クリエイター手抜きプロジェクト[620]雑談編 農業と気候変動と新型コロナ
── 古籏一浩 ──

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プログラム関係のネタが続くと編集長が退屈そうなので、今回は何となく過ぎ去ったのか、また来るのか分からない新型コロナのネタでも書くことにします。

現状、いくつかの仕事があるので、ここでは主に農業系に絞ってみます。給食・小売り関係およびコンピューター/情報関係、映像関係、イベント・講座関係は今回はパスします。





●気候が変わっても農作業は続く……

2月にあの船がやってきて、テレビで連日報道が始まりました。あの船とはダイヤモンド・プリンセスです。うちでは「コロナ丸」という愛称で呼ばれている船です。

コロナ丸の騒動が一段楽ついたと思ったら、今度は市中感染が発生。まあ、定番の流れ。この時は2月でしたが、けっこう暖かかった記憶があります。ところが、中国の武漢の経済活動が停止したせいか、この後だんだんと寒くなっていきました。

実は、この中国の経済活動が停止した影響で「普通に種をまいて普通に芽が出てくる」という、至って普通の出来事を1995年以降久しぶりに体験しました。

1995年までは冷夏もありましたが、それなりに天気はうまく循環してました。簡単に言えば、暑い夏に気温が上がって入道雲が発生して夕立が来る、という現象です。それまでは、これは当たり前だと思っていました。

ところが1996年頃から、この大気循環がおかしくなりはじめました。1996年には、怖さを感じる豪雨に襲われたりしました。1998年あたりからは、入道雲は発生するのに雨が降らず、夜も暑いままになりました。

21世紀に入ると夕立が深夜0時に降ったりして、夕立じゃなくて夜立ちみたいになったりすることもありました。

「なんで、こんな天気(大気循環)になるのだ!」

炭素少女のグレタさんが怒るのも、分からなくはありません。農業系では大気循環が狂ってしまうと、作物ができなかったりするからです。大気循環でなく農業政策的に失敗したシリアという国もあります。
参考:http://www.nikkei-science.com/201605_086.html


うちは田んぼと畑があるのですが、一昨年は田んぼに水が来なくて、ひび割れてたりしました。うちの田んぼは約100枚あるうちの下から7枚目なので、雨が降らなくなると水が来ないのです。

その時は、運良く田んぼの周辺だけ夕立が来て、助かったというような状況でした。さらに8年くらい前は、5月にまったく雨が降らず、これじゃあ田植えができないよ、みたいな有様になったりもしました(水利委員だったので苦情の電話が来る)。

それが今年は、例年より二週間くらい遅れの感じの気候になりました。中国の武漢がもっと早く経済活動停止になっていたら、普通に寒い冬が来ていたのかもしれません。

1980年頃は冬は氷点下20℃とか、寒い日がありました。諏訪湖が凍って御神渡りができるのは、当たり前の事象でした。今では、諏訪湖が凍ること自体が珍しくなってしまいました。

・諏訪湖
https://ja.wikipedia.org/wiki/諏訪湖


大気循環がおかしくなっても、農作業はやらなければいけません。基本的に例年通りの日程で、種まき、田植えなど定番の農作業が行われます。

うちの田んぼの場合、4月の最初の日曜日から作業が始まります。側溝にたまった石や泥を、スコップや鋤簾(ジョレン)ですくい上げます。東京や大阪の人であれば、コロナウイルス騒動の最中だから、皆マスクをしているだろうと思うでしょう。マスクをしていったのは私だけでした。

農作業にマスクは不要なので、誰もしていません。ということで、マスクは単なるアベノマスク同様にネタ扱いになり、作業前に車の中に放り込んでおきました。

まあ、これに限らずマスクしての農作業は、消毒作業とかでない限りはありえないでしょう。今も農作業の時はマスクはしません。マスクなんてしたら、苦しいだけで意味がないからです。

暑い中での農作業であれば、マスクをするほうが危険でしょう。どのみち数10メートル範囲には誰もいません。100メートル範囲に広げてみても、ほとんど誰もいません。

ということで、アベノマスクは未だに届いていませんが、今日も平和に農作業をしております。

余談ですが、3月頃に長野県最大のレタス産地である川上村で、外国人労働者が日本に来ることができなくなってしまったと、ニュースで流れていました。これをラッキーと思ったのか、まわりではとにかく大量にレタスを栽培するという博打に出ました。川上村のレタスの減った分を、こっちで生産して稼ごうという腹です。

さて、その博打の結果ですが、高値だったレタスも数日の差で価格が大幅下落。そして出荷しても赤字になるという、ありがちなオチになりました。下落した理由は大量に供給されたからというだけでなく、旅行・飲食関係での需要がきれいさっぱりなくなっているからのようです。農業って難しい……。


【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/


おかしくなりはじめた気候変動をネタにした「天気の子」は、2019年公開でした。最近天気がおかしいと、新海誠監督がインタビューだったかで言っていましたが、天気が狂いはじめたのは、それよりも25年くらい前からではなかったかなと思います。諏訪湖の御神渡りが発生しなくなったのは1992年からですし。

コロナの影響でほとんどのアニメが中断、もしくは1話からの放送に。でも、田舎だと1話から繰り返したりすることもあるので、これもある意味通常(長野県だと「ドラゴンボール」が最初から繰り返されたことがありました)。

それにしても、コロナ騒ぎの真っ最中に始まったアニメが「ハクション大魔王」ってのが、なかなかタイムリーな皮肉かと思ったり。

・創って学ぼうプログラミング
https://news.mynavi.jp/series/makeprogram


・8K/4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/


・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/