脳内妻真紅との「誓いの薔薇の指輪」を自慢したのが、TBSテレビの「ピンポン!」で全国放送された。…これが私の夏のハイライト。去年と同じパターン。名古屋で開かれた世界コスプレサミットでカメコっていたら、またまたテレビカメラにつかまり、数日後に放送された映像は全国のお茶の間にイタい笑いをもたらし、コミケでは「見たよ」攻撃にあい…。
目白押しのイベントが一段落した今は、すっかり力が抜け切っているが、あえて力を入れなおそうとせず、ケバヤシの夏を振り返って日記ふうにとろとろとつづってみましょうという回です、今回は。
目白押しのイベントが一段落した今は、すっかり力が抜け切っているが、あえて力を入れなおそうとせず、ケバヤシの夏を振り返って日記ふうにとろとろとつづってみましょうという回です、今回は。
●同じインタビュアーに見つけられた
8月4日(土)はコスプレイヤーたちが大須商店街を練り歩くパレード、5日(日)は世界12か国の予選を勝ち抜いてきたコスプレイヤーたちが、栄の屋外ステージで栄冠を競い合うチャンピオンシップ。
去年は、日曜の会場で「ちょびっツ」のちぃのコスプレ姿の来場者を撮っているところへTBSのテレビカメラが後ろからすうっと近づいてきて、インタビュアーの女性からマイクを差し出されたのであった。きれいなコスプレイヤーたちを差し置いて、むさいおっさんカメコなんぞにスポットを当てて、いったいどうするのかね? と思っていたら、数日後の「2時ピタッ!」という番組で全国放送されちゃったのであった。
私は見ていないのだが、コミケでは、知り合いからずいぶん「見たよ」攻撃にあった。さて今年、行く前には、「またそんなことがあったりして〜」なんて冗談を言ってはいたが、本当になるとは思っていなかったので、結局、不意打ちを食らったのと同じだった。
土曜日、4:00pmになると海外からの参加者を含む100人ほどのコスプレ集団が大須観音に到着し、パレード開始。平行に二筋延びる商店街の右側から行って左側を戻る。かんかん照り。テレビの女性レポーターは、汗をだらだら流しながら実況中継。見物人の数も、報道関係者の数も、去年より多い感じ。パレードを見送ってから再び先頭から撮るべく、裏道を全力疾走して先回りする人も20人ほどいて、これまた去年より多い。
涼宮ハルヒとメイドさんがいっぱい。他は、ガンダムSEED、セーラームーン、デ・ジ・キャラットのうさだヒカル、ファイナルファンタジーXのユウナ、のだめカンタービレのマングース、ローゼンメイデンの翠星石と蒼星石、などなど。アンパンマンやできるかなのゴン太君は大きくて目立っていたけど、着ぐるみはものすごく暑そう。ありゃビリーのブートキャンプなんてもんじゃないぞっ!
大須観音に戻るとコスプレイヤーたちはいったん引っ込む。が、観音堂の参拝用の石段の右半分を領域確保して、石段下にはテレビカメラが据えられている。何か始まるらしい。あっという間にすごい人だかり。私はずうずうしくも、テレビカメラの三脚の前にでんと座る。ここは特等席。テレビと同じ構図の絵が撮れる。しかも、「灯台下暗し」といって、自分がテレビに映っちゃうことの絶対にない位置である。
翌日のチャンピオンシップにエントリーするコスプレイヤーたちが次々に再登場して集合し、プレス向けに撮影。TBSテレビは「ピンポン!」という番組の収録だそうで、全員一斉に「ピンポン!」と言ってもらっていた。
解散して振り返ると、テレビカメラが待ち構えていた。「もし間違っていなければ、去年の……」。あっ! あのときのインタビュアーの方! よくぞ覚えていて下さいました。「はい、まさに!」。
で、またインタビューに答える。「毎年来ることにしています」とか、「今年は参加国が増えたので、明日も楽しみ」とか。そこでふと思い出した。去年、言っときゃよかったと後悔してたことがあったんだ。TBSはローゼンメイデンを放送した局である。そして、私の脳内妻は、それに出てくるアンティーク人形の真紅。左手の薬指には「誓いの薔薇の指輪」。自慢しない手はない。
「次元の壁を超えて、2次元の脳内妻と幸せに暮らしております」。それに対して「えー? 3次元は?」と聞き返してきたので、思わず、「3次元のカミサンは10年前に別れました」と答えてしまった(後で考えると、正確には18年前だったけど)。インタビュアーのおねえさん、石になってる〜。や、悪りぃ、悪りぃ。シャレがドギツすぎてお茶の間向けではないから、きっとボツだね?
