《いざとなったらやはりアナログ》
■腕時計百科事典[79]
腕時計の錆
吉田貴之
■クリエイター手抜きプロジェクト[583]イベント編
Google I/O Extended in 信州
古籏一浩
■映画ザビエル[77]
よさこいみたいなもの
カンクロー
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■腕時計百科事典[79]
腕時計の錆
吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/220190610110300.html
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腕時計の魅力は、ブランドや歴史、デザインなどいろいろな要素が組み合わさって構成されていますが、価格や時代を超えて共通している要素のひとつが、「腕につけたときの心地の良い重さ」ではないでしょうか。
腕時計は金属の塊であるといっても過言ではないほど、たくさんの金属が使用されています。それ故に、前述のずしりとした重さが生まれるわけですが、これは他のブランド品と比べても高額になることが多い腕時計が、その価格で取引される妥当性をイメージの面で支えているといわれています。
金属は他の素材と比較して固くて丈夫である一方で、「錆」の問題を抱えています。腕時計に生じる錆について考察してみました。
◎錆? 汚れ? キズ? 経年変化?
自分の腕時計に錆のようなモノをみつけると、少なからずショックを受けてしまいます。しかし、それが本当に錆なのかどうかを、まずは判断しましょう。
おそらく、大抵の場合は「汚れ」であることが多いはずです。腕時計の素材として主に使われているステンレスは、「stainless(錆ない)」の名の通り、めったに錆びることがありません。
錆ではないとすれば、汗や皮脂などが原因の汚れである可能性が高いでしょう。これらの汚れは水で洗ったり、布でこすったりすることで落とすことができるので、クリーニングしながら錆ではないことを確認しましょう。
一方で、錆ではないものの、クリーニングで落ちない汚れがあります。これは使用による瑕疵だと判断して良いでしょう。コーティングの剥離、ゆがみやスリキズなどがそれに該当します。
いずれも適切な対処方法がありますが、完璧な修復が難しい場合も多く、経年変化はいわゆる「味」として、そのままにしておく方も多いようです。日焼けのような経年変化は、ここでは考えなくても良さそうです。
◎文字盤や針の錆
汚れでもキズでもないのであれば、錆であると判断して対応を進めましょう。腕時計の顔ともいえる文字盤や針は、錆が目立つ場所でもあります。古い時計では、不運にも水が入ってしまったことのある個体に、文字盤や針の錆が生じていることがあります。
「錆」と聞いて想像するような、青錆や黒錆であることは少なく、めっきやコーティング、塗装の下地の素材から発生しているものが多いため、くすみや粉吹きといった症状で現れてきます。
◎ムーブメントの錆
文字盤や針同様、ムーブメントの錆も水の混入によって起こるものです。極小の歯車を精密に組み合わせてできている機械式時計では、錆は致命的なトラブルといえるでしょう。
とはいえ、錆は部品の交換や適切な研磨で対応できることが多く、あきらめる必要はありません。クォーツ時計では、電池の腐食が原因の錆をよく見ます。厳密には錆とは異なるものですが、金属が腐食されている状態であることには変わりないので、錆びた場合と同様の対応を適用することができます。
◎ケースの錆
腕時計でもっとも錆びやすいのがケースです。特に、密閉度の高いケースが開発されて以降は、一度入った水が逃げにくく、ケースの隙間やムーブメントとの接点などに錆が生じることが多いようです。
大抵は、密閉度を上げるために使われているシリコンやラバーの、パッキンの劣化が原因です。アンティークやヴィンテージの時計を扱う際には、ケースの表面上の状態だけでなく、継ぎ目や中の状態にも注目すべきでしょう。
◎ブレスレットの錆
一番水に触れる可能性があるブレスレットは、ケースよりも錆が生じやすいように思いますが、水がついても乾燥しやすいからか、錆が生じているものはそれほど多くはないように思います。
ただし、時計本体とつなぐバネ棒は錆が発生しやすい条件が整っており、可能であれば頻度高く交換することをおすすめします。
◎錆をコントロールする
前述したように、錆は研磨することや、市販の錆除去剤で落とすことができます。一度錆が生じた個所は、以降も錆が出やすくなっていますので、利用方法やメンテナンスの際に気をつけたほうが良いです。
「水につけないこと」「湿度の低い場所で保管すること」「パッキンやバネ棒を定期的に交換すること」が、錆をコントロールする基本です。
錆がどうしても我慢できない、という場合は、錆びない素材を使った時計、たとえば金やプラチナのような宝飾時計か、プラスチックやセラミックなど新素材を使ったアウトドア系の腕時計を選ぶ、というのも悪くない選択です。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
