《より細かく、いや、もっと細かく!》
■ショート・ストーリーのKUNI[209]
昔の男に会いに行く
ヤマシタクニコ
■3Dプリンター奮闘記[91]
この時期は今年も結構なバッタバタ状況
織田隆治
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■ショート・ストーリーのKUNI[209]
昔の男に会いに行く
ヤマシタクニコ
https://bn.dgcr.com/archives/20170216140200.html
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私の知り合いで、自称小説家のヒカガミゆめ子という人物がいる。そのゆめ子が年の初めのある日、私に電話をかけてきて言うには
「ねえ。あたしたち、もういい年じゃない」
「そうね」
「もう先が短いっていうか」
「まったくね」
「それで考えたんだけど私、昔の男たちに会いに行こうと思うの」
「会ってどうするの」
「どうしようということもないんだけど、会うとしたらもう急いだほうがいいと思うの。いつなんどきどうなるかわからないじゃない。あたしもだし、男たちも」
「まあね」
「だから、行くわ。止めないで」
こちらが止めるつもりもないし、止めたところで聞かないのはわかっている。そもそも5年ほど前に夫に逃げられ──そういうと本人は否定するが──、独り身のゆめ子なので別に何をしようと問題があるわけでもない。
というわけで、ゆめ子は昔の男に会いに行った。年の初めというのは、だれでも「今年は何か成果を出そう」と思う時期なのだ。
以下、ゆめ子から聞いた話。
冬といっても穏やかなある日、ゆめ子はまずジョージに会いに行くことにした。ジョージといってもガイジンではなく、名字が庄司というところからきたあだ名である。ミョージがジョージなのである。
なぜゆめ子が真っ先にジョージに会いに行くことにしたかというと、ジョージはゆめ子より20歳も年上だったからだ。孫がいてもおかしくない年齢のゆめ子より20歳上であるので、ジョージはかなりの高齢者ということになる。急ぐのである。
ジョージの住むところは、北に向かって電車に揺られて2時間あまりの街だ。10数年前に引っ越し、夫婦でひっそりと田舎暮らしをしているらしい。
電車に乗る前に、ゆめ子はまず、電話をしてみた。何年ぶり、いや何十年ぶりになるのだろう。元気だろうか。元気らしいとは風の便りに聞いていたけど、どんな様子なのか。何を言えばいいだろう。
友人から教えてもらった番号をスマホでタッチして、それがつながるまでのわずかな時間で、ゆめ子のどきどきは頂点に達した。つながるか。電話に出るだろうか。つながった。出た。
「ももも、もしもし」
「もし、もしいっ?!」
「あのう」
「もし、もし?! もし、もし!」
「あのう、ゆめ子……ですが」
「うまこ?」
「ゆめ子です……ゆめ子です」
「私は、庄司ですがね、うめこださんが、何の用ですかーっ!」
電話は切れた。なんだこれ。ゆめ子の緊張は一気にゆるんだ。ゆるんだどころかしぼんだ風船状態である。事前予想では
「ゆめ子です」
「え、ゆめ子?! まさか、あの、あのゆめ子なのかい?!」
「そうよ、ジョージ、ゆめ子よ、あたしよ」
「ああなんてことだ。ゆめ子、今でもあのころが昨日のことのように思い浮かぶよ」
「あたしも。今から会いに行ってもいいかしら?」
「いいに決まってるじゃないか、早くおいで。ぼくはずっと、ゆめ子を待っていたんだ!」
となるはずだった。困ったなあ。
電車の発車時刻が迫っていたので一応乗ってはみたものの、ゆめ子は予定を変更して途中で乗り換えた。大学時代につきあっていたトミーに会いに行くことにしたのだ。
トミーといってもガイジンではなく、名字が「富田」という日本人である。
トミーは乗り換え駅から大きく曲がり、ひたすら西へ西へと進む鉄道路線上の某駅近くに住んでいる。ゆめ子と同い年。同じ大学の友だちから友だちへと情報をあさった結果、居所はわかったが、それ以上の情報はない。
でも、ゆめ子の記憶の引き出しの中には、一緒に名曲喫茶で並んでコーヒーを飲んだことや、ギターの簡単なコードを教えてもらったこと、誕生日に絵本をプレゼントしてくれたことなどが、いまでも大事にしまい込まれている。
