[1800] 異端、そして面白い歌舞伎

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【日刊デジタルクリエイターズ】 No.1800    2005/07/29.Fri.14:00発行
http://www.dgcr.com/    1998/04/13創刊   前号の発行部数 18485部
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【デジクリの夏休みは8月1日から14日までです。次号は8月15日です】
<気がつけば、本日1800号を達成してました>

■デジクリトーク
 異端、そして面白い歌舞伎
 神谷一郎

■Otaku ワールドへようこそ!(9)
 虎穴に入ろう: 個撮のすすめ
 GrowHair


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■デジクリトーク
異端、そして面白い歌舞伎

神谷一郎
http://bn.dgcr.com/archives/20050729140200.html
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もうかれこれ10年くらい前から、仕事を終えて寝る前の約2時間は、カラダをほぐしアタマをリラックスするための「酒タイム」と称して、酒を飲みながら映画観賞をしていました……毎日! 年間にして少なくても200本は観ていたと思う。しかし、オレの場合、映画館で観るコトが極端に少ないため、ホントウの映画ファンではないのかもしれない。

その毎日映画観賞のサイクルが、数年前から少し崩れた! それは「歌舞伎」という興味がオレに迫ってきたからである。昔から落語や時代小説などが大好きで、歌舞伎もチョロチョロとは観ていたが、今回は特にハマってしまったようだ。映画は大好きだが映画館に足をあまり運ばないオレが、歌舞伎座やその他の劇場にひんぱんに行くようになったくらい……

さて、「歌舞伎」の何を書こうか。もうお分かりのように文章はかなり下手だし、変だし、年季の入った古くからの歌舞伎ファンにはかなわないし、間違いだらけなコトを書いてしまいそうで恐い。さりとて、超初心者解説をアタマから書いてたら、まあ~大変なコトになりますのでザッくりと「平成の歌舞伎」「時代にさきがける歌舞伎」「異端そして面白い歌舞伎」についてちょっことだけ……

さてさて、「歌舞伎」って観ますか? 一般的社会の中で「歌舞伎」ってやっぱマイナーものなのでしょうか? 酒の席などで、まわりの知り合い(イラストレーターなどなど)にチョロっと「歌舞伎話」を振ってみると……

「一度観てみたいヨ~連れてってよ!」「皆で行こう!」「興味あるけど難しそう!」「内容が分からないんじゃないか?!」「伝統芸能はな~」さらには……「着て行く服とかないし~」「高そう!」「寝ちゃいそう~」……なんて意見が多い。それでも皆さん、なんやかんやっといってもチョッコっとは興味はあるようで……

そこでパーティーとかで会った(前に「歌舞伎」に興味ありそうだった)知り合いに「どう?これから一幕~チョコッと観てから飲まない?」って誘ってみると……ほとんど「あっ! 今度ね~今日は……」と断られる。

○ここで「歌舞伎一幕見」について少々御説明を!
歌舞伎は歌舞伎座以外の多くの劇場で上演されてますが、東銀座の歌舞伎座の4階に「一幕見席」という自由席がありまして(大阪松竹座や博多座の歌舞伎公演にもあるらしい)通常、昼の部、夜の部あわせて約6演目の公演がある歌舞伎座でそのうち1演目(一幕約900円)だけ観れる席です。

自由席ですので、人気演目は立見になることや入場制限がある場合もありますが、銀座でふと時間が空いた時、ちょっと観たり、とりあえず見てみたい……好きな役者が出ている幕だけ何度も観たいというような方には良いシステムではないかと思います。(座席数90、立見数60、合計150名の定員制)

昼の部、夜の部は入れ替え制ですが、「一幕見席」で昼の部3演目全部、夜の部3演目全部というチケットの買いは可能です。ただ、たとえば夜の部3演目全部買うと、3階席の夜の部のチケットより高くなってしまうコトがありますので御注意を……

話を戻して……そう断られながらも、最近はポツポツと付き合ってくれる人も出て来たり、オレより古くからの歌舞伎ファンの知り合いを見つけたりで、この前はイラストレーター仲間で国立大劇場で行われている「歌舞伎観賞教室」に行って来ました。コレは、国立大劇場で年に何回が開催されている、第一部が歌舞伎解説、第二部が演目観賞というスタイルのもの。夜から開演の「社会人のための歌舞伎観賞教室」などもあります。