https://www.idia.jp/
腕時計ポータルサイト:腕時計新聞
https://www.watchjournal.net/
兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。
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■クリエイター手抜きプロジェクト[583]イベント編
Google I/O Extended in 信州
古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/220190610110200.html
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今回は、6月1日(土)に長野県で開催された「Google I/O Extended in 信州」
のイベントレポートです。
公式(?)のイベントレポートは、以下にまとめられています。
https://togetter.com/li/1361906
https://sites.google.com/site/gdgshinshu/home/archive/google-i-o-extended-2019-in-shinshu
これまでは、こういうイベントはGDE(Google Developer Expert)として参加していたのですが、昨年で引退しまして今回からは普通の一般ユーザーです。
会場は塩尻市から遥かに離れた長野市。長野県は大変広いので、長野県の中央から県庁所在地の長野市に行くにも、片道2時間以上かかります。高速道路だと1時間ちょい。
ということで、いつものレトロなマシンを車に積み込んで出発しました。今回運んだのは以下のとおりです。
・Apple ][ ←リクエストにおこたえして
・X1 turboZ ←SHARPのコンピューター
・PC-88VA ←NECのコンピューター
・Macintosh II ←Apple社のコンピューター
そして、アナログな世界の代表とも言える
・レコードプレイヤー
レコードプレイヤーで音楽を鳴らすのか、と思われた方もいるかもしれませんが、持って行っただけです。レコードプレイヤーは動くのですが、なんと針が届くのがイベント当日というオチ。時間的に間に合わないので今回は展示のみ。
次のイベントでは、レコードプレイヤーから音楽を鳴らしたいと思ってます。ちゃんと針も来ましたので。
2時間以上かけて長野市まで運転していきました。以前、長野市で開催されたイベントに出かけた時は、国道19号で自転車のロードレースをしていて、低速運転を余儀なくされました。今回は幸いそういうこともなく、順調にイベント会場までたどり……つけませんでした。
Googleのイベントですから、Google Mapsの案内に従って運転していきました。Google様の言う通りに走行していきましたが、最終的には細い道に入り、行き止まり状態でした……。
仕方ないので、道路に建てられている看板の矢印の通りに進みました。無事にたどり着きました。さすが、アナログ看板。いざとなったらやはりアナログ。
イベント会場に到着し、スタッフや会場の人に手伝ってもらって、マシンを運び込みました。レトロなマシンだけでなく、IoT機器も持って行きました。今回持ち込んだIoT機器は以下の通りです。
・IchigoJam/Latte(JS, Forth, Ruby)
・M5Stackを2台とM5Stick
・RISC-Vを搭載したボード
・micro:bit
・obniz
予想外(?)だったのは、obniz使ってる人がいて、便利だ! 便利だ! と一生懸命言っていたことでした。電源とネットワークさえあれば、確かに一番便利です。
それと、M5Stackを知ってる人が少なかったことです。なぜなのかは分かりませんが。M5Stackで使えるセンサー(公式が出しているモジュール)の8割方持っていったのですが、感心してくれた人はひとりでした。まあ、M5Stackはこれからなのでしょう。
RISC-Vを知ってる人は、2〜3人くらいでした。まあ、CPUな世界が分からないと「?」みたいなところがあるので、仕方ない部分はあります。説明はしても、OSより下のレイヤーになると難しいようです。コンピューターは必ずOSがあるというわけではないのですが、そこらへん理解しにくい人もいるようです。
さらにレトロなコンピューターには、フロッピーディスクドライブがありますが、フロッピーディスク自体を知らない人が多くなっていました。
Mac IIに搭載されているHDDの容量は、20MBか40MBなんですが(単位は間違っていません。MBです)、今ではメモリに軽く収まってしまうほどです。
こういうレトロなコンピューターを持っていくと、歴史が感じられていいのかもしれません。が、さすがに手持ちのレトロマシンで、まだ展示していないものは少なくなってきたので、そのうちゲームの基板とか展示してしまうかもしれません。
レトロなものとIoT関係の展示をしていたら、あっという間にイベントのスタート時間になりました。GDG信州の紹介をした後で、Google I/Oに参加された方々の、現場の様子などがレポートされました。
