今日は、前回掲載した「ミナカのペンダント」について書きます。前回の物語りはこちらから。ペンダントのイラストも見てみてね。
< https://bn.dgcr.com/archives/20080606140300.html
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さてペンダントの中にある記号は、エンドルフィンという神経伝達物質。脳内麻薬物質ともいわれるもので、化学式を探したのですが、やっと見つけたのは、1993年の本で大木幸介著「脳と心の化学」(裳華房)から。
本によると、R(アミノ酸)4個でエンケファリン、30個でβ・エンドルフィンというように書いてあって、どうやって30個のRを図式にするのか、また、α型はどうなのか、よくわからないんです。
映画にもなった小川洋子さんの小説「博士の愛した数式」では、数学の「友愛数」が出てきたり、「オイラーの公式は暗闇に光る一筋の流星だった。」とか書いてある。名もないインドの数学者が発見したという「ゼロ」についての記述も面白くて、「古代ギリシャの数学者たちは皆、何も無いものを数える必要などないと考えていた。」とかね。
< https://bn.dgcr.com/archives/20080606140300.html
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本によると、R(アミノ酸)4個でエンケファリン、30個でβ・エンドルフィンというように書いてあって、どうやって30個のRを図式にするのか、また、α型はどうなのか、よくわからないんです。
映画にもなった小川洋子さんの小説「博士の愛した数式」では、数学の「友愛数」が出てきたり、「オイラーの公式は暗闇に光る一筋の流星だった。」とか書いてある。名もないインドの数学者が発見したという「ゼロ」についての記述も面白くて、「古代ギリシャの数学者たちは皆、何も無いものを数える必要などないと考えていた。」とかね。


それで、エンドルフィンが脳の中で出来なくなると、恋愛感情も冷めてしまって、麻薬の幻覚が覚めるように、恋人を客観視するようになるという話。私としては、そこから恋愛とは違う、どきどきわくわくとは違う、人間同士の理性的な愛情のようなものが始まると考えていますが、どうでしょう?

たぶん、「ミナカの物語」で、ミナカが傷つけた「壁」というのは、量子的(デジタル的)な壁の話なんです。だから、お話が進展するためには、エンドルフィンの詳細は後回しで、イラストもまた、描きなおすかも? な感じなんだけど、エンドルフィン化学式が、7項で出来ている所が、私、大好きなの。

私は、フロイドの3項と、ユングとラカンの4項をどうやって並べようか、ずっと考えていたんです。だから「ヒトとサルのあいだ」はとても興味深く読みました。物語に「7項という数」の要素があったりすると、それだけで、あとで何か素敵なエピソードを思い付きそうな気がします。
私、自分でも何を考えてるのかわからないんだけど、本棚にね、背中を向けたまま、適当に手を伸ばして斜上方の本を抜き取って読みはじめたりしている時があって、そういう時は、もう読むことが決まっているみたいに、ある箇所をパラパラ開いて読み始めるのね。

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女の子のセリフ:「共感? もしも私が何かに共感するとしたら、【孤独】に……。あなたの中の孤独になら共感できるかもしれない。」
もう少し物語の登場人物ができてきたら、早く予告編の動画を音楽入りで作ってみたいな〜。私は映画の予告編が大好きです。本編より、予告編がわくわくして好きだったっていうことも多くて。テレビも、広告を見るのが一番の楽しみだったりします。
イラストに添えた文章に、「NECのFAクリアレター」っていうフォントが合いそうだな〜と思いつつ、デザインまで手がまわらない感じ。フォントも探し始めると、楽しくてどんどん時間が過ぎてしまうので。
【たかはし・りき】イラストレーター。riki@tc4.so-net.ne.jp
・高橋里季ホームページ
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/
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