[4663] ◇三つのマシンの同時検証で脳内大混乱◇初期のMP3プレーヤー

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《ガマンできず封印を解く》

■ネタを訪ねて三万歩[163]
 三つのマシンの同時検証で脳内大混乱
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[584]
 「初期のMP3プレーヤー」他、小ネタ集
 吉井 宏




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■ネタを訪ねて三万歩[163]
三つのマシンの同時検証で脳内は大混乱

海津ヨシノリ
http://bn.dgcr.com/archives/20181024110200.html
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先月のこの連載で、ある組織(もちろん危ない系ではありません)からの入所オファーが突然反故にされた話をしましたが、後日談があり、担当者より結果について謝罪を受けました。

もちろん色々と思うことはあっても不問としたのも束の間、先方では私が勝手に勘違いしたことに話がすり替わっているのです。それじゃ私がまるでバカみたいじゃないですか。

そしてスポットでのお仕事の依頼が舞い込んでくるあたりが、神経逆なでしているわけで、丁重にお断りしました。人を弄ぶような所や部署とは、仕事なんてしたくないですからね。

求められているところで力を発揮した方が、自分の力以上のことが出来ますから。ちなみに、問題の組織の別の部署とは、反比例するほど良好な関係が続いています。そこに嫌がらせが働かなければ、と思う今日この頃です。

ところで、拙著も無事に出版され、大阪で連動イベントまで開催することが出来て、関係して下さった皆さんへは本当に感謝の気持ちで一杯です。

もちろん、ここに至るまでには紆余屈折(と表現していいのかは謎)が色々ありましたが、それもまたネタの一つに繋がっているのかも知れません。

ちなみに、連動データのリンクボタン(※)が設定されていなかったことが、今頃発覚して直ぐに出版社に修正して貰いましたが、サイトの切り替えなどでドタバタしていた際に、「うっかり」が発生してしまったようです。

※グラフィックデザイナーのためのコンテンツ作成術リンクボタン
https://www.borndigital.co.jp/book/6686.html

しかし、執筆時は本当に大変でした。もっとも、楽な執筆はないですね。ただし、今回はちょっとした特殊事情で、三台のマシンを使っていたので大騒ぎでした。

MacPro、MacBookPro、そしてVaio Ultrabook。基本はメインマシンのMacProだったのですが、次のような事情が発生していました。

AfterEffectsの一部の機能が、MacProでは正しく動作しないので、MacBookProでデータ作成。実はこの問題に気が付くのにずいぶん時間がかかってしまいました。

次にZBrushCoreとZBrushの比較のための検証で、やはり一部の機能がMacProでは正しく動作しないので、MacBookProでの検証に切り替え。

続いてZBrushCoreのデータ作成は、インストールしたマシンがVaio Ultrabookだったので、それでデータ作成。実は執筆後に公開されたアップデート版のZBrushCore 2018ではOSの切り替え(※)が出来たので少々複雑な感じでした。

結局、Illustrator、Photoshop、AnimateはMacProで、AfterEffectsはMacBookProで、ZBrushCoreはVaio Ultrabookでデータを作成したのです。

さすがに前後左右にあるマシンを使い分けていると、脳内は大混乱しますね。とにかく執筆となると、普段自分が頻繁に使うこともない機能に触れる必要も出てくるので、障害または仕様なのかなかなか判別が付かない場合があるからです。気が付けば大した事ではないのですが……。

※もともとAdobe CCと同様に二台のマシンにインストールが可能でしたが、Windows版で購入していましたので、Macにインストールする事は出来ませんでした。しかし、アップデート版の2018からは、OS環境もAdobe CCと同様に、WindowsとMacのどちらでもよくなっています。とっても助かります。

ちなみに、拙著の内容はバージョンには基本的に無関係(※)な切り口となっています。アップデートに完全連動させると、賞味期限が短くなってしまいますからね。

そういえば、何だかんだでAdobe CCも2019がリリースされましたが、いつものように少し様子を見てからアップデートですね。色々とプチ炎上していますし……。

もちろん私の場合に限り、今回はOSの変更も視野に入れないとまずいので、大仕事になりそうです。メインマシンをWindowsに切り替えるか? の選択肢がいよいよ正念場になってきました。

Macが嫌いというのではなく、購入後のカスタマイズが出来ない現状は、ちょっと躊躇しますからね。新しいMacProが出るのか? 出ないのか? が恐ろしく気になります。

