《今回も超絶楽しかった!》
■羽化の作法[83]
現在編:線譜に関する10のメモ
武 盾一郎
■LIFE is 日々一歩(96)[コラム]
技術書典6レポート&頒布本プレゼント
森 和恵
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■羽化の作法[83]
現在編:線譜に関する10のメモ
武 盾一郎
https://bn.dgcr.com/archives/20190416110200.html
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今回は線譜にまつわるメモ書きから10個抜粋してみます。
【線譜】001
「曲」とは音楽のひとつで、聴こえない音楽もある。物質化した音楽もあり、また、生物のように生え、動き、増殖していく音楽もある。
【線譜】002
私が描いてるのは絵ではなく「音楽」だと気が付いてから、線譜と名付けてますが、物質の基本単位が一次元の弦であるという仮説「ひも理論」を知った時「宇宙は壮大な弦楽合奏ではないか!?」と、驚きました。
「この宇宙は音楽で、私たちも音楽である」という仮説というか、シミュレーションのような、そして物語でもある世界または宇宙を線譜で描いています。
【線譜】003
曲は時間の流れに伴っています。時間に沿って流れる曲だけが「音楽」だとは限りません。
例えば、曲の全体像が思い出す時、曲の長さ分を反芻することなく一瞬で脳裏に浮かぶように、「線譜」は音楽を空間のように視るスコープでもあります。
【線譜】004
人、細胞、タンパク質、などはそれぞれの固有の音楽を持っていて、それぞれが運動することによって奏でられる音楽があり、それらのレイヤーは幾重にも重なり、また、ネットワークされ、複雑で芳醇な調べを響かせている。
【線譜】005
「祈ること」と「描くこと」はとても似ている。「祈り」と「音楽」はとても関係している。そして私は音楽を描く。線で。それを「線譜」と名付けたのです。
【線譜】006
曲が流れて来た場合、メロディやコード進行や構成よりも「音(のクオリア)」を聴いてしまいます。
かすれる声とか、ギターのカッティングの音とか、バスドラの音とか、グニョンてなるベース音とか。あと、とある場所で登場する半音っぽい音とか。その部分的な音を抽出してミニマルに淡々と並べても良かったりします。
【線譜】007
好きになる曲は、1秒以内の感じで決まってしまうことってありませんか?曲のほんの一瞬が曲の全体を含んでいるかのような。きっと時間軸とは違う何かが音楽には織り込まれていると思うのです。
【線譜】008
子供の頃、家にあったリリー・マルレーンのシングルレコードをかけたら、胸が締め付けられて、宙に浮くような感じを覚えてとても不思議に思った。
音楽のあのキュンとなる感じは、ノスタルジーの切なさとよく似てるが、小2にそんな追憶の感傷などないだろう。
なぜ、「過去を想う胸の痛み」と「音楽を聴いた時のキュンとなる感じ」がそっくりなのだろう?
【線譜】009
義務教育の間、一年の4分の1くらいは喘息で学校を休んでいた。平日の街はまるで別人で、心細さと静かで落ち着く感じが入り混じっていて嫌いではなかった。あの不安で静寂な空間はとても音楽的だった。
【線譜】010
段ボールハウスに絵を描いてる頃から、「遠近法を使わずに奥行きを感じる絵を描こう」としてきました。
それは、アンチ西洋画、日本の絵の平面性への傾倒だったりしたのですが、見えない軸、物質化されてない何か、またはちがう次元、を表現しようとしてるのだと思うようになってきました。
数学と芸術がとても関係してるのは、ひょっとしたら虚数を見る方法だからかも知れません。
【武盾一郎(たけじゅんいちろう)/申し訳ございません】
アートラッシュ『車輪-進み続ける表現-』展
2019年4月3日(水)~4月22日(月)
AM10:00~PM6:00 火曜日定休(入場無料)
https://twitter.com/artsrush
出展しています!
=参加作家=
Gimmel Garden(彫金)
江島多規男(宝飾)
東田亜希(絵画)
渡辺正明(手造り時計)
武盾一郎(線譜画)
草薙能子(造形)
橋本岳到(鉛筆画・絵画)
野谷美佐緒(アラビア書道・絵画)
ぜひお立ち寄りください!
