[4414] コミックス頭とmanga頭

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《やる気のない第九がクセになってきたw》

■ローマでMANGA[122]
 コミックス頭とmanga頭
 Midori

■グラフィック薄氷大魔王[534]
 「ピアノ弾きたい再燃と鍵盤数」他、小ネタ集
 吉井 宏




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■ローマでMANGA[122]
コミックス頭とmanga頭

Midori
https://bn.dgcr.com/archives/20170913110200.html

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ローマ在、マンガ学校で講師をしているMidoriです。私の周辺のマンガ事情を通して、特にmangaとの融合、イタリア人のmangaとの関わりなどを柱におしゃべりして行きます。

●「天才的な企画」の制作再開

7月8月はどうしても色々鈍くなるイタリア。今年は特にとんでもない猛暑で、バカンスに行っても行かなくても、みんなの動作が鈍くなった。

この暑さは25年ぶり。25年前一人息子をお腹の中に抱えて猛暑の夏を過ごした。幸い、標高720mの小さな小さな村に、これまた小さなアパートを持っていて、そこで過ごすことが出来た。

例年の夏なら、少なくもシーツをかけないとちょっと肌寒いのが、それがいらない夏だった。猛暑はヨーロッパ中に及び、ギリシャで死者が出た、シチリアで死者が出た、TVニュースが報じていたのを覚えている。

今年も25年前と同様、ローマ市内で最高気温42度、体感気温50度を記録。どこに逃げても隠れても、外界は体温より高いので、素っ裸になっても暑いのであった。海に入っても海の水はぬるま湯状態だし。

今回は住まいが郊外、アスファルトに囲まれていないので、陽が落ちると気温がある程度下がって助かった。

でも、企画仲間の絵師はローマ市内住まいだ。他の仕事もあり、それが終わるともう体力の限界だと、バカンスに行き、結局9月に入ってから作画にとりかかった。

はい、日本とは仕事の進め方が違いますね。健康を犠牲にしてまで仕事しない、というのは人間として正しいと思いますが。

でも、私は、やや過ごしやすい郊外住まいでもあり、また「絵師に『ストーリーボードがないから進められない』という言い訳をさせないようにしよう」と原作家と打ち合わせ、暑い中30ページ分のストーリーを送ってきて、私はどうにか10ページ分のストーリーボードを制作したのだった。

●行動が基準 VS 感情が基準

この企画に「ストーリボーダー」として、つまり演出で参加してとても面白い経験をしている。

何しろ原作者はコミックス頭。イタリアで原作者としていくつかの連載を同時進行出版し、学校では「連続進行のための思考法」というセミナーを持つ。

連続進行はうまい訳ではないけれど、連続した出来事を絵で語っていくコミックスを構築していくための思考法のセミナーだ。19世紀終わりから現代までの欧米コミックスのコレクターでもあり、実によく知っている。

前にも言ったけれど、コミックスは行動を基準に物語が進み、mangaではキャラの感情を基準に物語が進む。

ここで彼と私の間にコンフリクトが起こり、脳みそが沸騰するのだ。

例えば、62ページから65ページまでの見開き二枚のシーンとして、

「主人公がゾンビから救って自宅に保護した姉妹の姉が、翌朝、寝室から出て階段を降りてサロンに行く。窓から主人公の青年が仕事場にしている離れを見る。その後、彼女は離れに向かう。そこでは主人公がいつものようにおもちゃの修繕をしている。」で始まり、離れを訪ねた女と主人公の会話が、36個の台詞で進められる。