その後、Android Autoという自動車用のAndroidの説明がありました。東京では車関係はウケないようですが、ここは超田舎の長野県。一人質問しただけでタイムオーバー。
Google Mapsで、この会場に到達できなかったんですが、Android Autoの自動運転車で無事に会場にたどり着けるでしょうか? と質問したかったのですけどダメでした。
基本的に電波が来ないので、そういう場合どうなのかなという問題もあります。トヨタのプリウスのは少しだけ聞いたことがあるんですが、まあ電波が来ない場合は、なかなか苦労しているようです。電波状況が回復したから、さあデータを送ろうという話には、簡単にはならないようです。
私が乗ってる車は自動運転車や豪華な車とは対照的に、オプションなどは何もつけていません。極めてシンプルで本当に最低限のしかありません。ラジオがついているだけです。
車は軽くしておかないと、脱輪したり田んぼや畑に埋まった時に、一人で持ち上げて復旧することができないからです。とにかく軽く安くが大事です。
ということで、イベントレポートは終わりです。
ということで、気になる方はまとめサイトをご覧下さい。
【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/
イベントの後の懇親会はなかなか面白く、海外の農業の話や会長問題で揺れる自動車会社とか、自動運転に関する話とか、行政絡みの話とか、いろいろ参考になりました。次回、このイベントに参加されるなら、ぜひ懇親会にも参加されるといいと思います。
・InDesign自動化サンプルプログラム逆引きリファレンス上/下
https://www.amazon.co.jp/dp/4844396846/
https://www.amazon.co.jp/dp/4844396854/
・創って学ぼうプログラミング
https://news.mynavi.jp/series/makeprogram
・みんなのIchigoLatte入門 JavaScriptで楽しむゲーム作りと電子工作
https://www.amazon.co.jp/dp/4865940936
[正誤表]
http://www.openspc2.org/book/error/ichigoLatte/
・After Effects自動化サンプルプログラム 上巻、下巻
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397591
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397605
・IchigoLatteでIoT体験
https://www.amazon.co.jp/dp/B06X3X1CHP
http://digiconcart.com/dccartstore/cart/info/2561/218591
・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/
・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/
・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/
・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/
・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/
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■映画ザビエル[77]
よさこいみたいなもの
カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/220190610110100.html
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◎作品タイトル
アメリカン・アニマルズ
◎作品情報
原題:American Animals
公開年度:2018年
制作国・地域:アメリカ、イギリス
上映時間:116分
監督:バート・レイトン
出演:エヴァン・ピーターズ、バリー・コーガン、ジャレット・アブラハムソン、ブレイク・ジェナー
◎だいたいこんな話(作品概要)
アメリカ、ケンタッキー州のトランシルヴァニア大学図書館に、時価1200万ドルのヴィンテージ本が所蔵されている。それは、ジョン・ジェームズ・オーデュボンの画集「アメリカの鳥類」で、近年までオークションに出品されるたび書籍の最高落札価格を更新してきた貴重本だ。
アートの才能を評価され大学へ進学したスペンサーは、高校時代からの親友で破天荒な性格のウォーレンに、その本を見学した話をした。たわいもない会話のつもりが、いつの間にか、それを盗み出す計画へと話が変わっていった。
本は図書館の特別室に展示されており、閲覧は完全予約制で、担当司書が必ず同伴するシステムになっている。ウォーレンは、展示室から持ち出すルートや闇の買取業者の確保など、計画を進めるほど他にも仲間が必要だと言い出した。
