<つい不健康自慢が始まってしまうのが世の常>
■伊豆高原へいらっしゃい[8]
IT格差をなくそう!(伊豆高原に地デジと光を!!)
松林あつし
■わが逃走[15]
夢見がちな人生の巻(その2)
齋藤 浩
■展覧会案内
少女マンガパワー! —つよく・やさしく・うつくしく—
■伊豆高原へいらっしゃい[8]
IT格差をなくそう!(伊豆高原に地デジと光を!!)
松林あつし
■わが逃走[15]
夢見がちな人生の巻(その2)
齋藤 浩
■展覧会案内
少女マンガパワー! —つよく・やさしく・うつくしく—
■伊豆高原へいらっしゃい[8]
IT格差をなくそう!(伊豆高原に地デジと光を!!)
松林あつし
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140300.html
>
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以前「別荘地は住みやすくいいですよ」という感じの事を書きました。もちろん住むからにはすべてが良いことばかりではありません。今回は別荘地ならではの「マイナス面」を取り上げてみたいと思います。
最近よく耳にする言葉で「IT格差」というのがあります。日本語で言えば情報格差になるのでしょうか。バブル崩壊後の大不況から抜け出すために政府が行った「荒療治」が、今至るところで「格差」を生んでいます。情報格差もその一つだと思うのです。
ところで、みなさんの地域には地デジは来ていますか? 今さかんに政府の公報が「2011年7月24日にアナログ放送は終了します」ってCM流していますね。あと三年半です。なのにここ伊豆高原では、未だ地デジ電波は受信できないのです。それどころか、2011年までにどうやってこの地域に地デジの電波を引っ張ってくるか、という計画すらありません。そういう地域は全国に沢山あるのではないでしょうか。
社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)のサイトに「地デジ放送開始時期」< http://www.dpa.or.jp/chideji/schedule/index.html
> というページがあります。これを見ると2006年12月の時点で、全世帯の84%が視聴可能となっています。それなら、今現在では90%以上の世帯は見られるぐらいになっているはずです。しかし、本当にそうでしょうか。肌で感じる視聴可能地域はもっともっと少ないような気がします。
ここ伊豆高原もまったくと言って良いほど受信はできません。地デジの電波を発信するためには「基地局」が必要です。またどこまで電波が届くかという問題もあるので、その局の出力も重要になってきます。
関東地域で最大の出力基地は、なんと言っても東京タワーですね。しかし、東京タワーの出力ですらここ伊豆半島にはなかなか届きません。そうなると、地元の小さな送信所に頼ることになりますが「静岡県の放送エリア」
< http://www.tokai-bt.soumu.go.jp/housou/digital/area/index.html
>
を見ても「東伊豆」あたりは、ぽっかりと空白地域になっているのです。
これは、単に開局の順番待ち、というだけではなさそうです。ここ伊東市は他の多くの地自体と同じく、多額の借金(300億円)があります。財政難なのです。通信網における国と自治体の出資率などはわかりませんが、予算の都合上、通信事業は大きく後回しにされているのではないでしょうか。
これは冒頭に述べました通り、格差社会における「ひずみ」ではないでしょうか。「いや、2011年までにはアナログ放送はなくなるのだから、それまでにはなんとかしてくるはずだ」と、未開局地域の人は思っているはずです。何せ、電波が来なければ、2011年以降テレビは見られなくなってしまうわけですから……。しかし、「本当にそうなるのか?」という疑問が多々あるのです。
伊東市に限って言えば……
●今現在ほとんどの地域で地デジを受信できない。
●中継局の開局予定がはっきり決まっていない。
●電波の届かない空白地域に対する対応策がまったくない。
●空白地域になる可能性をどこも説明しない。
などが上げられます。
では、最終的に電波が届かなかった場合の対処方法として、どんな方策が可能なのでしょうか。総務省の「放送受信相談センター」
< http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/digital-broad/
>
に電話で聞いた内容を元に、可能性をまとめてみました。
●ケーブルテレビの地デジサービスを利用する。
●自治体などで中継局を設置できないか模索する。
●BS用パラボラアンテナで衛星から受信するシステムも検討されているので、それに期待する。
●2011年までにはなんらかの方策が打ち出されるはずなので、それに期待する。
……う〜ん、結局「こうなります」という決定事項は何一つないんですね。決定しているのは「アナログ放送は終わりにします」という事だけです。それで、もしデジタルに移行できない地域があったら「テレビ見れなくなるけど、ごめんなさいね」って事なんでしょうか。
対処の可能性に上げられる「ケーブルテレビ」ですが、このあたりのCATV会社は静岡のローカル放送をメインで扱っています。静岡県だからあたりまえだ、と思うかもしれませんが、伊東市の地域イメージとして小田原〜熱海の延長、という印象があり、逆に静岡市は遠くて行く機会のない場所、という感覚なのです。
ですから、多くの世帯で東京と同じチャンネルを視聴しています(テレビガイドも静岡版と東京版、両方が売られています)。しかし、もし地デジ受信をCATVに頼ることになると、急にローカルテレビを見なければならなくなり、かなりの戸惑いがあります。さらに高い視聴料金と6万円もの初期費用が必要なのです。