つまり、行動と台詞の記載があって、二人の登場人物の感情は記載がない。

例えば、姉娘が寝室のドアを閉めるシーンで「詳細に描写」と注意書きがあるけれど、キャラがどんな気持ちで寝室を出て、どんなふうに階段を降りていくのかは記載がない。

つまり、ここが私の出番だ。

●コミックス頭の原作をmanga頭で解読し発展させる

前回のシーンで、ゾンビから救われた姉妹を、私は姉が主人公の青年に対して警戒している様に演出を加えた。

転じて妹は逆。やけに馴れ馴れしくして、それが姉をちょっといらいらさせるように。そして夕食時に、少し姉の警戒が解けていくように演出した。

今回は翌朝のシーン。主人公はいつもの自分の日常を生きる。足を怪我した妹をかばう姉は、妹より先に目が覚めて、妹を起こさないようにそーーっと寝室を出るだろう。

だから、「ドアを閉める描写を詳細に」はノブに片手をかけ、もう片手をドアのそばにおいて、音を立てないように閉めている、ドアと両手のアップのシーンが浮かんだ。

姉の手のアップから始まるし、この見開き4ページは姉の視線から、主人公に対する警戒心を解いていくシーンにすることにした。

姉は主人公の日常を知らない。まだちょっと警戒心があり、家の様子も不慣れなので、ゆっくり階段を降りる。

原作者はサロンと書いたけれど、以前に皆で決めた家の見取り図では、二階に続く階段は台所の横にあるので、台所に降りてくる。

そこでひらめいたのが水と花。

ゾンビがいるような世界では、ゆっくり自然を愛でたり、飲食ができない。主人公は心優しい青年である。

だから、寝室から降りてきてまず目にする台所の食卓に、水のボトルとコップを二つ、切り花を二つ配置することにした。命の水と平和・愛の象徴の花。どちらも主人公の象徴。

姉は微笑んで、まず花を取り(命より愛)、ボトルを確かめてコップに水を入れる。ここまでが1ページ。

次のページは、この最初の見開きの主題にする。姉が主人公への懐疑を解いて
受け入れるのだ。

それを象徴させるために、縦割りニコマに姉がコップに口をつけて飲んでいる横顔。三コマ目はその二コマの横に大ゴマで、飲み終わって「あー!」と溜息をついているところ。

後ろから陽が射し、口からこぼれた水の滴に光は反射している。

ちょっとセクシーな連想をさせるように。これは後で主人公と姉が関係を持つことになるので、その前奏曲の役目も果たす。

女が口からしずくを垂らして、光のなかで喜悦の表情を浮かべるのを見た読者の深層に、そういう方向の感覚をちょこっと醸しだすのだ。

絵師が、普通に横顔を縦においてきたので、顎をちょっとあげて、絶頂に達した時みたいに、とお願いしたら、「あぁ、わかった。ベルニーニの聖テレーザ(聖テレジア)の法悦だね」と言った。さすが、アーチスト。

↓「聖テレーザの法悦」(Wiki)
https://goo.gl/aysrhH


これで、姉は主人公を受け入れたことを示す。

大駒を入れたので、1ページ目の行動を示した小さいコマの連続と、残り半ページのこれもやはり行動を追う小さなコマの連続の中に、アクセント置くこともできた。

↓見開きのネーム
https://goo.gl/4JoVSG


●誰の目を通すか

行動を追うコミックス頭のテキストを、感情を追うmanga頭を通すフィルタは「誰の目」ということだ。誰の目を通してこのシーンを書くか。

「誰」がわかれば、その人のその時の感情を想像し、その感情をどう表すかを考え、適切と思われる小道具、この見開きで言えば水と花などを決めることができる。

「誰の目」については100回目の「ローマでmanga」でも触れている。
https://bn.dgcr.com/archives/20160914140000.html


●行動にも感情を

この見開きの後には、36もの台詞を見開き2ページで収める作業が待っている。これはあまりにも理不尽なので、4ページ使うことにした。ここは演出家にまかせて欲しいところ。

セリフが多いことと、それでもこのシーンはあまり劇的な要素がないこともあって、各ページ、コマの配分をあまり変化させなくても良いと考えた。むしろ、淡々と時間が過ぎていく、感情の起伏があまりないシーンだと読者に伝わる。

それでも姉がちょっと泣くシーンは、ちょっとコマを大きめにしたり、記載はないけれど、話しながら主人公が立って椅子を姉にすすめるシーンを入れて、それは遠景にしたり、小道具の花を使って、主人公が姉の手をくるんだ時に真ん中で揺れたりさせて、ちょこっとリズムを付けるように工夫した。

こうして、36個の会話を無事に収めたけど、次の見開きでは行動の数の多さと、与えられたページの少なさに、大いに悩むことになった。

でも、こういう規制の中からアイデアが出るものなのだ。それが、この企画で演出を受け持つ醍醐味でもある。

次回、忘れてなかったら、他に書くことがなかったら、表現すべきことが多いのにページが限られている、そんな中で得たアイデアを書きます。


【Midori/マンガ家/MANGA構築法講師】midorigo@mac.com


世界各地で豪雨。イタリアも同様です。
↓コロッセオの脇を航行する…


↓潜水艦の真似をするバス


MangaBox 縦スクロールマンガ 「私の小さな家」
https://www-indies.mangabox.me/episode/58232/


主に料理の写真を載せたブログを書いてます。
http://midoroma.blog87.fc2.com/



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■グラフィック薄氷大魔王[534]
「ピアノ弾きたい再燃と鍵盤数」他、小ネタ集

吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20170913110100.html

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●ピアノ弾きたい再燃と鍵盤数

先日からの、映画にバッハの曲が出てくる件。まずいことに、またピアノ弾いてみたい熱が再燃しちゃった。もうずいぶん治まった、というか押さえ込んでいたけどw

8年前にGarageBandの入力用に、MIDIキーボードを買おうと楽器屋さんに行ったはずみで、なぜかKORG SV-1という本格的な電子ピアノを買ってしまった。でっかいし重い。

