[2660] 「トイカメラ」で遊んでみよう(iPhone 編)

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<もうこれでデッドエンドです!?>

■気になるデザイン[28]
 動く防犯の目が気になる!
 津田淳子

■装飾山イバラ道[37]
 DTPの講評会──締め切りとの戦い
 武田瑛夢

■おかだの光画部トーク[16]
 ちゃんと撮れない感じを楽しむ「トイカメラ」で遊んでみよう
 (iPhone 編)
 おかだよういち


■気になるデザイン[28]
動く防犯の目が気になる!

津田淳子
< https://bn.dgcr.com/archives/20090616140300.html
>
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一般的に、定期的に出ている出版物といったら、どのくらいの間隔で出ているものを思うのだろうか。日刊、週刊、隔週刊、月刊、隔月刊、季刊、こんな感じかしら。

私は個人的には隔月刊くらいのペースが好きなんですが(読む側として)、今私が定期刊行している『デザインのひきだし』は、何ともゆっくりな年3回刊行。2月、6月、10月に書店に並ぶんですが、こういう刊行サイクルはなんて呼ぶんでしょうかね。隔月刊のそのまた倍の間隔だから、隔々月刊?(なんか詐欺っぽい……)

そんな『デザインのひきだし』ですが、今年2月刊行予定が私事で1号休んでしまい、この度ようやく書店に並んだ。その刊行間隔はなんと8か月! ギャー!これって、定期的に刊行しているといえるペースなんでしょうか。我がことながら、うなってしまいます。うーむ。

もともとマニアックな弱小媒体。2月に出なかったので「休刊、廃刊しちゃったんだなぁ」なんて思われている方もいたことでしょう。いやぁ、私がイチ読者だったら、そう思うもの(苦笑)。

8か月もの沈黙を破って刊行した(ってほどでもないですが)『デザインのひきだし』には、私も「気になるなぁ」と思っていたことが載っている。そのひとつが連載「北川一成の 負けた!」だ。

この連載は、印刷会社「グラフ」の舵取り役でもあり、デザイナーでもある北川一成さんが、「このデザインには負けました」と白旗をあげてしまった優れたデザインについて毎号語っていただいているものなんですが、今回、北川さんが「負けた!」と感じたのが、宅配会社のトラックなどに貼られた「目」のシール。

歌舞伎の隈取りのようなこのシール、東京都内の方は一度はご覧になったことがあるのではないでしょうか。正式名称は「動く防犯の目」というそうだ。

動く防犯の目(大東京防犯ネットワーク)
< http://www.bouhan.metro.tokyo.jp/kodomo/k09_01.html
>

このなんとも強烈なビジュアルのシール、確かに都内にいるときに、ふとトラックに貼られていたり、立て看板に描かれていたりと、自然と目にしていた。だが、この連載で取り上げることになるまで、これがどこがつくっていて、どういうことでトラックやその他看板などにつけられているかはわからなかった。でも、なんとなく「見られてる」気がしてはいましたが。

これは前述のWebサイトをご覧いただければわかるように、「(前略)地域の防犯力を強化し犯罪を防止するため、地域に密着して走るクルマに防犯ステッカーを貼付して地域の「動く防犯の眼」として活躍してもらっています。(後略)」とのことで、防犯活動目的であれば私たちも使用することができるそう。そういえば、うちの近所では、自転車のカゴの前にこのステッカーを貼っているおばさま方がいるなぁ……。

けっして「スタイリッシュ」とか「かっこいい」という言葉は当てはまらない(と私は思う)けど、この動く防犯の目は、確かに「見られてる」感じがあって、インパクトは大きい。連載記事中で北川さんも独自の考えで絶賛されているので、ぜひご覧いただきたい。

そんな「動く防犯の目」、誰がデザインしたんだろうと気になりますよね。実は日本中知っている(と思われる)かの人が最終的にデザインしたそう。だれだか知りたい方は、ぜひ書店で『デザインのひきだし』をご覧ください!(この答えしか興味がない方は、立ち読みで構いません)

【つだ・じゅんこ】tsuda@graphicsha.co.jp
3つの別冊(?)付録と、計12枚の綴じ込み付録がついた函入りの『デザインのひきだし7』。特集は「製本加工はここまでできる!」と「スケスケな紙、素材、加工、大集合!」の2本立て。小口まで真っ赤に染まった本が、段ボール箱に入って、全国書店に並んでます!

