《やるたびに「不器用の証明」にしかなってないw》
■ユーレカの日々[47]
Adobeは判ってくれない
まつむらまきお
■グラフィック薄氷大魔王[457]
「塗装スタート」他、立体制作関連の小ネタ集
吉井 宏
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Adobeは判ってくれない
まつむらまきお
■グラフィック薄氷大魔王[457]
「塗装スタート」他、立体制作関連の小ネタ集
吉井 宏
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■ユーレカの日々[47]
Adobeは判ってくれない
まつむらまきお
https://bn.dgcr.com/archives/20151209140200.html
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<著者のご意向により削除いたしました>
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■グラフィック薄氷大魔王[457]
「塗装スタート」他、立体制作関連の小ネタ集
吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20151209140100.html
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プロダクトデザイナーなど、モノづくりに関わる作家が集まる展示即売会のための作品を作ってます。
「MAKERS LINK Special Outlet 2015」
〈今週末〉 12月12日(土)・13日(日)アーツ千代田 3331 ギャラリーB104
今回作ってる2点の他にも過去の作品で在庫があるものをいくつか出品します。
詳しくは↓
http://www.yoshii.com/dgcr/ML2015/MAKERSLINK-3.pdf

facebookページ https://www.facebook.com/MAKERSLINKSpecialOUTLET/
(チラシの部屋番号がB105になっていますが、B104が正しいそうです。隣の部屋なので行けばわかると思います)
予想を超えて大変な今回の作業。展覧会の告知も兼ねて、ブログに制作記もアップしたいのにそれもできない自滅状態。しょうがないので、デジクリ原稿をブログの下書きにしちゃうという先週に続いての暴挙。完結編↓
11月24日(火)_______________________________________________
●塗装スタート
細かいパーツから塗装開始。アクリジョン、隠蔽力のなさは重ね塗りでカバーできるものの、泡がやっかい。なるべく気泡ができないように混ぜたり筆の穂先に気をつけないと、すぐ気泡だらけになる。
ブロワーで吹けばたいていの泡は消えるけど、残ってしまうものもある。何度も重ね塗りするから、一回に1個しか泡ができなくても5度塗りすれば5倍の泡。

ところで、スペアボトルを使うほどでもないけど、ちょっとだけ取っておきたい色。従来は溶き皿にフタをしてたりしたけど、スポイトに吸い込んで錬り消しで閉じるという方法を見つけた。瓶よりぜんぜん安くて手軽。

アクリジョン、小さい泡がそのまま乾燥しちゃったりホコリやゴミが入ってポツッとなってたりする場合、乾いてから細か目のサンドペーパーで磨けば問題なしだった! ラッカーにくらべりゃ時間はかかるけど、なかなか便利な塗料かもしれん。じっくりやるにはイイ。
11月26日(水)_______________________________________________
●極小ペイント
直径1.2cmの目玉に直径9mmの円をどうやってペイントするか? コンパスで丸く切り抜いたマスキングテープを貼り付ければ楽勝! とか思ってたんだよなあ。切り抜いたマスキングテープはフニャフニャ。正しい位置にきれいに貼り付けるのは無理だった。
メンディングテープや幅広セロテープだと、形を保ったまま貼り付けられそうなんだけど、これも実際やってみると難しいし、そもそも円切りの切り始めと切り終わりが正しくつながらないんだよ……。
ろくろ方式などいろんな方法を試したり練習したあげく、結局うまくいったのは「コンパスに烏口つけて塗料で円を描く」でしたw
で、瞳孔の黒。もっと小さい丸で、5mm。これはもうコンパスじゃ無理。そうだ、ファイル閉じる穴開けパンチ! メンディングテープに穴を開けたものでマスキングしたらうまくいった! はみ出したりして失敗したものもあるけど、必要な数は足りた。

もう一方の目玉は筆で塗り分け。4個を試しにマスキングしたんだけど、トータルでそんなに時間変わらなかったから、もう筆塗りでいいやって。

顔に目玉と鼻と口のパーツを仮組みしてみたところ、鼻の穴をどうしても黒く塗りたくなった。穴を黒く塗るってどうするんだ?

