[4125] Cloud Vision APIを利用したテキスト検索

投稿:  著者:


《おっちょこちょいだけど放っておけない可愛いアイツ》

■腕時計百科事典[18]
 腕時計のブランド(カルティエ)
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[464]Mac+AI編 
 Cloud Vision APIを利用したテキスト検索
 古籏一浩

■映画ザビエル[15]
 拝啓
 カンクロー

─【PR】───────────────────────────────
      ★ グラシン工房 ★ →→ http://bit.ly/1LWFYLN

  半透明の極薄紙「グラシン紙」の封筒など、ラッピングアイテムを販売
      オリジナル柄の印刷やOEMでの製造も承っております
    ───────────────────────────
☆極薄紙の印刷事例はこちらでチェック →→ http://bit.ly/1h1Vw8i
←←☆
    向こうが透けるほどの薄紙へ あなたのイメージを印刷します
───────────────────────────────【PR】─



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■腕時計百科事典[18]
腕時計のブランド(カルティエ)

吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20160523140300.html

───────────────────────────────────

「カルティエ」と聞くと、赤い箱に入った宝飾品やアクセサリーを想像する方も多いでしょう。カルティエは時計ファンからも高い支持をうける、一流の時計メーカーの顔も持ち合わせています。

●ブランドの始まり

ルイ・フランソワ・カルティエは「マスタージュエラー」の称号もつ宝石職人でした。1847年に、パリのモントルゲイユにあるアトリエを、アドルフ・ピカールから譲り受けたところからカルティエの歴史は始まります。アドルフ・ピカールはルイ・フランソワ・カルティエの師匠にあたる人物です。

●ルイ・カルティエの参画

1898年、3代目当主であるルイ・カルティエが経営に参画します。ルイ・カルティエは、腕時計史において非常に重要な「サントス」を考案した人物でもあります。その翌年、1899年に本店を移転し、以降カルティエの時計製造が本格化しました。

●ルイ・カルティエの存在感

ルイ・カルティエはサントスの他にも、腕時計ベルトのDバックル(簡単に付け外しするための部品)を考案したり、時計の素材として初めてプラチナを採用するなど、カルティエだけではなく時計業界にも多くの変化をもたらした人物でした。

●王様の宝石店

カルティエは「王様の宝石店」と呼ばれ、世界屈指の名門宝飾ブランドです。一方で時計メーカーとしての実力も高い評価を受けています。既存の有力時計メーカーに先だって、市販腕時計の開発と普及を進めたことがその理由のひとつです。

●サントス

カルティエの「サントス」は「世界初の腕時計」であるとされています。サントスはブラジルの飛行家、アルベルト・サントス・デュモンの依頼で制作されました。

それまでも懐中時計を腕に巻いてつかう「腕時計のようなもの」はたくさんありましたが、腕に巻くために新たに設計された時計、という点では世界で初めてだったといえるでしょう。

●高い完成度

カルティエを代表するこの定番モデル「サントス」や「タンク」が誕生したのは、今から100年以上も前のことです。

以降、デザインや仕様を変更しながら脈々と製造が続けられていますが、初代サントスと現行のサントスとを見比べても、受ける印象はそれほど大きく変わりません。世界初の腕時計でありながら、当時すでに完成の域まで達していたことがわかります。

●ルイ・カルティエの偉業

カルティエの時計の特徴は、芸術的な美しさにあります。そのオリジナリティーあふれるデザインは、やはり宝石職人特有のセンスから生み出されているようです。

店頭に飾ってある時点ではピンとこない時計でも、腕に着けてみると別物のように美しく見えることがあります。これはカルティエの腕時計ならではの特徴と言えるでしょう。

●時計メーカーを超えて

最近では自社ムーブメントを開発するなど、マニュファクチュールの時計も多く製造しており、時計製造に対して時計メーカー以上の熱量をもって挑んでいます。

美しい外装だけではなく、技術も哲学も備えたカルティエは、最強の時計ブランドのひとつと言っても過言ではないかも知れません。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
http://www.idia.jp/


兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■クリエイター手抜きプロジェクト[464]Mac+AI編 
Cloud Vision APIを利用したテキスト検索

古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20160523140200.html

───────────────────────────────────

今回は、Cloud Vision APIを利用して、ローカルディスク上にある画像内のテキストを検索できるようにしてみます。

デザイナーさんは過去に作成した画像データや素材、ロゴなどのファイルを多く持っているのではないでしょうか。そんなデータを通常の検索と同じ方法(Macならスポットライト検索)で、見つけることができれば便利なはずです。