そこで、「歌舞伎」ってマイナーなのか? ですが……

はじめて歌舞伎座にいったらビックリするかと思います。とにかくお客さんが入っているのです。連日満員です。どこからこんなに歌舞伎ファンが集まってくるのかと思うくらい……1階の高価な良席もいつもいつも埋まってます。2階も3階もチケットが取り難いのが、「歌舞伎」というマイナーだと思われてる日本の伝統芸能演劇の現状なのです。ちなみに、演劇劇場、ホールなどで一度も赤字を出してないのが「歌舞伎座」だそうです。これはかなりすごいコトのようです。

されど、はじめて観る人を連れて行く時は、どの演目にするかちょっとは悩みます。そこで「異端、そして面白い歌舞伎」が候補に……それで『中村勘九郎丈』という(長くなるので詳しい人物説明は省きますが)役者兼プロデューサー!! この人がいなくてはなりません……絶対に!

勘九郎丈は、今から10年近く前の平成6年に渋谷のBunkamuraのシアターコクーンで「第1回コクーン歌舞伎」をはじめました。演目は四谷怪談。(この時は確かまだ芸術監督として)串田和美氏を迎え、伝統はしっかりとふまえるが、伝統に胡座をかかない平成の現代歌舞伎を再生スタートさせたのが「異端、そして面白い歌舞伎」のはじまり、はじまり……

その後、串田和美氏を演出家に迎え今年の「桜姫東文章」でコクーン歌舞伎は6回目となる! 伝統の軸はそのままで斬新な演出や舞台で「その軸を傾ける(カブク)」新しい歌舞伎です。もともと監督やら演出家のいない歌舞伎の世界に、演出家を迎えるということ自体カッキテキな出来事であったようです。

さらに勘九郎丈は平成12年には隅田川畔に巨大テントを建て「平成中村座」をスタートさせ! 大阪そしてニューヨークでもその巨大テント小屋歌舞伎を大成功させてしまった(テント小屋は終演後は解体します)。

さらにさらに、歌舞伎座では、今度は野田秀樹氏を脚本演出に迎え「ねずみ小僧」「研辰の討たれ」と、斬新な演出とドリフコント顔負けの脚本で歌舞伎座が爆笑の大喝采!

その「ねずみ小僧」はハイビジョンカメラで撮影され「シネマ歌舞伎」の第一弾として「東劇」で映画上映されました。これがキレイな映像、わかりやすいアングル編集などかなり楽しめるモノになっていましたが、全指定1800~2000円という金額と、宣伝の少なかったためかあれだけ面白い映画があまり一般に浸透しなかたのは残念です。観れば満足する映画です。ぜひ、第2弾も、期待してます……

そして去年は、襲名を迎え、勘九郎丈最後の年に……12月の夜の部3幕目の演目、すなわち勘九郎の名として最後の狂言は渡辺えり子脚本・演出「今昔桃太郎」これまた思い切った勘九郎丈案です!

「鬼退治からはや幾歳、英雄桃太郎は超ダラけた生活をおくっていたせいで自分では歩けないくらいデブになり台車に乗り、犬と猿に引かせて移動する始末……どうやらこれは鬼たちがワザと骨抜きにして復讐を仕掛ける作戦の一部……そしてついにその時が……」って感じのお話なんですが。

なんか「Mr.インクレディブル」みたいで面白そうでしょ……45年前に「桃太郎」で初舞台を踏んだ勘九郎丈が、最後に選んだのは「今昔桃太郎」という新しい楽しい大喜利でした。きっとこの特別演目の再演はないことでしょう。

今年は今年で、3月から5月まで3ヵ月間は「中村勘九郎改め十八世中村勘三郎襲名披露公演」で歌舞伎座は大騒ぎ! 歌舞伎座前にはお神輿まで出た!(この3ヵ月間のレポートを書いてたら大変なコトになるのでこのくらいに……)5月の夜の部3幕目の演目は野田版「研辰の討たれ」の再演! 3月から古典をしっかり披露してラストは野田版をもってくるとはニクイっ!

