こんにちは。イラストレーターの高橋里季です。前回からの話の流れで、瞑想とコンセプト作りが同時進行する感じを書こうと思うのですが、その前に、瞑想の不思議体験を書いておきます。具体的な瞑想の方法は前号を読んでね。
< https://bn.dgcr.com/archives/20070713140200.html
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毎日 瞑想していても、一年に何回かしかないんだけど、耳のそばでキレイな音が聞こえたりします。鈴の音だったり、表現し難い透明な音だったり。もしかして孤独の音? かもしれないけど、私は、そういう時は、とてもうれしくなります。
遠い遠いところから自転車のチリリンという音が聞こえる事もあります。確かに「自転車のチリリンという音」だと分るのに、すごく遠くなのだという感じがして、また夜遅くという事もあり、不思議な感じ。
< https://bn.dgcr.com/archives/20070713140200.html
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毎日 瞑想していても、一年に何回かしかないんだけど、耳のそばでキレイな音が聞こえたりします。鈴の音だったり、表現し難い透明な音だったり。もしかして孤独の音? かもしれないけど、私は、そういう時は、とてもうれしくなります。
遠い遠いところから自転車のチリリンという音が聞こえる事もあります。確かに「自転車のチリリンという音」だと分るのに、すごく遠くなのだという感じがして、また夜遅くという事もあり、不思議な感じ。
それから、瞑想の光が「あ、鳥が飛んで来る(私の方に向かって)」というように見えて、そしたら、窓の外でカラスがカ〜カ〜と鳴く。私は、聞こえない程のカラスの羽音を闇の中の映像として感じたのか、それにしても、夜遅いのに、カラスは鳥目じゃないんだろうか?
次の日の昼間に、私はちょっと考えて、「闇夜の烏」とか言って悟ったお坊さんがいたっけ? と思って本を調べたら、一休さんでした。私の窓の外のカラスは、「夢」っていう感じじゃなかったけど、幻聴だったかもしれないな〜。と思っていたら、その夜また同じ事が! 二日目は、カラスが鳴いたのが現実か確かめるため、瞑想中断で起き上がって窓の外を見てみました。時計を見たら、零時前。
二日目は、鳥が飛んでくるような光の形を見た時に、「カラスが来る!」って思って待ってる気持ちの時って、なんだかワクワク。こういう事は、わりと頻繁にいろいろあるので、「偶然? それにしても、私が瞑想する時間を決めている訳でもないのに、今日もカラスに遭遇って、不思議だな〜。」と思うけど、「偶然なのか、それとも何か意味が???」とか、あんまり考えないの、私は。すぐに、まあいいや。と思ってしまって。
私は、よく思うんです。昔の本に書いてある事って、比喩とか意味とかよりも、「現実の体験だな」って。ニーチェを読んだ時には、特にそういう感じがしたし、芭蕉の「蛙飛び込む水の音」とかも、もしかしたら、
《確かにそれは、あそこの池に蛙が飛び込む水の音だと判るんだけど……
あんなに遠くて聞こえる訳がないのに、また聞こえた……》
とか、そういう事かもしれないと思います。それで、そういう事をひとつの現実として表現したんじゃないかな〜? きっと、そうだと思うの!
身体にも不思議な体感があって、瞑想中は、とにかくすごい重力を感じるので、私は、「地球が私を引っ張ってるんだな〜。普段は気にしないけど、すごい力だな〜。この力の方向のずっと先には、地球の中心があるんだ(^^)」って想像するのが好きです。そうするとね、空気の温度も地球の気配。
さて、重力を感じると言っても、私は「ある体感に、<重力を感じる>という説明を付ける事に納得しているに過ぎない」訳なのね。そんな訳で、頭の側面がす〜っと血の気が引くような感じも、不思議なんだけど、これは、「闇」の挨拶みたいなものかな? と思っています。本当に、誰かの手で指圧されているみたい。身体や脳や神経の科学的知識があれば、この感覚にも名前があるのかも知れません。
そんな事がいろいろあって、ある日、私は「闇」の神様を信頼して聞いてみました。「よく聞く、セルフとか、自己とか己とかって、どこにあるの?」この質問は、初めての質問で、それまでの私は長い間、「闇」に動く光のパターンを見ているだけだったの。
光の形は答えてくれた。小さい光の粒がフワっと大きな光に変わっていった。それで、私の中にセルフが在るんじゃなくて、言葉で考える私(意識?自我?)がセルフの中にいるんだな。とわかった。包まれている感じがして。「ここが、セルフ。この<明るい闇>が自己なんだ」と、教えてもらった気がしました。あ、そうか! それじゃ、私は、「闇夜の烏」みたいなモノだったのね。
それから、光の形の「集合の輪」が見えて、すぐに思ったのは、
自我や人格を内包してセルフ、を内包して身体、を内包してタマシイ、を内包して社会、を内包して自然、を内包して宇宙を内包して、神様。