友人のヤマモトさんが「ねえ、あの人ちょっといいと思わない?」と言うので指さすほうを見ると、なんとそれがトミーであり、「ふふ、あたし、あの子とつきあってんのよ……」と心の中でにんまりしたことも、引き出しの中にはしまってある。そのトミーに目標変更だ。
降りたことのない駅で降りて、ゆめ子は住所をメモした紙を取り出す。だいたいの方角を駅前の案内板で確認して歩き出す。しかし、案の定、途中で迷ってしまった。
迷い出すと街全体が何やら無愛想でとりつく島もない、いやな感じの街に思えてしまう。ろくでもない人ばかり住んでいそう。空も何やら曇ってきた。どう考えても暗い前途が待っていそうだが、気のせいだ、きっと。
近くにあったコンビニのドアを開ける。店主らしき男と、ズボンのポケットに手を入れたまま店主と親しげに何かしゃべっていた、いかにも地元民らしいおっさんの二人がこちらを向く。
「あのう、○○町西、というのはどっちでしょうか」
「○○町西ねえ」
「ああ、知ってるよ」
おっさんが言い
「案内したろか」
なれなれしげに言う。腹の出た、薄汚いブルゾンを着たおっさん。髪は半分以上白髪で、それがぱさついている。トリートメントしようという気も起こらない日常を送っているのであろう。
ゆめ子はとりあえず笑顔をつくり「いいんですか? じゃあお願いします」と答える。
並んで歩き出すとおっさんは
「○○町西に、何か用あるんかいな、おばちゃん」と言う。むかっとするが、そこは大人だ。がまんして「ええ、ちょっと」と答える。
さらに歩いて行くとおっさんは
「○○町西のどのへんや?」と聞く。うーん……と思ったが、ええい、とメモに書かれた住所を見せると、おっさんは老眼らしく少し離して読み取り
「ここの人と知り合いか何かか?」と、ゆめ子のほうに顔を向けて言う。
ゆめ子ははっとした。足が一瞬止まった。それから、おっさんの手からメモをもぎとり、来た道を思いっきり走って戻った。
「どないしたんや、おばちゃん! おーい!」
息をきらして駅までたどりつき、ゆめ子は泣きそうだった。
トミーが……トミーがあんなおっさんになっていたなんて。しかも、私をわかってなかったなんて……いや、お互いさまだけど……涙がこぼれて、それから爆笑した。おなかが痛くなるほど笑った。
さらにくじけることなく、ゆめ子は翌日3番目の男にアタックした。意地でも成果を出したかったのだろう。
3番目はジミーだ。ジミーといっても日本人だ。もういいか。外見がとてつもなく地味だからジミーなのだ。大学を卒業した年、ある読書会で知り合った。小説から詩、詩論までよく読んでいて感心したものだ。2年ほどつきあったかなあ。
ジミーとはすんなり会えた。電話にすんなり出てくれて、普通にカフェで会うことになった。ジミーは30数年の時を経て、さらにジミ〜なおっさんになっていた。
勤め先を早期退職して、何かのNPO──何だったか忘れた、というかよく理解できなかった──を友人たちと立ち上げたそうで、その経緯をもういいというほどくわしく語ってくれた。小説のショの字も出なかった。
「ぼくもこの世界で長くやってきたその経験を生かしたいと、そして新しい働き方がここにあるのではという考えになってきたんですよ」
「何というか、一種の使命感というかそういうものを感じて」
「時代はかわってるんですよ。サービスの受け手と提供する側の関係が」
「早い話がこれがいま、こうなってるとします。そこへこれがこう来るわけですね。そのときどう対応できるか?」
「しかしあくまでサステイナブルに、これが肝要」
「まだまだ理解してくれる人が少ないのが現状ですね。どうわかってもらえるか、こちらの本気度が試されるところで」
「問題はひと。これがすべてと言っていい」
「先日も一日かけて××村に行きましてね。ご存じですか、例の○×問題で大いに揺れたところです。ここはまさにこの分野の実験場になりつつあるんです。いやあびっくりしますよ、あのパワーには」
ゆめ子があくびをかみ殺すのに必死になっていると
「ところで今日は何の用件で来られたんです?」
ゆめ子が私にふたたび電話してきたのは、それから一週間ほど経ってからだった。
「なかなか思うようにいかないもんだわ」