使わないときは壁に立てかけておけるタイプのがほしかったのに、スタンドから動かせない。赤くてカッコイイから、部屋の中で存在感が大きすぎて目障りになり、割とすぐ売ってしまった。

次に買うなら電子ピアノではなく、MIDI付きのキーボードにしよう。88鍵もいらない。そんな隅っこまで使う曲を弾く可能性はない。

弾いてみたいバッハの曲は、割と狭い範囲で弾けるに違いないと確信してたのだが、検索してみて驚いた。
http://www.ne.jp/asahi/fuji/nob/ongaku/onniki/hajimeni.html


「バッハが弾いていたチェンバロはC2からC6までの49鍵だった」!! ええ〜〜! やっぱそうだったのか! 88鍵はぜったい多すぎだと思った。

と思ったら、「後年の『半音階的幻想曲とフーガ』や『ゴールドベルク変奏曲』のような例外もありますが」とある。そっか、ゴールドベルクは49鍵じゃダメなのか。じゃあ、61鍵のキーボードなら大丈夫だろう。まあ、買わないと思うけど。

●楽器は時間食い

5歳〜10歳までピアノを習わされてた。母親の夢を押しつけられてるようで、好きになれなかった。ずいぶん後、専門学校の頃にシンセサイザーをやり始めて少し復活。

それからは、90年に上京後まだ仕事が少なかった頃、電子ピアノを買って暇さえあれば弾いてた2年間くらいかな。以来、ほぼ弾いてない。

楽器は四六時中練習してないと、どんどんヘタになる。がんばって新しい曲覚えても、忙しくてちょっと時間が空いてしまうと、ヘタになった分を取り戻すのがせいぜい。覚えて忘れての繰り返しになる。

ピアノ以外にもブルーグラスのバンジョーやマンドリンも少しやってたけど、仕事が忙しくなってからは同じく「覚えて忘れて取り戻しての繰り返し」になってしまい、次第に興味を失ってしまった。

もっと他に時間を使うべきことがあるだろう! と。それで、最近は楽器や音楽制作は一切やめてるのだが……。

●謎のアーティスト

「世界一やる気のないベートーヴェン第九ww」と、笑える話として書こうと思ったのだが、そう単純じゃなかった。謎が深まる……。

第九のシンセ版といえば、ウェンディ・カーロスによる「時計じかけのオレンジ」のサントラで、めちゃくちゃ好き。あんな緊迫感とユーモアと狂気に満ちた豊かな演奏は他に知らない。

似たのはないかとApple Musicで探してて見つけた第九のシンセ版。
https://itunes.apple.com/jp/album/beethovens-9th-symphony/id642615042


テンポは完全固定だし、各パートの音量調整さえしてない模様。何なんだこりゃ? 何か狙いがあるに違いない。

とか言いつつ、聴いてるうちにこのやる気のない第九がクセになってきたw 抑揚がなく尖った部分がないのでBGMには最適。あと、通常目立たないパートが聞こえたりする楽しみもあったり。

同じアーティストによる、ベートーヴェン全交響曲をヘビーなエレキギターで演奏したものもある。こちらのほうが上記に比べればぜんぜん音楽してる。
https://itunes.apple.com/jp/album/id736627232


他にも、「展覧会の絵」やヘンデルやビバルディなど、いろいろアルバムがある。ピアノ演奏のみのアルバムも。他にも同じ名前でギターと歌の人もいる。

たぶん同じ名前のアーティストが、少なくとも3人はいるんじゃないかなとw マルシー表記の会社が同じものは同一人物なんだろうけど。

●吉井宏デザインのスワロフスキーの新作がまた出ました

フクロウのHOOTやペンギン家族に続き、今度は一気に12個追加。干支モチーフの「ZODIAC」が発売されました。12個入りのボックスセットも、数量限定ですが10月に発売されます。
https://www.fashion-press.net/news/33277



【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


惜しい! ニアミス。先週、まつむらさんも音楽関係ネタだった。バッハの話から離れすぎるため次週送りにしたのが、今回の「謎のアーティスト」の話。掲載してればまつむらさんと「時計じかけのオレンジ」カブリだったのに〜。

・スワロフスキーのLovlotsシリーズ「Hoot the Owl」
http://bit.ly/2ruVM9x


・ショップジャパンのキャラクター「WOWくん」
https://shopjapan.com/wow_kun/


・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500


・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii



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編集後記(09/13)

●「渡部昇一の少年日本史 日本人にしか見えない虹を見る」を読んだ(致知出版社/2017)。筆者が多くの文献の中で日本の誇りと思っているのは、現存する日本最古(7世紀から8世紀に成立)の和歌集である「万葉集」だという。その理由は、ほとんどすべてが大和言葉で作られている点である。つまり、この時代において、すでに日本固有の文学ができあがっていたということだ。

