェイスブックにもツイッターにもニコニコ動画にも行けないようになってるけど、もろもろの事件や事故について、どんなふうに知らされているのだろう。中国人自身は自国の政府に不満を抱いていたりはしないのだろうか。

そろそろ打ち解けてきたし、張氏はいつも温和で冷静なので、聞いてもいいかな? 幸い、殴り合いに発展することもなく、面白い議論ができたと思う。興味の対象は中国の一般的な事情であって、張氏の個人的見解ではないので、大いに勉強になったとだけここには記しておこう。

日本語を勉強してきてくれているおかげで、単なる日常会話を超えた、込み入った話題で深い議論ができるのは、非常にありがたい。漫画・アニメが世界と日本とのコミュニケーションの太いパイプラインの構築に果たした役割は、過小評価されているのではあるまいか。

3:00pmの入りから5:30pmごろの出番までずいぶん待ったが、イベント出演のために来ているのであった。アイドルグループ「仮面女子」の単独公演『地球のおへそ』と十代読者モデルの祭典『第6回ティーンズコレクション』。

オープニングでは、葛飾総合高校吹奏楽部に、仮面女子の吹奏楽経験者である桜のどか、月野もあ、窪田美沙の三人が加わって演奏を披露した。

ティーンズコレクションでは、約1,000人の応募者から予選を通過した300人による次世代読モコンテストが行われ、モデルで女優の平祐奈やAKB48の永尾まりやらが審査員を務めた。

ゲストランウェイでは、すでに読モとして実績と人気のある100人ほどがランウェイを歩いた。この中に私も混ざっている。オチは任せろ、な感じで。スペシャルゲストランウェイでは、仮面女子の中でモデル志望という黒瀬サラ、澤田リサがランウェイを歩いた。

それに続く仮面女子の単独ライブは、私はこの原稿書きがあって、見ずに帰っちゃったのだが、このへんに記事が出ている。夢かなっての感動的なライブで、大成功だったようだ。
http://deview.co.jp/News?am_article_id=2062811


2014年8月11日(月)に「赤坂 BLITZ」で開催された『東京コレクションズパーティー』に私はゲストモデルとして出演しているので、今回のイベントについては、感じがだいたい分かっていた。要は、ランウェイに出ちゃったらもはや誰も止められないので、好き勝手に自己アピールしてくればよいのである。

猫ジャンプをやることは、事前にスタッフには告げず、張氏には言っておいた。ちゃんと撮れる自信がなさそうなので、念のためにと四回飛んだ。で、冒頭の写真である。よくやった!

張氏は、もはや完全に仲間である。前々からの大切な仲間たちに、徐々に紹介していっている。写真家の岩切等氏、LINEのスタンプを描いてくれた石ノ森里美さん、元コスプレイヤーでイベント企画・運営のひよ子さん、新宿ジゴロの伏見直樹氏。

将来が楽しみである。希望を言えば、日中をつなぐ草の根レベルのパイプにおいて、なんらかの役割を果たすようになってくれるといいなぁ。

この日の写真はこちら。
http://picasaweb.google.com/Kebayashi/Event151123



【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。
http://www.growhair-jk.com/


ビリビリ動画に上げた動画、早くも三万ビューいきそうな勢い。中国、人いぱーい。会議室で座って話してるだけの映像な割には、意外と面白いね。自分で言うのもナンだけど。
http://www.bilibili.com/mobile/video/av3268662.html


11月7日(土)、久しぶりに床屋に行けた。記録によると、その前は2013年1月6日(日)だから、三年近く放ってあったということか。そうかも。後ろがそうとうな長髪になってたもんなぁ。

小学生のころから行っているとこで、何回か引っ越しても変わらずそこに行っている。息子さんが後を継いでいるが、私が行くと親父さんが出てきてくれる。

ヒゲは先っぽを切りそろえるぐらいで、ほとんど触らなくていいから、って言ったのに、気がつくと、すげー短くなっていて、量も減っていた。あ゛ー。

この親父さん、私がセーラー服おじさんになっていることにまだ気づいていないのだ。

前は、三つ編みが36段編めて、まだ先に長く房が残ったのに、今は24段編むのがやっとで、ちょこっとしか房が残らない。ぎゃあーーー。元に戻るまで何年かかるんだろ。切られすぎて泣きそうになってる乙女なワタシ。