そもそもどう思っていたのか聞きたいところだ。
「ジョージのところへは改めて行ってみたの。電話の翌々日だったかな。そのままじゃすっきりしないので」
「そうなんだ」
「ジョージもいい年だし、ひょっとしてあたしの電話を振り込め詐欺か何かと勘違いしたのかもしれないじゃない。だとすると誤解を解いておきたいし。それで、また電車に乗って行ってきたわけ。
家はすぐにわかったわ。友だちが『Google Maps使ってないの?! あれって便利よー』というのでさっそくダウンロードして使ったみたんだけど、ほんとね、役に立った。
トミーのときもそうすればよかった……ことないか。あ、トミーはどうでもいいや、ジョージの家に行ったわけよ、うん。
結論から言うとね。行ったけど、会わなかったの。ううん、ジョージを見ることはできた。さすがに年だから衰えは隠せないけど、むかしむかしあたしがのぼせ上がった男だもん。すてきなシニアぶりだったわよ。
ジョージの家の前で、チャイムを押そうかどうしようかとためらっていると、庭に面した部屋のほうから話し声が聞こえるの。おや、と思ってつい聞き耳を立てると、ジョージと奥さんらしき人の声じゃない。そうそう、奥さんには悪いことしたかなと思ってる。大昔のことだけどね。
その奥さんの声が聞こえて──
『だって、あなたがまだあの人とおつきあいしているなんて、私が知って平静でいられると思います?』
『だから、そんなことないんだってば。おつきあいなんかしていないさ。信じておくれ』
『だって……一昨日の電話の時、なんですか、あんな見え透いたこと。耳も遠くないのに聞こえないふりをして。おまけに自分から電話を切ってしまったけど、すごく狼狽していることがわかりました。この狼狽の仕方には覚えがあると思って、私、ぴんときたの』
『誤解だよ、誤解。あやしげな電話だと思ったから、ぼけたふりをして切ってやったのさ。きっとなんだかんだといって、いくらかのお金を振り込ませようという算段だったんだろう。もちろんそんなものに乗せられたりしないけどね』
『本当かしら』
『本当に決まってるじゃないか』
『だって……』
──あたし、なんだかもういいかなと思って、チャイムは押さずに玄関を離れた。そのあと、しばらくしたらジョージが奥さんとふたり、仲良く買い物に出かけていくところを電信柱のかげから見て、満足して帰ってきた。それだけ」
「え、じゃあジョージは電話ですぐにあんただとわかったわけ?」
「そうみたい。そういえば、なんだかあわてた様子だったかも。あたしもジョージの声、むかしと変わってないなと思ったもんね。だから、向こうもきっとあたしだとすぐにわかったの。わかったのにわからないふりしたのね。ふふ」
「そうかー。あんた、あのころほんとに夢中だったもんね。さんざんいろんなこと聞かされたっけ」
「その節はお世話になりました」
「ははは。でも、おかしいね。いまだに奥さんがそんな反応するなんて……何十年も経ったのにね」
「そう。何十年も経ったのにね」
ゆめ子の声がちょっと湿っぽくなったが、すぐに普段通りになった。ゆめ子はその後、駅前で記念に自撮りして帰ったそうだ。
以上がゆめ子の話した一部始終であるが、最後のジョージの件については、ほぼ間違いなくゆめ子の創作であろうと思っている。
だいたい、朝ドラじゃあるまいに、そんなに都合良く盗み聞きできるものであろうか。超優秀な聴力で盗み聞きできたとして、そのタイミングでその話にばっちり遭遇できるなんて、どんだけの確率なんだ。
ともあれ、年を取って昔の男にもう一度会いに行こうなどと思ってはいけない。ゆめ子のような自称小説家にとっては、なんでもネタにできるからいいのだろうが、一般人は決してまねをしないほうが身のためである。
【ヤマシタクニコ】koo@midtan.net
http://midtan.net/
http://koo-yamashita.main.jp/wp/
子どもの頃から時々足がだるくなったが、この間突然、足がだるくてだるくて痛くてたまらなくなった。夜中にだる痛くて目が覚める。熟睡できない。昼間もだるいだるいで何かするにも集中できない。
このままずっと続いたらどうしようと思っていたら、数日後にすうっと治まった。なんだったんだ。冷えかなあ、それとも疲れ?