Cloud Visionは、Google社が提供している人工知能(AI)のサービスのひとつです。専門的なことを学習させたりすることはできませんが、文字やロゴ、顔認識、ランドマークの認識などが可能です。

このうち「文字を認識」する機能を利用して、ローカルディスク内にある画像に書かれた文字を読み出します。

通常、Mac/Windowsとも画像に書かれてしまった文字は、検索することができません。これは、画像=ピクセル情報であり、そこには文字情報がないためです。人間であれば、見れば分かる画像内にある文字もコンピューターにとっては、それが文字だとはわかりません。

それを分かるようになったのが、最近のAIのいいところです。Cloud Visionでは、その文字認識が手軽にできるようになっています。

Cloud Visionを利用するには、あらかじめ登録しAPIキーを取得しておく必要があります。また、クレジットカードの情報登録も必要になります。

というのも、90日の無料期間を超えると有料になってしまうからです。とは言っても、現時点では3万円分ほどは無料で使えますし、1日1000回を超えなければ無料のままです。

Cloud Visionの登録に関してはユーザーの状況によって異なりますが、以下のページを参考にして登録してください。

https://syncer.jp/cloud-vision-api


登録し終わればAPIキーが発行されます。Cloud Visionは90日以降は有料ですが、どのくらい使用したのかはGoogle API Consoleで確認することができます。

●Google API Console
https://console.developers.google.com/apis/


これで準備はできました。それでは、いよいよ画像検索をしてみましょう。

まず、画像から文字を抽出した結果は「画像ファイル名」のあとに「TEXT.txt」の拡張子を追加したテキストファイルとして保存します。

これは画像と検索結果を対応させるのに楽だからです。dgcr.jpgなら抽出したテキストはdgcr.jpg.TEXT.txtとなります。

検索した結果は以下のようになります。これは、この原稿を画面キャプチャーし、Cloud Vision APIを使って認識させたものです。一応分かち書きも対応しているっぽいのですが、とりあえず全文は最初にまとめてくれます。

データはJSON形式で返されるので、もしプレーンテキストとして処理するなら、何らかの編集作業や処理が必要になります。

------
{
"responses": [
{
"textAnnotations": [
{
"locale": "ja",
"description": "Gen kou.txt\nクリエイター手抜きプロジェクト\nMac+Al編Cloud Vision APIを利用したテキスト検索\n古籏-浩\n今回はCloud Vision APIを利用してローカルディスク上にある画像内のテキストを検索できるようにしてみます
------

これらのテキストデータは、通常のコンピューターでの検索にひっかかります。ひっかかったファイルがdgcr.jpg.TEXT.txtならdgcr.jpgに、その文字が書かれている、ということになります。

ということで、実際のスクリプトは以下のようになります。これはシェルスクリプト(Shell Script)で、UNIX上で動作します。Mac OS X/OS Xならターミナル.appから実行することになります。

以下のスクリプトをテキストエディタで入力し、文字コードはASCIIかUTF-8、改行コードLFで保存します。拡張子は.shにしておきます。保存したファイルは、そのままでは実行できませんので

chmod +x 作成したファイル名

のようにして実行権限を追加します。以下のスクリプトの●は印の部分に取得したAPIキーを指定します。

#!/bin/bash
cd $1
file=*.jpg
for i in ${file}
do
echo '{"requests":[{"image":{"content":"' > ./temp.json
openssl base64 -in $i | cat >> temp.json
echo '"},"features":[{
"type":"TEXT_DETECTION",
"maxResults":20
}]}]}' >> temp.json
curl -k -s -H "Content-Type: application/json" https://vision.googleapis.com/v1/images:annotate?key=●
--data-binary @./temp.json > "$i.TEXT.txt"

あとは、作成したファイル名(例えばaiText.sh)の後に画像があるフォルダ(例えばデスクトップにあるsampleフォルダ)のパスを指定します。ターミナルでは以下のようになります。

./aiText.sh /Users/dgcr/Desktop/sample

すると以下のように画像に対応したテキストファイルが生成されます。

11_240x.jpg
11_240x.jpg.TEXT.txt
url.jpg
url.jpg.TEXT.txt

画像の中に何も文字がない場合、TEXT.txtファイルは以下のようになります。

{
"responses": [
{}
]
}

JPEG画像でなくPNG形式の画像を処理したい場合は上から3行目の

file=*.jpg



file=*.png

に変更してください。また、最大検索数を変更する場合は

"maxResults":20

の20の数値を変更してください。

なお、横書きは結構認識されますが、縦書きの場合うまく認識されません(うまくいくこともありますが、期待してはいけません)。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