最も期待したいのは、BSアンテナでの地デジ受信です。しかし、この方式が可能だとすれば、今、設置計画が進行中の全国の中継局は必要ないような気がします。中継局設置が進んでいるという事は、この可能性は低いと見た方が良いのかも知れません。
どこかの中継局からの「おこぼれ電波」を拾うという方法を試すのも一つの手だと思います。しかし、そのためには映るか映らないかわからないけど、UHFアンテナを買ってみる、という賭をしなければなりません。ちょっと勇気がいりますね。
しかし、近所には明らかに地デジ受信用に設置したと思われる、UHFアンテナを付けたお宅が集まっている地域があるのです。アナログ用VHFアンテナは付いていないので、これは地デジ用と考えて間違いないと思うのですが、そのアンテナの向いている向きが「新島」なのです。
つまり、これは新島のおこぼれ電波を拾っているという事ではないでしょうか。なるほど、この一角は分譲地内でもスカッと海が見渡せる「一等地」です。「海を一望」する物件にはこのようなメリットもあったんですね(その分高いのですが)。
そうか! 島からの電波を受信するという手があったか、という事で調べたところ、伊豆高原に一番近い中継局は「初島」であることがわかりました。しかし、ここは初島だけのための局なので、出力が弱く、しかも伊豆高原からは死角になっており受信は難しい状況です。新島からは受信可能な地域もあるようですが、うちからは島が見えないのでこれも難しいでしょう。
先ほどの「放送受信相談センター」に、今後の開局予定を聞いたところ、今年中に「大島」と伊豆の「チョウチンダケ」という所に中継局ができるようです。大島はうちから良く見えるので期待大ですが、ここも出力は小さいようです。チョウチンダケは地図に名前がなく、どこにある山なのかわかりません。
伊東市全体をカバーするための局なら大室山が最適だと思うのですが、そうではないという事は、別の地域向けの施設かもしれません(大室山には今現在、低いアンテナが数本あるだけです。つまり、美観を損なう建造物は建てられない可能性があります)。
このように、東京など都心部では早くから当たり前になっているデジタル環境が、地方によっては10年前のまま何も変わっていない、という現状があるのです。これはテレビ放送に限った事ではなく、ネット環境も同じです。国とNTTが推し進める光ケーブルもここ伊東市にはまったく関係のない話で、予定すらない状況です。
さらに絞り込んで、伊豆高原の別荘地はどうかというと……ほとんど人が別荘として使用しているので、観光の季節しか人口が増えない、定住している人も住民票までは伊東市に移していない場合が多い、つまり住民税を払っていない(僕は払っていますが)、別荘地は基本的に管理会社の管轄となるので、市や行政が関与しづらい……などの観点から、さらなる「IT取り残され地区」になる可能性があります。
市の財政が切迫している中で、このような環境が拍車をかけてしまうという事を最近知りました(膨大な赤字を抱えているのに、伊東市役所のなんと立派な事でしょう……財政管理に失敗した自治体にありがちな愚例ですね)。
こんな環境を一発大逆転できる方策はないものでしょうか。例えばBSを使うのもその一例ですが、静止衛星からの電波で日本全土を網羅するとか、一時期計画だけが話題になった「高高度飛行船」を発信基地にするとか……これならば、中継局や新たな回線も必要なく、IT過疎地が生まれる事もないと思うのですが。色々技術的予算的問題があるのでしょうね。
「本当はより良い方策があるのだけれど、もう社団法人やプロジェクトを立ち上げてしまったので、今更後には引き返せない。天下り先も減ってしまう」等の理由で一昔前の技術にしがみついている……なんて事がないことを祈ります。そして一刻も早いIT格差の是正を!
【まつばやし・あつし】pine2656@art.email.ne.jp
イラストレーター・CGクリエーター
< http://www.atsushi-m.com/
>
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■わが逃走[15]
夢見がちな人生の巻(その2)
齋藤 浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140200.html
>
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最近仕事が忙しく、寝る暇もありません。今こうして原稿を書いているのも、掲載当日の未明だったりします。本当に寝る時間がないのです。
こういった状況が続くと、つい不健康自慢が始まってしまうのが世の常でして。睡眠時間の少なさを競っているうちはまだいいのですが、そのうち倒れた回数や持病を語りはじめ、しまいには内ポケットから薬を取り出して並べはじめるなどというシーンに出くわしたりするのです。私も会社勤めをしていた頃、上司がニトログリセリンを机に並べはじめたときはビビリました。
そんな訳で、無理をしてはいい仕事はできません。ここはひとつ、疲れたら寝る。結局、徹夜なんかしたところで効率はたいして上がらないのだから、上手に時間を使い、30分でも一時間でもいいので寝る! ということにしようではありませんか。
なので、とっとと書いて私は寝ます。今回は短いけど文句いわないでくれ、ノーギャラなんだしさ。
さて、寝るといえば夢。
好評だった(かどうかは誰も知らないが)「夢見がちな人生」第二弾ということで、今回も過去に見たイカした夢をご紹介いたします。なお、この夢は当時読んでいたみうらじゅん先生の名著『DT』に多大な影響を受けていると思われます。
●竹輪(2006年)
最近変な夢を見る。しかもエッチな奴をだ。
最初は、橋の下でエロ本を拾う話。
期待に胸を膨らませページをめくろうとするのだが、風雨にさらされていたせいかページがくっついてしまっていて中を見ることができない。
なんとか開くことができても、肝心なところが破れてしまう。
どうにかしてページを剥がすことはできないか、と周りを見渡すと、アイスの棒が落ちてる!