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■3Dプリンター奮闘記[91]
この時期は今年も結構なバッタバタ状況
織田隆治
https://bn.dgcr.com/archives/20170216140100.html
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一度お休みを頂きました。
この時期ですが、年度末と「ワンダーフェスティバル」というフィギュアのイベントが重なります。他にもいろいろなイベントがありまして、制作のお仕事もかなり重なって来ます。
毎年同じようにバッタバタにはなるのですが、同じように今年も結構なバッタバタ状況になっております。
そして、学校はそろそろ卒業とか進級になります。
僕は今、専門学校と大学で少しだけ教えさせて頂いています。大学関係はほとんど年に数回の集中講義等ですが、専門学校は毎週授業を行っています。
今年も、卒業して就職に旅立つ学生がいます。専門学校では、主に3Dプリンターを使った造形を指導しているのですが、塗装やちょっとした手で作る造形なんかも教えています。
そして、この時期は制作展がある訳ですね。今年も卒業、進級制作展を見に行って来ました。
僕も芸術大学で美術を専攻していまして、それを見ると自分の学生の頃を思い出します。そういえば、自分もずっとのんびりやってきてしまい、この制作展前に怒濤の作業に追い込まれていたなぁ……と(笑)。
そして、出来上がった作品は、自分では納得していない、という矛盾した結果(笑)日頃からちゃんとやってれば良いんでしょうけど。
今の学生も、そういったところはあまり変わっていませんね。制作する道具がかなり進化してきていますが、人間はあまり変わらないって事。
出来る人は結構前から進めていて、余裕の内容の濃い制作物。でも、こういった人はやっぱり少ない(笑)
ほとんどの作品は結構「やっつけ」で制作された様子が見て取れます。
「ああ……自分もこう見えていたんだなぁ……」
今、先生と呼ばれる立場になって改めてそう思いました。
そんな事やってた僕も、今ではいいオッサンになり、人を教える立場になっていたり、色々な仕事をさせてもらったり。なんとかなるもんですね(笑)。
まあ、今でもお仕事の造形は、納期ギリギリまで色々と気になる所をいじくり回していて、結局変わってなかったりしますね〜。
さて、3Dプリンターなんですが、この時期は展示会なんかも多くなり、新しい3Dプリンターがたくさん発表されたりしています。
前回までレポしていた「クホリア」もそうなんですが、FDMのプリンターは「より細かく、いや、もっと細かく!」といった具合に、光造形の3Dプリンターにどれだけ近づけるか、って感じになっています。
実際、かなり精度も上がって来て、積層ピッチが0.1mmよりもっと細かいミクロンの世界が常識となってきています。
細かい積層ピッチでのプリントですが、今まで結構やってきました。光造形、インクジェット方式も色々触ってきましたが、その造形に近づくようなFDMの3Dプリンターも出て来ました。
しかし、さすがにFDMと光造形の根本的な違いにより、FDMの場合はその造形物の輪郭、もしくは断面を物理的にヘッドが動いて素描していく訳なので、積層ピッチが細かければ細かいほど、造形にかなり時間がかかってしまいます。
これは、仕方のない事ですが、FDMに0.05mmピッチ以上の精度って、そもそも必要なのかな? なんて思ったりしています。