アーティストとアートファンを繋ぐプラットフォーム「メセロ(mecelo)」に、私のページができました! 応援よろしくお願いします! インタビューもあります。
https://mecelo.com/artists/take_junichiro
インタビュー前半
https://mecelo.com/artists/take_junichiro/interviews/57
インタビュー後半
https://mecelo.com/artists/take_junichiro/interviews/58
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ガブリエルガブリエラ
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装丁画を担当しています! 『星野智幸コレクション・全四巻』(人文書院)
星野智幸コレクションI スクエア
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226418.html
星野智幸コレクションII サークル
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226413.html
星野智幸コレクションIII リンク
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b226414.html
星野智幸コレクションIV フロウ
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b278897.html
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■LIFE is 日々一歩(96)[コラム]
技術書典6レポート&頒布本プレゼント
森 和恵
https://bn.dgcr.com/archives/20190416110100.html
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こんにちは。森和恵です。
怒濤の日々を過ごした先週なのに、0.5kgリバウンドして凹んでおります。痩身するには、運動って本当に大事ですね。今日からまたがんばります。
さて。週末に『技術書典6』のサークル参加をしてきました。準備と売り子でくたくたになったけど、今回も超絶楽しかった。幸せな時間を過ごしました。
ではまず、ライブ授業と頒布本プレゼントのお知らせから。
明日夜22:30より、ライブ授業をします。『作ったプロトタイプと実際のコーデイングをどうつなげる?』。コーディングを踏まえてXDでプロトタイプを作るにはどう考えたらいいのか? の続きをする予定です。
このタイトルで過去に5回放送をしています。YouTubeの再生リストにまとめました。
技術書典6で頒布してきた2冊をセットにした、Twitterプレゼントの応募をスタートしています。
https://twitter.com/r360studio/status/1117945276604403713
そして、デジクリの読者さんだけにそっと耳打ち。応募リツイートいただくときに「デジクリの記事読みました」とひとこと頂けると、当選確率をアップさせておきますね。
●「技術書典6」レポート
「技術書典」とは、技術系の同人誌だけを頒布する同人誌即売会です。プログラム、ハード、アプリ、UI、デザインなど、参加者の傾向は多岐に渡ります。
サークルチェックリストをみると、サークル参加の傾向がよくわかります。わたしは、デザインの「か24」で参加して来ました。
https://techbookfest.org/event/tbf06/circle
回を重ねる毎に規模は大きくなり、4月14日の技術書典6では、1万人近くの方が参加されたそうです。
https://twitter.com/techbookfest/status/1117338472203710469
技術書典を運営されていらっしゃるのは美しいほどシステマティックな方々で、毎回どこかしら改良を加えておられるので、とても快適に過ごすことができました。
他の同人誌即売会には買う専門でよく行くのですが、比較していいなと思うことがいくつかあります。3点ほど紹介してみますね。
【後払いシステム】
購入者がスマホにアプリを入れて参加することで、お金の後払いができます。
アプリにクレジットカードなどの登録は不要で、開催後に運営の方でとりまとめて支払金額を購入者に連絡し、Paypalなどで後日一括で支払うシステムです。
支払われた金額をサークル毎に分配して、運営側から後日振り込まれます。当日のお金のやりとりが不用なことで、スムーズに頒布することができるので、サークル側からしてもとてもありがたいです。
https://twitter.com/techbookfest/status/1116510665697443840
【サークルべんりカード】
同人誌即売会でのあるあるは、「お目当てのサークルが見つからない」「いまいる場所がわからない」なのですが、これは各サークルがサークル番号を掲示していないために起こることです。
馴れているサークルなら、掲示しているポスターにサークル番号を書くのですが、書かれていないことも多くて迷子が続出します。
技術書典では「サークル便利カード」というのを発行し、そこに後払いシステム用のQRコードも書かれています。今回の技術書典6から、すべてのサークルがこのカードを掲示するシステムになりました。
https://twitter.com/techbookfest/status/1114838314043887622
同じフォーマットで情報を掲示することで、参加者のみなさんも迷わずに行動されていました。これは、他の即売会でもぜひ導入して欲しいなと思います。
【開始2時間は、有料入場】
開始時に入場者が殺到することを改善する目的で、今回から開始して2時間を有料入場になりました。入場料は1000円です。
サークル側から当日のようすを見ていると、ちょっと怖いぐらいの混雑がずいぶん緩和されていたように思います。前回までは、人が押し寄せ過ぎて、けが人が出るかもと思うぐらいでしたので。
また、有料時間を過ぎてからも人が来るようになったので、開催終了までまんべんなく人が来ていて、集客も良かったような気がします。
あまり一度に人が来てしまうと、混雑しているからといって諦めて去ってしまう人もいるので、まんべんなくずっと人がいる状況というのは、とてもいいなと思いました。
●サークル主としての感想
今回で3度目の参加になりますが、いちばんよかったと思います。トータルで100冊強ぐらいですが、頒布数も一番多かったですし、いろんなところの効果も一番良かったです。
時間ギリギリで準備して参戦……は、相変わらずなのですが、今回はいろんな方にサポート頂いたおかげで、まだ時間に余裕が作れました。
当日までの様子は、下記のTwitterモーメントにまとめています。
https://twitter.com/i/moments/1115953362879406080?lang=ja
前日のYouTube配信や、プレゼントなども実施したりして、しっかり宣伝をしたことで、サークルのことをわかって来てくださり、指名買いしてもらえたました。
また、キャラクターを前面に出して告知をしたことで、頒布本に個性がでたのか、購入時にひとこと感想をくださった方が多かったことが、今回の充実感に繋がりました。
次もチャンスがあれば、参加したいなと思います。
ということで、今回は時間切れとなりました。もしかしたら、次に続くになるかもしれません。
ではまた、次回お目にかかりましょう!
