[2515] Matrixとコンピュータ

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<来週後半はDC EXPO2008>

■デジクリトーク
 Matrixとコンピュータ
 野中文雄

■展覧会・イベント案内
 DIGITAL CONTENT EXPO 2008
 日本の新進作家展vol.7オン・ユア・ボディ
 第19回日本写真作家協会展/第6回JPA公募展


■デジクリトーク
Matrixとコンピュータ

野中文雄
< https://bn.dgcr.com/archives/20081016140400.html
>
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9月に大阪で催された「Flash Power Session 2008」で、筆者は「Matrix」をお題にした。といっても、「斬新な映像で映画界に革命を起こし」た(Wikipedia「マトリックス(映画)」)あの作品のことではない。ここでいう「Matrix」は、「コンピュータの作り出した仮想現実空間」(前掲Wikipedia)ではなく、数学の「行列」を意味する。

最近のFlashのActionScriptでは、行列があちこちに顔を出す。座標空間のオブジェクトに変形を加えて3次元表現するとか、画像の彩度を変えたり、エンボス、輪郭検出といった効果をフィルタで与えたりする場合も、行列によって操作する。

本稿では、ActionScriptや数学の計算式そのものはなるべく書かずに、行列をコンピュータの処理で扱う意味について、雑感を交えつつ述べてみたい。

行列で何ができるかというと、同じパターンの計算がまとめて行える。たとえば、つぎのような連立2元1次方程式があったとする。なお、2元というのは、変数がxとyのふたつあることを示す。

ax + by = p
cx + dy = q

これが、行列を使えば以下のように1行で示せる。解を求める式も、きわめてシンプルだ。しかも、連立100元1次方程式になっても、この式はまったく変わらない。

AX = P
[解] X = (A^-1)P (A^-1はAの逆行列を示す)

筆者が高校生だった30年も前の昔には、文系でも行列や微分・積分は必修だった。しかし正直、行列は計算が面倒で嫌いだった。紹介した連立方程式の例でも、確かに「式」は簡潔になる。しかし、行列にはもとの方程式と同じ数の数値(係数)が含まれる。つまり、決して「計算」の手間が省けるわけではないのだ。

だからといって、「式」の表現に意味がないとはいえない。以前、小学校5年生の娘の算数の時間に、授業参観したことがある。そのとき、こんな計算問題が出された。

「1mあたり100円のリボンを買って、40cmのリボンを30人分用意するにはいくらかかるか」

娘を含めてほとんどの子は、40cmに30を掛け、さらにそれをメートルに直している。ところが、ひとりの子が、4×3の12m必要なので1,200円だと答えた。大人であれば、何の不思議もない計算だろう。(40×30)÷100 = (40÷10)×(30÷10)だからである。

ところが、子どもたちにとっては、40cmと30人とをなぜそれぞれ10で割ってよいのかがわからない。とくに小学校の算数では、式の意味というものを考えさせる。実際、4×3の4と3が何を意味するか説明しようとすれば難しい。

私たちは単に、四則演算は掛け算と割り算の順序を変えても答えは同じで、その対象がリボンなのか長さなのか人数なのかは気にしなくてよいということを知っているだけだ。これは、「式」で表すことにより、対象を抽象化していることになる。

翻って行列も、数学や物理を専門にするなら別として、要は数値をまとめて計算するための規則の集まりと捉えて差支えない。行列で扱うものが、座標空間なのか、画像のカラーなのか、フィルタの効果なのかは気にしなくてよいのだ。

逆に知る必要があるのは、行列にどのような数値を当てはめ、どのような処理つまり計算式を適用すると、結果にどう影響するかということである。それは、フィルタなどのパラメータ設定ダイアログと同じだと考えればよい。どのパラメータをどういじれば、どんな効果が得られるかさえ知っていれば、フィルタは充分使える。

高校の数学でも行列を完全に外すのでなく、その考え方くらい教えてもよいのではないか。その際、面倒な「計算」そのものは、コンピュータに任せてしまう。そもそも、行列の演算というのは、数値の数が多く、計算は機械的で、まさにコンピュータにうってつけの処理だ。

