《母:呑気に風呂なんかに入っている場合か!》
■羽化の作法[94]現在編
台風19号に龍を感じた
武 盾一郎
■LIFE is 日々一歩(107)[ウェブ]
最近のAdobe関連ニュースいろいろ
森 和恵
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■羽化の作法[94]現在編
台風19号に龍を感じた
武 盾一郎
https://bn.dgcr.com/archives/20191015110200.html
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台風被害にあわれたみなさまに、心からお見舞い申し上げます。
一日も早く、いつもの暮らしに戻れますように。
私どもは幸い無事で、ホッと胸をなでおろしたところです。ポオエヤヨさんと「13月世大使館」の展示シミュレーションをして、「頑張るぞ!」と日々奮闘しているところに台風19号直撃のニュース。
「こんな時に限って!」と思ったのでした。この前の9月9日の台風15号でも、まさに直撃されてる最中に牛乳配達に出たのですから、今年は台風の当たり年です。
●台風15号
台風15号の時は、配達に出かける前とても不安で怖くなりました。台風に突っ込んでいくわけですから。起きた時はまだそれほどでもなく、配達中ピークに達し、配達が終わる頃には晴れていました。
ヘトヘトになってセンターに戻ってくると、私と同年齢の男性配達員は「台風、たいしたことなかったっすね」と、すずしげな表情で話しかけてきました。そしてセンター所長よりも長く勤めているベテラン女性配達員は、「台風ちょっと興奮しちゃったよね」と、むしろ楽しんでいた様子で面食らいました。
「台風で興奮するって子どもの心かよ!」と内心ツッコミを入れつつも、まだ強い風と晴れあがった空に、髪をなびかせた彼女が眩しく見えたのでした。
ボロ雑巾のようにセンターに戻って来た私は、雨風による物理的な身体疲労よりも、台風を怖がるメンタルで消耗していたのです。この差は人生における幸・不幸を分けてしまうのではないだろうか?
●台風19号
なので、今回の台風19号では、不安に陥らないようにしようと思ったのですが、ニュースやSNSが、煽る、煽る。ちょっと心配になったけど、「こういうのってみんな大袈裟に言うものだし、それにここら辺は台風被害はほとんどない地域だし、大丈夫」と思い込もうと努めました。
一方、ポオエヤヨさんもとても台風を怖がっていて、10月11日の打合せの日、彼女の自宅まで車で迎えに行くと、段ボールを抱えて出てきます。「ギャラリーの窓に貼ろう」と。
「そこまでやらなくても大丈夫ではないのかなあ?」と思ったけど、備えあれば憂いなし。さすが気が利くなあと、展示シミュレーションと打合せの後に、ギャラリーの窓に養生テープを貼り、段ボールで塞ぎました。
そして二人で、台風の被害がないよう《影の棚》にお祈りを捧げました。
https://twitter.com/Poelett/status/1182656389379788800
《影の棚》13月世の影がこちらの世界(12月世)に染み出して出来た棚。結界。影を伝って移動するチェーニ様はこの棚から私たちの世界にやってきます。
チェーニ参照:チェーニのうた
https://gabrielgabriela-jp.blogspot.com/2015/01/13.html
そして12日、いよいよ台風がやって来ます。雨も強くなって来た午前10時半ごろに、ヤヨさんから連絡が来ます。ギャラリーに置いてあるアンティークのソファ『チェーニ様のソファ』を、応接間に移動させて欲しい、と。
影と光の女王チェーニさまのソファ
ギャラリーと応接間は繋がっているのですが、応接間の方が床が45cmくらい高いのです。
応接間から見たギャラリー
家のすぐ近くには鴨川が流れていて、もし氾濫してギャラリーに浸水したら、ソファはオシャカです。
大分昔ですが鴨川は治水工事をしました。それ以来氾濫は一度もありません。だから大丈夫だと思っていました。
しかもソファは重くて長く、二人がかりでないと持ち上がりません。
しかし「鴨川氾濫するのかなあ?」と段々と不安になってきました。二階から川を眺めてみると、すでにかなり増水していました。
