[4953] 「売れる」腕時計◇HDDの思い出◇映画「コードネーム U.N.C.L.E.」

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《最高級の二流とでも言えようか》

■腕時計百科事典[91]
 「売れる」腕時計
 吉田貴之

■クリエイター手抜きプロジェクト[607]雑談編
 ハードディスクの思い出
 古籏一浩

■映画ザビエル[89]
 ちょうど良い二流感
 カンクロー




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■腕時計百科事典[91]
「売れる」腕時計

吉田貴之
http://bn.dgcr.com/archives/20200217110300.html
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腕時計が社会人の必須道具であったのは、もう20年以上も前の話です。以降、腕時計を着ける人はどんどん少なくなっており、それに伴い腕時計販売店も減少しています。

商売として腕時計を扱うお店が減ると、ユーザーが手に取る機会も減り、腕時計を使う人がさらに減る、という悪循環になっています。その流れに少しでも抗うべく、腕時計を商材として考えてくれる人が少しでも増えることを期待して、「売れる」腕時計について考察しました。

◎男性用

腕時計ユーザーの大半は男性です。出来る限りたくさん腕時計を売りたいのであれば、男性用を扱うほうが良いでしょう。男性用では、クロノグラフなどのデザイン要素の多い腕時計や、ダイバーズのようにゴツゴツしたアウトドア用途の腕時計に人気が集まります。

◎女性用

一方で、女性に腕時計がまったく売れないわけではありません。男性は腕時計自体にストーリーを求めますが、女性は腕時計を身に着けた自分のストーリーを想像します。女性用の腕時計は、華奢でアクセサリーライクであることや、メンテナンスが簡単であること、またデザイン性が高いことが求められます。

◎ブランド

クォーツショックを経て、腕時計の価格は暴落しましたが、1990年代にスイス時計業界が奮闘したことにより、腕時計は安価なもの高級なものとに二極化しました。後者に属するブランドの腕時計は、安定した人気を誇ります。売るのであれば、このようなブランドの腕時計に限ります。

◎価格帯

とはいえ、だれもが50万円や100万円の腕時計を購入できるわけではありません。どんな商売でもある程度数を捌かなければいけないはずですが、そのバランスの良い価格帯があります。腕時計では3万円から30万円くらいが、それにあたるでしょうか。

腕時計は、ちょっと無理しなければいけないけれど、ローンを組んでまで買うものではない、という価格帯を狙います。もちろん、安価な商品であればたくさん売れますし、逆に、超高級品も欲しがっている人はたくさんいます。

◎アンティークとヴィンテージ

古い時計を売るのであれば、状態がすべて、と言っても過言ではありません。キズやヤケが少なく、まるで新品のような個体があれば、「売れる」可能性が高くなります。古いだけでも価値がありますので、その状態が良好なのであれば、需要が喚起されるのは誰でも想像できますね。

◎条件をすべて満たさなくても

「売れる」腕時計を見つけるには、上に挙げた条件をすべて満たさなくてもよいはずです。いずれかに注目して、「男性用に強い」「高級品しか扱わない」「特定のブランドの専門店」などなど、お店の特色とすることができれば、在庫の心配をすることなく腕時計の商売を続けることが出来る……はずです。


【吉田貴之】info@nowebnolife.com

イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
https://www.idia.jp/
腕時計ポータルサイト:腕時計新聞
https://www.watchjournal.net/

兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。


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■クリエイター手抜きプロジェクト[607]雑談編
ハードディスクの思い出

古籏一浩
http://bn.dgcr.com/archives/20200217110200.html
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今回は趣向を変えて、実質何も意味のない、ハードディスクの思い出を書いてみます。なぜハードディスクか? というと吉井さんがハードディスクについて書かれていたので、便乗してみようかと思った次第です。

今ではハードディスクは安価な記録媒体ですが、40年くらい前は大変高価なシロモノでした。30年前でも1990年代ですから、それなりに高価と言えば高価でした。

フロッピーディスクよりも大容量で高速な記録媒体として、現在でも多く使われています。速度だけ見ればSSDの方が数倍高速ですが、大容量という点では、まだハードディスクにはかないません。

安価で便利なハードディスクですが、なんと言っても困るのが、壊れやすいことです。ハードディスクは衝撃や細かな埃(タバコの煙など)に弱いのです。今では衝撃にも強く、しっかり密閉されていて、かなり頑丈になりました。それでもハードディスクのデータが飛んでしまい、呆然となった人もいると思います。