そうして、行列演算を画像の全ピクセルに適用してカラーや効果を変えてみたり、座標を行列で変換して3次元の投影を行ってみる。Flashを使ってもよいだろう。理科の実験のような目に見える結果は、数学に対する興味を惹ける可能性があるように思う。

いずれにしても、多くの人にとっては、行列も四則演算と同じ計算のための道具である。インプットである「式」とアウトプットの計算結果が把握できれば、そのプロセスとなる「計算」そのものはブラックボックスでよく、コンピュータに任せて構わない。そう考えれば、難し気な行列というものも、少し肩の力を抜いて眺めることができるのではないだろうか。

【野中文雄/テクニカルライター、トレーナー、オーサリングエンジニア】
< http://www.fumiononaka.com/
>

全640ページに及ぶ『ActionScript 3.0プロフェッショナルガイド』が、間もなく発売される。変数も使わないフレームアクションからスタートしながらも、ゴールはクラス定義の応用や行列を使った3次元座標空間の扱いにまでわたる。FumioNonaka.comの書籍紹介には、初めの2章をPDF(最終校正原稿)で公開中。

『ActionScript 3.0プロフェッショナルガイド』(毎日コミュニケーションズ)
< http://www.fumiononaka.com/Books/ActionScript3ProfessionalGuide.html
>

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■展覧会・イベント案内
DIGITAL CONTENT EXPO 2008
< http://www.dcexpo.jp/
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20081016140300.html
>
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名称:DIGITAL CONTENT EXPO 2008(デジタルコンテンツエキスポ2008)
略称:DC EXPO 2008
会期:10月23日(木)〜26日(日)
会場:日本科学未来館(東京都江東区青海2-41)
   東京国際交流館(東京都江東区青海2-79)
主催:経済産業省、財団法人デジタルコンテンツ協会
後援:総務省、外務省、文化庁、東京都、江東区、東京商工会議所、社団法人電子情報技術産業協会、財団法人画像情報教育振興協会、社団法人コンピュータエンターテインメント協会、3Dコンソーシアム、日本バーチャルリアリティ学会、超臨場感コミュニケーション産官学フォーラム、中間法人日本動画協会、立体映像産業推進協議会、日中CG文化交流協会、上海マルチメディア産業協会、台湾デジタルコンテンツ産業推進室、韓国文化コンテンツ振興院、3D Display Research Center
料金:入場無料 ※一部プログラムでは教材費が必要
※日本科学未来館の展示施設への入場は有料