デジクリでAIと省略表記するとAdobe Illustratorなのか人工知能(Artificial Intelligence)のAIなのか分かりにくいかも。ここは、人工知能の場合はAIと書かずに「人工知能」と書いた方がよいのかも。

・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/


・訂正一覧はこちら
http://www.openspc2.org/reibun/IchigoJam/book/index.html


・Premiere Pro & Media Encoder自動化サンプル集
http://www.amazon.co.jp/dp/4802090471/


・JavaScriptによるデータビジュアライゼーション入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4873117461/


・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/


・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/


・Adobe JavaScriptリファレンス
http://www.amazon.co.jp/dp/B00FZEK6J6/


・データビジュアライゼーションのためのD3.js徹底入門
http://www.amazon.co.jp/dp/4797368861


・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■映画ザビエル[15]
拝啓

カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20160523140100.html

───────────────────────────────────

◎Love Letter

制作年度:1995年
制作国・地域:日本
上映時間:117分
監督:岩井俊二
出演:中山美穂、豊川悦司、柏原崇、酒井美紀

●だいたいこんな話(作品概要)

渡辺博子は亡くなった恋人の三回忌で彼の実家に立ち寄り、彼女の知らない少年時代の卒業アルバムを見せてもらう。その頃彼が過ごした北海道小樽の住所に、博子は思わず彼宛の手紙を出してしまう。

はなから返信など期待するはずもないのに、亡くなった恋人と同姓同名の女性、藤井樹から手紙の返事がきた事から不思議な交流がはじまる。TVやCMですでに活躍していた岩井俊二監督にとって、初めての長編劇場公開作品。

●わたくし的見解

かつて私はミポリンが苦手だった。全盛期のミポリンの演じていた女性像が苦手だったのだ。実はこの作品における、渡辺博子なる登場人物がその女性像にドンピシャ。

モテるのをいいことに(って本人は無自覚な気もするのだけれど)言い寄られるがままに交際を深めはするものの、過去の恋愛を忘れられなかったり色々あったりで、今ひとつ煮え切らず周囲を振り回す。

しかし(おそらく)無自覚なので、私ってヒドイ女だよね的な発言をしつつ罪の意識を表明したりするので、責めることも出来ない。すこぶる面倒くさい。

若い頃の私は、フィクションであってもこういうタイプがすこぶる苦手で、ミポリンのドラマを意識的に避けて生きて来た。

TVドラマが「トレンディー」だった時、この手のヒロインは他に安田成美さんあたりも演じていたが、やはり苦手だった。ちなみに安田成美さんそのものは好きだ。いい年して、むやみに可愛い女性は好きなのだ。むやみにカフェオレを作る原田知世さんとかも好み。

ところが「Love Letter」で、ミポリンはもう一人の女性を演じていて、これが良かった。もっと早くにこの作品を観ておけば、私のミポリンアレルギーはかなり軽減されていたに違いない。

もう一人の女性、藤井樹もサバサバしていると言ったところで、岩井俊二監督らしく見事なまでに男子フィルターのかかった、否、あるいは女子フィルターでもある少女漫画テイストばりばりの「おっちょこちょいだけど放っておけない可愛いアイツ」「(もはや死語だが)おきゃんな、あの娘」キャラなのだけれど、そんなものをここまで好演できるミポリンの底力には感銘を受けた。さすがは時のトップアイドルである。

そう、アイドル映画を舐めてはいけない。おそらく多くの映画ファンは「Love Letter」を、アイドル映画と認識していないはずだ。それは、私のようなミポリンアレルギーでも、いい映画を観たな、という気分にさせる作品の仕上がりが何よりの証拠。

きっとアイドル映画は、ターゲットが明確で予算を集めやすいだろうから製作段階での企画も通りやすく、邦画ブームが終わっても安定した数が世に送り出されるだろう。

アイドル映画を舐めていけないのは、鑑賞者ではなく制作者である。まがりなりにも映画を作りたくて作ってるのであれば、アイドル映画の全てを、これ位の水準で作って欲しいものだと、しみじみ思う。

話が逸れたが、映画の感想としては、自分のキャラクター的には終始、何だか恥ずかしくって仕方ない映画だった。(お前様のキャラクターなど知らぬわ、との声が空耳で聞こえる)けれども、恋人が亡くなる映画はブームですか? と思うほど数あれど、昨今のそれらとは一線を画していると思う。