「万葉集」の内容の素晴らしさは、なんといっても上は天皇から、下は娼婦の歌まで分け隔てなく収録されているところにある。撰歌の基準は何か、長い間議論になってきた。ただ単に上手な歌だから、という説が有力らしい。筆者は「歌に言霊(=言葉に宿る力)が響いているかどうか」を重視したと考える。

言霊が響く歌であれば、誰の歌であろうが差をつけずに平等に入れたのではないか。古代ローマでは法律の前に万人が平等で、キリスト教圏では神の前に皆、平等である。日本の場合は、和歌の前にはみな平等だったのではないか。わが国は「万葉集」の山上憶良の歌にある「言霊の 幸はふ国」だったのだ。

官民一体になって造り上げた世界一巨大な鋳造物が、東大寺の大仏(盧舎那仏)である。建立が始まったのは聖武天皇の時代、天平15(743)年。開眼したのは孝謙天皇の時代、天平勝宝4(752)年だった。東大寺大仏殿は唐にもインドにもない規模で、大仏には約500トンの熟銅と約440キロの黄金が使われている。

大仏を造るために日本中から技師が結集、完成までに携わった人数は延べ280万人ともいわれる。素晴らしいのは、その人たちが自らの意思で全国から集まってきたことだ。その理由は聖武天皇の詔にあり、衆生が一致してやろうという画期的な発想にある。要するに、奈良の大仏は挙国一致で建立されたのだ。

グーテンベルグより650年前に実在した世界最古の印刷物が、「百万塔陀羅尼」である。称徳天皇が国家の鎮護と乱で落命した兵を弔うため、陀羅尼(仏教の一種の呪文)を木版を用いて100万枚印刷して、10の大きな寺に10万枚ずつ奉納した。法隆寺にはまだ4万以上残っている。このことは世界的に認められており、世界の愛書家でも百万塔陀羅尼を所有するのが自慢になっているそうだ。

正倉院は世界最古の博物館である。聖武天皇の妃であった光明皇后は仏教への信仰にあつく、悲田院や施薬院をつくり慈善活動を行った。忘れがたき功績は正倉院を残したことである。地上の宝物(埋蔵物ではない)を収蔵している。1万点もの品々は、12世紀以上にわたって非常によい保存状態で残されている。

このように、奈良時代とはとんでもない時代だったのだ。そして国文学勃興の時代に生まれた、世界初の長編小説「源氏物語」がある。世界初のエッセイ集「枕草子」がある。さらに「古今和歌集」「伊勢物語」「竹取物語」……、男女を分かたず文化が盛んになった時代は世界史にない。すごいぞ平安時代。

こういういい話が90本超。第5章「新しい日本の創生と欧米列強の圧力」第6章「日本の底力を見せた戦後の復興」などは必読である。図書館の本で読んだのだが、こういうお宝本は二人の孫に買い与えなければならぬと、価格を確かめると何と2160円、うう……痛い。手元にある「日本古典文学全集」(の一部)は堅牢箱入りの豪華本で1300円から。昭和は遠くなりにけり、であった。(柴田)

「渡部昇一の少年日本史 日本人にしか見えない虹を見る」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4800911427/dgcrcom-22/



●万葉集で好きな歌があった。が、日常で使うことがなく忘れてしまった。関連本のうち、まだ残しているのが光村推古書院から1996年に出版された超訳本3冊。現代の写真に歌と訳がついていて、情景が目に浮かび、ストンと入ってきてわかりやすかった。昔の人も同じなんだなぁ、なんて。

いま本をぱらっと開いて、目に留まったのを抜粋。

「思へども 験(しるし)もなしと 知るものを なにかここだく わが恋ひ渡る」

どんなに好きになっても振り向いてくれないこと とっくにわかってるのに あーあ どうしてこんなに あなたを好きになっちゃうの?

「うつせみの 常の言葉と 思へども 継ぎてし聞けば こころはまとふ」

つまんないオトコのありふれた口説き文句なのに 繰り返し聞いていると つい心が揺れちゃうんだよね

「思ふにし 余りにしかば すべを無み 出でてそ行きし その門も見に」

あのコへの想い 切なく胸に溢れて 気がつくと僕は駆け出していた あのコの部屋の窓だけでも見たくて

「恋は今は あらじとわれは 思へるを 何処(いずく)の恋そ つかみかかれる」

もう恋なんてしない そう決めていたのに ふいに現れた恋が私につかみかかってきた

訳本なんていらないぜ、歌を見たら意味はわかるぜという人にもオススメ。超訳されると身近に感じるよ〜。  (hammer.mule)

LOVE SONGS Side.A Contemporary Remix "万葉集"
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838101775/dgcrcom-22/

上の句はこの本から

LOVE SONGS Side.B
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838101783/dgcrcom-22/


SONGS OF LIFE
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4838101791/dgcrcom-22/

恋愛だけじゃないよ