さて、そんなハードディスクですが、最初に見たのは、まさにディスクが壊れてデータが飛んでしまった現場でした。小学生の頃なのですが、とにかく会社の業務のデータが飛んでしまったとのこと。当時のコンピュータは東芝のやつで、ハードディスクは大容量の1MB(単位は間違っていません。メガです)だったかと思います。

給与データが入っていたのが、全部飛んだのでしょう。給与データ入力を手伝ったことがあるので、状況がわかりました。ハードディスクは8インチか、それ以上の大きさだった気がします。とにかく巨大でした。

業務用なので、ディスクは一枚ではなく二枚でした。当時からハードディスクはデータが飛ぶことが多かったので、二重化(ミラーリング)されていましたが、なんと二枚とも同時にディスクが飛ぶという事態が発生。

フロッピーディスクを見る前に、きれいに輝く生のハードディスク円板を見るという、ナントモな経験でした。データが飛んだハードディスクは悪魔の輝きです。とてもきれいです。

ちなみに当時のレベルでは、チリはもちろんタバコの煙でも駄目だったかもしれません。今のように、ハードディスクの前でタバコを吸っても壊れなくなったのは技術の進歩です。当時はコンピューターはクリーンルームみたいな専用の部屋に鎮座する、まさに神様のようなものでした。そんなきれいな部屋でも駄目な時は駄目でした。

社会人になった頃、個人でも何とかハードディスクが買えるくらいまで、価格が下がりました。最初に買ったハードディスクは110MBでした(単位は間違っていません。ここでもメガです)。一応まだ頭上にあります。

接続方式はSCSI(スカジー)でした。つなげているコンピュータはMac SE/30。国産のPC-9801などはSASI(サジー)でしたが、その系統のハードディスクは一台も買いませんでした。

これまでにハードディスクは多分100台以上買ったと思いますが、その多くが壊れました。MAXTOR(マックストア)、富士通、SAMSUNG(サムスン)、日立、東芝、SEAGATE(シーゲート)、ウェスタンデジタルなどいろいろ買いました。

この中で、ダントツに不良品が少なかったのが日立でした。とにかく他のメーカーと比べて、壊れません。私が使ってる日立のハードディスクの中で、ずっと動いているものは、もう15年くらいになります。4台とも壊れていません。

他にも同時期のが数台ありますが、みな動いています。これだけ長年使用できるようにするには、それなりのコツがあるようで、おまかせ運用している人に聞いたら「ハードディスクを熱くてしてはいけない」とのことでした。

ちなみに、安定している日立の10TBのハードディスクも、加熱してくると忍者のように消えます(マシンの電源再投入で復活)。

何にしても日立のは壊れにくいので、自分で買うのは全部日立です。最初から入ってるもので、都合により交換できないものは仕方なく使ってます。その中でよく壊れたのが、ウェスタンデジタルでした。買った当日から、もう壊れてしまったのもありました(8TB HDDが壊れた。一日たたずして警告音が出るという状態)。

以下のページに、いろいろなメーカーのハードディスクと型番の不良率の比較があります。

・2018年版
https://www.backblaze.com/blog/hard-drive-stats-for-2018/
https://www.drivedata.jp/column/故障しにくいhddメーカー/
(上のサイトの日本語にしてわかりやすく解説したページ)

・2017年版
https://www.backblaze.com/blog/hard-drive-stats-for-2017/

買った中でダントツで不良率が高いのは、ウェスタンデジタルでした。まあ、何台か買ったけど体感的にもよく壊れます。ただ、サーバー用途の高価なものだと、そこまで壊れることはないようです。ウェスタンデジタルは、価格に見合った性能ということかもしれません。

SEAGATEも、そこそこ壊れました。日立の前に買っていたのは、ほとんどがそれでした。安く低大容量だったという理由もあります。ただ、SEAGATEは壊れたら最後、なかなか復旧しにくいという感じでした。MAXTORも壊れましたが、最初だめでもなんだかそのうち普通に動いてしまったりと謎動作。

ハードディスクが飛んでしまった! 助けて! という電話が私の所に来たことがありました。種類とそれなりの数のハードディスクを持っていたからだと思いますが。電話の内容は、病院のサーバーのハードディスクが飛んだとのこと。