金銀とCMYKの掛け合わせ見本帳『標準 印刷見本帳2 銀×青金×赤金×CMYK×CMYK×マット/グロスニス編』発売中 他に最近作った本は『デザインのひきだし6』『ハニカムペーパー・クラフト』『標準 印刷見本帳1 蛍光色×CMYK×マット/グロスニス編』『デザイン事務所の封筒・名刺・ビジネス文具コレクション』『しかけのあるブックデザイン』など。
< http://www.graphicsha.co.jp/
>

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■装飾山イバラ道[37]
DTPの講評会──締め切りとの戦い

武田瑛夢
< https://bn.dgcr.com/archives/20090616140200.html
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大学のDTPのクラスで中間の講評会をした。20名程のクラスなので、データを集める準備もさほど時間はかからない。ただそれは、全員のデータが仕上がっている場合の話だけれど。

生徒にも日ごろコツコツとやるタイプや、一気に集中力を発揮して仕上げるタイプなどいろいろな性格があり、提出日にはその個性が一番はっきりとするのだ。

●作品を仕上げさせる

データを送る作業を、最後の最後までなかなか始めない生徒もいる。作品の最後の仕上げの時って、私自身も往生際が悪くなるので、その気持ちはよーくわかる。しかし、講評会の授業時間の中では1分1分が自分一人の時間ではなく、皆の時間になることをわかってもらいたい。データが揃うのに時間がかかれば、講評会のスタートが遅れてしまう。

教師の立場からは、講評会を開いて進行し無事に終える責任があるので、データを集める時になると、冷たい処理になりがちだ。だから、あらかじめデータを集め始めたら、作品を仕上げるための細かなアドバイスはできなくなると伝える。

「あと20分でデータを集めます」
「もう本当に閉め切りますよ」
などと適度に追いつめながら、なんとか仕上げに持っていってもらう。

途中で「もうこれでデッドエンドです」と言ってしまったけれど、これは完全に「デッドライン(Deadline 締め切り)」の間違いだった。デッドエンドでは「行き止まり」とか死を予感させる意味で、不吉なこと言っちゃったなぁと反省した。

私自身も締め切りは苦手だし、目の前の作品のことで頭の中がいっぱいで、つつかれないと状況が見えないこともある。ギリギリまで粘る根性は良い方へ転ぶこともあるけれど、悪い方だと大失敗を生む可能性もある。ある程度までがんばったら、周囲を見渡して潔く覚悟を決める力は、実践しながらでないと身に付かないのだと思う。

●言う言葉のみつからない作品はない

20名の作品について、講評コメントを一人でするので大変ではある。しかし、個々の作品の良い点、残念な点、改善方法をみつければ良いので、話す言葉に困ることはない。今までいろんな学校で講評をしてきて、言う言葉のみつからない作品はひとつもなかったので、その点は安心している。

講評は作品そのものが発している言葉の解釈と、言葉になっていない音の通訳をする仕事といった感じだ。データを無事に集めさえすれば、私の中では大変な作業のほとんどは終わっている。一つ一つ作品データを開く瞬間はとても楽しい。

傷つきやすい年齢の生徒への言葉は慎重になるけれど、あまり気を使いすぎても何も言えなくなってしまうので、なるべく多くの言葉を使って表現するようにしている。褒める時はストレートに、良くない所を指摘する時はより具体的に理由を示した方が混乱させないと思う。

今回の課題では、InDesignで横位置のポストカード2枚がつながっている判型の案内カードを作った。パタンと折ると表紙と内側の見開き面ができる。テーマは、自分のデザイン事務所や店舗のオープン告知などを自由に想定したもの。講評用のデータは、PDFで書き出してもらえばひとつにまとまるので便利だ。

生徒たちはまだInDesignを操作しはじめたばかり。文字が入っていて、画像が取り込まれ、Illustratorで作りこんだロゴが入る。そこに地図や自分のカードのテーマに合った図解が入っていれば十分だ。InDesignは細かな設定が可能なソフトだけれど、そういうことを学ぶ前にいったん「自由」に作品を作って欲しかった。慣れないInDesignの画面の世界に、自分が作ったものを並べるだけでも居心地は良くなるものだ。

