[3703] 3つのトークイベントに呼ばれた週末

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《お笑いレベルの高い大阪の人たちもようけ笑ってくれて》

■Otaku ワールドへようこそ![192]
 3つのトークイベントに呼ばれた週末
 GrowHair

■Take IT Easy![18]
 始めある者は必ず終わりあり
 若林健一 / kwaka1208


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■Otaku ワールドへようこそ![192]
3つのトークイベントに呼ばれた週末

GrowHair
< https://bn.dgcr.com/archives/20140603140200.html
>
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売れっ子タレント並に予定の立て込んだ週末だった。たまたま集中しちゃったってだけのことで、別に売れっ子タレントってわけではないのだけれど。

土曜日の午後には『学校制服超会議』に登壇してセーラー服と私について語り倒し、その日の真夜中過ぎには女装のイベント『プロパガンダ』で女装と私について語り倒し、朝6:26東京発の新幹線で大阪に移動し、Ladybeard氏の写真集出版記念のイベントで午前10:30の打合せから真夜中の終了まで丸一日活動して、その夜はホテルに宿泊し、月曜の朝8:20新大阪発の新幹線で東京に戻り、原宿で取材を受けてきた。

どこかで寝過ごすということもなく、なんとか乗り切った。そしてこの原稿を書き始めたという次第である。

●女子校の制服好きが高じたおじさんたちが語り倒す『学校制服超会議』

5月31日(土)2:00pmから、神保町の東京堂書店6階にある東京堂ホールにて『学校制服超会議』が開かれた。80席が満杯となる盛況で、女子校の制服好きが高じて異常に詳しいパネリスト4人がその面白さを熱く徹底的に語り倒し、2時間の予定が3時間となり、その後の物販や撮影は閉館時間の6時まで続いた。

パネリストの一人は『東京女子校制服図鑑』の著者である森伸之氏、また一人は制服ショップCONOMi代表である相浦孝行氏。両氏が制服の歴史から、襟の形や大きさなどの特徴から、盛夏服やベルトから、着こなし方に至るまで、微に入り細にわたり大真面目に語り倒した。

盛夏服があるのが珍しい清泉女学院の制服や、セーラー服にベルトを合わせたスタイルが珍しいお茶の水女子大学付属中学校の制服などについては、実際に着たモデルが前に立ち、両氏から解説を受けていた。

あと二人のパネラーは女性陣で、西洋服飾史を専攻した口枷屋モイラ氏と日本女子大家政学部被服科2年生の長野愛樹氏。司会を務めるのは制服少女写真家の武井裕之氏、主催は神保町画廊。

森伸之氏の『東京女子校制服図鑑』が出版されてから29年になる。最初は学園漫画を描こうと思って地元千葉県柏市を中心に制服をスケッチしていたそうだが、大学になって東京に出てきて、制服のバリエーションの広さを目の当たりにして見識の狭さを思い知り、どんどん深みにはまり、ついには出版に至っている。

もし写真だったら、見る人の目が制服を着ている主体のほうに行きがちなところ、イラストであるために制服という主題を明確化できるというよさがあったという。

出版社に企画を持ち込んだら、即、出版決定となった。森氏自身は購買層のターゲットを絞っていたわけではない。用意に予測可能なひとつの購買層は、若い男性。神保町にある芳賀書店は当時ビニ本(※)で世間を騒がせていたが、森氏の著書はこの書店にも置かれ、売れ行き好調だった。

※ ビニ本:すっかり死語となったこの用語、分からない若い方はWikipediaに詳しいので参照してみてください。

ところが、この本は、女子高生にもよく売れた。それは森氏にとって、意外だったという。学校の女子用制服は、伝統的なセーラー服から、デザイナーによるブレザー・チェック柄スカートへと塗り替わりが始まっていたころで、タイミングが絶好であった。着る側からも興味が高まっていたところへ、的確な情報を投下することとなった。

私は4月12日(土)に、口枷屋モイラちゃんの写真に個展を見に神保町画廊に行って、このイベントのチラシを目にした。面白そうだから行く、と表明していた。

何日か経って、主催の武井氏からメールが来て、ゲストとしてしゃべってくれませんか、と。いやいや、制服図鑑の森氏の前でなんて、畏れ多いです。ビビる私に、ぜひにと薦められ、出ることにしていた。

行くと、森氏はすでに私のことを知っていた。「以前はルーズソックスでしたよね?」と。それは3年も前のことで、セーラー服を着て外を歩くようになったごくごく初期のころのこと、世間的には有名でもなんでもなかったころのこと。そんな早い段階から知られてたとは!