また、ギャラリー部分はテラスハウスにくっつけて、増設したプレハブみたいな小屋です。なので、超強風ならこの小屋ごと吹っ飛んでしまう可能性もなきにしも非ずなんだと、この時初めてそう思いました。
13月世大使館外観
この台風で、リフォームやアンティーク家具がパーになる可能性もあるのか。牛乳配達でコツコツ貯めたお金と、親父の遺産をなげうった「13月世大使館」が始まる前になくなるのか。一旦そう思うと、そうなったらそうなったで、別に構わない気にもなってきたのです。
なので私は、「大丈夫だよ。それにソファ持ち上がらないし。浸水したらしたで、それも神の思し召しだから」と返答したのですが、ヤヨさんは引き下がりませんでした。それは天災に対する合理的な判断というよりも、台風に対する不安と恐怖に突き動かされている感じでした。
仕方ないのでひとりで、ソファをなんとか応接間にズリ上げました。「きっと普通の男ならもっと簡単に持ち上げるんだろうなあ」とか思いながら。
応接間に移動したソファの画像をヤヨさんに送るとすっかり安心したようでした。私は「やれやれ」という気持ちでした。
ところが、それによって鴨川が氾濫して浸水するというイメージが、リアルに浮かんで来て、ものすごく怖くなってきたのです。
気圧も低くなってきたのか、ぐったりしてしばらく横になるのでした。
しばらくすると、ヤヨさんから再び連絡が来て、同じ市内でも浸水危険の少ないヤヨさん家に避難しにきたらと呼びかけて貰ったのですが、もし台風でギャラリーが崩壊するとしたら、むしろそれを見届けたいと思い、応接間で過ごすことにしました。
とは言うものの、台風の恐怖はストレスでした。そこで湯船に浸かることにしました。
https://twitter.com/Take_J/status/1182929833451384836
私はいつもお風呂に入る時、100均で買った防水ケースにiPhoneを入れて湯船に浸かります。ちょうどそこに、群馬に暮らす母からライン電話がかかってきて、まくしたてます。
「呑気に風呂なんかに入っている場合か! 今すぐ避難できるようにしておきなさい!」
今から思えば、母も不安だったのだろうと可哀想に思いますが、リアルタイムではうざいことこの上ない。「心配しなくて大丈夫だよ!」と、言い返すようになだめたのでした。
お風呂から上がると少し落ち着いたのですが、仕事は手につきませんでした。
夜の10時頃に警戒レベル5の通知がiPhoneに届きました。
https://twitter.com/Take_J/status/1183003873373347842
むしろこの警報でびびるんですよ。
なんとなくそわそわしながら時間をやり過ごしたのですが、鴨川が氾濫したり、何かが飛んできて窓が割れたりすることなく、夜11時に頃には台風は通り過ぎた感じでした。
https://twitter.com/Take_J/status/1183015457424474114
やがて雨と風の音は静かになり、替わりに虫の声が聞こえてきました。外に出てみると空気はモワッとしてましたが、空は晴れ渡り綺麗な月が出ていました。
https://twitter.com/Take_J/status/1183071889331113989
●龍を感じた
今回の台風19号は、なぜか「龍」に感じました。風はまるで龍の鳴き声のように聞こえ、何かを伝えているかのようでした。
初めて龍を生々しく感じたのは、東日本大地震後のボランティアに出かけた時でした。寝泊まりしていた公民館で、幾度となく余震がありました。その時に地中を駆け抜けて行く龍の姿がありありと思い浮かんだのです。
「地震って生きものなんだ」って思ったのです。(想像上の生きものだけど)
上空の方で轟々と風が鳴っている時、「ああ、これはまさしく龍神さまだなあ」って思ったら、台風に対する恐怖の中にふと安堵を覚えました。
人間にとって自然はやっぱり怖い。その恐怖心を静めるために、幻獣は創られたのかも知れない。想像力には「心の回復」という、重要な機能があるんだろうなあと思ったのでした。
こういった想像力の使い方で、表現を発展させて行きたいです。
【武 盾一郎(たけ じゅんいちろう)/台風で太る】
ギャラリー13月世大使館オープンに向けて只今準備中!