取材を受けたことは、ついつい職場でしゃべってしまった。そしたら、いつもよく気の回る後輩が奥さんに頼んで録画してもらっていた。9日(木)の「ピンポン!」で、このイベントの話題を取り上げると予告が出てたようで、私が映るかどうかも分からないのに、しっかりと録っててくれて、放送直後には「映ってた」と速報が来た。げっ。
さて、この気のよく回る後輩、翌日には録画したDVDを持ってきて、昼休みに職場で上映会になった。ひー、恥ずかしいって。だけど、面白いっ! 実に上手く編集されてて、とっても笑える。まずは、テレビカメラの三脚の足もとにでんとあぐらをかいた私の姿。あれっ? いつの間に録られてたんだ?! 石段の上にカメラが来てたようで、私を狙ってびゅーんとズームされている。この時点ですでに去年の人だと見破られているし。それで、ちぃを撮ってる去年の映像まで引っ張り出してきている。そして、今年の指輪を自慢するシーンもしっかり採用。「10年前に別れました」がオチになってる〜。ひ〜。
ま、全国のみなさんにさわやか...ではないけど、笑いを提供できたということで、よしとしよう。面白く編集してくれたTBSよ、ありがとう。恥ずかしいのも喉もと過ぎるとだんだん快感になってきたぞ。芸能界に転身しよっかな?
●どよめき、歓声、大拍手のチャンピオンシップ
日曜のチャンピオンシップも、去年以上の人出だった。しょこたんこと中川翔子がコメンテーターを務めたのも大きかったのかもしれない。
私は出遅れて、観客席が満杯、上の階右側の手すりにもたれて見ていた。下の階の右側からは長いアームがぎゅーんと伸びていて、先端に据えられたテレビカメラが観客席の上をぐいんぐいん動き回る。
12か国、14チームに各々3分ずつのパフォーマンスの時間が与えられているが、どのチームも、見る人の度肝を抜くような仕掛けを用意していて、会場は沸きに沸いた。それに、参加各国のお国柄がよく現れていた。それぞれ異質な面白さを見せてくれるので、バラエティに富んでいて、見るほうは楽しかったけど、比べてどうこう言うのは難しく、審査はさぞかし大変だったことだろう。結果うんぬんよりも、参加者全員に、気合いの乗ったパフォーマンスをありがとうと言いたい。
しょっぱなのスペインは、ローゼンメイデンの真紅と水銀燈。トランクを中から開けて出てくる真紅に萌え〜。フランスはコミカルなパフォーマンスで、会場を笑いの渦に陥れる。ALICHINO(アリキーノ)という、私の聞いたことのなかった作品のキャラになっていたが、それとは関係なくデスノートをパロディ化した「オタクノート」を持ち出したり、「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディングテーマ「ハレ晴れユカイ」の振り付けを演じたり。海外に遠征して、その国の言葉で笑いを勝ち取ってくるって、すごいことだと思う。