◎イベント一覧

■ASIAGRAPH 2008 in Tokyo
< http://www.dcexpo.jp/asiagraph2008/
>
< http://www.asiagraph.jp/
>
アジアCGの祭典 ASIAGRAPH2008 in Tokyo開催。日本、中国、韓国、台湾、シンガポール、タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア、インドを代表するCGクリエーターが参加。世界的CGアーティスト河口洋一郎の最新作展示。アジア各国のアニメーションフェスティバル入賞作品や、ハイレベルなCG静止画作品300点以上を展示、上映。海外からの有名アーティストも会期中特別セミナーを開催する。
・Egoistic Beat 〜躍動する音と映像の宇宙〜
10月23日(木)17:30〜19:00 東京国際交流館(国際交流会議場)
モデレータ/河口洋一郎 パネリスト/布袋寅泰・秋元康
・ASIAGRAPHオープニングセレモニー
10月24日(金)10:00〜10:30 日本科学未来館(みらいCANホール)
・内包するエネルギー 〜 ZERO〜∞ 〜
10月24日(金)10:30〜12:00 日本科学未来館)
モデレータ/河口洋一郎 パネリスト/井上雄彦・香山リカ
・アニメーションマスタークラス
10月24日(金)10:00〜19:00 一日かけてアニメーションの制作指導
日本科学未来館(会議室2)講師/Andrew Gordon, Pixar
・アジア・アニメーションの現在 〜メディア・アートからモバイルまで〜
10月24日(金)15:30〜17:00 日本科学未来館(会議室1)
モデレータ/大島景紘 パネリスト/王六一・魯暁波・余為政
・アジアのデジタルコンテンツとバーチャルリアリティの最新情報
10月25日(土)10:40〜11:50 日本科学未来館
モデレータ/廣瀬通孝 パネリスト/梁玄承・潘志庚
・中国アニメーションの新世代Liu Jian監督が描く中国社会
10月25日(土)12:00〜13:00 日本科学未来館 会議室1
・若きクリエイターへのメッセージ
10月25日(土)13:30〜14:50 日本科学未来館
モデレータ/川村順一 パネリスト/John Hughes・塩田周三
・アニメ化が決定「化物語」のイラストレーターVOFANの世界
10月25日(土)14:00〜15:00 センターステージ
・動く伝統絵画HuangYing監督の映像手法
10月25日(土)15:00〜16:00
・アニメーションにみる都市空間デザインの秘密
10月25日(土)15:45〜17:00 日本科学未来館
モデレータ/廣瀬通孝 パネリスト/石川光久・隈研吾
・「ウルフ・ダディ」韓国アニメの旗手チャン・ヒュンユン監督
10月26日(日)12:00〜13:00 センターステージ
・「創作を楽しむすべてのひとへ〜うるまでるびのペイント哲学」
10月26日(日)13:30〜14:50 日本科学来館 イノベーションホール
パネリスト/うるまでるび・五十嵐健夫
・フラッシュアニメ台頭後のクリエイター事情
10月26日(日)14:00〜15:00 センターステージ
モデレータ/ルンパロ・チータ パネリスト/竹熊健太郎
・タイのキュビスムイラストレーション Skan Srisuwan
10月26日(日)15:00〜16:00 日本科学未来館 会議室1
・シンガポールの若きクリエイティブ集団IFS Artgerm
10月26日(日)1:00〜17:00 日本科学未来館 会議室1
・Poster Session + Presentations
10月23日(木)〜10月26日(日)10:00〜17:00
・こどもCGワークショップ
10月24日(金)〜10月26日(日)10:00〜17:00

■ConTEX(次世代コンテンツ技術展)2008
< http://www.dcexpo.jp/contex/
>
・テーマ展示「アニメの世界を現実にする科学技術」
・コンテンツ技術戦略マップ
・コンテンツ技術オープンフォーラム(1)10月23日(木)13:00〜15:00
新たなコンテンツを生み出すCGM/UGC技術の最新動向
・コンテンツ技術オープンフォーラム(2)10月24日(金)10:30〜12:00
携帯端末向けアプリケーション開発の最前線
コンテンツ技術オープンフォーラム(3)10月24日(金)13:00〜14:30
創造性を喚起するデジタルガジェット
・ライブ&セミナー 10月25日(土)15:30〜16:30
TENORI-ONと面白楽器今昔〜乗り子オーケストラ
・シンポジウム 10月24日(金)16:00〜17:30
コンテンツ技術戦略マップについて「コンテンツが支える豊かなライフスタイル」
・4Kデジタル映画祭 10月23日(木)14:20〜16:20 ほか
フルHDの4倍超となる超高精細映像である4K方式による、映像上映会

■国際3D Fair 2008
< http://www.dcexpo.jp/3d-fair/
>
・シンポジウム 10月24日(金)13:00〜15:00
・セッション1「生体安全性と標準化」10月25日(土)13:00〜15:00
・セッション2「コンテンツ制作とクオリティ」10月25日(土)15:00〜17:00
・セッション3「ビジネスモデルとブレークスルー」 10月25日(土)17:00〜19:00
・3Dシアター 10月24日(金)16:30〜18:15 ほか
日本と韓国を代表する3Dコンテンツや、国内外の最新作、トレイラーを大画面で紹介する。

■第23回デジタルコンテンツグランプリ
< http://www.dcexpo.jp/dcg/
>
・受賞作上映、受賞製品紹介 10月25日(土)13:00〜14:30
・第23回デジタルコンテンツグランプリ贈賞式 10月25日(土)15:00〜16:30