こういった流れで分かるように、現在の歌舞伎を面白くしてるはまちがいなく「勘九郎改め十八世中村勘三郎」である。よく言われるコトで歌舞伎にハマるにはミーハーでいいから御贔屓の役者をつくって追ってみること……オレもそう思います。

おもしろい演目(本当はスバラシイんだが)を観たければ「勘九郎改め十八世中村勘三郎」の舞台をチェックすることをお勧めします。今年の8月の歌舞伎座八月納涼歌舞伎の串田和美氏演出:『法界坊』はこれはかなりのコメディでお勧めです! もしかすると串田和美氏演出の歌舞伎が歌舞伎座にかかるのははじめてかもしれません。

ちなみに7月の歌舞伎座はこれまたはじめての試みで、蜷川幸雄演出でシェイクスピアの「十二夜」を歌舞伎でやります(これは、新勘三郎丈は出ません)。本当は近松門左衛門、鶴屋南北、河竹黙阿彌などの歌舞伎をじっくり観賞するとスゴック! 感動するのですが、やはりまず人に薦めてしまうのは「異端、そして面白い歌舞伎」になってしまう。

まあ~それで何人かが歌舞伎ファンとして残ってくれればいいかなっとも思いますし、そんなに流行りすぎて、これ以上チケットが取れ難くなても困りますし、一時のブームで終わる文化でもありませんしネ……ただオレとしては、ちょっと歌舞伎話を語れる知り合いがもう少し欲しいだけなんです。

最後に、よく聞かれるコトで「スーパー歌舞伎」はどうなんですか? あれは分かりやすいのでは? ……っと

これはオレだけの考え感想かもしれませんが「スーパー歌舞伎」は「スーパー歌舞伎」であって「歌舞伎」とは違うモノだと思ってます。どちらかというと派手で壮大なスペクタクル歴史ロマン演劇とでも……和の演劇というより、アジアの演劇という感じです(確か「スーパー歌舞伎」は「京劇」とも共演してたと思います)。

決して嫌いではないです。何本か観てますし、スゴイ! と思いますが、あれは無理に歌舞伎にしなくてもりっぱな演劇だと思うのです。確かにセリフまわしとかはハッキリしてるので分りやすいかもしれませんが、「スーパー歌舞伎」を理解できる人なら「歌舞伎」理解できます。

分りやすさや面白さを期待するならば「新勘三郎の歌舞伎」。きれい、派手な殺陣、壮大テーマなら「スーパー歌舞伎」かもしれません。

分りやすく「歌舞伎」をご紹介しようと書いてみましたが、文章の未熟さゆえダラダラと乱文になってしまいました。お詫び申し上げます。ではまたの機会がありましたら「歌舞伎話」したいと思います。

神谷一郎ホームページ 
< http://www.asahi-net.or.jp/%7Ebh3i-kmy/ >
< http://www.asahi-net.or.jp/%7Ebh3i-kmy/kabuki-index.html >

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■Otaku ワールドへようこそ![9]
虎穴に入ろう:個撮のすすめ

GrowHair
http://bn.dgcr.com/archives/20050729140100.html
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きれいな写真を撮りたいと思ったら、技術の研鑽だけでなく、精神的な修養も欠かせない。特にコスプレ写真を専門とするカメコへの道は険しく、人々から笑い物にされても喜んでいられる強靭な精神力が要求される。

技術力と精神力がある程度のレベルに達したら、ぜひチャレンジしてみたいのが個撮(個人撮影)である。4月のことであるが、都内の日本庭園でコスプレ個撮を楽しんできた。そのときのことを振り返りつつ、ノウハウを披瀝したい。

●コスプレイベントの限界

楽して撮るなら、屋内系のコスプレイベントに行くのが一番である。キャラに扮したレイヤー(コスプレイヤー)の大集団と、それを縫って歩き回るほぼ同数のカメコたちという光景は、日常の光景と比べればかなり異様であることは否めないが、みな趣旨を分かって来る人たちばかりなので誰も疑問に思わない。

私の場合は、10代、20代の来場者がほとんどを占める中で、30代を飛び越しての40代なので、多少は自意識に騒ぎ立てられることがあった。しかし、まわりは気にする様子もないので、最近はそんなこと意識にかすりもせず一日過ごせるようになった。

気楽なのはいいけれど、写真の仕上がりとしては、物足りなさを感じる。「イベント会場の様子を記録してきました」以上のメッセージ性に欠けるのである。背景に無関係な人物を入れないようにがんばって撮ったとしても、どうしてもキャラにそぐわない壁や手すりになったりする。ネット上でコスプレ写真のサイトを見て回っていても、写真の背景を見ただけで会場が分かってしまうことが少なくない。