それをペーパーナイフのように使ってみると、おお、うまく剥がれた!
よし、見るぞー、というところで目が醒めた。なんてショボい夢なんだろう。
極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に話すと、「がはは、己の小ささが表れてるわい」と一笑に付されてしまった。
その後も似たような夢を何度か見たのだが、その日ようやく生身の女の子と“いい仲”になれる展開のものを見ることができた。ところが順調にデートを重ね、いざお床入り! となったところでまた話がおかしな方向に。
その娘のパンツを脱がしたら、なんと股間にチクワのようなものがついている。
一応生殖器らしいのだが、女性のそれではなく、チンチンとも違う。
私は一瞬固まってしまい、
「あの〜、これは何かな?」と間抜けな声でたずねると彼女は急に怒り出し、
「ひどい! ひとが気にしていることをそんなふうに言うなんて」と言い残し円盤に乗って帰ってしまった。
「あ、待って。俺が悪かった」と小さくなってゆく円盤をいつまでも見上げている俺。
一方で冷静に(チクワってことは穴があいてるよな。てことは挿入も可能じゃん。なんとか機嫌を直してもらおう)と前向きなことを考えている……
というところで目が醒めた。
極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に話すと、「がはは、そこで挿入してたらきっとチクワの中に吸い込まれて異次元空間をさまよい続けることになってただろうよ。おしとどまって正解だったな」と言われ、「なるほどねえ」と妙に納得してしまったのでした。(竹輪・完)
●豆腐(2006年)
北陸のとある漁村にいた。
デザイナーとしてやっていけなくなった俺は職を転々とし、いまはこの村で豆腐を売ってなんとか生計を立てていた。
毎日自転車で売り歩く。豆腐を収めた水槽を荷台にくくりつけ、冬の向かい風に耐えながら必死でペダルをこいだ。
こいでもこいでも進まない。それはまるで人生を象徴するかのようだった。
かじかんだ手にラッパをにぎりしめ、「ぽーふー」と吹く。寒い。
でも、生きて行くためには、こうするしかなかった。
豆腐売りとは接客業である。だが俺は極度の対人恐怖症だった。
なるべく人通りの少なそうな寂しい道をえらんでラッパを吹いた。
「ぽーふー」。
するとその時、ブロック塀の影から主婦らしき女性が現れ、俺に向かって「お豆腐屋さーん」と呼びかけるではないか。
「見つかった!」
動揺しつつも俺はその声に気づかないふりをし、猛ダッシュをかけた。
無我夢中でペダルをこいだ。
どれくらい走ったろうか、気がつくと住宅地を過ぎ、俺は見知らぬ公園に立っていた。ちょうどいい、一休みしよう。
豆腐入りの重い水槽付自転車にスタンドをかけ、やれやれとベンチに腰を下ろした。すると……
なんと恐ろしいことに、私の周りを10人もの主婦がで囲んでいたのだ。
口々に「木綿一丁と油揚げね」「私は絹ごしとがんも二つ」などと言いながら俺との距離を狭めてくる。恐い!!
