好評発売中! 甘糟りり子「ミ・キュイ」文藝春秋から。私は表紙のイラストを描きました。とっても綺麗な本に仕上がっています。今回は、この小説の感想文を書きます!
< http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/26/63/9784163266305.shtml
>
本当の事を言ってしまうと、私は小説がわからない。どういう人が小説を買うのか、想像もできない。たぶん、小説家志望とか、映画やドラマを作る人とか、そういう人も買うんじゃないかな〜? と思っています。
それで私は、ブックカバーをパッケージの一種と捉えて、店頭広告的な感覚で考えれば良いと思っています。店頭で、ぱっと目に入って、「女性のストーリー」とか「おしゃれな」とか「都会的」とか「現代」とかいうメッセージが、そういうターゲットの手に取ってもらえる速度で伝わるっていうのが大事かな。と思います。
< http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/26/63/9784163266305.shtml
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本当の事を言ってしまうと、私は小説がわからない。どういう人が小説を買うのか、想像もできない。たぶん、小説家志望とか、映画やドラマを作る人とか、そういう人も買うんじゃないかな〜? と思っています。
それで私は、ブックカバーをパッケージの一種と捉えて、店頭広告的な感覚で考えれば良いと思っています。店頭で、ぱっと目に入って、「女性のストーリー」とか「おしゃれな」とか「都会的」とか「現代」とかいうメッセージが、そういうターゲットの手に取ってもらえる速度で伝わるっていうのが大事かな。と思います。
読者がWEBで探す時や、書影を新聞広告やパンフレットで単色で小さく見せる時にも、シンボル的に読者の目に止まる事が大切だと思いますが、マークやシンボルよりも、もう少し繊細な感性をイラストレーションで表現できるといいと思います。
今回のミ・キュイの装幀デザインは、とっても素敵で、帯もパール紙(?)だったり、本を開くと銀色だったり、カバーをはずすと私のイラストが並んだデザインがお洒落だし、とってもうれしかったです。文字のデザインも、そう、私もおもいっきりキラキラで女に生まれて良かった! っていう感じのパッケージは、前からやってみたかったの。
友だちのイラストレーターで、ブックカバーをやりたいっていう人は、本当に小説とかも好きで読んでいますね。私は、あまりにも読まないので、小説のジャンルの違いもよく分かっていません。
ブックカバーやパッケージの挿画もとても楽しいんですが、「ブックカバーが大好き、小説大好き」な友だちのイラストレーターには、「私は、大きくて、華やかで、たくさんの人が見る、思いっきりお洒落な、展開の大きい広告をやるの! それで、みんなが高橋里季に憧れてイラストレーターを目指すって事になるのが目標なの!」と言っています。でも、同じ気持ちでブックカバーの仕事もする感じで、大丈夫だと思っています。
読まない、わからないと言っても、話題の小説などは、時代感覚や言葉の勉強のために目を通します。ずっと昔、わりと面白かった小説の表紙に、女性の絵が描いてあって、その絵が、小説のイメージとどうにも合わない感じがして、読み終わるまで、表紙を見るたびにイヤだな〜と思ったことがあります。
でも、仕事という事を考えれば、誰のイメージにもぴったりの女性像なんて描けないし、だからと言って、そこに女性像がなかったら、私がその小説を手に取っていたかどうかわからない。みんなの好みやイメージを傷つけないように、それはそれは日々「今の」感性を研ぎ澄ます努力をしているのですが、誰にも嫌われない絵というのは、つまらない絵になっちゃう危険もあるので、ぎりぎりの感じをいつもイラストレーターは描こうとしているのだと思います。
だから、読者のみなさんの何割かは、きっと私の絵を嫌いになってしまうでしょう。この絵がジャマなのよね。そう思いながら読む人、イヤだから他のカバーをかけてしまう人もいると思います。
逆に、「なんて小説のイメージにぴったりな表紙なんだろう! 飾っておきたいくらいだわ。」と感じる人もいるかも。気にもとめない読者がほとんどかもしれません。………あれ? 小説の感想文のハズなのに、話がクリエイティブ寄りになってる。そうよね、私は小説の感想文を書くのって、たぶんすごく苦手なのだわ。
小説「ミ・キュイ」の内容には、まだ続きがありそうな余韻があって、男女の関係を書いているというよりも、現代の人の在り方っていうような雰囲気が良かったし、言葉が綺麗な響きなので、読んでいる間の時間も好きだったし、読後感は爽やかだし、あんまりイヤなところがなかったです。
あ! そうだわ!「ミ・キュイ」は、ホワイトデーのプレゼントに良いかも?綺麗な本だし、「あの女社長みたいな生き方は、どう思う?」とかいう話題で、女性の結婚観とかを聞くことができるかも? 「ミ・キュイ」の語り口は男性だし、現代的な視点がいっぱいの内容なのです。
プレゼントといえば、甘糟りり子さんの、サイン会とかありましたら、大判プリントアウトしたイラストのポスターを持って駆けつけますので、御連絡くださいね〜って、編集の方に言うのをまた忘れてしまったわ。本が出来上がってくると、うれしい! っていう気持ちでいっぱいになって、うっとりしている間に、いろんな連絡メールが終わってしまうのでした。
だって、なんだか「ポスターを持って駆けつけたい」気持ちって、言葉にするのが難しくて。「ミ・キュイ」が、いっぱい売れるといいな。と思います。
【たかはし・りき】イラストレーター。 riki@tc4.so-net.ne.jp
・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
>
最近読んだ本では、「宇宙への秘密の鍵」ルーシー&スティーブン・ホーキング(岩崎書店)が好き。子供用の本かも知れないんだけど楽しくて、読者プレゼントにも応募しました。宇宙で使えるボールペンとかお部屋でプラネタリウムとか。当たりますように!