もう少し撮影環境がいいのは、遊園地系のコスプレイベントである。広いので、人口密度が屋内ほどは高くない。また、背景のきれいな撮影ポイントを見つけやすい。よみうりランドは自然がいっぱいだし、いわくありげな古い城門などもある。もっともここは15年ばかり前、当時のフィアンセとデートした思い出の場所でもあり、まさか結婚生活が14か月で破局を迎え、あまつさえこの歳になってからひとりカメラを携えうろうろすることになろうとは想像もつかなかったことで、人生とは異なもんよ、と妙な感慨に耽ってしまう。泣くな。>俺

ワープステーション江戸は、時代劇のロケ用に江戸時代の風景が再現されているので、和装系のコスにぴったりである。犬夜叉、遥かなる時空の中で、戦国無双、などなど。ポティロンの森は、蔦のからまる洋館があったり、錆びた農具が放置(展示?)されていたりして、洋装系に向いている。ハリポタ、アンジェリーク、ファイナルファンタジー、などなど。

遊園地系の場合、一般の来場者と混ざるので、多少は好奇の目に晒される。その点で、屋内系よりは度胸が試される。どうやら、よりよい撮影環境を求めれば求めるほど、そういうことになるらしい。

しかし、その環境にもやがては不自由を感じ始める。最近は人が多くて、背景の処理にやはり悩むのである。ハリポタ合わせで撮っていたら、背景にセーラームーンがいたりする。あれ、あなたもホグワーツ魔法学校の生徒さんでしたか、みたいな。

●虎穴に入ろう

イベントで提供された撮影環境に満足できないならば、自分でロケハン(ロケーションハンティングの略。撮影場所探し)してくるしかない。写真の出来が悪いのを撮影環境のせいにできないくらい、いい環境で撮ってみたい。

というわけで、個撮を企画した。ちょっと古めの話で申し訳ないが、4月のことである。レイヤー2人と私の総勢3名という、実に小規模なものである。レイヤーは、3年来ちょくちょく撮らせてもらっている、柊と深夏。

個撮に至るまでには、イベントに足繁く通って、レイヤーさんと仲良くなっておくのが一般的な道であろう。撮った写真を渡したりして、自分の撮る腕前に納得してもらわないと始まらない。レイヤーさんたちに聞いてみると、カメコの技術レベルには相当のばらつきがあるようで。あんまりひどければ、相手にしてもらえないのは当然。

「遥かなる時空(とき)の中で3」という乙女系恋愛シミュレーションゲームの有川将臣と源九郎義経のコスをやるという。現代の女子高生の主人公・春日望美が平安京もどきの異世界に龍神の神子として召還され、妖怪変化と戦う八葉に力を与えて京を救うというストーリーである。なので、伝統ある日本的な風景がよい。都内の日本庭園を回ってみた。

イベントで撮る場合はちょっと恥ずかしいのを気にしないという度胸さえあれば何とかなるが、個撮を企画するには、会場の管理者や一般の来場者とのトラブルを回避する細心の気配りが必要になる。自分では単にきれいな写真を撮りたいからという動機のつもりでも、一般の来場者から見ればぎょっとする光景に違いなく、目立ちたがりとか、威嚇的とか、不良の集会のように取られかねない。

人様に迷惑をかけるのはもってのほかだが、そのつもりがなくても通りすがりの人が不安に駆られて通報したりすれば事件になってしまう。下手をして迷惑防止条例みたいなのが適用されると犯罪者にされかねない。新聞の見出しに「都内に仮装ゲリラ」なんて。「犯人には屈折した過去が」とか。ほっとけ。

そういうリスクはあるのだが、虎穴に入らずんば虎児を得ずというたとえもあり、気配りで回避するしかない。

●庭園との交渉

都内に数か所ある日本庭園は東京都が管理していて、撮影のロケ地として使う場合の手続きはどこも同じである。指定のフォームに記入して提出し、許可が下りれば(団体あたり)1時間100円程度の格安料金で使える。その基準だが、公序良俗に反するのは論外としても、どこに線を引くかの判断は各庭園の管理者にゆだねられている。コスプレ個撮はちょうどボーダーライン付近にあるようで、しかも前例があまりなかったようで、判断がまちまちであった。

文化財を主題にした撮影はOKだが、単なる背景として使うのは駄目、というところもあった。背景として使ってもよいが、日本の伝統文化に似つかわしくないのは駄目、というところもあった。ゲームキャラとしての戦国武将ってのはどうなんでしょ? 一般来場者優先の基本線に則り、苦情が出ないよう配慮しさえすればOKというところもあった。ここにしよ。しかも、個人的な利用なら申請の必要はないという。