制服について徹底的に情報検索している中で、変な方向の周辺的な存在として、私がひっかかったのでしょうか。それとも人形方面からでしょうか。いずれにしても、たいへん光栄なことです。

私は、最後の15分間、サプライズゲストとして登壇することになっていた。学術会議のように真面目なムードで進行していって、こんなところへ私が出ていっていいのだろうかという妙な感じの登場となった。

「制服好きがいい方へ高じると本日のパネリストたちのようになるのに対して、変な方向にこじらせるとこうなるという実例として出て参りました」と自己紹介したら、大ウケであった。一気にムードが変わった。えー毎度ばかばかしいお笑いを一席、みたいな感じでめっちゃ軽〜いほうへ舵切り。

どういう経緯を経て人生が曲がりに曲がってこうなったか、などを説明。女の子のパンツが大好きで、スカートめくりばっかしてた小学生時代から説き起こして、わがフェティッシュ史を振り返った。会場はよく笑ってくれた。

後で「制服超会議」でツイッター内検索をかけると、感想がたくさんツイートされていて、大好評であった。

・なかなか面白いお話だった。
・どんな内容かドキドキでしたが、極めて真っ当、有意義な時間でした。次回開催希望
・「観察するだけではなく、一石を投じて反応を見る」文化人類学は興味深かった
・ゲストとして熱く語ってたけど、今夜のプロパガンダにも出るそうな。人気あり過ぎw
・多彩な内容に色々な角度からの考察。最後にセーラー服おじさんの話も聞けて満足
・普通に話面白かった
・面白かった! それぞれの制服へのこだわりがあって、本当に好きなんだなと思った
・あっちゅうまに終わってしまった。楽しかったー
・実り多き会でした。男性から見た観察対象、女性から見た着る対象としての制服
・よかった面白かった丸!
・新たな伝説が始まったと思った
・KONOMiの社長と森伸之氏のトークの内容が濃すぎで幸せやった
・なかなかいろんな意味で面白かった (THの鈴木孝〈沙月樹京〉氏)
・クールジャパンとかでなくてリアルにこの国を牽引していろのはこんなようなもの
・制服超会議すげー楽しかった!ニヤニヤが止まらない!
・かなり充実した制服超会議でしたぁ! やー、本当に貴重な時間幸せめっちゃ勉強になった!
・パネリストのお話が素晴らしかった。マジメな会議、かわいい制服も見れて大満足
・パネリストの制服への熱い思いが伝わってきてあっという間に時間が過ぎてしまった

●女装好き400人が集まる月例の大パーティー『プロパガンダ』

同じ日、夜までの時間をネットカフェで寝て過ごす。この後がまだまだ大変なのが目に見えているので、休めるうちに徹底的に休んでおこう、と。

『プロパガンダ』は日本最大級の女装イベント。新宿の風林会館の5階ホールで夜8時から朝の5時まで開催される月例のイベントで、女装好きが400人も集まる。

前々回、3月29日(土)に行き、Ladybeardさんのヘヴィメタのステージを見ている。そのステージに先立って、イベントのオープニングのトークの場面で、まったく予定になくその場の即興で私がステージに引っ張り上げられた。

何をしゃべったのか、ウケたのかスベったのか、よく覚えてないのだが、しばらくして主催者からメールが来て、出ませんか、と。6人ほどで登壇して、座談会みたいにするという。まあ、特に芸などないワタシですが、しゃべるだけならなんとかなるでしょう。

0時から40分間の出演予定。MCから繰り出される質問に、4人のゲストがそれぞれ答えていく。MCはプロパガンダ主催のさつきさん。非常に美しいニューハーフの人だ。

どんな質問が飛んでくるかは、回答者側にはまったく知らされていない。その形式は私にとっては楽である。演技する必要なく素でできるし、質問に応じて無責任に何とでもしゃべればいいだけなので。

主催側が用意した回答者それぞれの写真に対して、回答者がどういうことか説明するコーナーとか。主催側があらかじめ回答者の知り合いにこっそりコンタクトをとって、回答者への苦情・要望を聞きだしておき、それに答えるコーナーとか。

女装するに至った経緯について、私は前述の小学校時代の話を繰り返し、早稲田塾の特別講座の話題について、ちょっと大げさに持ち上げられすぎてて恥ずかしいと述べ、ヨッピーさんからの「2ショ写真撮影希望者とベタベタ馴れ馴れしくしすぎる」という苦情に対しては、事実関係については否定のしようもないけど、嫌がってる感じでもないのでいいのではないかと釈明した。

45分にしてはちょっと長めかな、程度に感じていたが、終わってみれば、1時間ほど延長していた。お客さんは退屈することなく聞いていたので、よかったということのようで。