■e-sports Festival
< http://www.dcexpo.jp/e-sports/
>
「e-sports」とは、家庭用ゲーム、PCゲーム、携帯ゲームなどを含めた「デジタルゲームを競技として捉える」新たなるスポーツの概念である。
・セミナー「日本におけるe-sportsの将来と展望」
10月24日(金)13:00〜15:00
・World Cyber Games 2008 日本予選採用タイトル PC部門「エイジ オブ エンパイアIII:アジアの覇王」予選10月25日(土)10:30〜16:00 3位決定戦・決勝戦10月26日(日)10:00〜15:00
・World Cyber Games 2008 日本予選採用タイトル Xbox 360部門「Virtua Fighter5 Live Arena」予選10月26日(日)10:00〜15:00 決勝戦10月26日(日)16:30〜17:30
・e-sports Festival WCGチャレンジ 種目:サドンアタック
10月25日(土)13:00〜18:00

■人材育成セミナー
< http://www.dcexpo.jp/td-seminar/
>
・フランスにおけるアニメーション教育 10月26日(日)10:30〜12:00
・映像制作者が必要とするメディアの基礎知識 10月26日(日)12:30〜13:30
・日本映画の特殊効果/VFXテクニックの魅力 10月26日(日)13:45〜15:15
・米国の映像制作スタジオとエンジニアの役割/米国で活躍する日本人 10月26日(日)15:30〜16:30
・報道取材の姿勢と実際 NNNドキュメント'05「解かれた封印 雲仙大火砕流378秒の遺言」10月26日(日)16:45〜17:45

■適職ガイダンス
< http://www.dcexpo.jp/job-guidance/
>

■デジタルアートフェスティバル東京2008(DAF東京2008)
< http://www.dcexpo.jp/daf/
>
< http://www.daf-tokyo.jp/
>
NHKの衛星第2で放送中の「デジタルスタジアム」で紹介した優秀作品の展示を中心に、国内外の著名なアーティストによるデジタルアート作品の展示や、音と映像によるパフォーマンスなど最新のデジタルアートを楽しむ祭典。詳細プログラムはサイト参照。
会期:10月24日(金)〜26日(日)
会場:パナソニックセンター東京 < http://panasonic.co.jp/center/tokyo
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   富士ソフトアキバプラザ < http://www.fsi.co.jp/akibaplaza
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■展覧会案内
日本の新進作家展vol.7 オン・ユア・ボディ
< http://www.syabi.com/details/sakka_vol7.html
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20081016140200.html
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会期:10月18日(土)〜12月7日(日)10:00〜18:00 木・金は20時 月休
会場:東京都写真美術館(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイスTEL.03-3280-0099)
入場料:一般700円、学生600円、中高生・65歳以上500円
内容:〈身体〉にまつわる問題は、仮想的空間が強まる現代にあって、逆にますます現代人を捉えて放さないテーマです。当館では、そうした現代写真・映像・美術の最先端を、様々な角度から検証している新進作家たちに焦点をあてた「オン・ユア・ボディ」展を開催いたします。出品アーティストは'07年度コニカミノルタフォト・プレミオ特別賞を受賞した朝海陽子、数々の賞を受賞し、'07年よりニューヨークに拠点を構え、活発な制作活動を展開する澤田知子、写真とホログラフィで独自のスタイルを確立した塩崎由美子、第33回木村伊兵衛写真賞を受賞した志賀理江子、写真作品にとどまらず映像作品にも挑む高橋ジュンコ、コンセプチャルな作品で定評のある横溝静という面々です。彼女たちによって浮かび上がる日本の「今」を是非ともご覧ください。(サイトより)
◇連続レクチャー「女性と表現」
定員:各回70名
会場:東京都写真美術館1階アトリエ
時間:18:30〜20:00
第1回=11月27日(木)小勝禮子(栃木県立美術館学芸課長)
第2回=11月28日(金)鈴木杜幾子(明治学院大学文学部芸術学科教授)
第3回=12月 5日(金)北原恵(大阪大学大学院文学研究科准教授)
※当日有効の展覧会チケットを持つ人が参加できる。
※当日10時より2階展示室前受付にて整理券を配布する。
◇フロア・レクチャー
会期中の第2・第4金曜日14:00より担当学芸員および出品アーティストによる展示解説を行なう。
10月24日(金)澤田知子・塩崎由美子・横溝静
11月14日(金)高橋ジュンコ
11月28日(金)朝海陽子・志賀理江子
※当日有効の展覧会チケットを持つ人が参加できる。