イタリアは、CLAMPのツバサより、和風のテイストをふんだんに取り入れた、十二単ふうの衣装に巨大な扇子で、ややゆっくりめの、芸術的で幻想的な舞い。その美しさに会場からは、どよめきが何度も。中国も、芸術路線。CLAMPのXより軍服ふうの衣装で、大きな扇子を、いい音をたてて瞬間的にぱっ、ぱっと開く、美しい演技。歌も上手く、会場から大拍手。韓国は、D.Gray-manで、めちゃめちゃ派手な大立ち回り。一方が素早く剣を振り回せば、他方はバク転で逃れたり、相手を投げ飛ばしたり。大歓声。
日本Cチーム(名古屋)はコードギアスより、巨大なロボット「ランスロット」のがちゃがちゃした動きと皇女「ユーフェミア」の速い動きと絶叫がいい対比。日本Bチーム(東京)は、デスノートより、夜神月(やがみライト)の肩をつかんで宙に浮いている死神リュークを一人が演じている。うぉーっ、という大歓声。巨大なデスノートの中に弥海砂(あまねミサ)が入っていて、内側からスプレーで裏返しに字を書くことで、名前を浮かび上がらせる。「中川翔子」。えっ? ばたっ。
審査結果の集計中に、審査員を務めたアニキこと水木一郎のミニステージ。マジンガーZの主題歌を歌ったり、しょこたんと「かりあげクン」のオープニングテーマ「夜の銀ギツネとタヌキ」をデュエットしたり。アニメ歌手をやってきたことの幸せをかみしめ、また、しょこたんの人柄をほめたたえ、会場を盛り上げた。
審査の結果、日本Bチームが準優勝、フランスが優勝に輝いた。フランスチームが「参加者全員の勝利だ」とコメントしたのが、会場のみんなの気持ちをも言い表していて、大拍手。すばらしく盛り上がったイベントだった。来年も楽しみ。
●強烈な暑さと人混みのコミケ
8月17日(金)、コミケの初日は空前の暑さと混雑だった。絶後であってほしい。採った水分2.5リットル。かいた汗、胸のポケットに入れた手帳のページがべっちゃりと一体化してめくれないほど。「近ごろの若者は辛抱強さがなくなった」なんて言ってるじいさんがいたら、「そういうことは、コミケの入場待機列に並んでみてから言ってくれ」と言い返したい。
11時ごろ国際展示場前駅に到着。すいすい入れるはずの時間なのだが、この日はまだ待機列がはけず、正面階段の手前で列の尻尾につく。列は左側から階段をくぐって右に抜け、TFTビルの裏手へぐるーっと続き、ひと巻きして戻ってくると階段を上がれる。TFTの裏手から、右折して元の場所に戻るのかと思いきや、回れ左して、橋を渡り、回れ右して戻ってくる。このヒダ、今年から増えたんか〜? 約一時間かかって入場。水分補給。500mlのお茶が胃袋へと瞬間移動。
会場内も、人の流れが交差するところなど、デッドロックして、しばらく身動きがとれないことも。だけど、まわりはイラついてなくて、余裕で人に気遣いできてるのが救われる。みんな、この独特の空気がほんっとに好きなんだねぇ。「コミケなんてつまんないから行かないほうがいいぞー!!!」と、ここで訴えてみても減らないだろうな?