今回のミ・キュイの装幀デザインは、とっても素敵で、帯もパール紙(?)だったり、本を開くと銀色だったり、カバーをはずすと私のイラストが並んだデザインがお洒落だし、とってもうれしかったです。文字のデザインも、そう、私もおもいっきりキラキラで女に生まれて良かった! っていう感じのパッケージは、前からやってみたかったの。
友だちのイラストレーターで、ブックカバーをやりたいっていう人は、本当に小説とかも好きで読んでいますね。私は、あまりにも読まないので、小説のジャンルの違いもよく分かっていません。
ブックカバーやパッケージの挿画もとても楽しいんですが、「ブックカバーが大好き、小説大好き」な友だちのイラストレーターには、「私は、大きくて、華やかで、たくさんの人が見る、思いっきりお洒落な、展開の大きい広告をやるの! それで、みんなが高橋里季に憧れてイラストレーターを目指すって事になるのが目標なの!」と言っています。でも、同じ気持ちでブックカバーの仕事もする感じで、大丈夫だと思っています。
読まない、わからないと言っても、話題の小説などは、時代感覚や言葉の勉強のために目を通します。ずっと昔、わりと面白かった小説の表紙に、女性の絵が描いてあって、その絵が、小説のイメージとどうにも合わない感じがして、読み終わるまで、表紙を見るたびにイヤだな〜と思ったことがあります。
でも、仕事という事を考えれば、誰のイメージにもぴったりの女性像なんて描けないし、だからと言って、そこに女性像がなかったら、私がその小説を手に取っていたかどうかわからない。みんなの好みやイメージを傷つけないように、それはそれは日々「今の」感性を研ぎ澄ます努力をしているのですが、誰にも嫌われない絵というのは、つまらない絵になっちゃう危険もあるので、ぎりぎりの感じをいつもイラストレーターは描こうとしているのだと思います。
だから、読者のみなさんの何割かは、きっと私の絵を嫌いになってしまうでしょう。この絵がジャマなのよね。そう思いながら読む人、イヤだから他のカバーをかけてしまう人もいると思います。
逆に、「なんて小説のイメージにぴったりな表紙なんだろう! 飾っておきたいくらいだわ。」と感じる人もいるかも。気にもとめない読者がほとんどかもしれません。………あれ? 小説の感想文のハズなのに、話がクリエイティブ寄りになってる。そうよね、私は小説の感想文を書くのって、たぶんすごく苦手なのだわ。
小説「ミ・キュイ」の内容には、まだ続きがありそうな余韻があって、男女の関係を書いているというよりも、現代の人の在り方っていうような雰囲気が良かったし、言葉が綺麗な響きなので、読んでいる間の時間も好きだったし、読後感は爽やかだし、あんまりイヤなところがなかったです。
あ! そうだわ!「ミ・キュイ」は、ホワイトデーのプレゼントに良いかも?綺麗な本だし、「あの女社長みたいな生き方は、どう思う?」とかいう話題で、女性の結婚観とかを聞くことができるかも? 「ミ・キュイ」の語り口は男性だし、現代的な視点がいっぱいの内容なのです。
プレゼントといえば、甘糟りり子さんの、サイン会とかありましたら、大判プリントアウトしたイラストのポスターを持って駆けつけますので、御連絡くださいね〜って、編集の方に言うのをまた忘れてしまったわ。本が出来上がってくると、うれしい! っていう気持ちでいっぱいになって、うっとりしている間に、いろんな連絡メールが終わってしまうのでした。
だって、なんだか「ポスターを持って駆けつけたい」気持ちって、言葉にするのが難しくて。「ミ・キュイ」が、いっぱい売れるといいな。と思います。
【たかはし・りき】イラストレーター。 riki@tc4.so-net.ne.jp
・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
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最近読んだ本では、「宇宙への秘密の鍵」ルーシー&スティーブン・ホーキング(岩崎書店)が好き。子供用の本かも知れないんだけど楽しくて、読者プレゼントにも応募しました。宇宙で使えるボールペンとかお部屋でプラネタリウムとか。当たりますように!