だがもう逃げられない。俺は必死で豆腐を売った。だがこんな状況で対人恐怖症の俺が冷静でいられるはずがなかった。当然手際も悪くなってくる。
「ちょっと! おつりが10円少ないわよ!」
「ねえ、あたしの注文の方が早かったのに、なんであの人の方が先なわけ?」
主婦達が口々にクレームを叫びながら、さらに俺との距離を狭めてくる。
逃げ場はない。だめだ…もう限界だ。
俺は豆腐の入った水槽の底にある自爆ボタンを押した。
スローモーション。
目の前の景色がゆっくりとハイキーになり、そして、
真っ白になった。
うなされていたところを、極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に起こされた。今見た夢の話をすると、
「実は今ハワイでサーフィンしてる夢見てたんだけど、君がいないなーと思ってたんだ。なんだ、北陸の漁村なんかにいたのか。どうりでなあ」。(豆腐・完)
【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。
< http://www.c-channel.com/c00563/
>
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■展覧会案内
少女マンガパワー! —つよく・やさしく・うつくしく—
< http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition1.html#shojomanga
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140100.html
>
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会期:2月16日(土)〜3月30日(日)9:30〜17:00(入場は16:30まで)月休
会場:川崎市市民ミュージアム 企画展示室1(川崎市中原区等々力1-2 TEL.044-754-4500)
入場料:一般800円、学生・65歳以上500円、小中生無料
内容:本展は、日本の少女マンガ形成に多大な影響を与えたマンガ家23人の作品から、少女マンガのジャンル全体を見通そうとする企画です。北米9カ所を巡回し、日本の少女マンガの真の魅力を伝えた「Shojo Manga! Girl Power!」展をベースに、100余点に及ぶ原画・原画'(ダッシュ)(※)のほか、特別出展原画、作家の愛用品やグッズ、出版資料などを加え、日本での開催用にリニューアルをいたしました。これらの作品・資料を通して、生き生きとした作家の息吹と、少女マンガのもつパワーをより強く感じ取っていただければと思います。
※原画'(ダッシュ)……修正の跡や鉛筆の消し跡まで再現した精巧な複製。原画とほとんど見分けがつかないほど完成度の高いものです。また作成が難しいため、ごくわずかな数しか存在しません。(サイトより)
・出展作家
手塚治虫、わたなべまさこ、松本零士、石ノ森章太郎、ちばてつや、水野英子、牧美也子、里中満智子、一条ゆかり、池田理代子、美内すずえ、竹宮惠子、山岸凉子、萩尾望都、陸奥A子、くらもちふさこ、岩館真理子、佐藤史生、吉田秋生、岡野玲子、CLAMP、今市子、よしながふみ
・主な展示資料
出展作家の原画約60点。原画ダッシュ約50点。出展作家愛用の品、ゆかりの立体物、グッズ類、スケッチブック等約40点。出展作家の作品が掲載されている出版資料。出展作家の単行本。北米巡回展の展示報告。
◇徳雅美(カリフォルニア州立大学教授)講演会
日時:2月16日(土)14時より
会場:逍遥展示空間 入場無料
◇水野英子トークショー
日時:3月1日(土)14時より ※当日9時30分より整理券を配布
会場:逍遥展示空間 入場無料
◇映画上映
(1)「天然コケッコー」原作:くらもちふさこ、監督:山下敦弘、2007年
(2)「櫻の園」原作:吉田秋生、監督:中原俊、1990年
日時:3月20日(木・祝) (1)13:30〜 (2)16:00〜
料金(1作品)一般600円、大高生・65歳以上500円、小中生400円
◇学芸員による展示解説
2/23(土)3/9(日)3/15(土)3/22(土)各回14時より
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■編集後記(2/14)
・わたしが重宝しているネタ本ともいうべきなのが、辰濃和男「文章のみがき方」(岩波新書、2007)である。この本は、作家をはじめさまざまな人の「文章論」に関する言葉や文章を集め、体系づけて三十八の主題にふりわけ、筆者の感想を書き添えた構成をとっているので、とてもおもしろくてわかりやすい。「いい文章」を書くためのテクニックではなく、心構えを連ねているといっていい。三十八の主題(助言)はとりたてて斬新ではない。でも、これだけ主題を列挙するのは並大抵なことではない。この本は、多くの人の「言葉」を引用したところに特徴があり、その数は半端ではない。ネタになるという意味は、その引用先の多彩さである。作家ばかりでなく、舞踏家や画家の言葉もある。こういう光ったことを書く人の本を読んでみようか、そういう気にさせてくれるのだ。読むべき本のリストはますます充実してくる。ところが、先日の読売新聞読書欄で、この本を痛烈に批判する千野帽子の文章が掲載されていた。引用が正確でない、引用かと誤解させる要約(しかも不正確)、出典表記が杜撰など。そんな本に「『正確に書く』なんて章があってもなあ。もと新聞記者なのに。」と皮肉り、「著者の助言のひとつひとつは、もちろん間違っていません。しかし、どこか精神論臭く、空しく響きます。この二冊に共通して『なんのために文章を書くのか』という問いが決定的に欠けているようです。」と手厳しい(二冊とは、前著「文章の書き方」を加えている)。助言力4、説得力1、正確さ2、合計7点とはものすごく辛い評価だ。とはいえ、「いい文章」を書くことを志す人にとってはとりあえずチェックすべき本であることは確か。わたしのような利用法もあるし。(柴田)
・機種変更前提で代替機を貸し出してもらえないか相談してみたら、それは無理とのこと。まぁ代替機を渡す前提がなくなるわな。以前使っていた機種があれば、いったんそれに機種変更をして乗り切り、新機種が入荷してすぐに再度機種変更するという手もあると言われたが、取りに帰る間に店が閉まってしまう。それまで使えないのは困るからと修理を頼んだ。急な出費は痛い。新機種を使っている時に、同様の故障があった際、修理機種が使えるからいいのでは? 私が修理を頼んでいるのはmova機種で、機種変更を予定しているのはFOMA機種だから無理なんじゃなかろうか。弟には、もし修理値段以下の数世代前の機種があれば、それに機種変更するという手もあったな、と言われた。そこまで頭がまわらなかったよ。(hammer.mule)
IT格差をなくそう!(伊豆高原に地デジと光を!!)