みんなIllustratorには慣れているので、InDesignでもかなりの作業ができるはずなのだけれど、その引っ越し作業はそう簡単でもないらしい。ページ管理ができるから素晴らしいけれど、管理する領域が広がって忙しく感じるせいかもしれない。

●生徒同士がお互いの力に

作品は素晴らしいものもあった。技術的には未熟でも、作りたいものが伝わるので後は表現方法を身に付ければ良いのだ。講評をする度にいつも思うけれど、生徒とは先生にもよく見られたいけれど、それ以上に仲間に認められたいものなのだ。仲間に見てもらう機会を作ってあげるだけで、作品に向かう気合いが全然違う。生徒同士がお互いの力に一番なっていると感じる。

これから文字のインデントやスタイル、マスターページなどの主要な機能を覚えて、ドキュメントらしく整える能力をつける授業が進んで行く。文字ばかりを見つめる時間も多いけれど、パンフレット等を一通り作れるようになるには欠かすことができないステップだし、今後職場へ出て知らない訳にはいかないことも多い。

あと2か月程学んだ後に作成する最終課題のパンフレットの課題では、そのまま印刷して使えそうなレベルのものも出て来るだろう。ただ、せっかく備えた「仕事として仕上げる力」が、個性を損なわないように注意して見守らなければならないとも思う。

締め切りが苦じゃない人はいない。スケジュールを立てて一つ一つ実行していく力は、どんな日常にも大切なスキルだ。講評会では人に何かを仕上げさせる苦労を感じたけれど、そういう苦労は自分自身の仕上げる力を上げるためにもなっていると思う。講評会は私にとっても力がもらえる機会なのだ。

【武田瑛夢/たけだえいむ】 eimu@eimu.com
装飾アートの総本山WEBサイト“デコラティブマウンテン”
< http://www.eimu.com/
>

iPhoneの新しいタイプを、旦那さんが買うらしい。私はゲームがごっちゃり入っている今のiPhoneでいいやと思っている。いま遊んでいるゲームは「StoneLoops」という石を消していくゲーム。恐竜キャラや壮大なバックミュージックが気分を盛り上げる。公式ページではPC版もダウンロードできる。
・StoneLoops
< http://stoneloops.com/
>

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■おかだの光画部トーク[16]
ちゃんと撮れない感じを楽しむ「トイカメラ」で遊んでみよう
(iPhone 編)

おかだよういち
< https://bn.dgcr.com/archives/20090616140100.html
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今回もまたまた、トイカメラのお話です。前回、前々回とフィルムカメラとデジカメのトイカメラのお話をしました。今回は、トイデジにもってこいのデバイス、来月11日で発売から一年になるiPhoneで写真を撮ってみましょう。

先週のWWDCで新しいiPhone 3G Sが発表されたばかりで、日本では来週6月26日に発売されるようです。3G Sになって、カメラまわりの機能も進化しているようです。旧モデルが200万画素固定焦点に対し、3G Sは300万画素オートフォーカス、マクロ、640×480で30fps音声付きの動画が撮影できるようになります。

とはいえ、最近の携帯と比べるとこのスペックでもしょぼい感じは否めません。夏モデルの携帯は1000万画素のカメラ付きも出てきてますし、6軸手ブレ補正や、顔認識シャッターなど、コンデジと変わらない機能を搭載していますから、iPhoneのカメラは“まぁ付いているだけ”的に割り切りが必要です。

ただ、今となっては珍しい低スペックを逆手に取って、トイカメラとして使うと結構楽しい遊びができます。その点では、旧モデルの200万画素固定焦点の方がスペック的によりトイカメラ風かもしれません。

iPhoneをトイデジとして楽しむには、App Storeでアプリケーションをゲットしないといけません。デフォルトのカメラアプリは、ただしょぼい写真が撮れるだけであまり面白くないので、トイカメラ風の味付けのアプリを探してみましょう。無料のものから、有料のものまで、様々なカメラアプリがあります。有料といっても数百円ですから、フィルムを一本買うくらいの感覚で新しいデジカメを使えると思えば安いものです。

では、数あるカメラアプリの中からわたしが気に入って使っているものを紹介します。

HiCon(Lite版は無料、Proは115円):コントラストの高いモノクロ写真が撮れるアプリです。B&Wフィルムに赤フィルターを付けて撮ったような、コントラストの高い写真が撮れるので、日常の何気ない物や風景を撮ってもなんとなくアートな感じの作品っぽい写真になります。