「RAID5でしたよね?」
「でも飛んじゃったんですよ」
「あれ、確かDellのサーバーでしたっけ?」
「はい。まあ、経費節減のため一番安いDellに……」

とまあ、こんな感じ。でも、どんなハードディスクも飛ぶ時は飛びます。代替のハードディスクは微妙に容量が違うらしく、復旧不能とのこと。そこで同じ型番/ロットのを持ってないか? と電話がかかってきた次第です。運良く手持ちで同じのがあったので、それを持って行きました。無事に復旧できたとのこと。ハードディスクの世界は、なかなかシビアでした。

私もRAID5で映像データ飛んだことがあります。今は安全のためRAID5で同じデータを、別々の場所に置いてあります。家が火事になったこともあり、なるべく別の場所に保管するようにしています(親戚も火事で全焼。昨年は家の西側の家も火事で全焼)。

一定年数経過すると、壊れたのが東芝。東芝なのにソニータイマーのようでした。近所のパソコンの場合も、東芝製のハードディスクで、やはり数年で壊れました。面倒だったので、新しいマシンに買い換えましょうということで終わらせました。

ハードディスクも容量が大きくなっているので、データが飛ぶと大変です。10TB以上だと、バックアップは同じ容量のハードディスクに丸ごとコピーという感じです。ただし、同じ容量でもメーカーが違うとバックアップできないことがあるので、同じメーカーの同じ型番のものにコピーするのが基本です。

4TBサイズは、よく丸ごとコピーしました。ハードディスクを丸ごとコピーする機械(HDDデュプリケーター)を売っていて、それを使ってまったく同じディスクを作るわけです。このようにしておけば、飛んでもハードディスクを入れ替えるだけで終わりです。しかし、貧乏になるとその予算が出てこなくて困ってます(^^;

・PCレスで高速クローン
https://www.amazon.co.jp/dp/B079GHQ1VM

パソコンが起動しないという電話が来たりする場合は、本体内の音を教えてもらうようにしてました。ハードディスクが壊れた場合、どこが壊れたか音で判断できるためです。

確か日立がハードディスクが壊れた時の音を、Webで公開してました。異音がする場合は円板やモーターに障害があるのですが、ごくまれにハードディスクの基板が壊れてしまうこともあります。過去に2回ほどありました。この場合は、データ復旧サービスに出すしかありません。

今後、5Gでより高速に通信できるようになれば、ハードディスクは要らなくなっていくのかもしれません。OSと最低限のデータは高速なSSDでいいわけですし、クラウドなら実質容量無限で使えます。おまけにバックアップもする必要がありません(でも、重要なデータは手元にバックアップした方が賢明)。

しかし、時代は繰り返すことが多いので、2030年頃までは手元に大容量データを保持しない傾向が続くかもしれませんが、その後は再び手元にデータを持つ時代になるのかもしれません。安価で大容量で、壊れず高速にアクセスできればいいわけですから。

【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/

野村監督(野村克也氏)のご冥福をお祈りいたします。(監督としてのイメージが強いので)

「一瞬のやる気なら誰でも持てる。けれども、持続性のあるやる気は、深く認識したものだけに宿るのである」

続けることはとにかく難しい。昔、本を買って勉強しました。ちなみに、炎上対応の参考にしたのは、野村沙知代氏の方でした。今では炎上対応の基本となってますので、さすがだなと。

・みんなのobniz入門
https://www.amazon.co.jp/dp/4865942165/

・InDesign自動化サンプルプログラム逆引きリファレンス上/下
https://www.amazon.co.jp/dp/4844396846/
https://www.amazon.co.jp/dp/4844396854/

・創って学ぼうプログラミング
https://news.mynavi.jp/series/makeprogram

・みんなのIchigoLatte入門 JavaScriptで楽しむゲーム作りと電子工作
https://www.amazon.co.jp/dp/4865940936
[正誤表]
http://www.openspc2.org/book/error/ichigoLatte/

・After Effects自動化サンプルプログラム 上巻、下巻
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397591
https://www.amazon.co.jp/dp/4844397605

・IchigoLatteでIoT体験
https://www.amazon.co.jp/dp/B06X3X1CHP
http://digiconcart.com/dccartstore/cart/info/2561/218591

・みんなのIchigoJam入門 BASICで楽しむゲーム作りと電子工作
http://www.amazon.co.jp/dp/4865940332/

・Photoshop自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00W952JQW/

・Illustrator自動化基本編
http://www.amazon.co.jp/dp/B00R5MZ1PA/

・4K/ハイビジョン映像素材集
http://www.openspc2.org/HDTV/

・クリエイター手抜きプロジェクト
http://www.openspc2.org/projectX/


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■映画ザビエル[89]
ちょうど良い二流感

カンクロー
http://bn.dgcr.com/archives/20200217110100.html
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◎作品タイトル
コードネーム U.N.C.L.E.