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◎装丁画を担当しています! 『星野智幸コレクション・全四巻』(人文書院)
星野智幸コレクションI スクエア
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星野智幸コレクションII サークル
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星野智幸コレクションIV フロウ
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森 和恵
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こんにちは、森和恵です。いよいよ秋めいてきましたね。今回は、AdobeMAX・アプリのバージョンアップなど最近のAdobe関連のニュースをまとめます。
さてまずは、台風19号でたいへんな思いをされていらっしゃる方へ、心よりお見舞い申し上げます。
わたしは関西に住んでいて今回の被害は免れましたが、いつ自分の身に降りかかるかわからないと気を引き締めております。
支援活動もすでに始まっているようで、現金だけではなく各社ポイントで支援する募金もあるようです。わずかながらですが、少しでもお役に立てていただければと思います。
▽楽天クラッチ募金-令和元年台風19号被害支援募金
https://corp.rakuten.co.jp/donation/typhoon201910_ja/typhoon201910_ja.html
▽令和元年台風19号緊急災害支援募金(Yahoo!基金)
https://donation.yahoo.co.jp/detail/1630043/
●今年の〈Adobe MAX Japan〉は、12月3日開催
毎年開催される Adobeのイベント〈Adobe MAX Japan〉のサイトが公開され、受付がスタートしています。今年は少し遅めの12月3日開催で、とうとう有料になりました。
▼Adobe MAX 2019
https://maxjapan.adobe.com/
今年はウェブ系のセッションが少なめで、イラストや動画などのセッションが目立ちます。動画の需要が上がっていることや、新製品の関連でそうなっているのだと思います。
動画のセッションには力が入っているようなので、Premireや After Effectsなどに興味のある方は見に行って損はなさそうです。
わたしは、ウェブ系、特にコーディング系のセッションが少なめなので、参加しようかどうか迷いましたが、日帰りでサクッと気になるセッションだけを見に行こうかと思っています。
まだ発表がないだけかもしれませんが、有料イベントになったことで、ライブでのセッション配信はされなさそうですね。あっても、後日録画公開となるような気がします。
後でネットで見ればいいや……ができないかも知れないので、セッションを覗いてみて、気になるものがあれば参加してみてはいかがでしょうか?
●Creative Cloud デスクトップアプリケーションのバージョンアップ
Adobe CCのアプリをインストールしている場合、『Creative Cloud デスクトップ』が常駐アプリとして動いています。
Windowsだとタスクバー右側の通知領域(タスクトレイ)に、Macだとメニューバー右側のステイタスメニューに『Creative Cloud デスクトップ』アイコンが表示されています。
『Creative Cloud デスクトップ』を起動させないと、アクティベーションが有効にならず、アプリケーションを起動時に「ライセンスが認証されていない」とメッセージが表示されて、アプリが利用できないこともあります。
それ以外では、アプリのバージョンアップ時ぐらいしか目にする機会がなかった『Creative Cloud デスクトップ』が、大幅にバージョンアップされました。
▼Adobe Creative Cloud デスクトップアプリケーションのリリースノート
https://helpx.adobe.com/jp/creative-cloud/release-note/cc-release-notes.html
メイン機能のアプリのインストール管理は、[アプリ]タブでおこないます。ここに機能の追加はないものの、画面が広がったこと・UIが整理されたことで、使い勝手が向上しました。
アップデート可能なアプリがすぐ確認できたり、目的のアプリを見つけたり、アプリごとの詳細情報にアクセスしやすくなりました。
また、右上のアイコンから環境設定・ヘルプ・AdobeFonts・お知らせ・クラウドファイルなどにすぐアクセスできるようにもなりました。
▼Creative Cloud デスクトップアプリケーションを使用して、アプリケーションとサービスを管理できます。