サンプルをFlickrにアップしていますので参考にしてください。日常の風景がなかなかかっこいい写真になってると思います。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2949252796/in/set-72157615670331003/
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駐車場のアスファルトを割って生えてた雑草の写真
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2950852440/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2950857526/in/set-72157615670331003/
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恵比寿ガーデンプレイスの広場
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327911508/in/set-72157615670331003/
>
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327079517/in/set-72157615670331003/
>
飲み会のテーブルの上

ToyDigi(350円):名前の通りトイカメラ風の写真が撮れます。彩度の味付けを5種類から選べます。わたしはLOMO風の派手な色味になるDynamicが好きです。他に彩度を落とした“Cool”、古ぼけた感じに黄みがかった“Vintage”、レトロな青みがかったポラロイド風の“Nostalgic”が設定できます。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3629124905/in/set-72157615670331003/
>
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3629125387/in/set-72157615670331003/
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ノーマルで撮ったもの
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2907363249/in/set-72157615670331003/
>
ToyDigi の Dynamic で撮ったもの
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2907365477/in/set-72157615670331003/
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両者の比較です。なかなかのトイカメラ感を出しているんじゃないでしょうか。
この設定で空を撮ると……
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2949129560/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2949137610/in/set-72157615670331003/
>
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/2907361819/in/set-72157615670331003/
>
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327946918/in/set-72157615670331003/
>
なんとなく懐かしい感じのするとてもせつない空が撮れるので気に入っています。

ColorTaste with TOYLENS(230円):トイカメラに特化した設定項目が沢山あって、組み合わせで色々な味が出せます。しかもスクエアフォーマットにもできるので、ブログやmixiにアップする時など一番大きく見せることが可能。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3630038398/in/set-72157615670331003/
>
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3630038606/in/set-72157615670331003/
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トイカメラ特有のぼわぼわレンズをシミュレートしたり、トンネル効果を強調したり、独特な写真になり面白いです。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3630010168/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3328009692/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327213647/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327215061/in/set-72157615670331003/
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QuadCamera(230円):4か8カットの連続写真で一枚の絵を作る、ロモのアクションサンプラーというフィルムカメラのようなアプリです。設定項目は4または8カットのレイアウトや色の風味、そして0.1秒〜3秒までの連写間隔の設定が出来ます。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3629227391/in/set-72157615670331003/
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一枚の写真で4または8カット分写るので、その場の雰囲気とか動きとか一発で説明するような使い方が面白いと思います。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327171661/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327208819/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3328006526/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3328033586/in/set-72157615670331003/
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< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3328050494/in/set-72157615670331003/
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iPhoneなので、電波さえキャッチできれば、どこでも写真をインターネット上にアップできます。今、どこで何してるとか、何食べてるとか、一枚の組み写真で多くの情報を伝えることができ、その場でアップして友達と共有するというのは、他のデジカメでは味わえないiPhoneならでわのコミュニケーションではないでしょうか。ブログやFlickr、Twitter、mixiなどいろんな場所にアップして、あなたの今を即共有することで、また新しい出来事が始まったりして楽しいですよ。

最後に、撮った後加工して楽しめるアプリをひとつ。
TiltShift(230円):これは画像にボカシを入れて疑似的に被写界深度の浅い写真風加工をして、最近よく見かけるミニチュア写真っぽい感じにするアプリです。
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3629091661/in/set-72157615670331003/
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このアプリを使って加工すると、
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3327818636/in/set-72157615670331003/
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この何の変哲もない飛行場の写真でも
< http://www.flickr.com/photos/okadayoichi/3629907594/in/set-72157615670331003/
>
ミニチュア写真っぽい感じに簡単に遊べます。

その他にも、全部試せないくらい多くのカメラアプリや画像処理アプリがありますので、みなさんのおすすめアプリなどありましたら、是非教えてください。iPhoneのしょぼいカメラでも、様々なアプリのおかげで他の携帯やデジカメにはない楽しみ方ができるので、ぜひ遊んで撮った写真でコミュニケーションしてみて下さい。

【おかだよういち/WEBクリエイター・デザイナー+フォトグラファー】
< http://s-style-arts.info/
> < mailto:okada@s-style-arts.com >