◎作品情報
原題:The Man from U.N.C.L.E.
公開年度:2015年
制作国・地域:アメリカ、イギリス
上映時間:116分
監督:ガイ・リッチー
出演:ヘンリー・カビル、アーミー・ハマー、アリシア・ヴィキャンデル、
ヒュー・グラント

◎だいたいこんな話(作品概要)

1960年代の東西冷戦下、アメリカのCIAに所属するナポレオン・ソロと、ソ連KGBの工作員イリヤ・クリヤキンは、東ドイツで重要人物を確保するために敵対していた。

その人物とは、テロ組織によって核開発に利用されているウド・テラー博士の娘ギャビー。彼女を無事手中に収めたナポレオン・ソロは、上司からの命令で、ベルリンでは敵だったイリヤ・クリヤキンと手を組み、核爆弾を完成させたテロ組織と闘うためにローマへ向かう。

プレイボーイで元泥棒のナポレオンに対し、女性に奥手で無骨なイリヤは、ことごとく対立しながらも、互いにズバ抜けて優秀な工作員であることを認め合うようになる。しかし、重要人物とは言え、ただのエンジニアだと思われたギャビーには裏の顔があり、ナポレオンとイリヤは窮地に立たされることになるのだが。

1960年代に、スパイものとして人気を博したTVシリーズ「0011 ナポレオン・ソロ」のリメイク映画。

◎わたくし的見解/シュッとしてはる人達

「スパイ大作戦」のリメイク作品「ミッション:インポッシブル」シリーズが設定を現代に置き換えているのに対して、本作は時代設定を当時のままにファッションも車もスパイ道具までも、レトロ感を楽しめるものになっている。

とは言え「ミッション〜」シリーズも「007」シリーズも、スパイ道具に関しては、あえてのレトロ感を演出している部分がある。往年のスパイものへの憧憬であったり、ファンサービスなのだろう。

そういった「はい、ドバイ! 次は、アゼルバイジャンへっ」と世界を華々しく飛び回る王道のスタイルから、一時期、脱却を図る作品が主流になった頃があった。

「ジェイソン・ボーン」シリーズなどの、質実剛健タイプである。漫才コンビ金属バットのネタで、星のカービィー似の可愛い女の子が爪楊枝一本で戦車を倒せるというものがあるが、それと近い。

ランボーはサバイバルナイフ一本から始まるが、それさえ持たず、ほぼ素手から銃器を携えた連中を制圧する卓越した技術(多くの場合、悲しい過去の中で訓練が行われている)を楽しむ系統の作品群だ。

総合格闘技のようなもので、時に地味だが特有の面白さがあり、私も好きだ。しかし、年を重ねるうちにプロレスの良さも身にしみてきた。華々しく演出された少々わざとらしい格闘も、一周回って楽しくて仕方がない。

往年のスパイものの系譜にある作品には、プロレス的な決まりきった展開への安心感と、エンターテインメントを享受できることへの満足感がある。

本作はプロレス系で、肩ひじ張らずに楽しめるものになっている。話も単純。俳優も演出も一流になりきれていない感じが、かえって心地よい。最高級の二流とでも言えようか。

かつての邦画黄金期に、トップスター石原裕次郎の主演映画と、抱き合わせで上映するために作られた作品みたいだ。梅宮辰夫や菅原文太は、そういった二軍作品のスターだが、思わぬヒットシリーズが生まれたりもした。

本作の監督ガイ・リッチーは、マドンナと結婚後しばらく迷走していたが(今はすでに離婚して久しい)元々は、俳優をとにかくセクシーに見せられる人だった。

ジェイソン・ステイサムの映画、という男臭いがセクシーでアクション満載のジャンルを確立してしまった彼の出世作は、ガイ・リッチーによるものだった。本作では、その手腕を遺憾なく発揮しスタイリッシュなものに仕上げている。

よぉーし、今年はスパイ映画を楽しむぞぉ、とエンジンをかけるのに、つくづくちょうどいい作品だった。


【カンクロー】info@eigaxavier.com

映画ザビエル
http://www.eigaxavier.com/

映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。

時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。

私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。


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編集後記(02/17)