スポイトに瞬間接着剤のノズルをつけて、黒を注入してすぐ吸い出す方法でうまくいった。失敗も多いけど、5個成功してればOK。

とりあえず、細かいパーツのペイント完了。

いやしかし、本当に時間かかる。使ってる時間に対しての成果が少なすぎて落ち込む。目玉を塗り分けてた時間でTDWなら2個完成するとかまた考えてしまう。
今日はApple Musicでノーランズのベスト盤(1時間12分)をリピートでBGMにしてたのだが、あ、一曲目に戻った、あっまた一曲目だ、あっまただ、まただ。
ってどんどん時間が過ぎていく。時間がたっぷりあるときならいいんだけど、この後にいくつも仕事が控えてて、立体制作が長引くほどにそっちが大変になる。焦るばっかし。
11月27日(金)_______________________________________________
●最大の難関
困った。目のフチ、マスキングしたものと、筆で描いたもの。どちらもガタガタ。段差処理してもマスキングのほうが汚らしく見える。筆で描くしかないか。もう一点のほうの目はもっと小さいんだよ。

目のフチを描き終えたら峠は越えたみたいなもんだろうけど、この調子だと目のフチだけで明日までかかるかも。いくらなんでも11月中に上げなきゃヤバい! もう原型作業から数えて28日かかってる。
只今、嫌気が最高潮w 発狂寸前。全部ゴミ箱に放り込みたい。フルカラー3Dプリントを展示でよかったのに。いや、今からでも……やめる勇気w
10年前に立体制作始めたときから、塗装でめちゃくちゃ苦労するのは思い知ってて「二度とやらないぞ!」とか思うのに、しばらくすると「もっと手際よくできるに違いない」とか思っちゃって始めちゃうんだよなあ。いいかげん覚えろとw
ほとんどデジタルでの制作になっている今、手で作る実感と作れる証明をしたいのも動機の半分なのだが、やるたびに「不器用の証明」にしかなってないw
思いつきで作ってるプライベート作品なら、とっくの昔に遠慮なくゴミ箱にブチ込んでるけど、展示会のDMに印刷されちゃってるんで、少なくとも3個ずつくらいは完成させないと。
11月28日(土)_______________________________________________
●目のフチ完了、ボディへ
もう一方の目のフチはマスキングでなんとかなった。ところどころはみ出したけど、どうにか修正。地の色でカバーするより、サンドペーパーで削っちゃうほうがぜんぜんきれい。最終的にいくらなんでも汚い仕上がりのものはボツにしても、4〜5個は残るだろうって期待w

ボディは下塗りした段階。最初、焦ってベタベタ塗りすぎて、垂れて固まった箇所がいくつも。ひどい部分はサンドペーパーで削る予定。あと、塗膜が分厚くなるけどやっぱグレーで下地塗ればよかった。パテの修正跡が透けて見えてしまう。

細かいパーツのペイントが終了して、発狂段階は脱しましたw 今回は「無臭制作」がテーマの一つなので無理やりやってますけど、発狂の原因の大部分は「ラッカーとエアブラシ抜きの作業」だから。
筆塗りは手軽だけど、今回の規模だと3個が限界だなあ。それ以上だとエアブラシのほうがぜんぜんラクだと思う。
11月29日(日)_______________________________________________
●ボディのペイント
下地として似た色を塗り、ボコボコを削ったりホコリをサンドペーパーで取ったりした後、本番の色で塗った。小さい平筆でうすーく延ばす塗り方で3〜4回やったら、エアブラシのラッカーくらいきれいに塗れた。で、足の色(口の色と共通)を塗った。こちらは塗り終了。

もう一方のボディは迷彩的塗り分けで、大変なマスキング作業。でも、塗る色は最後の一色だから。ガンバル。
しかし、「感情のジェットコースター」ってホントだわ。一昨日まで発狂寸前だったのに、今はもう最後の色だぞってウキウキだもんw あの落ち込みを手順として経ないと完成しないってわかってるから。
ところが、マスキングしてひととおり塗るのに、2時間! 時間がかかりすぎる。いや、同じ作業をあと4個、計8時間で済むのなら早いとも言えるか。