出ないのであれば、唯一の切り札であるMac miniの新型は? という緊張が私の中で全力疾走しています。

※もちろん執筆時のバージョンで作成していますので、基本的にそれに基づいていますが、最新バージョンである必要は特にないという意味です。ですから、少し前のバージョンだと一部の処理が出来ない可能性もあります。どちらにしても、コンセプトは「とにかく何かを造っちゃいましょう」です。


■今月のお気に入りミュージックと映画

◇ "Ready Player One" on Steven Spielberg in 2018(USA)

邦題「レディ・プレイヤー1」。アーネスト・クラインの小説『ゲームウォーズ』を原作としたSF映画。荒廃した近未来の世界で、人々が現実逃避から没頭するVR世界でのアクションという感じですね。

とにかく、メカゴジラやRX-78-2 ガンダムが出て来たりと、後半のぶっ飛び方がハンパないです。スピルバーグ作品に留まらず、ありとあらゆる有名キャラクターが随所に現れるので一回見ただけでは楽しめません。

しかし、設定が2045年って、やはり2045年問題と絡めているのでしょうね〜。その前に我が国は2025年問題というのが控えていますけど……。

『レディ・プレイヤー1』日本版予告(2018年)


『レディ・プレイヤー1』
日本限定スペシャル映像(メカゴジラ VS ガンダム編)


◇"Main Title Theme of Ready Player One" by Alan Silvestri, at 2018
(USA)

「バック・トゥ・ザ・フューチャー」など、数多くの大作・話題作映画の音楽を手がけているアラン・シルヴェストリによる「レディ・プレイヤー1」のメインテーマ。ボ〜と聞いていてもいい感じの曲です。

Ready Player One Soundtrack
- Main Title Theme - OFFICIAL VIDEO - Alan Silvestri


Ready Player One: Godzilla Theme


Gundam Transformation Theme (ready player one 2018)



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/怪しいお菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
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https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu
https://twitter.com/Yoshinori_Kaizu

10月13日の「大阪DTPの勉強部屋」主催のセミナーは無事に終了できました。主催の皆さんには拙著の割引販売の企画まで行って頂き、本当にありがとうございました。

なお、今回から日帰りに切り替えたので、懇親会終了と同時に新幹線にまっしぐらでしたので、二次会には参加出来ませんでしたが、多くの方とお話が出来てとても勉強になりました。

既にTwitterでいつの間にか繋がっていた方も多く、意外なところでビックリの連続でした。ちなみに大阪は完全に一年ぶりだったので、エスカレーターの使い方が東京とは逆など、色々と思い出すことが多くて少し焦りましたが、有意義な時間を過ごすことが出来ました。

また、大阪の皆さんと騒げるようにネタを仕込んでいきたいと思います。もちろん、声を掛けていだければ何処へでも伺います。

ところで、本当に用件のみでとんぼ返りしている大阪ですが、実はどうしても見てみたい場所が幾つかあります。具体的には、大阪市中央公会堂、大阪府立中之島図書館、大阪倶楽部、日本銀行大阪支店旧館、綿業会館、北浜レトロビルヂング……あたりを要チェックしたいのです(私としては必見のレベル)が、改まって予定を作らないとダメですね。

ちなみに、大阪に行くなら奈良と京都も散策したいです。奈良だったら、奈良市ならまち格子の家、奈良女子大学、志賀直哉旧居、今西家住宅、今西家書院、旧柳生藩家老家敷あたり。

京都なら、新選組屯所跡・壬生郷士八木邸、舞鶴赤れんがパーク、豪商・稲葉本家、妙喜庵「待庵」、美山かやぶき美術館あたりが気になっています。ちょっとマニアック過ぎますかね。

■11月の画像処理セッションは11月15日を予定しています。

〜Photoshopの活用【デザイナーのためのアクション機能】〜
https://www.borndigital.co.jp/seminar/11302.html

アクションとバッチ処理は地味ですが、知ると便利すぎる事が天こ盛りです。私もまだまだ勉強中ですが、知っている範囲、いや実際に使っている処理を披露したいと思います。

講演内容:アクション機能の復習として、特にグラフィックテザイナーの方に知って欲しい色々な使い勝手と注意点を整理します。アクションの修正、バージョンアップの注意点、複製と組合せ、バッチ処理との連動などなど。


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■グラフィック薄氷大魔王[584]
「初期のMP3プレーヤー」他、小ネタ集

吉井 宏
http://bn.dgcr.com/archives/20181024110100.html
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●初期のMP3プレーヤー