もしかしたら、社会が、自然の脅威から人の身体やタマシイを守るために在るように、宇宙は、神様から、私を含む自然を守るためにあるのかもしれない。そんなふうに、保護と破壊(受動的には脅威)が、同時に起きている様子を光の形が説明してくれた感じでした。
コンセプトノートに「集合の輪の図」を書いてから、私は、私の絵の技法について考えました。「私の絵は、この集合の輪の中の、どのあたりを描いているんだろう? 私の絵は、何を壊して、何を守っているんだろう?」……つづく。
【たかはし・りき】イラストレーター。 riki@tc4.so-net.ne.jp
柴田編集長に教えてもらった「幽霊を捕まえようとした科学者たち」読みました。あとね、ディズニーの新作DVD「リロイ アンド スティッチ」購入。満足。
・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
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次の日の昼間に、私はちょっと考えて、「闇夜の烏」とか言って悟ったお坊さんがいたっけ? と思って本を調べたら、一休さんでした。私の窓の外のカラスは、「夢」っていう感じじゃなかったけど、幻聴だったかもしれないな〜。と思っていたら、その夜また同じ事が! 二日目は、カラスが鳴いたのが現実か確かめるため、瞑想中断で起き上がって窓の外を見てみました。時計を見たら、零時前。
二日目は、鳥が飛んでくるような光の形を見た時に、「カラスが来る!」って思って待ってる気持ちの時って、なんだかワクワク。こういう事は、わりと頻繁にいろいろあるので、「偶然? それにしても、私が瞑想する時間を決めている訳でもないのに、今日もカラスに遭遇って、不思議だな〜。」と思うけど、「偶然なのか、それとも何か意味が???」とか、あんまり考えないの、私は。すぐに、まあいいや。と思ってしまって。
私は、よく思うんです。昔の本に書いてある事って、比喩とか意味とかよりも、「現実の体験だな」って。ニーチェを読んだ時には、特にそういう感じがしたし、芭蕉の「蛙飛び込む水の音」とかも、もしかしたら、
《確かにそれは、あそこの池に蛙が飛び込む水の音だと判るんだけど……
あんなに遠くて聞こえる訳がないのに、また聞こえた……》
とか、そういう事かもしれないと思います。それで、そういう事をひとつの現実として表現したんじゃないかな〜? きっと、そうだと思うの!
身体にも不思議な体感があって、瞑想中は、とにかくすごい重力を感じるので、私は、「地球が私を引っ張ってるんだな〜。普段は気にしないけど、すごい力だな〜。この力の方向のずっと先には、地球の中心があるんだ(^^)」って想像するのが好きです。そうするとね、空気の温度も地球の気配。
さて、重力を感じると言っても、私は「ある体感に、<重力を感じる>という説明を付ける事に納得しているに過ぎない」訳なのね。そんな訳で、頭の側面がす〜っと血の気が引くような感じも、不思議なんだけど、これは、「闇」の挨拶みたいなものかな? と思っています。本当に、誰かの手で指圧されているみたい。身体や脳や神経の科学的知識があれば、この感覚にも名前があるのかも知れません。
そんな事がいろいろあって、ある日、私は「闇」の神様を信頼して聞いてみました。「よく聞く、セルフとか、自己とか己とかって、どこにあるの?」この質問は、初めての質問で、それまでの私は長い間、「闇」に動く光のパターンを見ているだけだったの。
光の形は答えてくれた。小さい光の粒がフワっと大きな光に変わっていった。それで、私の中にセルフが在るんじゃなくて、言葉で考える私(意識?自我?)がセルフの中にいるんだな。とわかった。包まれている感じがして。「ここが、セルフ。この<明るい闇>が自己なんだ」と、教えてもらった気がしました。あ、そうか! それじゃ、私は、「闇夜の烏」みたいなモノだったのね。
それから、光の形の「集合の輪」が見えて、すぐに思ったのは、
自我や人格を内包してセルフ、を内包して身体、を内包してタマシイ、を内包して社会、を内包して自然、を内包して宇宙を内包して、神様。
もしかしたら、社会が、自然の脅威から人の身体やタマシイを守るために在るように、宇宙は、神様から、私を含む自然を守るためにあるのかもしれない。そんなふうに、保護と破壊(受動的には脅威)が、同時に起きている様子を光の形が説明してくれた感じでした。
コンセプトノートに「集合の輪の図」を書いてから、私は、私の絵の技法について考えました。「私の絵は、この集合の輪の中の、どのあたりを描いているんだろう? 私の絵は、何を壊して、何を守っているんだろう?」……つづく。
【たかはし・りき】イラストレーター。 riki@tc4.so-net.ne.jp
柴田編集長に教えてもらった「幽霊を捕まえようとした科学者たち」読みました。あとね、ディズニーの新作DVD「リロイ アンド スティッチ」購入。満足。
・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
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