最近のは、0.02mmとか、本当に凄いFDMがあります。まあ、基本的に縦軸の動きをどれだけ細かく制御するか、という事なので、出来なくもないんでしょうけど。
ノズルも0.2mmくらいのものがたくさん出て来ていて、縦横の解像度もかなり上がってきています。ノズルが詰まりやすい……って障害も出て来ますが。
それより、縦軸のブレや、テーブルとヘッドの精度を上げていく事が重要なんでは、とも思います。まあ、そういった精度を追い求めたプリンターも、かなり出て来ていますけどね。
まず、そういった細かい造形物をFDMで行うには、プリンターの進化も必要ですが、やっぱり素材の進化が必須ですね。
詰まらず、造形テーブルから剥がれず、ダレにくくて後加工が楽。そんな理想的な素材が欲しいところです。
最近は、PLAでもかなりABSに近い性質を持ったフィラメントも出て来ていますし、他にもポリカボやPP等といった面白い素材も出て来ていますので、とても楽しみです。
光造形のプリンターは、基本今の新しいものを見ても、失敗する事がまだまだ多い気がしています。しかし、造形スピードにおいては、やはり一面を一気に光で固めてしまう光造形に軍配が上がりますね。
FDMで造形スピードをこれ以上上げるには、テーブルとヘッドのブレを抑えるために、かなりの剛性が必要になってきますね。物理的にどこまで精度を上げられるんでしょうか。
それぞれ、特徴となる得手不得手があり、そういった役割分担があるものです。その垣根をどんなに埋めようとしても、やっぱりそういう「差」が出て来ます。
うまく使い分けて行く事が必須になってくるんでしょうね。僕の使い方ですが、現在のところ、以下の4つを使い分けています。
大きな部品製作用「造形範囲が各300mmのFDM、ノズル0.5mm」
中サイズである程度精度が必要な物用「各200mmのFDM、ノズル0.4mm」
細かい造形が必要な物用「各200mmのFDM、ノズル0.2mm」
そして、微細な表現には「光造形プリンター」
そろそろ工房事務所も手狭になってきていますねぇ……。まだ欲しいプリンターや機材もあるんですが、そう簡単に導入出来ずにいます。まあ、資金も必要なんですけど(笑)
しかし、現在「シゴトバLAB」の管理、というお仕事も兼ねているため、他に引っ越す事もなかなか難しいので、しばらくは我慢してここで頑張って行かなくては……。
業務についても、色々な事が増えてきて、今まで通り造形だけ黙々とやってられない状況になってきています。
そろそろ人を入れていく必要もあるのですが、なかなかねぇ……。難しいところです。
さて、今週末は幕張で「ワンダーフェスティバル」が開催されます。
その為の準備もしていますが、実は筑波大学の集中講義実習と重なってしまい、「ワンダーフェスティバル」には行けなくなってしまっています。
でも、「ワンダーフェスティバル」に作品は出展しないといけないので、今バッタバタ。委託にて作品を置いてもらうので、ちゃんと分かり易いように梱包もしなくちゃ……。
みなさんに作品を見てもらう様子や、どれだけ反響があったのか、が見れないのが残念です。筑波で学生さんに合うのも楽しみなんですよね。
贅沢は言ってられないので、出来るだけ頑張って行きますよ!
他にもロボットの外装設計制作やデザイン。某企業向けオリジナルデザインのフィギュア制作。某製品試作モデル制作。3DCGイラスト制作等、現在てんこ盛りの状況です。
そういった理由で、3月くらいまではかなりのハードワークを強いられます。僕も今年で半世紀生きる事になりますので、ポンコツボディに鞭打って頑張らないと!
生きてればまたお会いしましょう!