ただし、月曜にしてくれという。休園日だと思われがちで、来場者が少ないのだという。それはこちらにとっても都合がよい。当然ながら、こういうことは仕事よりも優先順位が上である。

●やはり見世物に

4月18日(月)、清澄庭園にて個撮を決行した。朝9時の開園時刻に集合。管理の方にあいさつして、入場。他の庭園と比較すればやや狭い方だが、個撮のロケ地としては十分すぎるぐらい広い。趣よろしく配された奇岩怪石や、岸から池に張り出した松の枝が日本的な風景を引き立てる。また別の広場では、八重桜が咲き誇る。人はほとんどいない。朝の散歩コースにしていると思しきお年寄りをちらほら見かける程度。

場所が広々としていて、しかも人が少ないのは本当に嬉しい。太陽の位置を考慮して、カメラと被写体の位置関係を自由に設定できるし、撮影距離が十分にとれるので、望遠系のレンズも使える。焦点距離が200mmの望遠レンズを使えば、人物にだけぴたりと焦点を合わせ、背景をきれいにボケさせることができる。これで主題を際立たせる効果が得られる。

昼近くになると、徐々に人が増えてくる。やはり、中には我々の姿に度肝を抜かれて立ちつくす方も。こういうとき、素知らぬ顔を決め込んだりすると不安を煽りかねないので、こちらから声をかけて、少なくとも言葉の通じる相手であることを知らしめ、安心していただく。「どうもお見苦しくてすみません」。するとたいていは「いえいえ、何かと思いまして」と来るので、かくかくしかじかと一通り説明すれば、安心してもらえる。これでこちらも管理者に苦情を持ち込まれたりする心配が解消される。先手必勝。

しかし、修学旅行生にはちょっとあせった。どこかの学校の制服を着た生徒が数名、こちらの方へ歩いてくるのが見える。もし何十人も大挙してやってきて、ガイドさんに「右手に見えますのが、.……コスプレでございます」なんてやられては、さすがにいたたまれない。急いでレイヤー二人を隠し、こっちから様子を見に行く。聞いてみると、修学旅行で新潟から来た高校生で、6人ずつの班に分かれて別行動をとっているという。ならば大挙して押し寄せられる心配はない。原宿でもお台場でもなく、日本庭園を選ぶなんて、渋くていいぞ。いいもん見られてよかったね。

それと、意外に多いのが外国人。日本人はディズニーランドへ、外国人は日本庭園へ。文化のすれ違いか。20代と思しき碧眼の女性2人連れから、写真を撮らせてくれないか、と英語で聞かれた。もちろんOKです。聞いてみると、ドイツから観光に来たという。おお、あなた方はラッキー。日本文化の最先端に遭遇することができましたね。一通り英語で説明してあげた。これが今、最もトレンディな遊びで、かくかくしかじか、と。

何だかんだといろいろあって、とても思い出深い撮影会になった。写真の仕上がりにも喜んでいただけた。カメコ冥利に尽きる。

●余談:5,000人の乙女の歓声を聞いてきた

7月9日(土)、10(日)と「ネオロマンスフェスタ8」という声優コンサートが開催された。(株)コーエーが出している3本の乙女系恋愛シミュレーションゲーム「遥かなる時空の中で」、「アンジェリーク」、「金色のコルダ」を総称してネオロマンス系と呼ぶが、そのキャラの声を演じる声優さんたちによる、声のお芝居と歌とトークのイベントである。個撮で遥か3のコスをしてくれた柊、深夏にも会うことができた。

今回は来場者を撮らせてもらうだけでなく、ステージも見てきた。5,000席の会場がほぼ満杯になった中で、男性の観客はおそらく10人に満たなかったのではあるまいか。

すばらしいステージ。すばらしい盛り上がり。舞台と客席と、心がひとつになっている。5,000人の乙女の一斉に立てる黄色い歓声の、なんと耳に心地よいことか。もともと場違いで恐縮な私だったが、ひとり冷めてるのもなおさら目障りかと思い、周囲に合わせて立ち上がり、手拍子。が、いつの間にかノリノリになってて、フリまで見よう見まねで。

う~ん、だけど「愛してるよ」って俺に言われてもなぁ。「おう、俺も愛してるぞ」みたいな。てか、ネオロマンサーの皆さん、ホント、大好きです。

●もひとつ余談:コスプレサミット見てきます

8月7日(日)に「愛・地球博」で世界コスプレサミット2005が開催される。ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、アメリカ、中国、日本の7か国を代表するコスプレイヤーが集い、松本零士氏らの審査の下でコスプレ世界一を競うイベント。