(^^)
【 森和恵 r360studio ウェブ系インストラクター 】
r360studio@gmail.com
https://www.youtube.com/r360studio
サイト: http://r360studio.com/
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編集後記(04/16)
●偏屈映画案内:「ガンジー」
第55回アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ8部門を受賞した映画史上名作中の名作、だそうだ。37年も前の古い映画だが、とにかく長い3時間11分15秒。インターミッションで一日目は撤退、翌日続きを見た。ガンジーといえば「インド独立の父」とか「無抵抗主義」と中学校で習ったような気がするが、この映画を見ると「無抵抗主義」ではなく、「非暴力、不服従」の提唱者だった。
確認のためWikipediaを見たら、ガンジーの肖像写真は映画のガンジーとソックリだった。いや、その反対、映画のガンジーがソックリなのだ。特徴ある大きな鼻と大きな耳。青年時代の写真も、映画の中のガンジーの青年時代とソックリ。英国の俳優ベン・キングズレーが、ガンジーの青年時代から最後までを演じた。父親はインド人、母親は英国人。ガンジー役はこの人しかいない。
若い溌剌としたガンジー青年が、ストーリーの展開と共に、どんどん歳をとっていき、最後は歯が何本か抜けたハゲ頭の老爺になってしまうのだが、ベン・キングズレーがメイクでそうなっていく。わたしの計算によると、映画発表時に彼は39歳のはずだ。映画で想定された年齢相応の容貌はメークで可能だが、このガンジーの場合、まったく自然でどうみても本物の老人なのである。
主要な登場人物はそれほど多くないが、わたしの場合、最初からガンジー以外の配役を本気で覚える気がないんだから、途中で誰がどんな役だったのか忘れたり思い出したりする。そして、ガンジーを取り巻く人たちも同様に年を重ねていく。彼らもメークで年をとっていくわけだ。それはもう、みごとな老化だ。
イントロ。夕刻の礼拝時、ガンジーを取り囲む大勢の人々、ガンジーの正面に出てきた一人のヒンズーの男が放つ3発の銃弾。そうだったのか。ガンジーの死はこういう暗殺だったのか。すさまじいまでの大葬列、これはニュース映像ではないから、再現なのだろう。むろんデジタル画像処理ではない。この映画で動員したエキストラは30万人超、インド映画でしか得られない数字である。
まずは若きガンジーが、南アフリカで有色人種に対する不当差別に抗議し、弾圧されながら無抵抗を貫く姿を描いている。結果として、人種政策は撤回され、ガンジーは釈放される。第一次世界大戦中の1915年にインドに帰国、英国からの独立を目指すネルーらが率いるインド国民会議に迎え入れられる。ネルーの顔もソックリだ。彼らは洋装だが、ガンジーは貧しい腰布に裸の時が多い。
確信するガンジーは強い。強すぎる。非協力は我々の義務であり英国の支配は悪、打たれても打ち返さず避けもしない勇気、それが非暴力的な非協力だというガンジーの戦い方に、施政者側の英国は困り果てる。ガンジーがなにをしようと、殉教者にはしたくないと考えるから、逮捕しては釈放を何度も繰り返す。
炎天下、坊主頭のガンジー「抵抗とは反応を刺激することだ。法律ができるまで刺激するのだ。主導権は人民側だ。だから強い。必ず勝つ」。こんな指導者相手では、いくら忍耐強い紳士の国だって音を上げ、インドを放棄するしかない。しかし、ヒンズー教徒と回教徒との衝突が次のステップに。圧倒される人の多さ、その怒濤に流され転がされた(途中で眠くなった)超大作。(柴田)
「ガンジー」1982 イギリス・インド 第55回アカデミー賞作品賞
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B004E2YUOM/dgcrcom-22/
●大阪ダブル選挙続き。道頓堀の水が少しきれいになり、両岸に遊歩道ができ、イベントをするようになった。
大阪城のお濠でトライアスロン、天守閣をバックにレッドブルのモトクロス大会、大阪駅でビーチバレー。主要地域のライトアップ、プロジェクションマッピング。
民間の話だが、USJやひらかたパーク(ひらパー)が活性化。
「おもろかったらええやん」という、いい意味でいい加減な、やらかい大阪の良さが生きている。(hammer.mule)
大阪城トライアスロン、エントリー受付中!
https://eventdev.osaka-triathlon.com/ja/toppage
フリースタイル・モトクロス in 大阪城公園西の丸庭園
http://kokugojuku.com/blog809