クリエイター手抜きプロジェクト[458]イベント編 IchigoJamで電子工作
── 古籏一浩 ──

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今回は3月21日(月)に地元の塩尻市で開催された電子工作のイベントレポートです。

・イチゴジャムで電子工作&プログラミング
http://www.city.shiojiri.lg.jp/event/kodomo/ichigojam.html


講座の定員は20名(部屋に入り切らないため)でしたが、部屋は満杯でした。机と机の間の通路がちょっと狭く、行き来するのが少し面倒でした。

私は例によって(?)作る側ではなく、サポートする側です。というか、メールが来て呼ばれたみたい(召喚された)な感じです。




とりあえず、IchigoJam関係のものを一式持ってきてください、ということだったので、組み立て前の部品と完成品、完成品でもケースに格納されたIchigoJam、後は温度センサーと各種センサーが簡単に取り付けられるFaBoのセット。

・FaBo
http://fabo.io/


それと、IoTとなれば出てくる必須のRaspberry PI、ebed、Arduino(+FaBo Shield)を持って行きました。その他ケーブルや電源などもごっそりと。

・Raspberry PI
https://www.raspberrypi.org/


・mbed
https://www.mbed.com/en/


・Arduino
https://www.arduino.cc/


今回の講座は親子で参加するので、サポートする側はいちいち子供の横についてアドバイスしたり、指示する必要がありません。そこらへんは親がやってくれるからです。

以前、パソコン講座なども何回か関わったことがあるのですが、参加人数に対してサポートする人が少ないと講座はうまくいきません。特に技術レベルがばらばらな場合は、もう大変です。

多くの講座では、この技術レベルのばらつきを防ぐために特定の技術だけを対象としていたりします。技術対象者を絞るにすることで、サポートする手間を軽減しようということです。

今回の電子工作講座では、そのサポート部分を親がやるわけなので多分楽なはず……と思ったら、まあいろいろトラブルが発生。

私は隣の部屋でプレゼンの準備をしていたのですが、トラブルがあると皆私の方に尋ねてくるという状態(実際はスタッフが尋ねてくるわけですが)。

・電源入りません
・キーボードつながりません
・トランジスタ焼けました
・基板焼けました
・抵抗行方不明です
・画面表示されません

などなど。まあ、いろいろあるものです。

さて、電子工作講座の講師は信州大学の不破先生です。

・不破 泰
http://soar-rd.shinshu-u.ac.jp/profile/ja.yCLhZVkh.html


最初の説明でコンピューターが1秒間に何回計算できるか、IchigoJamはこんなに速く計算できる、というところで子供達の「お〜」という声が。計算回数で驚いてくれるあたりが、ほほえましいというか何というか。

コンピューターのおおまかな説明のあとは、早速IchigoJamのハンダ付けです。ハンダ付けの方法を説明し、注意点なども教えます。ハンダごては長野県のお金で購入しているので、丁寧に使ってください、とのこと。

電子工作の手順は紙に綴じられていて、順番につなげていくことで完成させることができるようになっています。が、やはり紙に書いてあるのと実際にやるのとでは違います。

部品の取付方向からして、どっちなんだ? みたいな人もいます。本当に逆につっつけて駄目にしてしまった人もいたりと、いろいろです。

スタッフに聞いたら、他のところでも同じ講座をやったけど塩尻市が一番駄目だ〜と言ってました。まあ、他の地域のレベルが高すぎるということにしておきます。

今回の電子工作講座は13時から14時半までが工作の時間になっていたのですが、どんどん時間が押してきたようで、全員が完成(一人は駄目だった。完全に基板が焼けた。回路図見ながら何人かでリカバリーしてみたけど挫折)したのは14時45分でした。

電子工作講座の後半である15時からは、できあがったIchigoJamを使ってBASICで制御したりゲームを入力して遊びます。が、その前に10分だけ時間をもらって私がIchigoJamでできることを説明することになりました。まあ、それだけあれば十分です。

10分のプレゼンでIchigoJamで何ができるかを説明しました。手っ取り早いのがゲームです。今書いているIchigoJamの本に掲載する、ゲームなどが動いているところを見せました(時間がないのでプレイするのはなし)。

次にIchigoJamに、どのようなセンサーが繋がるのかを説明しました。単純に接続できる温度計、そして多彩なセンサーが接続できるFaBoの説明。

そして、この後どのような本を買って勉強すればよいか。また、プログラムに向いていないと感じた場合は、どうすればよいか(コンピューターに関わりたいけど、プログラムは駄目という場合など。この場合は設計や製品紹介、デザイン等の道もある云々)。

あと、一週間できるXXXというような本を読んでも、一週間でできるようにはなりません、と釘をさしておきました。結局、技術は積み重ねです。

1日8時間365日やれば、まあまあ技術が身につきます。3年やれば十分です。さらに年数を重ねればエキスパートになれます、というような説明をしました。

いきなり自分の思うようなゲームやプログラムはできません、とにかく技術は試行錯誤して積み重ねることが大事だと念を押しました。

これで10分のプレゼンは終了です。あとは、教室に戻ってBASICプログラムの講座になります。基本的にLEDを光らせたり消したりするところから始めます。

でも、その間基板を焼いてしまった子のIchigoJamをどうにか動かせないか数人で試行錯誤。結局、あきらめた時点で講座終了時刻の16時に。

最後のゲームが難しいとか、楽だとか言っていた子にはゲームの速度を変更する方法を教えました。その後、プレゼンをした部屋で記念写真の撮影。バックはIchigoJamのグラフィックボードであるPanCakeで描画した画面を背景にしました。

・PanCake
http://pancake.shizentai.jp/


やはり、見た目がカラーで豪華なサウンドを出せるPanCakeは、子供に人気でした。まあ、IchigoJamの画面が白黒なので、低解像度のPanCakeでも派手に見えるだけというのはありますが。

あと、対戦格闘ゲームを入力して遊んでもらったりもしましたが、ここから将来有名なゲームデザイナーやプログラマーが輩出される……と面白いのですけど先のことはわかりません。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


塩尻市周辺の道路からの景色を撮影し続けて10年。将来この映像から町を復元する場合に役立つかもしれません。まあ、そんなことをしようとする人がいるかどうかわかりませんが、将来何か役立てばいいかなと。
http://www.openspc2.org/travel/


・Premiere Pro & Media Encoder自動化サンプル集
http://www.amazon.co.jp/dp/4802090471/


・JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4873117461/


・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/


・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/


・Adobe JavaScriptリファレンス
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6/


・ExtendScript Toolkit(ESTK)基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00JUBQKKY/


・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861


・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/