うちゅうじん通信[6]お守りメビウスの輪のブレスレットの作り方
── 高橋里季 ──

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気持ちの良い九月、今日は「高橋里季のお守りメビウスの輪のブレスレットの作り方」です。クリエイターのお友達には、アクセサリーを作る人も多い。銀細工を手作りする人や、宝石使いのデザインをして、発注して作ってもらう人もいる。趣味だったり、作品として販売したり、いろいろ。

けれども、今日お話する私のブレスレットは、未完成。若い頃から、デザインを考えていて、まだ、どれが一番良いか決めていません。デザインの意味を考えるのが面白くて、素材選びまでいつも到達しないけど、ダミーを作るだけで楽しくて、私の定番の遊びです。パソコン上、イラストレーター書類で、デザインしてみます。


メビウスの輪というのは、つまり帯状のヒモを一回ひねって輪にした形です。「ミクロな人」になって、メビウスの輪の上を歩いてみると、表側をまっすぐに歩いていたつもりが、いつの間にか裏側を歩いている。

ずっと前に初めて試作した時には、メビウスの輪の裏と表を、黒と白に塗り分けた。そうすると、つなぎ目の所で、黒から白に変わる。

う〜ん、これは、違うな。と思って。だってね、「メビウスの輪」の素敵なところは、「いつの間にか」ってとこだと思うの。単純に裏と表を塗り分けたんじゃ、つまらないわ、という事で。その時は、「また考えてみよう。」で終わり。それから、何回か、どうやって塗り分けるのかデザインして楽しんでみました。

今回は、グラデーションという二つ目の「いつの間にか」を足したデザインで。でもね、なんとなく、三つ目の「いつの間にか」のアイデアが、面白さには必要な感じ。また今度、考えてみよう。

実際、お守り。このブレスレットをはめて寝たら、翌日、ラッキーな事があったわ。なんだったか忘れたけど、ブレスレットのおかげかも? 効くのかも?と喜んだのを覚えています。

さて、メビウスのブレスレット、タテ23.5センチ、ヨコ3.6センチの長方形を描きます。まあ適当に。長方形の中央に、左右に二分する垂直線を入れます。さらに長方形の上から下までを22分割して、マス目を作ります。

左側中央の2コのマスに白色を塗り、右側の中央2コには黒を。それから左側は、一番上のマスがグレー50%、一番下もグレー50%になるように、中央の白からグレーのグラデーションで塗り分けます。同様に右側は、黒からグレー50%のグラデーションで、塗り分けます。

左右二列に、下から上に向かう赤い矢印をキュートに配置。時間が流れる方向なのだ!(文章で説明するのに、力不足を感じるので、右図を見てね)

さて、プリントアウトしてみる。長方形を切り抜いて、まん中の垂直線を山にして折ります。黒のちょうど裏に白が配置されているデザインなのだわ。ブレスレットになるように、輪にして、端をセロテープで止めてみる。この時、なんてったって「メビウスの輪」なので、ひとねじりするのを忘れないでね。

この「紙のブレスレット」を眺めているだけでも私は幸せなのだけど、とりあえず、リボンにアイロンプリントで作ってみました。サテンリボンとグログランリボンを試したら、どっちがきれいかっていうと、どっちも今ひとつ。ん〜。でもグラデーションで色を付けるんだから、プラスチックで作るのも難しそうだし、ビーズで編むとか? 木彫りに塗料とか? グラデーションになるように、色石を配置とか? まあ、いつか大満足なお気に入りが完成すればいいなと思っています。

この手の遊びで、螺旋階段を塗り分けるのとか、(モビールくらいの大きさで)それから、白黒で塗り分けて廻すと虹色に見える独楽(こま)とか、好きです。

そういえば、お友達はみんな、ヨガを習いに行っていたり、トレーニングに通ったりしているのに、私は自分の部屋で美容体操するだけ。基本的に家の中で気ままにしているのが好きなので、「たったこれだけで? 三日で効き目がわかるクリエイター向けエクササイズ」今度、書きます。

つづく。

【たかはし・りき】イラストレーター。 riki@tc4.so-net.ne.jp
ファッションイラストレーション・ファイル (玄光社MOOK)玄光社ムック「ファッションイラストレーション・ファイル」の148ページに私のイラストが載っています。オリジナルの最新作なので、見てみて下さいね。
玄光社 < http://www.genkosha.co.jp/np/detail.do?goods_id=731
>

・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
>


photo
ファッションイラストレーション・ファイル (玄光社MOOK)
イラストレーション編集部
玄光社 2007-08-29

by G-Tools , 2007/09/14