松林あつし
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140300.html
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以前「別荘地は住みやすくいいですよ」という感じの事を書きました。もちろん住むからにはすべてが良いことばかりではありません。今回は別荘地ならではの「マイナス面」を取り上げてみたいと思います。
最近よく耳にする言葉で「IT格差」というのがあります。日本語で言えば情報格差になるのでしょうか。バブル崩壊後の大不況から抜け出すために政府が行った「荒療治」が、今至るところで「格差」を生んでいます。情報格差もその一つだと思うのです。
ところで、みなさんの地域には地デジは来ていますか? 今さかんに政府の公報が「2011年7月24日にアナログ放送は終了します」ってCM流していますね。あと三年半です。なのにここ伊豆高原では、未だ地デジ電波は受信できないのです。それどころか、2011年までにどうやってこの地域に地デジの電波を引っ張ってくるか、という計画すらありません。そういう地域は全国に沢山あるのではないでしょうか。
社団法人デジタル放送推進協会(Dpa)のサイトに「地デジ放送開始時期」< http://www.dpa.or.jp/chideji/schedule/index.html
> というページがあります。これを見ると2006年12月の時点で、全世帯の84%が視聴可能となっています。それなら、今現在では90%以上の世帯は見られるぐらいになっているはずです。しかし、本当にそうでしょうか。肌で感じる視聴可能地域はもっともっと少ないような気がします。
ここ伊豆高原もまったくと言って良いほど受信はできません。地デジの電波を発信するためには「基地局」が必要です。またどこまで電波が届くかという問題もあるので、その局の出力も重要になってきます。
関東地域で最大の出力基地は、なんと言っても東京タワーですね。しかし、東京タワーの出力ですらここ伊豆半島にはなかなか届きません。そうなると、地元の小さな送信所に頼ることになりますが「静岡県の放送エリア」
< http://www.tokai-bt.soumu.go.jp/housou/digital/area/index.html
>
を見ても「東伊豆」あたりは、ぽっかりと空白地域になっているのです。
これは、単に開局の順番待ち、というだけではなさそうです。ここ伊東市は他の多くの地自体と同じく、多額の借金(300億円)があります。財政難なのです。通信網における国と自治体の出資率などはわかりませんが、予算の都合上、通信事業は大きく後回しにされているのではないでしょうか。
これは冒頭に述べました通り、格差社会における「ひずみ」ではないでしょうか。「いや、2011年までにはアナログ放送はなくなるのだから、それまでにはなんとかしてくるはずだ」と、未開局地域の人は思っているはずです。何せ、電波が来なければ、2011年以降テレビは見られなくなってしまうわけですから……。しかし、「本当にそうなるのか?」という疑問が多々あるのです。
伊東市に限って言えば……
●今現在ほとんどの地域で地デジを受信できない。
●中継局の開局予定がはっきり決まっていない。
●電波の届かない空白地域に対する対応策がまったくない。
●空白地域になる可能性をどこも説明しない。
などが上げられます。
では、最終的に電波が届かなかった場合の対処方法として、どんな方策が可能なのでしょうか。総務省の「放送受信相談センター」
< http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/whatsnew/digital-broad/
>
に電話で聞いた内容を元に、可能性をまとめてみました。
●ケーブルテレビの地デジサービスを利用する。
●自治体などで中継局を設置できないか模索する。
●BS用パラボラアンテナで衛星から受信するシステムも検討されているので、それに期待する。
●2011年までにはなんらかの方策が打ち出されるはずなので、それに期待する。
……う〜ん、結局「こうなります」という決定事項は何一つないんですね。決定しているのは「アナログ放送は終わりにします」という事だけです。それで、もしデジタルに移行できない地域があったら「テレビ見れなくなるけど、ごめんなさいね」って事なんでしょうか。
対処の可能性に上げられる「ケーブルテレビ」ですが、このあたりのCATV会社は静岡のローカル放送をメインで扱っています。静岡県だからあたりまえだ、と思うかもしれませんが、伊東市の地域イメージとして小田原〜熱海の延長、という印象があり、逆に静岡市は遠くて行く機会のない場所、という感覚なのです。
ですから、多くの世帯で東京と同じチャンネルを視聴しています(テレビガイドも静岡版と東京版、両方が売られています)。しかし、もし地デジ受信をCATVに頼ることになると、急にローカルテレビを見なければならなくなり、かなりの戸惑いがあります。さらに高い視聴料金と6万円もの初期費用が必要なのです。
最も期待したいのは、BSアンテナでの地デジ受信です。しかし、この方式が可能だとすれば、今、設置計画が進行中の全国の中継局は必要ないような気がします。中継局設置が進んでいるという事は、この可能性は低いと見た方が良いのかも知れません。
どこかの中継局からの「おこぼれ電波」を拾うという方法を試すのも一つの手だと思います。しかし、そのためには映るか映らないかわからないけど、UHFアンテナを買ってみる、という賭をしなければなりません。ちょっと勇気がいりますね。