https://helpx.adobe.com/jp/creative-cloud/help/manage-apps-services-desktop.html
ダメだしをひとつだけ。バージョンアップ後に古いアプリが消えてしまって驚いたのですが、[ファイル]→[環境設定]→[アプリ]の[古いアプリを表示]をオンにすることですべてのアプリが表示されました。
※Mac版は[Creative Cloud]→[環境設定]→[アプリ]です。
わたしは、過去に作ったウェブサイトのメンテナンスのためにFireworksというアプリを使っているのですが、Fireworksをインストールしているのにインストール済みアプリの一覧に表示されなくなったので「とうとうアプリから外されたか……」とひやりとしましたが、残されていて良かったです。
アプリがなくなると、過去のデータが一切触れなくなってしまいますから、ドキドキでした。
わたしがどのようにこの情報にたどり着いたかというと、サポートページを検索して、次のページを見つけて知りました。
▼アドビがマイアプリの開発を中止した理由について
https://helpx.adobe.com/jp/creative-cloud/kb/why-has-adobe-stopped-developing-my-app-.html
Fireworksは開発が中止されてしまったアプリ、というのは理解しているのですが、せめて既にインストールしているマシンには、注意メッセージを表示するなどの配慮があるとうれしいなと思いました。許可なくいきなり変わってしまうと、本当に焦りますよね。
追加された新機能として、[作品]タブからCCライブラリにアクセスできるようになりました。
CCライブラリとは、各アプリで作ったパーツをクラウド上に登録したライブラリのことで、イラスト・写真・カラー・文字スタイルなど、さまざまな種類のライブラリを各アプリ間で共有できる仕組みです。
これまで、PhotoshopやIllustratorなど、各アプリのCCライブラリパネルでおこなっていたライブラリの管理が一括ででき、効率がよくなりました。
▼Adobe Creative Cloud アセットの参照、検索、同期、管理
https://helpx.adobe.com/jp/creative-cloud/help/sync-files.html
●Adobe XD 10月アップデート
先日、10月のアップデートが行われました。9月アップデートでは追加機能がなかったので、2か月ぶりのアップデートです。
今回は、ブレンド効果・位置とサイズの微調整・重なり合うレイヤーの順次選択と3つの機能が加わりました。
▼機能の概要 | Adobe XD 2019年8月および10月リリース
https://helpx.adobe.com/jp/xd/help/whats-new.html
ブレンド効果とは、PhotoshopやIllustratorでいう描画モードのことで、2つのオブジェクトの重ね合わせに、乗算・焼き込み・スクリーン・オーバーレイなどの効果を加えて色を混ぜ合わせる効果です。
例えば、Photoshopで写真の色が薄くぼやけている時に、レイヤーを複製して同じ写真を2枚重ね、上のレイヤーの描画モードを[乗算]にして色を重ねて色を濃くしたりします。
XDでは、オブジェクトを選択してプロパティの[描画モード]を指定します。
位置とサイズの微調整では、キーボードを利用したオブジェクトの移動やサイズの変更ができるようになりました。
選択したオブジェクトを、矢印キーでその方向へ1px移動することは以前からできましたが、今回からPhotoshopやIllustratorと同じように[shift]キーを押すと10px単位で移動ができるようになりました。
また、[Alt]([option])キーを押しながら矢印キーを押すと、その方向へサイズが変更できるようになりました。
重なり合うレイヤーの順次選択では、[ctrl]([command])キーを押しながらオブジェクトを選択すると、どの階層にあっても選択状態となり、同じ操作を繰り返すと、順次下の階層のオブジェクトが選べるようになりました。
これによって、オブジェクトがグループやシンボル化されていても、ダブルクリックで開くことなく、すぐに選択できるので、ストレスがだいぶ改善されそうです。
XDも毎月バージョンアップを続けていますが、今年に入って少しペースダウンしているような気がします。ある程度必要な機能も出そろって、操作方法も固まってきた印象がありますね。
これから使いたい方は、そろそろ安心して使える時期が来ているような気がします。
近日中に今回のAdobeXDの新機能を、次の再生リストに追加しますので、よかったら見に来てください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PL7LtdGFp5DwR6RVe3q0p7Y8fia-iExJnU
さて今回はこの辺で。ではまた、次回お目にかかりましょう!