日本代表は東、中部、西の3地区で予選が行われ、それぞれの地区の優勝者が「愛・地球博」の本戦に出場できる。東日本地区予選は6月26日(日)に東京ドームシティ内ジオポリスで開催された。

その団体部門の優勝者のひとり、玲羽詩音は犬夜叉の殺生丸のコスでいつも撮らせてもらっているお友達の仲。ずっと以前、世田谷の駒沢公園にて一対一で個撮をしたこともある。子供がいっぱい寄ってきて、楽しかったな。原宿の「橋」にも出没したりして、けっこう有名。

本戦、見てきてレポートする予定。お楽しみにー。

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
カメコ。この原稿書いてる7月24日(日)にも柊と深夏に遊んでもらった。秋葉原を回った後、池袋の「太正浪漫堂」(ゲーム「さくら大戦」をテーマにしたお店)、そしてカラオケへ。柊はパワフルで声量豊か、パンチが効いている。深夏は、音大卒だけあって、歌い方が繊細で美しく、また選曲がいい。服やアクセサリのロゴマークはユニバーサルスタジオ? って聞いた私が馬鹿だった。ヴィヴィアンウエストウッドというお嬢様ブランドなんだとか。知らん。カラオケの曲目、思いっきり世代がずれとる私は宇宙戦艦ヤマトとか。彼女ら、まだ生まれてもいないよ。カメコって楽しいなぁ。いやいや、慢心してる場合ではなく、肝心の撮る腕をもっと磨かねば。写真はこちらからどうぞ。
< http://i.am/GrowHair/ >


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■編集後記(7/29)
・水を変えた。いままではスーパーで「アルカリイオン水」を汲んでいたが、昨日からはそのライバルスーパーに鞍替えして、清涼飲料水「良水オアシス」を導入したのだ。これは、「NASAの最新技術を活用したミクロの膜で、水の中に含まれている有害な塩素化合物やダイオキシン等の不純物を除去した安全でおいしいお水です」という。逆浸透膜方式で、塩素・カルキ臭、鉄粉・鉛、細菌、トリハロメタン、ダイオキシン類は充分に除去可能という。マイクロフィルターやセラミック、イオン交換樹脂の方式よりはるかに優れているようだ。とにかく、サンプルとして置いてある水を飲んだらじつにうまい。500円で3.8リットルボトルを求めれば、もうペットボトルで水を買わなくても済む。とはいえ、備蓄用にはペットボトルも必要ではある。先日、「森の水だより」2リットルが60円台で売っていたので2ケース買った。昨日の夕食時、下から突き上げるような振動が続いた。こんなの初めてで大いに不安。この前の震度5強もあったし、なんだか危ないぞ首都圏。今日の「フライデー」によるとXデーは8月5日だと。まあ、絶対といっていいくらいはずれるし、はずれてほしい。いちおう卓上コンロのガスとカップ麺を追加補充しておくか。(柴田)
・Virtual Beauty EXPO 2005 TOKYO
< http://vbexpo.blogzine.jp/virtual_beauty_expo/ >

・来週からお休み。といっても仕事山積みだし、イベントはあるし。8月1日の「KNN Night 関西」、8日からは「Virtual Beauty Expo」、22日からは「読んでから観るか観てから読むか アート展」をよろしく。ぜひ参加してね!/甥らとトイザらスに行ってきた。いろんなものが置いてあって楽しいね。フラフープにチャレンジ。ぜんぜん回らないんですが……。とても見苦しい姿なのですよ。やっと三回転ぐらいはするようになったけれど、それ以上は続かない。こんなに難しいものなの? 昔は子供から大人までやってたんだよね? 腕で縦にまわしたり、指でセロファンテープをまわしたり。そんなに体を動かす必要はなさそうだなぁと、なんとなくわかるんだけど、それが腰になるとまわらない。逆上がりもできるようになるまで時間かかったもんなぁ。こういうの苦手なんだよねぇ。腹立ってきた。休みの間にマスターするぜ。(hammer.mule)
< http://www.aburatsubo.co.jp/taiketsu/ >  対決動画
< http://www.tnc.ne.jp/oasobi/oasobi02/47hulahoop/ > なぜそんなに上手い?
< http://www.dgcr.com/seminar/knn.html >  ポッドキャスティングでビジネス

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