●偏屈BOOK案内:「反日種族主義 日韓危機の根源」編著:李栄薫

この本は韓国で2か月に10万部超のベストセラーとなり、日本語版も発売2週間で20万部を超えた。いまも売れているかどうかは知らないが、近所の比較的大きな書店でも平積みが続いている。その内容は、違和感を覚える記述もいくつかあるものの、殆どが日本では普通に知られていることでちょっと拍子抜け。

YouTubeによる動画配信[李承晩TV]は2018年12月から45回にわたって「危機韓国の根源:反日種族主義」と「日本軍慰安婦問題の真実」という二つのタイトルの連続講義を行なってきた。20世紀前半、日本が韓国を支配した歴史と関連し、今日の韓国人が持つ通念を分析する内容で、公正で厳格な学術的批判であるという。この本はその過程で積み重なった講義ノートを整理したものだ。

ところが、この本をめぐり韓国でいま展開しているのは、朱子学的全体主義勢力と自由民主主義文明勢力の、体制の命運をかけた妥協が不可能な戦いだと後から知った。これは韓国内だけでの話ではなく、この戦いに負けると、日本人も自由、人権、民主主義を失うというとか。そんなこと聞いていないぞ。なんとも迷惑な話である。だいたい、反日種族主義なんて言葉は初めて聞くし。

プロローグが「嘘の国」。嘘をつく国民、嘘をつく政治。2008年の嘘の狂牛病騒動。朴槿恵大統領は結局、女性蔑視の集団心理が作り上げた嘘によって倒されてしまった。国民が嘘を嘘とも思わず、政治が嘘を政争の手段とするようになったのは「この国の嘘つきの学問に一番大きな責任があります。この国の歴史学や社会学は嘘の温床です。この国の大学は嘘の製造工場です」だそうだ。

たとえば、朝鮮総督府が土地調査事業を通し全国の土地の40%を国有地として奪った、という教科書の記述はあきれた作り話だ。植民地朝鮮の米を日本が収奪したという教科書の主張は、無知の所産だった。日帝が戦時に朝鮮人を労務者として動員し、奴隷にしたという主張は悪意の捏造だった。それは日本軍慰安婦問題に至り絶頂に達した。歴史学の大嘘はそれらしき学術で包装された。

嘘をつく文化は司法まで支配するようになった。国の根幹を揺さぶるでたらめな判決が続いている。嘘の学問が嘘の歴史を作り、若い世代を教えて既に60年、その教育を受けて育った世代がついに大法院の裁判官になった。20年前に訴訟を起こした日本製鉄(現・新日鉄住金)問題で、嘘の可能性が高い「基本的事実関係」をなんら検証もせず、原告4人に一億ウォンずつ慰謝料を払えと判決。

「嘘が作られ拡散し、やがて文化となり、政治と司法を支配するに至った過ぎし60年間の精神史を、何と説明したらよいのでしょうか」と筆者は嘆く。韓国の民族主義には、自由で独立的な個人という概念がない。民族はそれ自体で一つの集団であり、一つの権威であり、一つの身分である。むしろ種族といったほうが適切である。そして、隣の日本を永遠の仇と捉える敵対感情がある。

「ありとあらゆる嘘が作られ広がるのは、このような集団心性に因るものです。即ち反日種族主義です。これをそのままにしておいては、この国の先進化は不可能です。先進化どころか後進化してしまいます。嘘の文化、政治、学問、裁判はこの国を破滅に追いやることでしょう。そのような危機意識をもってこの本を読んでいただきたいと思います」自由民主主義勢力の健闘を祈る。(柴田)

「反日種族主義 日韓危機の根源」編著:李栄薫 2019 文藝春秋
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163911588/dgcrcom-22/


●頸動脈エコー続き。30分はかかったと思う。すぐに終わると予想していたので、いい意味で裏切られた。じっくり見てもらえたのだなぁ。

薄暗い中、ゼリーで首元が温められ、ゆっくりとマッサージされているみたいで、寝そうになったよ。終わったら、ゼリーを拭うためのホカホカのタオルをもらった。これも気持ち良いの何の。頸動脈エコーはまた受けたい(笑)。

結果はすぐに教えてくれた。やはり厚みのある場所があるとのこと。プラークがたまり、それが脳に流れて溜まると脳梗塞になったりするわけで、薬を飲み続けましょうとのこと。(hammer.mule)

頸動脈エコーでわかることは?|動脈硬化を調べる超音波検査について
https://www.docknet.jp/media/medical-checkup-23/