マスキングテープを剥がしてみた。うまくいったけど、やっぱ段差が嫌い。色がダメ〜! 明るいほうの色は明るすぎたし、暗い方の色も暗すぎる。明るいほうはそのままにして、暗いほうをもうちょっと明るくしよう。これはこれでおいといて。

この一週間ほとんどかかりっきり。さっき、Finderのウインドウをひとつ閉じたら、下にあったウインドウは6日前に納品直前に開いた資料のフォルダだった。いかにMacで作業してないかっていう……。
11月30日(月)_______________________________________________
●塗装、一旦終了
とりあえず最後の色を塗り終わった。マスキングのはみ出しや段差の修正は残るけど、作業としてはこれで一段落。2〜3日乾燥したら組み立て接着、トップコート吹き。

塗装、とんでもなく時間かかったような気がしてたけど、顔パーツの下塗りを始めたのって先週の火曜だった。なんだ、たった一週間か。目玉と目のフチを試行錯誤して時間ずいぶん浪費したけど、それ以外は割と順調だったわけか。
あとは、箱とラベルの用意。箱は10枚ずつ特注しようと業者のサイトで見積もりしたら、1個900円とかになったw 20cmより小さい無地の段ボール箱がだよw 探したらシモジマの既成品でピッタリのがあるのでそれにする予定。
12月2日(水)_______________________________________________
●塗装完了
パーツのチェックや出来の悪いものをよけたり、修正・塗り足しなど6時間くらいやった。これで塗装完了、組み立てスタンバイ状態ってことでいいかな。あらためて見たら、トリの顔背後の隔壁、まったく不要だったなあ。

12月4日(金)_______________________________________________
●組み立てと接着完了
楽しい組み立て作業、2時間で終わるかと思ったら昼前からさっきまでかかった。あ〜しんど。あとは、風がない日にトップコート吹き。と、平行して箱とラベルの用意。あ、名前を決めないとラベルが作れない。


名前、茶色いほうは「キャラメル」「エクレア」とか、「エクレアちゃん Eclair-chan」がいいかなと。トリは「小梅ちゃん」がピッタリかなと思うけど商品名そのままじゃあねえ〜。plumじゃイメージとちがうしなあ。調べたら、小梅って単に品種名でもあるのね。じゃあ小梅だ。
結局、「エクレアちゃん」と「小梅」。ロゴ、こんな感じ。フリーフォントを選んでちょっと細工。

12月8日(火)_______________________________________________
●完成〜!
トップコートを吹いた。ちょっとザラザラの梨地状態の部分はあるけど、すでに垂れてる部分もあったりするし、無理にツルツルまで持っていくこともない。これでいいや。……と思ったのに、わざわざもう一度念入りにスプレーして一日使ってしまった。
まだホコリ取りすると思うけど、いちおう完成〜!