3日目、デジクリの水曜日に書いているまつむらまきおさんが寄稿している同人誌「らくがき帖」を発行しているサークル「楽書館」に立ち寄る。11巻まで出ていて、まつむらさんの漫画 "LUNAPARK" は59話を数える。まるで幻覚のようなSFチックな現象が、何気ない日常生活を一気にシュールな世界へと運び去るが、妙に筋の通った理屈に裏打ちされているところがとぼけていて実に楽しい。
今回は、私もある同人誌に一枚噛んでいるのだが、その話は次回にでもあらためて。
コスプレ広場では、何人かの知り合いレイヤーさんたちから、「テレビ見たよ」攻撃にあった。うわーーーっ。撃沈。
岡田斗司夫、やせた〜。女性の売り子さんに「ご本尊は?」と聞いちゃった。すぐ後ろに立っているのが本人であった。隠れて見えなかったよー。
スタッフが大声で「道を開けてくださーい」と叫んでいるので見ると、暑さで倒れた人が担架で運ばれていた。メイド服を着た男性だった。とかく恥の多いオタクの人生。...なんて言ってたら、コスプレ広場で撮ってる私の姿が2ちゃんに晒されてた。「同人イベント」板の「コミケで見つけたすごい&痛いヤシ」スレで。「老兵は死なず」とか、ってほっとけ。
【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
カメコ。鉄ヲタではないけれど。名古屋からの帰り、地下鉄が人身事故で遅れ、東京行き最終の「のぞみ」に乗りそこなう。夜行の快速「ムーンライトながら92号」の指定席が取れる。けど、油断してたらそれにも乗りそこなう。後続の「ムーンライトながら」で追いかけ、静岡で追いつく。新型の快速用車両と国鉄カラーの特急用車両の両方に乗れて、得した気分。
8月4日(土)はコスプレイヤーたちが大須商店街を練り歩くパレード、5日(日)は世界12か国の予選を勝ち抜いてきたコスプレイヤーたちが、栄の屋外ステージで栄冠を競い合うチャンピオンシップ。
去年は、日曜の会場で「ちょびっツ」のちぃのコスプレ姿の来場者を撮っているところへTBSのテレビカメラが後ろからすうっと近づいてきて、インタビュアーの女性からマイクを差し出されたのであった。きれいなコスプレイヤーたちを差し置いて、むさいおっさんカメコなんぞにスポットを当てて、いったいどうするのかね? と思っていたら、数日後の「2時ピタッ!」という番組で全国放送されちゃったのであった。
私は見ていないのだが、コミケでは、知り合いからずいぶん「見たよ」攻撃にあった。さて今年、行く前には、「またそんなことがあったりして〜」なんて冗談を言ってはいたが、本当になるとは思っていなかったので、結局、不意打ちを食らったのと同じだった。
土曜日、4:00pmになると海外からの参加者を含む100人ほどのコスプレ集団が大須観音に到着し、パレード開始。平行に二筋延びる商店街の右側から行って左側を戻る。かんかん照り。テレビの女性レポーターは、汗をだらだら流しながら実況中継。見物人の数も、報道関係者の数も、去年より多い感じ。パレードを見送ってから再び先頭から撮るべく、裏道を全力疾走して先回りする人も20人ほどいて、これまた去年より多い。
涼宮ハルヒとメイドさんがいっぱい。他は、ガンダムSEED、セーラームーン、デ・ジ・キャラットのうさだヒカル、ファイナルファンタジーXのユウナ、のだめカンタービレのマングース、ローゼンメイデンの翠星石と蒼星石、などなど。アンパンマンやできるかなのゴン太君は大きくて目立っていたけど、着ぐるみはものすごく暑そう。ありゃビリーのブートキャンプなんてもんじゃないぞっ!
大須観音に戻るとコスプレイヤーたちはいったん引っ込む。が、観音堂の参拝用の石段の右半分を領域確保して、石段下にはテレビカメラが据えられている。何か始まるらしい。あっという間にすごい人だかり。私はずうずうしくも、テレビカメラの三脚の前にでんと座る。ここは特等席。テレビと同じ構図の絵が撮れる。しかも、「灯台下暗し」といって、自分がテレビに映っちゃうことの絶対にない位置である。
翌日のチャンピオンシップにエントリーするコスプレイヤーたちが次々に再登場して集合し、プレス向けに撮影。TBSテレビは「ピンポン!」という番組の収録だそうで、全員一斉に「ピンポン!」と言ってもらっていた。
解散して振り返ると、テレビカメラが待ち構えていた。「もし間違っていなければ、去年の……」。あっ! あのときのインタビュアーの方! よくぞ覚えていて下さいました。「はい、まさに!」。
で、またインタビューに答える。「毎年来ることにしています」とか、「今年は参加国が増えたので、明日も楽しみ」とか。そこでふと思い出した。去年、言っときゃよかったと後悔してたことがあったんだ。TBSはローゼンメイデンを放送した局である。そして、私の脳内妻は、それに出てくるアンティーク人形の真紅。左手の薬指には「誓いの薔薇の指輪」。自慢しない手はない。
「次元の壁を超えて、2次元の脳内妻と幸せに暮らしております」。それに対して「えー? 3次元は?」と聞き返してきたので、思わず、「3次元のカミサンは10年前に別れました」と答えてしまった(後で考えると、正確には18年前だったけど)。インタビュアーのおねえさん、石になってる〜。や、悪りぃ、悪りぃ。シャレがドギツすぎてお茶の間向けではないから、きっとボツだね?
