音喰らう脳髄[79]命あってのモノダネ
── モモヨ ──

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関東地方に住んでいる方であれば、テレビのニュースなどでご覧になった方もあるかもしれない。

本日(11月23日)朝、東京都荒川区で火事があり、その影響で付近一帯が停電、ケーブルテレビや光などの情報通信も壊滅状態になるほどの影響が出た。

この手のニュースは日常茶飯事なので、さして気にかけてみるようなことではなかろうが、これ、やはり自分がその渦中に置かれるとなると事情が違う。

なにしろこの火事、現場が我が家から百メートル程度、ブロックでいえばお隣のブロックにあたる。つまり、報道でいうところの「付近一帯」に我が家も含まれるわけで、我が家も停電、そして情報断絶状況に陥った。



我が家の場合、東京ケーブルネットワークつまりケーブルテレビの回線経由で、テレビ番組を受信し、インターネットとも繋がっているわけで、こういう突発時、とんでもなく困る。

今回のケースでは、消防車が出動しほぼ消火態勢が整った後、突然の停電だった。だから、原因がわからずに右往左往したし、何よりも私の場合(きわめて個人的なケースなのだが)、デジクリに送るための原稿(つまり、今皆さんが目にしていたはずのテキスト)を書いていたのが停電で消失。これが痛かった。

電気はすぐに復活したが、今度はネットにつながらない。テレビをつけるとアナログテレビは砂嵐状態のまま。で、地上デジタルに切り替えると「信号がきていない」という深夜御馴染みのメッセージが画面上にあらわれる。

で、ケーブルテレビの回線が断たれていることを確信して納得したわけだが、納得したところで、昨夜から朝にかけて打ち込んでいた私の文章は帰ってこないし、何よりも、ケーブル回線が復活してくれないと原稿そのものが送れない。これでは困る。なんとかしなければならない。

ということで、昼前から携帯を相手にポチポチと親指の運動を始めたところ、昼過ぎ断続的ながらもテレビ復活、続いてネットも復活した。で、こうして原稿を綴っているわけだ。こういう状況にこれまで幾度か陥っていて、その度に何とかしなければならない、そう呟く次第だが、結局、何の対応もしてこなかった自分を呪うしかない。

......最前、所用があり近所まで出かけようとしたところ、家を出てすぐのところに消防車が停まっていた。消防車と道の端の道路標識の間には、黄色いテープが幾重にもはられている。封印され未だ通行止めになっていたのである。迂闊だった。火事は思いのほか身近くせまっていたようで、現実は停電や消失した原稿のことをぼやいているような状況ではなかったのである。

情報インフラも大切だが、テレビだのインターネットより、命あってのモノダネ、体が資本である。一家全員の無事を何よりも喜びたい。

Momoyo The LIZARD 管原保雄
< http://www.babylonic.com/
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