しかし、近所には明らかに地デジ受信用に設置したと思われる、UHFアンテナを付けたお宅が集まっている地域があるのです。アナログ用VHFアンテナは付いていないので、これは地デジ用と考えて間違いないと思うのですが、そのアンテナの向いている向きが「新島」なのです。
つまり、これは新島のおこぼれ電波を拾っているという事ではないでしょうか。なるほど、この一角は分譲地内でもスカッと海が見渡せる「一等地」です。「海を一望」する物件にはこのようなメリットもあったんですね(その分高いのですが)。
そうか! 島からの電波を受信するという手があったか、という事で調べたところ、伊豆高原に一番近い中継局は「初島」であることがわかりました。しかし、ここは初島だけのための局なので、出力が弱く、しかも伊豆高原からは死角になっており受信は難しい状況です。新島からは受信可能な地域もあるようですが、うちからは島が見えないのでこれも難しいでしょう。
先ほどの「放送受信相談センター」に、今後の開局予定を聞いたところ、今年中に「大島」と伊豆の「チョウチンダケ」という所に中継局ができるようです。大島はうちから良く見えるので期待大ですが、ここも出力は小さいようです。チョウチンダケは地図に名前がなく、どこにある山なのかわかりません。
伊東市全体をカバーするための局なら大室山が最適だと思うのですが、そうではないという事は、別の地域向けの施設かもしれません(大室山には今現在、低いアンテナが数本あるだけです。つまり、美観を損なう建造物は建てられない可能性があります)。
このように、東京など都心部では早くから当たり前になっているデジタル環境が、地方によっては10年前のまま何も変わっていない、という現状があるのです。これはテレビ放送に限った事ではなく、ネット環境も同じです。国とNTTが推し進める光ケーブルもここ伊東市にはまったく関係のない話で、予定すらない状況です。
さらに絞り込んで、伊豆高原の別荘地はどうかというと……ほとんど人が別荘として使用しているので、観光の季節しか人口が増えない、定住している人も住民票までは伊東市に移していない場合が多い、つまり住民税を払っていない(僕は払っていますが)、別荘地は基本的に管理会社の管轄となるので、市や行政が関与しづらい……などの観点から、さらなる「IT取り残され地区」になる可能性があります。
市の財政が切迫している中で、このような環境が拍車をかけてしまうという事を最近知りました(膨大な赤字を抱えているのに、伊東市役所のなんと立派な事でしょう……財政管理に失敗した自治体にありがちな愚例ですね)。
こんな環境を一発大逆転できる方策はないものでしょうか。例えばBSを使うのもその一例ですが、静止衛星からの電波で日本全土を網羅するとか、一時期計画だけが話題になった「高高度飛行船」を発信基地にするとか……これならば、中継局や新たな回線も必要なく、IT過疎地が生まれる事もないと思うのですが。色々技術的予算的問題があるのでしょうね。
「本当はより良い方策があるのだけれど、もう社団法人やプロジェクトを立ち上げてしまったので、今更後には引き返せない。天下り先も減ってしまう」等の理由で一昔前の技術にしがみついている……なんて事がないことを祈ります。そして一刻も早いIT格差の是正を!
【まつばやし・あつし】pine2656@art.email.ne.jp
イラストレーター・CGクリエーター
< http://www.atsushi-m.com/
>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■わが逃走[15]
夢見がちな人生の巻(その2)
齋藤 浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140200.html
>
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最近仕事が忙しく、寝る暇もありません。今こうして原稿を書いているのも、掲載当日の未明だったりします。本当に寝る時間がないのです。
こういった状況が続くと、つい不健康自慢が始まってしまうのが世の常でして。睡眠時間の少なさを競っているうちはまだいいのですが、そのうち倒れた回数や持病を語りはじめ、しまいには内ポケットから薬を取り出して並べはじめるなどというシーンに出くわしたりするのです。私も会社勤めをしていた頃、上司がニトログリセリンを机に並べはじめたときはビビリました。
そんな訳で、無理をしてはいい仕事はできません。ここはひとつ、疲れたら寝る。結局、徹夜なんかしたところで効率はたいして上がらないのだから、上手に時間を使い、30分でも一時間でもいいので寝る! ということにしようではありませんか。
なので、とっとと書いて私は寝ます。今回は短いけど文句いわないでくれ、ノーギャラなんだしさ。
さて、寝るといえば夢。
好評だった(かどうかは誰も知らないが)「夢見がちな人生」第二弾ということで、今回も過去に見たイカした夢をご紹介いたします。なお、この夢は当時読んでいたみうらじゅん先生の名著『DT』に多大な影響を受けていると思われます。
●竹輪(2006年)
最近変な夢を見る。しかもエッチな奴をだ。
最初は、橋の下でエロ本を拾う話。
期待に胸を膨らませページをめくろうとするのだが、風雨にさらされていたせいかページがくっついてしまっていて中を見ることができない。
なんとか開くことができても、肝心なところが破れてしまう。
どうにかしてページを剥がすことはできないか、と周りを見渡すと、アイスの棒が落ちてる!