【___FULL_DIMENSIONS_STUDIO_____ 織田隆治】
oda@f-d-studio.jp
http://www.f-d-studio.jp
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編集後記(02/16)
●昨年末から本の整理に加速度がついた。保存状態がいい書籍、新書、文庫がまだまだたくさんある。本は捨てたくない。手間を考えると殆ど持ち出しになるが、もう一度誰かの役に立ってもらうため、オークションに出品している。整理しながら、つい読み始めてしまう本ばかりだ。阿川弘之「国を思うて何が悪い」を読んだ。1987年の光文社のベストセラーを、1997年に文庫化したものである。20年前の著作だがいま読んでもまったく違和感がない。元講談社の鬼編集長・大久保房男のすすめというより脅迫で語り下ろした、何でもありの憤慨録の草稿を二人で徹底的に朱筆をいれたもので、さすがの品格である。
自由主義者の阿川が平素、腹に据えかねている政治や社会、言論界のうさんくさい進歩的風潮に対する苦言、品のよい皮肉といった感じで、登場する文士や政治家などはさすがに古いが、その手合いはいまでもゴロゴロいるからすぐに応用が利く。海軍出身だから陸軍をくさすのはわかる。「グズグズ言うならぶった切る」というのは陸軍の体質を如実に示すものだ。そうすると「安倍は人間じゃない。たたき斬ってやる」と叫ぶ山口二郎法政大教授みたいのが陸軍タイプなのであろう。この本では、やはり気骨のあった文士たちの話が一番面白い。佐藤春夫は「日本は戦争に勝ったんだ、戦闘に負けただけだ」と主張する。
佐藤説によれば「日本は確かに戦闘には負けた、しかし、日本の戦争目的は植民地にされているアジアの国々を独立させることだったんだ、それならこんにち、フィリピンもインドネシアもインドもビルマも、みな独立したじゃないか、あの戦争があってようやく独立出来た、つまり、日本の戦争目的が達成されたわけで、これは日本が戦争に勝ったということじゃないかねって。半分本気、あとの半分はまあ、『一億総ざんげ』と称した戦後の安っぽい反省ムードが不愉快でわざとそういうこといわれたんでしょうがね」。それから数年後、アメリカで日本ブームが起こっているという報道を見て、佐藤春夫はこう言った。
「これが日本が戦争に勝った証拠だよ」。なぜかと問うと「戦勝国の高い文化は、文化の低い敗戦国に浸透して行く。これは、古来から歴史の常識じゃないかね、君」。佐藤は超ヘビースモーカーで、戦後はロングサイズのペルメルばかり喫ってる。編集者が大先生を少し困らせてやろうと「どうして日本の煙草を喫わずに、そんな文化の低い敗戦国の煙草ばかり喫うんですか」と訊ねたら「これは敗戦国の貢物じゃ」と言ったそうだ。雑誌も手紙も検閲されていて、アメリカ批判など口にする人はめったにいない時代の話だ。自由で安全な社会で、反体制反権力が売り物の現在のもの書きたちには、そんな気骨やユーモアは爪の先ほどもない。朝日新聞の受け売りで正義面をした輩が多い。(柴田)
阿川弘之「国を思うて何が悪い」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4334725058/dgcrcom-22/
●私も少しは気をしないとなぁ、身なり。お隣さんはセレブママっぽい服装。娘さんがバレエに通うようになったのだが、1時間足らずのレッスンなのに、発表会と見まがうほどの髪型とチュチュで着飾られている。
1時間でも可愛くしてあげたいという親心。1時間でも出かけるならセレブママに。準備に時間かかるし〜、すぐに帰ってくるし〜と思ってしまう自分。このままではトミーになっちゃうなぁ。
/いいなぁワンフェス。スーフェスとともに一度は行ってみたいイベントだ。「やっつけ」わかりますよねぇ……(汗)。迷いながら作っているものとかも。
/今週末にはポケゴーに新しいポケモンが増える! 金銀ので80種類ほど。遊んだことがあるのは第一世代なので、見知らぬポケモンが出てくるんだな。可愛いといいな。 (hammer.mule)
Pokemon GO、今週末最大のアップデート
http://jp.techcrunch.com/2017/02/16/20170215pokemon-go-gen-ii-update/
Pokemon GOに『ポケットモンスター 金・銀』の「ジョウト地方」のポケモンたちが今週末登場!
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