結果、FBIを目指す秀才のエリック、筋肉おたくだが家柄が良く既に実業家として成功していたチャズを加え、平凡な4人の大学生は熱に浮かされたように貴重本の強盗を実行に移すのだが。
2004年に実際に起きた事件の映画化作品。
◎わたくし的見解/恵まれているという事への劣等感
何故よさこいを踊るのか、私は不思議でならなかった。
高知県の人が、よさこい祭りで盛り上がるのは大いに結構。他の祭りでも、その地域の人々が熱く血をたぎらせることにはまったく抵抗がない。むしろ岸和田の人には、だんじりに命をかけていて欲しいし、徳島でも阿波踊りを踊りまくっていて欲しい。
しかし、神戸まつりのメインイベントが盛大なサンバ・パレードであることに、20年以上かけてようやく慣れた私にとって、ゆかりのない土地の何かに熱を上げる様子は理解できなかった。
そのような、高知のよさこい祭りから独立して発展している「よさこい」は、もはや昨今は「YOSAKOI」になっているらしく、すでに「祭り」ではなく「ダンス」なのだと解釈すべきなのかも知れない。日本人なのに、小学校の授業でヒップホップダンスを踊るのだ。YOSAKOIだって踊るだろうさ。
増え続けるYOSAKOI人口を尻目に、ふと、よさこいが不登校や素行の悪い若年層の更生に一役買った美談を、TVショウで見た記憶が蘇った。
その時、感じたのは「よさこい」に格別そういった悩める若者への特効薬的要素があった訳ではなく、成長過程のある時期には(あるいは、どの世代にとっても人間というものは)熱中できる何かが必要なのだということだった。
ここで、ようやく「アメリカン・アニマルズ」の話になる。1200万ドルの価値の本を盗み出して、人生を一変させたい若者たちが主人公なのだが、この子たち、一見大金に浮かれているようで実は違う。
もちろん(取らぬ狸なのだけど)想像もできない巨万の富に心踊らせてはいる。しかし明らかに、犯罪という非日常に足を踏み入れれば必ず何かが変わるはず、という期待の方が大きい。
4人は高校の同級生で、それぞれ違う大学に進学している。逃走するための高度な運転技術が買われて、最後に加えられたメンバーのチャズは、資金力もあてにされる上流階級の出身だが、他の3人も中流家庭の何不自由ない環境で育てられた幸せな若者たち。
リーダーのウォーレンは、アメリカの食料廃棄の多さに異議をとなえながら、廃棄を減らすためだとアルバイト先のスーパーでハムやら何やら盗み出したりしていたものの、それでも他の3人同様に、高校時代の恩師に言わせれば素行の良い問題のない生徒だった。
皆、それぞれの得意分野が認められて大学に入り、大きな挫折を味わう事もなく、このまま何となく上手くやっていけそうではある。けれども、無難に上手くやっていく事に熱意を持てない。平凡な人生に何か起爆剤が欲しい。特別な何者かになりたい。という閉塞感が、彼らを犯罪行為に没頭させていく。
本作は、オープニングで「This movie is based on a true story.(この話は、実話に基づいている)」というよくあるクレジットから、"based on"の文字がこぼれ落ち、「This movieis a true story.」つまり、実話に基づいているのではなく、実話だと宣言して始まる。
犯人たち本人のインタビューと交互に、時には交錯しながら、俳優たちが演じた当時のエピソードが紹介されていく構成で、ドキュメンタリーとフィクションを合体させた作りだ。とは言え、もし全編ドキュメンタリーだとしても他者(制作側)の視点で編集が加えられた時点で、それは実話とは異なるようにも思える。
ところが、この映画はそれも想定内と言わんばかりに、独自の真実を見せてくれる。事件当時のさまざまな出来事について、4人の犯人たち本人が語る真実に少しずつ食い違いが出てくるのだ。映像作品として、この部分の表現は巧みだった。
特に中心人物スペンサー本人が、親友ウォーレンとの記憶のズレについて語った「ウォーレンの語る真実を信じたいと思ったし、それを信じる事にした」という言葉は興味深い。
私たちの日常にも、そこにいる人それぞれの真実があって、時には他者の真実に知らず知らずのうちに、あるいは意図的におもねる事があるように思う。その意味では、幾つかの視点による真実を見せようとするこの映画は、実話に基づいた物語よりも確かに実話なのだと私は感じた。
いかにも、ドキュメンタリー出身の監督らしい手法である。同時に、ドキュメンタリーとも一線を画すべく、しっかりエンターテインメント性を発揮した作品でもある。
4人が強盗のシミュレーションをした時、参考にしたクライムムービー「レザボア・ドッグス」や「オーシャンズ11」さながらの華麗さで、鮮やかに盗み出す姿を夢想をするシーンは愉快だ。
残念ながら犯人達にとっては周到な計画も、若気の至りの多分にもれず短絡的で、お粗末なものだった。今時の子らしく「絶対に成功する強盗のやり方」とグーグル検索したり、犯罪に使用する連絡先をうっかり普段使っている自分の携帯やアドレスにしてしまったり。