(^^)
追伸:前回のコラムで紹介した技術書典7で頒布した本、どちらも残り30冊となりました。残りのあるうちにぜひ、お求めくださいませ。
https://r360study.booth.pm/
【森 和恵 r360studio ウェブ系インストラクター】
mail:r360studio@gmail.com
サイト:http://r360studio.com/
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編集後記(10/15)
●巨大台風19号が首都圏直撃、12日夜、埼玉県や東京、神奈川など12都県に大雨特別警報が発表された。自然災害は少ないほうのわが埼玉県も、今回は危ないという。わが家はマンション1Fだから、まんがいち荒川の堤防を越えて水が来たら水没までいかなくても、とんでもないことになる。ここ15年で最大の危機かもしれぬ。娘夫婦が来て、南面大ガラス戸4枚に補強工作を施してくれた。
戸田市から【警戒レベル3相当情報[洪水]】荒川では、避難判断水位に到達し、今後、氾濫危険水位に到達する見込み、という警報が出た。わたしは落ち着いていた。開き直るってこういうことか。やってきた降雨はすごい勢いで、さすがに恐怖を覚えたが、絶対大丈夫という根拠なき確信があった。ネットを探ると、わが地域は危険、危険の連呼……来るなら来い、あとは見て見ぬふり。
マンション敷地北側の排水路の水位が上昇したという情報があり、雨の中を見に行った。あと10cmであふれるな。あふれてもたいして影響はないと思った。こっちだけ水が来るのではない。一帯に広がるだけだ。もし来たとしても、わが玄関は地表から階段3段分上にあるから大丈夫。翌朝になったら、マンション敷地内に水溜まりは全然なかった。市内数か所に停電と浸水があった。
窓を閉め切っているから外の音は聞こえない。ときどき開けてみると雨音が激しい。不安と言えば不安だが、子供の頃は台風がきたときの家の中の興奮状態が好きだった。そのうち雨音が消えた。台風は遠ざかった。だが河川の水は増えている。NHKでは「少しでも身を守る行動をとってください」「少しでも命が助かる可能性がある行動をとってください」と、こなれない日本語で連呼。
なんかあったときの言い逃れアリバイみたいな気がする。じつに鬱陶しい。君らは、事実だけを報道すればいいんだよ。13日、晴れ、マンションに被害なし。午後、荒川堤防に上がってみた。河川敷はすべて水没、荒川は巨大な川になって悠々と流れている。荒川の両岸を自転車で走ってみた。戸田市では上流へ、笹目橋を渡って板橋区では下流へ。めったに見られない巨大な荒川の流れだ。
見物者多数。河川敷は板橋区の方が広大で、球場や運動施設がいくつもある。地図で確認したら野球グラウンド30面すべてが、土色の水の下になった。復旧までどれくらいかかるのだろう。戸田市に来てから、こういう荒川を見るのは2回目と記憶する。この前はいつだったのだろう。デジクリに書いたような気がする。19号は首都圏どころか東日本を蹂躙した巨大台風だった。(柴田)
●一日も早い復興をお祈りいたします。平穏な日々が訪れますように。
/自然災害については、後記にあまり書かなくなっていた。日本中あちらこちらで年中発生していて……。日本って災害の多い国だと思い知らされる。
/事前に「最大級の台風」「広い範囲で被害が予想される」と伝えられ、TVでは過去の映像がバンバン流れ、一週間以上前から、対策をしつこいぐらいしていた。「養生テープ」が検索急上昇ワードになったぐらいだ。
以前に比べたら具体的な指示が増えたように思う。「避難指示」「避難勧告」などの言葉の横には説明文がついているし、高台や避難所に行け、行けないなら頑丈な建物の二階以上へ行け、田んぼや川、海には近づくな、なども繰り返し伝えられる。
数年前なら「避難指示が出ました」「○○川の水量が○○域に達しました」というような情報を伝えて終わりだろう。毎年のように、被害者が出ているから、大げさな言葉や、直接的な言葉を使うようになったんだなぁと思ったりした。
避難のタイミングは難しい。台風が接近してくるまでは余裕があるように思うし、接近すると避難しにくい。強風・豪雨に加え、10cmの水でも歩きにくいし、30cmの水で車が動かないことがある。膝下まで水が来たら、避難する方が危険に思えるだろう。
マンションなら丈夫だからと油断して、浸水してから上階へと考えていたって、その頃にはエレベーターは動かず、非常階段のドアが水圧で開きにくくなっているかもしれない。
去年大阪にも被害をもたらした台風の時にも思ったが、JRの計画運休、商業施設の事前休業通知は本当にありがたい。出かけたくても出かけられない。職場に行けない。遊びに行こうとしてもやってない。自然、在宅率が上がり、被害者数は減っているはずだ。
復旧に努めてる方々、救助に回っている方々、本当に頭が下がります。ありがとうございます。(hammer.mule)
ネットでネタにされがちな『台風の時に田んぼの様子を見に行く』行為、実は農家にとってはとても大事な作業の一つだった「とはいえ命大事にと思う」
https://togetter.com/li/1390942
台風19号で避難して分かったこと
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1910/15/news057.html