それをペーパーナイフのように使ってみると、おお、うまく剥がれた!
よし、見るぞー、というところで目が醒めた。なんてショボい夢なんだろう。
極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に話すと、「がはは、己の小ささが表れてるわい」と一笑に付されてしまった。
その後も似たような夢を何度か見たのだが、その日ようやく生身の女の子と“いい仲”になれる展開のものを見ることができた。ところが順調にデートを重ね、いざお床入り! となったところでまた話がおかしな方向に。
その娘のパンツを脱がしたら、なんと股間にチクワのようなものがついている。
一応生殖器らしいのだが、女性のそれではなく、チンチンとも違う。
私は一瞬固まってしまい、
「あの〜、これは何かな?」と間抜けな声でたずねると彼女は急に怒り出し、
「ひどい! ひとが気にしていることをそんなふうに言うなんて」と言い残し円盤に乗って帰ってしまった。
「あ、待って。俺が悪かった」と小さくなってゆく円盤をいつまでも見上げている俺。
一方で冷静に(チクワってことは穴があいてるよな。てことは挿入も可能じゃん。なんとか機嫌を直してもらおう)と前向きなことを考えている……
というところで目が醒めた。
極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に話すと、「がはは、そこで挿入してたらきっとチクワの中に吸い込まれて異次元空間をさまよい続けることになってただろうよ。おしとどまって正解だったな」と言われ、「なるほどねえ」と妙に納得してしまったのでした。(竹輪・完)
●豆腐(2006年)
北陸のとある漁村にいた。
デザイナーとしてやっていけなくなった俺は職を転々とし、いまはこの村で豆腐を売ってなんとか生計を立てていた。
毎日自転車で売り歩く。豆腐を収めた水槽を荷台にくくりつけ、冬の向かい風に耐えながら必死でペダルをこいだ。
こいでもこいでも進まない。それはまるで人生を象徴するかのようだった。
かじかんだ手にラッパをにぎりしめ、「ぽーふー」と吹く。寒い。
でも、生きて行くためには、こうするしかなかった。
豆腐売りとは接客業である。だが俺は極度の対人恐怖症だった。
なるべく人通りの少なそうな寂しい道をえらんでラッパを吹いた。
「ぽーふー」。
するとその時、ブロック塀の影から主婦らしき女性が現れ、俺に向かって「お豆腐屋さーん」と呼びかけるではないか。
「見つかった!」
動揺しつつも俺はその声に気づかないふりをし、猛ダッシュをかけた。
無我夢中でペダルをこいだ。
どれくらい走ったろうか、気がつくと住宅地を過ぎ、俺は見知らぬ公園に立っていた。ちょうどいい、一休みしよう。
豆腐入りの重い水槽付自転車にスタンドをかけ、やれやれとベンチに腰を下ろした。すると……
なんと恐ろしいことに、私の周りを10人もの主婦がで囲んでいたのだ。
口々に「木綿一丁と油揚げね」「私は絹ごしとがんも二つ」などと言いながら俺との距離を狭めてくる。恐い!!
だがもう逃げられない。俺は必死で豆腐を売った。だがこんな状況で対人恐怖症の俺が冷静でいられるはずがなかった。当然手際も悪くなってくる。
「ちょっと! おつりが10円少ないわよ!」
「ねえ、あたしの注文の方が早かったのに、なんであの人の方が先なわけ?」
主婦達が口々にクレームを叫びながら、さらに俺との距離を狭めてくる。
逃げ場はない。だめだ…もう限界だ。
俺は豆腐の入った水槽の底にある自爆ボタンを押した。
スローモーション。
目の前の景色がゆっくりとハイキーになり、そして、
真っ白になった。
うなされていたところを、極親しい間柄の年上の女性Aさん(年齢非公開)に起こされた。今見た夢の話をすると、
「実は今ハワイでサーフィンしてる夢見てたんだけど、君がいないなーと思ってたんだ。なんだ、北陸の漁村なんかにいたのか。どうりでなあ」。(豆腐・完)
【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。
< http://www.c-channel.com/c00563/
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■展覧会案内
少女マンガパワー! —つよく・やさしく・うつくしく—
< http://www.kawasaki-museum.jp/display/exhibition/exhibition1.html#shojomanga
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20080214140100.html
>
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会期:2月16日(土)〜3月30日(日)9:30〜17:00(入場は16:30まで)月休
会場:川崎市市民ミュージアム 企画展示室1(川崎市中原区等々力1-2 TEL.044-754-4500)
入場料:一般800円、学生・65歳以上500円、小中生無料