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■展覧会案内
第19回日本写真作家協会展/第6回JPA公募展
< http://www.syabi.com/details/jpa2008.html
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20081016140100.html
>
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会期:10月18日(土)〜11月3日(月)10:00〜18:00 木・金は20時 月休
会場:東京都写真美術館
入場料:無料
内容:今年で19回目となるJPA展は、日本写真作家協会の会員による200点の作品が出展される。また第6回目となる公募展には全国の応募作品から選ばれた入賞・入選作品162点を展示する。

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■編集後記(10/16)

新装版 天璋院篤姫(上) (講談社文庫 (み9-7))・宮尾登美子「天璋院篤姫」はじつに面白かった。時代小説の面白さは、実在した人物を自由に動かして、これが史実かもしれないと思わせるリアリティを演出するところにある。篤姫が斉彬から命じられたのは、単に御台所として大奥を統べるだけでなく、一歩も二歩もいでて将軍を補佐せよという重大な任務である。まずお世継ぎを成せ、家定にもし所生なくば慶喜卿を将軍にすすめよ、それが国のため、徳川家のためであるという。だが、篤姫は家定との結婚生活を送るなかで、次第に斉彬の本当の狙いが読めていく。斉彬は、家定が子を成すことはないと承知の上で婚儀をすすめたのは間違いない。つまり篤姫は、一橋慶喜を将軍となすために送り込まれた間諜であったのだ。このあたりまではいちおう理解の範囲内である。だが、篤姫は召見した慶喜の著しい印象の悪さを思うにつけ、斉彬がなぜこんな真実のない変節漢を強力に将軍に推挽するのか、理由がわからない。篤姫が思案の末に解き明したその秘密とは? そうであったのか。なんと大きな話だ。それはここでばらすわけにはいかないが、おもしろいぞ。そしておなじみ大奥のバトルがリアルに描かれる。とくに和宮を嫁に迎えてからの篤姫(天璋院)にとって堪え難きことの数々、宮との融和をはかろうにも裏切られ続け、無念と悲嘆のようすが目に見えるようである。官軍が迫り、薩摩が天璋院を引き取りたいと言って来るが、「女が一旦嫁したからには、その嫁ぎ先の家が即ち終焉の地であって、たとえ実家と婚家先が戦火を交える如きことに相成ろうとも、この儀は未来永劫変わりはせぬ。これが真の女の道であることはいまさら申すまでもないことじゃ。」と拒否。すばらしい。そして戦後、島津から今後一か年金3万両ずつ進上つかまつりたいとの申し出も拒否。すばらしい。この誇りと意地にはほれぼれする。25年前の作品である。その後研究も進み、天璋院篤姫の真実が明らかになってきた。それらも加味した新しい宮尾登美子「天璋院篤姫」を読んでみたい。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062756846/dgcrcom-22/
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アマゾンで「天璋院篤姫」を見る(レビュー18件)

ActionScript3.0 プロフェッショナルガイド・野中さん初登場が嬉しい! 新刊で勉強するぞ。K氏にすすめられ、目次や公開されているPDFを読んだのだが、数学を含めた基礎の基礎から学べるというのが大きいなぁと。応用がきくようになりたい。しかし一つ問題が。まだFlash 8なのであった……。/GODIVAのココア(ホットショコリキサー/ホットチョコレート)を飲んだ。とても寒い日だったせいか、濃厚なチョコの味と温かさがお腹にしみわたるようで、最高であった。疲れにちょうどよい甘さ。癖になりそう。甘すぎるのではと二の足を踏んでいたのだ。暖かい日にアイスも飲んでみようっと。ほっこりした後、頭はリフレッシュされ、足取りが軽くなったよ。(hammer.mule)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839926522/dgcrcom-22/
>
野中さんの新刊
< http://www.godiva.co.jp/products/chocolixir.php
>
ショコリキサーはここで