Twitterで「iPod登場前にCDをリッピングしてデジタル音楽プレーヤーを使ってた人は、よほどのマニアかアーリーアダプター」って話が出てた。

1999年前半、僕はMacで扱うのがむずかしかったMP3のために、わざわざWindowsノートThinkPadを買い、Rioの初代機種PMP300を使ってたよっぽどのマニアw

http://www.yoshii.com/dgcr/Rio_R0010957.JPG

よく見たら、初代RioのインターフェイスはSCSI! いや、SCSIアダプタが付属してたとしても、SCSIだけってことはなかっただろうけど。もう忘れた。

MP3プレーヤー「Rio」の20年前の記事が残ってる(PC Watchえらい。昔の記事も読めるのがネットの利点なのに、大手マスコミはどんどん消しちゃう会社が多い)。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/981214/rio.htm

割とすぐ青いスケルトンのRio 500に買い換えた。

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/990721/diamond.htm

初期のMP3プレーヤーが使いにくかったかと言えば、そんなもんだろうと思ってた。特に不便じゃなかった。そもそも入れられる曲数が少なかったから、選択に困ることもなかったし。

その後CD-Rに焼いたMP3を聴けるタイプのRio Voltまで買った。それまで20曲かそこらしか入れられなかったMP3プレーヤーだったが、CD-Rだと数百曲、アルバム十枚以上入る上に取っ替え引っ替え可能。これはすごい!と。

http://www.yoshii.com/dgcr/Rio_IMG_4546.JPG

2001年秋、「PDAのすごいのをAppleが出すらしい!」って噂。蓋を開けてみればMP3プレーヤーのiPod。すでに3台のMP3プレーヤー買ってたわけで、「え〜? Appleが今さらMP3プレーヤーなんて出すんだ」って、ガッカリしたのは無理もないw

予約して発売日に買ったiPodはあまりに便利で使いやすく、以後他のプレーヤーには目もくれずだったなあ。

iPodがiTunesストアで、音楽市場を丸ごと変えるきっかけになるなんて思いもしなかった。考えてみりゃ、初期MP3から約20年、Apple Music等で数千万曲が聴き放題になってる今ってすごい。

●液タブ封印中

先週の「iPad Pro 12.9インチだけでイケそう!」は実は一か月ほど前の話。iPad Proでどこまでやれるか試すため、Cintiq 13 HDとCintiq Pro 16を箱に片付けて封印してた。

何に時間を無駄に取られるか、最近はよくわかってる。結局、似たような機能
のデバイスをあーでもないこーでもないと、取っ替え引っ替え気分で試すのが
ダメなのだ。それも、忙しいときに限ってやりたくなる。

それで、今まで何度も書いたような「ダメなローテーション」に陥ってしまう。ドローイングでも「紙と鉛筆→液タブやiPad→板タブ→紙と鉛筆→」を延々繰り返す。どれを使っても仕事できるんだから、些細な違いを気にしすぎて無駄に時間を費やすのはやめたいw

で、封印して数週間たった先日、CintiqとiPad Proの書き味比較記事を見て「そんなに違ったっけ?」。ガマンできず封印を解き、交互に使ってみた。

両方ともペーパーライクフィルムを貼ってることもあって、ラフの提出用清書やmodoテクスチャペイントなどでは、やはり書き味にほとんど差は感じない。Cintiqの利点は左右が多少広いくらい。サイドボタンが必要なモデリング作業はしないので不便はないし。

板タブintuos Proメインの僕の使い方だと、ケーブルゴチャゴチャにならず無線でも使えるAstropad+iPad Proの手軽さはありがたい。もちろん、Procreateなどで単体でも使うしね。

Cintiqは箱に戻した。いや、ガマンできずに試してしまうのがすでにダメなんだけどw

●Google Keepのメモをバックアップ

Google Keep、Macで使うメモアプリとしては最高に使いやすく閲覧しやすくて気に入ってる。唯一の不満は、全メモをダウンロードしてバックアップしておけないこと。と思ったら、こんな仕組みがあったのね!

Keep含めてGoogleの各種サービスのデータがダウンロードできちゃう。知らんかった!

https://matome.naver.jp/odai/2143865318129081301

HTMLファイルで保存できた! 安心してKeepをメインで使おうっと。


【吉井 宏/イラストレーター】

http://www.yoshii.com
http://yoshii-blog.blogspot.com/

Photoshop2019で、command+Zの連打で連続取り消しできるようになった! 便利! と思ったけど、何か適用した後にUNDOとREDOを繰り返して、違いを確認するには不便か……。

iPad版Photoshopが来年リリースされるらしい。iOS向けの簡易版じゃなく、最新フルバージョンのPhotoshopなんだって。17インチのiPad Proがほしくなる!