内容:本展は、日本の少女マンガ形成に多大な影響を与えたマンガ家23人の作品から、少女マンガのジャンル全体を見通そうとする企画です。北米9カ所を巡回し、日本の少女マンガの真の魅力を伝えた「Shojo Manga! Girl Power!」展をベースに、100余点に及ぶ原画・原画'(ダッシュ)(※)のほか、特別出展原画、作家の愛用品やグッズ、出版資料などを加え、日本での開催用にリニューアルをいたしました。これらの作品・資料を通して、生き生きとした作家の息吹と、少女マンガのもつパワーをより強く感じ取っていただければと思います。
※原画'(ダッシュ)……修正の跡や鉛筆の消し跡まで再現した精巧な複製。原画とほとんど見分けがつかないほど完成度の高いものです。また作成が難しいため、ごくわずかな数しか存在しません。(サイトより)
・出展作家
手塚治虫、わたなべまさこ、松本零士、石ノ森章太郎、ちばてつや、水野英子、牧美也子、里中満智子、一条ゆかり、池田理代子、美内すずえ、竹宮惠子、山岸凉子、萩尾望都、陸奥A子、くらもちふさこ、岩館真理子、佐藤史生、吉田秋生、岡野玲子、CLAMP、今市子、よしながふみ
・主な展示資料
出展作家の原画約60点。原画ダッシュ約50点。出展作家愛用の品、ゆかりの立体物、グッズ類、スケッチブック等約40点。出展作家の作品が掲載されている出版資料。出展作家の単行本。北米巡回展の展示報告。
◇徳雅美(カリフォルニア州立大学教授)講演会
日時:2月16日(土)14時より
会場:逍遥展示空間 入場無料
◇水野英子トークショー
日時:3月1日(土)14時より ※当日9時30分より整理券を配布
会場:逍遥展示空間 入場無料
◇映画上映
(1)「天然コケッコー」原作:くらもちふさこ、監督:山下敦弘、2007年
(2)「櫻の園」原作:吉田秋生、監督:中原俊、1990年
日時:3月20日(木・祝) (1)13:30〜 (2)16:00〜
料金(1作品)一般600円、大高生・65歳以上500円、小中生400円
◇学芸員による展示解説
2/23(土)3/9(日)3/15(土)3/22(土)各回14時より
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■編集後記(2/14)
・わたしが重宝しているネタ本ともいうべきなのが、辰濃和男「文章のみがき方」(岩波新書、2007)である。この本は、作家をはじめさまざまな人の「文章論」に関する言葉や文章を集め、体系づけて三十八の主題にふりわけ、筆者の感想を書き添えた構成をとっているので、とてもおもしろくてわかりやすい。「いい文章」を書くためのテクニックではなく、心構えを連ねているといっていい。三十八の主題(助言)はとりたてて斬新ではない。でも、これだけ主題を列挙するのは並大抵なことではない。この本は、多くの人の「言葉」を引用したところに特徴があり、その数は半端ではない。ネタになるという意味は、その引用先の多彩さである。作家ばかりでなく、舞踏家や画家の言葉もある。こういう光ったことを書く人の本を読んでみようか、そういう気にさせてくれるのだ。読むべき本のリストはますます充実してくる。ところが、先日の読売新聞読書欄で、この本を痛烈に批判する千野帽子の文章が掲載されていた。引用が正確でない、引用かと誤解させる要約(しかも不正確)、出典表記が杜撰など。そんな本に「『正確に書く』なんて章があってもなあ。もと新聞記者なのに。」と皮肉り、「著者の助言のひとつひとつは、もちろん間違っていません。しかし、どこか精神論臭く、空しく響きます。この二冊に共通して『なんのために文章を書くのか』という問いが決定的に欠けているようです。」と手厳しい(二冊とは、前著「文章の書き方」を加えている)。助言力4、説得力1、正確さ2、合計7点とはものすごく辛い評価だ。とはいえ、「いい文章」を書くことを志す人にとってはとりあえずチェックすべき本であることは確か。わたしのような利用法もあるし。(柴田)
・機種変更前提で代替機を貸し出してもらえないか相談してみたら、それは無理とのこと。まぁ代替機を渡す前提がなくなるわな。以前使っていた機種があれば、いったんそれに機種変更をして乗り切り、新機種が入荷してすぐに再度機種変更するという手もあると言われたが、取りに帰る間に店が閉まってしまう。それまで使えないのは困るからと修理を頼んだ。急な出費は痛い。新機種を使っている時に、同様の故障があった際、修理機種が使えるからいいのでは? 私が修理を頼んでいるのはmova機種で、機種変更を予定しているのはFOMA機種だから無理なんじゃなかろうか。弟には、もし修理値段以下の数世代前の機種があれば、それに機種変更するという手もあったな、と言われた。そこまで頭がまわらなかったよ。(hammer.mule)
- 文章のみがき方 (岩波新書 新赤版 1095)
- 辰濃 和男
- 岩波書店 2007-10
- おすすめ平均
- わかりやすく、読みやすく
- 早速、実践してます
- いろいろな本のガイドブックとして読むという手もある
- 美しい日本語のために
- 案外よかったです。
by G-Tools , 2008/02/14