取材を受けたことは、ついつい職場でしゃべってしまった。そしたら、いつもよく気の回る後輩が奥さんに頼んで録画してもらっていた。9日(木)の「ピンポン!」で、このイベントの話題を取り上げると予告が出てたようで、私が映るかどうかも分からないのに、しっかりと録っててくれて、放送直後には「映ってた」と速報が来た。げっ。
さて、この気のよく回る後輩、翌日には録画したDVDを持ってきて、昼休みに職場で上映会になった。ひー、恥ずかしいって。だけど、面白いっ! 実に上手く編集されてて、とっても笑える。まずは、テレビカメラの三脚の足もとにでんとあぐらをかいた私の姿。あれっ? いつの間に録られてたんだ?! 石段の上にカメラが来てたようで、私を狙ってびゅーんとズームされている。この時点ですでに去年の人だと見破られているし。それで、ちぃを撮ってる去年の映像まで引っ張り出してきている。そして、今年の指輪を自慢するシーンもしっかり採用。「10年前に別れました」がオチになってる〜。ひ〜。
ま、全国のみなさんにさわやか...ではないけど、笑いを提供できたということで、よしとしよう。面白く編集してくれたTBSよ、ありがとう。恥ずかしいのも喉もと過ぎるとだんだん快感になってきたぞ。芸能界に転身しよっかな?
●どよめき、歓声、大拍手のチャンピオンシップ
日曜のチャンピオンシップも、去年以上の人出だった。しょこたんこと中川翔子がコメンテーターを務めたのも大きかったのかもしれない。
私は出遅れて、観客席が満杯、上の階右側の手すりにもたれて見ていた。下の階の右側からは長いアームがぎゅーんと伸びていて、先端に据えられたテレビカメラが観客席の上をぐいんぐいん動き回る。
12か国、14チームに各々3分ずつのパフォーマンスの時間が与えられているが、どのチームも、見る人の度肝を抜くような仕掛けを用意していて、会場は沸きに沸いた。それに、参加各国のお国柄がよく現れていた。それぞれ異質な面白さを見せてくれるので、バラエティに富んでいて、見るほうは楽しかったけど、比べてどうこう言うのは難しく、審査はさぞかし大変だったことだろう。結果うんぬんよりも、参加者全員に、気合いの乗ったパフォーマンスをありがとうと言いたい。
しょっぱなのスペインは、ローゼンメイデンの真紅と水銀燈。トランクを中から開けて出てくる真紅に萌え〜。フランスはコミカルなパフォーマンスで、会場を笑いの渦に陥れる。ALICHINO(アリキーノ)という、私の聞いたことのなかった作品のキャラになっていたが、それとは関係なくデスノートをパロディ化した「オタクノート」を持ち出したり、「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンディングテーマ「ハレ晴れユカイ」の振り付けを演じたり。海外に遠征して、その国の言葉で笑いを勝ち取ってくるって、すごいことだと思う。
イタリアは、CLAMPのツバサより、和風のテイストをふんだんに取り入れた、十二単ふうの衣装に巨大な扇子で、ややゆっくりめの、芸術的で幻想的な舞い。その美しさに会場からは、どよめきが何度も。中国も、芸術路線。CLAMPのXより軍服ふうの衣装で、大きな扇子を、いい音をたてて瞬間的にぱっ、ぱっと開く、美しい演技。歌も上手く、会場から大拍手。韓国は、D.Gray-manで、めちゃめちゃ派手な大立ち回り。一方が素早く剣を振り回せば、他方はバク転で逃れたり、相手を投げ飛ばしたり。大歓声。