ものの見事に失敗する様を見て、まざまざと「よさこい」の価値を実感した。若者(人生)に熱中するものが必要だとして、それは犯罪以外の何かにすべきだったのだ。それまで、良い子で通ってきた4人だけに周囲の失望は大きく、その事が彼ら自身を最も後悔させていたのが印象的だった。
【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル
http://www.eigaxavier.com/
映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。
時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。
私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
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編集後記(06/10)
●偏屈BOOK案内:「韓国への絶縁状 変見自在セレクション」高山正之
好意を受けても悪意で返す「僻み返し」の国民性。大統領が平気でウソをつき、公然と歴史を捏造する。「あの国」は、昔から何も変わっていない。大人気シリーズから厳選した30本。関わると不幸になる「あの国」にどう対応するか、というか、いつ国交を絶つかを考える材料になれば幸甚だ、と筆者は言う。
国際社会学でいう外国とは、自分の国から見て「隣の国」と「隣の国の隣の国」の二種類しかない。隣の国はまともな国であっても、常に疎ましくて厄介だと定義される。まともな国でなかったら、もはや厄災そのものである。あの国は中国に庇護を求めて、日本は中国と戦い勝った。あの国は日本の最も恐れるロシアにすがった。あの国の目の前で、日本は世界一のロシア艦隊を撃滅した。
日本は二つの戦いで12万将兵を失った。まさに疫病神のようなあの国である。朝日新聞が2010年5月に「百年の明日・ニッポンとコリア」なる連載を始めた。「ハングルは15世紀に世宗のもとで考案され,広められたものだ。だが、日本の統治時代にはこの民族固有の文字は厳しく弾圧され、日本語を強制された」と大ウソを書く。ハングルとは現在、南北朝鮮で使っている表音文字をいう。
世宗が日本の仮名を真似て創った諺文(おんもん)がそのオリジナルだ。世宗のあと、李朝の王らは諺文の使用を禁じ、漢語漢字こそ神聖とした。朝鮮オリジナルの言葉も6割方が葬られたという。朝日のいう「日本の統治時代」に、李氏朝鮮の文盲を減らす手段として、福澤諭吉が諺文を発掘し学校教育で普及させた。これを朝日は「民族固有の文字は厳しく弾圧」と大ウソを書く。
事実はまったく逆だろうが。朝鮮の民は日本のおかげで、ハングルで読み書きができるようになった。なぜ朝日新聞の稲田清英は、こんな大ウソを書いたのか。高山正之はアドバイスする。「稲田某は自分の記事を縮刷版から削除するよう頼むがいい。さもなくば孫子の代まで無知で嘘つきの記者という汚名が残る」。しかし、新聞社の校閲がこんな幼稚なウソを見逃す(?)とは……。
こずるいくせに、あの国はよそとの戦いで勝った例がない。いつも征服されたが、どの国も支配するのをいやがった。唐は征服したものの、都護府を維持できず放りだした。先の大戦後、ソ連は北を獲ったが、北方四島と違ってすぐ捨て去った。後を任された毛沢東も、早々と手を引いた。ルーズベルトは国交を絶ち、「日本が背負うべき重荷」といってむりやり押しつけてきた。
いわゆる「日帝支配」の36年間、日本は国家予算の2割を半島に注ぎ、秘境に文明の光を当て続けた。釜山から京城(現ソウル)、北の果て新義州を結ぶ半島縦断鉄道を開通させた。この鉄道は鴨緑江を渡り満鉄、シベリア鉄道とも接続し、日帝支配の3年目に秘境の民は京城でロンドン行きの切符が買えた。
吉田清治の大ウソを朝日が大報道したのは、慰安婦にされたのが朝鮮人という設定だったからだ。日本人だったらボツである。朝日はずっと民族ネタをメシのタネにしてきた。ただ憲法に限って米国人が書いても問題ないという。「この辺が民族派新聞になりきれない朝日の頭の悪さかもしれない」。朝日新聞は読まなければいい。朝鮮半島とは国交を絶ったほうがいいだろう。(柴田)
高山正之「韓国への絶縁状 変見自在セレクション」2019 新潮社
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4801303587/dgcrcom-22/
●脱線した。トラブルが想定できると知られることは大切だし、失敗も勉強のひとつだと思って試せるのは今のうち。とはいえ、管理が煩雑になるし、現金選ぶ人が多いのはわかる気がする。
私の失敗例。「自動チャージの方式が違う」。金額上限のある自動チャージにしておいた。上限以上の決済をする場合、ある電子マネーだと残高は上限までに調整して、必要な分チャージしてくれる。
残高3,000円、上限3,000円にして8,000円の決済をすると、決済した上で残高2,000円になる。が、あるコード決済システムだと、設定上限の3,000円までしかチャージしようとしないので、残高不足になる。その場でスマホを操作して、手動チャージし、再度決済。続く。(hammer.mule)