それは、亡くなった「その後」の物語のせいでもあるが、確かにその人が、かつては存在していた。そして、今は居ないのだ。という当たり前のことを、これほど丁寧に、しかもこんなにもあたたかく描けている作品に、そうは出会えない。だから、私は恥ずかしいのを我慢して、これは素敵な映画だと伝えたいのです。

敬具


【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/


映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
編集後記(05/23)

●週刊新潮に「トランプ大統領誕生で『カエルの楽園』が予言の書になる」と同書の著者・百田尚樹が書いている。アメリカに守ってもらいたいなら、費用の全額を出せとトランプに言われたら、日本はどうするのだろう。出すしかないという勢力がある一方、出さないから帰れというごく一部の勢力もあるだろう。出すとも出さぬとも言わず思考放棄し、とにかく時の政権に文句をつけるだけの勢力もあるに違いない。「カエルの楽園」が予言の書になるということは、出さない&判断できない勢力により、アメリカという背景を失い日本が自前の軍備しかなくなったときに実現する、ということだ。それは亡国である。

「カエルの楽園」は非常にわかりやすい寓話、というより現実の日本をカエルの楽園にたとえた、恐ろしい話である。登場するツチガエルたちの立場や主張は、現実の日本のそれぞれの立場や主張と、ぴたっとリンクする。憲法第9条とその信奉者に対する揶揄とかあてこすりとかいわれているが、確かにそうみえる。すこし滑稽に描かれているが、普段の言い回しや論理構成が忠実に再現されているだけだ。しかし彼らはみごとに勝利する。軍備を放棄し、侵略するウシガエルたちを友好的に迎え入れる。その結果、ツチガエルはウシガエルの食用奴隷にされる。「カエルの楽園」ナパージュ(JAPANの逆読み)は亡国。

なんとも救いようのない話だが、食用の身分から逃れた幸運なカエルたちもいる。このお話は、主役のアマガエル、ソクラテスの冷静な目で観察された記録のようだが、真の主役はデイブレイクという煽動家である。彼は朝と夕に皆を集めて、その日に起きた様々な出来事を解説し、明日の天気まで教えてくれる。権力者よりも権力を持ち、市民(笑)を支配する存在だった。亡国後、彼はウシガエルの偉大さを称える演説を行い、ナパージュがいかにひどい国であったかを滔々と述べることでウシガエルの歓心を買い、食用でないただの奴隷にしてもらえた。うーん、誰かな? こういう売国な人だか組織だか、は(笑)

ナパージュには「カエルを信じろ、カエルと争うな、争うための力を持つな」という麗しい「三戒」があり、それによって平和が守られてきた、と信じられれている。しかし、それに異を唱えるカエルもいる。ここで繰り広げられる議論は、つい最近日本で行われた平和安全法制の議論が、リアルに再現されたものだ。レッテル貼って大暴れした人たちの正体がわかる。本書はマスコミ、読書界などで見て見ぬふりをされているが、相当売れているらしい。いまのところ有効な反論を読んだことがない。だが、既にリアル「カエルの楽園」化しているのは沖縄だ。沖縄県民必読。むしろトランプ大統領が誕生し、誰もが日本の防衛の現実を真剣に考えるようになったほうがいいかもしれない。 (柴田)

「カエルの楽園」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4103364122/dgcrcom-22/



●Cloud Vision APIでの画像内テキスト検索!/イラレと言ってしまう……。いまだにHPはヒューレットパッカードなわたくし。IoTは顔文字にしか見えない……。/「Love Letter」ストーリーはあまり覚えていないけれど、いい映画だったという印象が残っている。/トーレ・ヨハンソンな頃の原田知世はいいなと思ったけれど……。

名古屋ウィメンズマラソン続き。耳元で叫ばれるとイラッとし、抜こうとしても壁。同じペースで走ってくれるならまだしも、急にペースを落としたり、右に行ったり、左に行ったり。

応援側の人たちは余裕があるから暇みたいで、「○○(名前)〜! ××があるよ」みたいなことを、そのもの(オブジェや建物)側に寄って叫ぶ、写真を撮る。

気を紛らわそうとしているのだろうけれど、こちらはテリトリーを侵害されているような気分になる。頼む、私のペースで走らせてくれ。走ることに専念させてくれ。

ずっとこの人たちと一緒に走るつらさはわかってもらえるだろうか。余力のない遅速ランナーゆえにぶっちぎることすらできず。練習しなかったツケがこんなところにまで。5時間台ペースならこんなつらさはないんだろう。みなさん黙々と走ってるもの。 (hammer.mule)