日本Cチーム(名古屋)はコードギアスより、巨大なロボット「ランスロット」のがちゃがちゃした動きと皇女「ユーフェミア」の速い動きと絶叫がいい対比。日本Bチーム(東京)は、デスノートより、夜神月(やがみライト)の肩をつかんで宙に浮いている死神リュークを一人が演じている。うぉーっ、という大歓声。巨大なデスノートの中に弥海砂(あまねミサ)が入っていて、内側からスプレーで裏返しに字を書くことで、名前を浮かび上がらせる。「中川翔子」。えっ? ばたっ。
審査結果の集計中に、審査員を務めたアニキこと水木一郎のミニステージ。マジンガーZの主題歌を歌ったり、しょこたんと「かりあげクン」のオープニングテーマ「夜の銀ギツネとタヌキ」をデュエットしたり。アニメ歌手をやってきたことの幸せをかみしめ、また、しょこたんの人柄をほめたたえ、会場を盛り上げた。
審査の結果、日本Bチームが準優勝、フランスが優勝に輝いた。フランスチームが「参加者全員の勝利だ」とコメントしたのが、会場のみんなの気持ちをも言い表していて、大拍手。すばらしく盛り上がったイベントだった。来年も楽しみ。
●強烈な暑さと人混みのコミケ
8月17日(金)、コミケの初日は空前の暑さと混雑だった。絶後であってほしい。採った水分2.5リットル。かいた汗、胸のポケットに入れた手帳のページがべっちゃりと一体化してめくれないほど。「近ごろの若者は辛抱強さがなくなった」なんて言ってるじいさんがいたら、「そういうことは、コミケの入場待機列に並んでみてから言ってくれ」と言い返したい。
11時ごろ国際展示場前駅に到着。すいすい入れるはずの時間なのだが、この日はまだ待機列がはけず、正面階段の手前で列の尻尾につく。列は左側から階段をくぐって右に抜け、TFTビルの裏手へぐるーっと続き、ひと巻きして戻ってくると階段を上がれる。TFTの裏手から、右折して元の場所に戻るのかと思いきや、回れ左して、橋を渡り、回れ右して戻ってくる。このヒダ、今年から増えたんか〜? 約一時間かかって入場。水分補給。500mlのお茶が胃袋へと瞬間移動。
会場内も、人の流れが交差するところなど、デッドロックして、しばらく身動きがとれないことも。だけど、まわりはイラついてなくて、余裕で人に気遣いできてるのが救われる。みんな、この独特の空気がほんっとに好きなんだねぇ。「コミケなんてつまんないから行かないほうがいいぞー!!!」と、ここで訴えてみても減らないだろうな?
3日目、デジクリの水曜日に書いているまつむらまきおさんが寄稿している同人誌「らくがき帖」を発行しているサークル「楽書館」に立ち寄る。11巻まで出ていて、まつむらさんの漫画 "LUNAPARK" は59話を数える。まるで幻覚のようなSFチックな現象が、何気ない日常生活を一気にシュールな世界へと運び去るが、妙に筋の通った理屈に裏打ちされているところがとぼけていて実に楽しい。
今回は、私もある同人誌に一枚噛んでいるのだが、その話は次回にでもあらためて。
コスプレ広場では、何人かの知り合いレイヤーさんたちから、「テレビ見たよ」攻撃にあった。うわーーーっ。撃沈。
岡田斗司夫、やせた〜。女性の売り子さんに「ご本尊は?」と聞いちゃった。すぐ後ろに立っているのが本人であった。隠れて見えなかったよー。
スタッフが大声で「道を開けてくださーい」と叫んでいるので見ると、暑さで倒れた人が担架で運ばれていた。メイド服を着た男性だった。とかく恥の多いオタクの人生。...なんて言ってたら、コスプレ広場で撮ってる私の姿が2ちゃんに晒されてた。「同人イベント」板の「コミケで見つけたすごい&痛いヤシ」スレで。「老兵は死なず」とか、ってほっとけ。
【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
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by G-Tools , 2007/08/24