【吉井 宏/イラストレーター】
HP http://www.yoshii.com/
Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/
楽しいのは作業がどんどん進む時だけで、ほとんどは難行苦行。でも、もうすっかり立ち直って、次はこうすればもっとラクに作れるとか考え始めてたりするw いやしかし、時間がかかって仕事に支障が出てしまいがちのはマズい。よほど時間に余裕がある暇な時期を見極めて始めないと。
一か月以上も立体制作をやってたせいか、普通の仕事のペースがつかめない。ラフスケッチ描いてても事務雑用みたいなことやってても、集中力が3分も続かない。やらなくちゃいけないことがめちゃくちゃ詰まってるのに〜。
・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500
・rinkakの3Dプリント作品ショップ
https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii
・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii
・ハイウェイ島の大冒険
http://kids.e-nexco.co.jp
・App Store「REAL STEELPAN」
https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8
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編集後記(12/9)
●「マガジン航」は、本と人と社会の関係をめぐる良質な議論の場を目指すメディアである。・電子ネットワーク時代にふさわしいメディアの新しい作りかた ・図書館やアーカイブなど知識の公共インフラのありかた ・学術研究者や作家による知と創造の新しい生産・流通のありかた この三つの領域に焦点をあてて、ジャーナリストや作家、さまざまな分野の研究者や現場の実務家からの寄稿・投稿で構成されている。2009年にボイジャーから発行された当時はかかさず読んでいたのだが、いつのまにか忘れてしまった。最近ブックマークを整理していて再発見、執筆者もすごい数になり、読み応え充分である。
数年前から本格的な図書館利用者になったわたしは、とくに図書館関係の記事には興味津々である。2015年の川口市立図書館の利用冊数(DVDを含む)は200を軽くオーバーしているから、わたしはヘビーユーザーかもしれない。地元の戸田市立図書館は蔵書が貧弱なので、年間利用冊数(DVDを含む)は20に満たない。いまや開き直って、新刊本は買わなくてもいい、図書館をバンバン活用すべしという姿勢だが、それでもまだ、「無料貸本システム」を利用するのが、なんとなく肩身が狭いとフト思う瞬間がある。出版社に27年間勤めた身としては、金も払わずに読んでしまうのに罪悪感を感じることがある。
「マガジン航」に「新刊小説は滅亡について考えた方がいい(藤谷治)」という記事があった。筆者は小説家だが、その売文業者に面と向かって「藤谷さんの新刊、図書館で借りて読みました!」とか「すみません、貸し出しの順番が回ってこなくてまだ読んでないんです」などといってくる鈍感な人も、たまにいるそうだ。何が何でも新刊小説は買わないという人たちはいる。買って手元に置いておこうか、どうしようか、見定めたい、という種類の人たちは、結局は買わない。「興味は持っている消費者が新刊小説を買わないのはなぜか」という問題の解答は、「新刊小説は、買わない方がいいからである」だって。
筆者はダ・ヴィンチ編集部編『本をめぐる物語〜小説よ、永遠に』に、「新刊小説の滅亡」という小説を書いている。「有体にいえば、一回読んだら置き場所に困るような文学など、買わない方がいい、ということだ」と小説家が言い放つんだからどうなってるんだ。新刊小説が滅亡したらどうなるのか。読者であるわたしの場合、高価な新刊小説はまず買えなくなった。評価が定まった頃に出る文庫本なら手が出る。しかも解説付きだ。しかし、新刊が滅亡したら文庫本も生まれない。くだんの小説をぜひ読まなければならない。図書館で借りて。さあ検索、「該当する資料はありませんでした」。嗚呼……。(柴田)
マガジン航
http://magazine-k.jp/
●え、Edgeなくなるの!? サンプルを作るために、数回しか使ったことはなかったが……。気がつくと新しいアプリケーションが増えていて、調べるのが後回しになっているAdobe Creative Cloudユーザーである。
吉井さんの写真にある目のパーツで連想したのが、最近話題になっている目玉ロゴの件。自分には全然似ているように思えないというか、目のバリエーションなんて出まくっていて、そんなこと言い出したらキリがない、我らが脈々と受け継いできている文化みたいなものじゃないのかと。
目のロゴなんていくらでもあるし、そもそも身体のパーツはモチーフにしやすいし、神戸のは手塚治虫ら昔のアニメっぽいような。村上隆のは目の中のキラキラの奥に、重なった円が見えるから、そこがポイントなんじゃないのかなぁ。今後の動向や、アニメに詳しい人たちの反応が知りたいわ。 (hammer.mule)
村上隆さんが類似指摘 目玉ロゴ使用を中止 神戸
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151208-00000000-kobenext-l28
今度は神戸「目玉ロゴ」が村上隆作品の「パクリ」? ネットで「似ている」「言いがかり」と議論噴出の騒ぎ
http://www.j-cast.com/2015/12/08252661.html
パンダコパンダ

リボンの騎士

しずかちゃん
http://matome.naver.jp/odai/2139981657517836301/2139981901920357003
鉄腕アトム

ファインディング・ニモ
https://retrip.jp/articles/9973/
まにまにフェスティバル(まにフェス)P4
http://m2college.net/fes4/