次のことが心配で、客席に降りて写真撮影に応じるのもそこそこに切り上げて、舞台裏の楽屋に引っ込んで、仮眠。ネットカフェなどに行くと、寝過ごして早朝の新幹線に乗りそこなう心配があるが、その会場なら5時に終了するので安心だ。

この日の模様、ネットで拾い集めた写真はこちら。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Town140531
>

●大阪でLadybeard氏のイベント

もう眠くて眠くて、夢遊病のような状態で東京駅へ。6:26東京発のひかり501号新大阪行きで新大阪に向かう。6:00発ののぞみに乗れる時間に着いてはいたが、博多行きでは寝過ごすのが心配で、あえて新大阪行まで待つ。それに、のぞみよりもひかりのほうが長く寝て過ごせるという利点もある。

品川までは起きていた。以降、どの駅に停車した意識も通過した意識もなく、気がついたら、新大阪到着目前だった。意外とちゃんと寝れて、元気回復した感じ。市営御堂筋線でなんばへ。

大阪を歩くと、人々の反応は、東京と微妙に違う。ほぼ全員が無反応という点ではそう大きくは違わないのだけれど。東京だと、中には大笑いするか、笑いをこらえている人がいる。最近は知ってる人も多くなり、「あ、あの有名人だ!」と反応したり、大喜びで近づいてきて、握手や写真撮影を求めてきたりする。

大阪では、まったく例外なく無反応。若干、避けられてる感じ。無反応の意味は、笑いをかみ殺しているのか、お笑いのメッカ大阪ではこの程度のことじゃおもんないのか、不快に思ってるのか、まったく何とも思ってないのか、ぜんぜん読めない。

道頓堀の北側、相合橋の近くにあるロフトプラスワンウエストに、10:30amからの打合せの少し前にちょうどよく到着。Ladybeard氏、立花奈央子氏、芸人さんたちも次々に到着する。

この日はLadybeard氏の写真集「Sing, Dance, DESTROY!!!」の出版記念イベントがふたつある。ひとつは4:00pmからの予定を繰り上げて、3:00pmからヴィレッジヴァンガードアメリカ村店にて、ハグ会。もうひとつは、7:00pmからロフトプラスワンウエストにてトークショー。

11:00amにヴィレッジヴァンガードで発売開始となるが、開店前から並ぶ人がいて、開店時点では30人ほどの列になっていたという。幸先いいじゃん。

打合せの後、みんなで徒歩でヴィレッジヴァンガードへ移動。この練り歩きもPRのうちで、スタッフが随時写真を撮って、ツイッターに上げていく。ハッシュタグは "LB大阪"。

着いてから、控室でしばし休憩。私の目撃情報が上がってないだろうかと、ツイッター内検索をかけてみると、「大阪の動物園前駅の切符売り場でさっきセーラー服おじさんに遭遇」というのがある。

近い。けど、行ってない。これ、私のことではなさそう。大阪にはそんなにうじゃうじゃいるのか。みんな見慣れてるから反応しないのか。

ロリ服に身を包み、しゃべらなければバレないレベルの超かわいい女装アイドル仲良真澄美(なかよしますみ)氏によると、けっこういるらしい。しかも、中には関わらないほうがいい、たちの悪いのが。くすっとでも笑うと、怒って近づいてきて「なにわろとんのやー!」と因縁つけてくるとか。それが恐くて反応できないのか。むずかしいぞ、大阪。

イベントの宣伝のため、三角公園までみんなで往復する。国家権力はわれわれを見てもスルー。ここでは写真撮影を求めてくる人が多くいた。NHK教育テレビ『Rの法則』を見たと言ってくれる人もいた。めっちゃ暑くなり、早々に切り上げて引き返す。

3:00pmからはヴィレッジヴァンガードでハグ会。写真集を購入して整理券をもらった人は、Ladybeard氏からサインしてもらえ、さらにハグしてもらえる。店内の一角に50人ほどの列ができた。

私は店の前に出て、うにゃっ、うにゃっと客引き。2ショ写真を撮りに寄ってくる人もいれば、無反応でこっちを見ないようにして通り過ぎる人もいる。

6:00pmごろ、みんなで戎橋へ。ここは、去年10月にネット炎上事件が起きた現場だ。高校生の男の子数人のグループが、私に写真撮影を求め、馴れ馴れしく肩を組んで撮ったのをツイッターに上げ「やばいやつおった」とコメント。

そこまではよかったのだが、警官二人が来て、私が職質を受けているところを背景に、サムズアップのポーズで写真を撮り「しっかり通報しました」とのコメントとともに、ツイッターにアップ。

人畜無害と確認して戯れておきながら、その後で手のひら返して通報するとは、性格悪い、とネット民たちの怒りを買い、大炎上。学校名まで特定され、学校が謝罪する騒ぎになった。