去年、7月11日の発売日に田舎の強みを活かし並ばずに買ったiPhone 3Gですが、2年縛りなので、3G Sに機種変せずにもう一年このまま使おうと思っています。

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■編集後記(6/16)

TOKYO BLACKOUT・福田和代「TOKYO BLACKOUT」を読む(東京創元社、2008)。首都圏に電力を供給する電線がテロで寸断され、東京全域が猛暑のさなか大停電「ブラックアウト」に陥る3日間の物語である。信濃幹線ルートの鉄塔、東北連系線の東北電力側の鉄塔、鹿島・新佐原間の鉄塔が倒壊、あと2か所の鉄塔に爆薬が仕掛けられていたが不発だった。3つの鉄塔や送電線の破壊は組織的な同時多発型のテロと断定される。そればかりでなく、最近導入された新しい集中制御システムには罠が仕掛けられていて、とうとう東京にブラックアウトが発生してしまう。電力会社全体の状況を知り、統括管理をおこなうコントロール・タワーである中央給電司令所を舞台に、停電への対応がリアルに描かれじつにスリリングだ。ひきこまれる。筆者は電力会社を非常によく調べているなと感心する。ただし、ミステリーの部分はあまり感心しない。まさかこういう場面で終わるんじゃないよな、という予想通りになってしまった。さて、2006年8月14日、千葉県浦安市付近の旧江戸川にかかる送電線にクレーン船が接触し、2系統の電線を損傷、東京都の広い範囲と神奈川、千葉県の一部約139万世帯で一時送電がストップしたことは記憶に新しい。また同年9月、東京駅で配電盤が一つ焼けて、京葉線が8時間ストップ、運休170本超という事故があった。これらの報道から、東京のウィークポイントがわかる。東京はあっけないほど脆弱だ。テロリストはこういった情報を集めているに違いない。あまり詳細な報道は、国の安全を脅かすのではないかと思う。だから、東京をブラックアウトさせる方法が書かれたこの小説を読みながら、漠然と不安を抱いたが、最後の最後に「電力会社や発電・送電に関することなど、セキュリティの観点から必ずしも真実のみを書いたわけではないことをお断り申し上げます。本文のとおりに実行しても、大停電は起きませんので念のため」とある。よかった…。(柴田)
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448802436X/dgcrcom-22/
>
アマゾンで見る(レビュー8件)

・「DTP Booster 004(Tokyo/090827)」が決定しました。8月27日、東京水道橋の大塚商会セミナールームにてInDesign特集。期末ですが、日程を空けておいてくださいまし。mixiで事前表明受付中(正式申し込みは後日)です。/あの目って東京発だったのか〜。なぜ見たことあるんだろう。/講評会は講師側の立場だと楽しい。学生の発想ってプロとは違っていたり。/HiConかっこいー。ToyDigiの比較写真を見て、ToyDigiもいいなぁと。/DS Liteが修理から戻ってきた。依頼してから一週間かからず。任天堂のサイトから修理を申し込み、同時に「修理品発送キット」を頼む。中途半端な梱包で痛んではと思ったからだが、届いたキットを見てワクワクしたよ。まず送られてきた封筒の「料金後納郵便」表記にドットなマリオの横顔。送り主表示欄には同じくドットなマリオ全身とドライバー。このマリオはキットの説明書にもいたよ。送付用段ボールは組み立て式。学習雑誌の付録気分で組み立てられて楽しい。この段ボールにもマリオはいるんだけど、送り状を入れると隠れてしまうところが憎いっ。修理依頼自体が楽しいイベントになったよ。音声認識ができないと依頼したのに、基盤とともに、本体への収納が甘くなっていたタッチペンまで交換されていた。時間がとれず、甥ら専用ゲーム機になってしまっているDS Lite(泣)。甥一号にはポケモン・プラチナを買って、うちに来た時だけ、時間を区切って遊べるようにしている。修理のため遊べないと知ると泣いた。どんだけ心掴んでるんだよポケモン! 早く帰ってきてくれて良かった。(hammer.mule)
< http://www.nintendo.co.jp/n10/repair/
>  修理案内
< http://www.nintendo.co.jp/n10/repair/shipping.html#kit
> 修理キット
< http://www.nintendo.co.jp/n10/repair/sippingkit.pdf
> PDFで見られる