・スワロフスキー「HOOT HAPPY HOLIDAYS 2018年度限定生産品」
https://bit.ly/2QbNMmg

・スワロフスキー「SCS ペンギンの妹 PATTY」
https://bit.ly/2OZa3n9


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編集後記(10/24)

●江崎禎英「社会は変えられる 世界が憧れる日本へ」を読んだ。筆者は経産省商務・サービスグループ政策統括調整官兼内閣官房健康・医療戦略室次長。日本がいま直面する社会保障制度の危機的状況を示し、具体的に解決策を提示する、じつにわかりやすく書かれた良書である。一歩引いてより広い視座から全体像を俯瞰している。そうだったのかと感心することばかりである。

認知症は病気ではない。生存に必要な機能だけを残し、不要な機能やストレスを感じるものは積極的に捨て、著しく省エネで幸せを感じる脳になった状態をいう。環境に適応する仕組みは、生物本来の在り方である。多くの年寄りと接してきた筆者は、人口知能学者の黒川伊保子の、認知症は病気ではなく、脳の「進化」であるという説(今後、学術的に検証される)に納得感があるという。

以前からあるジョーク「夫が認知症になっても最後まで妻のことは忘れないが、妻が認知症になると最初に夫のことは忘れる」は本当らしい。夫にとって妻は生きるために不可欠である一方、妻にとっては夫はストレスそのものということだろう。また、がんと認知症が「逆相関」にあることもよく知られている。

がん患者には認知症の症状を示す人が少なく、同時に認知症患者にはがんを発症している人が少ない。因果関係はまだ証明されていないが、強いストレスを感じている人は免疫細胞の機能が低下する結果がんになり、一方で、認知症になってストレスから解放され免疫細胞の活性が高まっている人はがんになり難いという解釈もできるようだ。わたしのような鈍感な人はどうなるんだ。

急速に増える認知症が都会に多いのは、単に高齢者の数が多いからではない。知的な仕事をしてきた人や社会的地位の高い人が、その役割を失ったとき急速に認知症の症状が進むようだ。自分に価値がないと感じるストレスから自らを解決するため、自分の脳を壊していくのではないか。本人はいいが、周りは悲劇だ。仕事一途で周りの人とつながりを持たないで生きてきた男性は危ない。

一方で、歳をとっても友人や社会とのつながりを保ち、社会的存在として自分の居場所を確保することに長けている女性は、同年齢で比較すると男性に比べて認知症になる危険性は低い。一人暮らしで自分のことは自分でやらなければならない人も、認知症のリスクを下げている。在宅医療を専門とする医師によれば、リスクが高いのは、家族の中で孤立している年寄りである。

認知症対策としては、薬だけに頼るのではなく、高齢者から居場所と役割を奪わない環境作りが必要である。ボランティアなど社会貢献を通じ、感謝の言葉を言われる環境作りが大切である。ささやかでも経済活動に参加できればさらにいい。「役に立ちたい」「感謝されたい」とはわたしも望むとこである。

高齢化の進展とともに急速に拡大する認知症に、日本はどう対応するか、世界中が注目している。認知症はその潜在的コストの巨大さから、社会を揺るがしかねない課題となっている。この問題に日本が適切な対処法を示し、国際貢献しなければならない。世界が憧れる素晴らしい国になるには、やはり団塊の世代の人々の意識改革が必要だと思う、勝手に思う少し上のわたし。 (柴田)
※週末まで薄氷の上を渡る気分 休刊したらごめんなさい

江崎禎英「社会は変えられる 世界が憧れる日本へ」国書刊行会 2018
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4336062781/dgcrcom-22/


●やっすい台湾製MP3プレイヤー使ってた! 弟のだったけど。吉井さんみたいに付属品がいろいろついているような高そうなのじゃなかった。マッチ箱より小さくて、USBメモリみたいに直接USBポートに差し込むタイプ。機能はその頃のものにしては結構充実していた。/「Google Takeout」知らなかった!

/昨日の続き。仕事がキャパ以上に重なっていたり、急ぎ仕事だと、いろんなものを捨てて行ける。迷っている時間がないから、目の前のことに集中するしかない。完成度は低いが仕方ない。言い訳ばかりが頭に浮かぶ。

パソコン・機械・ネット関係に関しては、頭の中で考えて、それでもわからない時は紙に書いてみて、検索しまくって、なんとなくもやっと見えてきたら、とにかくやってみる。頭の中で考えている間は、選択肢だけが増え続け、かえって混乱して、何もできなくなってしまう。

とにかく「やってみて失敗」する心構えで、ほとんど乗り切ってきた。初もの、例外に当たることが多いように感じているが、どうにかなっている。ラッキーなことも多い。続く。 (hammer.mule)