怒りの矛先がこっちへ向かったわけではなく、私は特に面倒な目をこうむってはいないので、リベンジというわけではないのだが、今度は同じ場所で道行く人々を意図的に挑発しちゃおうという企て。

ネットで予告していたということもあり、このときにできた人だかりの大きさは、私の経験上、過去最大となった。芸人として、これは気分がいい。

それからロフトプラスワンウエストへ。約100席が満席となった。

Ladybeard氏と立花奈央子氏は出突っ張り。第1部に出たのは、文芸評論家、作家の土井豊氏、女装アイドルの仲良真澄美氏、メガマウスの bug って花井氏。第2部に出たのは、大学辞めてM字開脚に走ったアングラアイドルの藤本ぽやな氏、スクール水着に上だけセーラー服という姿の地下アイドルの細胞彼女(うてなゆき)氏、それと、私。

土居氏は、Ladybeard氏を北斗の拳のユダにたとえていた。高度な美意識を備えた戦闘家ということか。日本のアニメに出てくる美少女キャラは、よく闘うという。それを聞いて私は斎藤環氏の『戦闘美少女の精神分析』を思い出した。

なるほど。アニメでは美少女が闘うけれど、Ladybeard氏は格闘家が美少女になってるわけだ。逆側からアプローチして、同じ頂点に行き着いている、と。

写真集には、私も一緒に写ってるのがけっこう載っている。なので、撮影秘話では、私にも語ることがいろいろある。雪の残る原宿散歩は寒かったこと。そのときの写真がネットで大いに評判を呼び、それがきっかけで早稲田塾から声がかかったことなど。

写真集には、奇跡のショットと呼べるようなのが、何枚か入っている。立花氏の写真撮影の腕と気合いがすごいのだ。羽田空港近くの砂浜で、低空飛行する飛行機とLadybeard氏の体の線が合ってるやつとか。着物姿のLadybeard氏が鬼気迫る顔で歌舞伎町の入口に立ってるやつとか。

路面が雨に濡れて、背景の色とりどりのネオンサインをぼやっと反射させて、非常に美しいのだ。この雨のせいで着物と外付けフラッシュをお釈迦にしたけど、このショットが撮れたことでヨシとしている、と立花氏。

土門拳賞ぐらい取れてもおかしくないと思うのは私だけだろうか。立花氏は、女装した男性を専門的に撮る写真家だが、今回のLadybeard氏を被写体にしたのは、そんじょそこらの女装写真とはまったく趣が異なり、感覚が新しい。

いわゆる「男の娘」の写真集は、他の写真家によるものがすでに世に出されている。けど、コンセプトは、完全なりきりで、メイクもばっちりで、誰がどっからどう見ても、かわいい女の子にしか見えない。これの中身が男性とは誰も見破れまい、どうです、びっくりでしょ? というコンセプト。

それはそれでいいのだけれど、Ladybeard氏のは感覚がだいぶ違う。毛むくじゃらの筋骨隆々たるプロレスラーがなぜかかわいく見えちゃうという手品のような不思議な感覚。これは余人をもってなかなか真似できない強烈な破壊力を呈する。

途中、Ladybeard氏がちょっとだけ席を外していた間は私の独壇場で、例の小学校時代の話など、またここでもやってしまった。お笑いレベルの高い大阪の人たちもようけ笑ってくれて、非常に気分がいい。

Ladybeard氏のヘヴィメタライブもあり、内容の濃いイベントとなった。お客さんの満足度もそうとう高かったようである。大成功と言えよう。

その場所で軽く打ち上げをして、真夜中ごろ散会。私は近くのホテルに宿泊。翌日月曜は正午から原宿で取材を受けることになっており、8:20新大阪発ののぞみ216号で東京に向かった。

この日の模様、ネットで拾い集めた写真はこちら。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Town140601
>

【GrowHair】GrowHair@yahoo.co.jp
セーラー服仙人カメコ。アイデンティティ拡散。
< http://www.growhair-jk.com/
>

というわけで、原稿を書き上がったのが配信当日の昼近く。

通天閣のモツ焼き屋にも行きたかったけど、真夜中過ぎでは開いてまいということであきらめ、ホテルの近くの串かつ屋で生ビールを飲み足す。

やっぱり大阪の女性はコットン素材のショーツをあまり穿かないのか。前回来たときに、ランジェリーショップに入ったらコットン素材のがほとんど置いてなかったことを言うと、そう言えばあまり穿かないという。

へー、そうなの? みんなポリエステルとか、シルクとか? すべすべ素材のがいいんだー。文化の違いかね? 船場センターに行けばあるんじゃないかという。よし、次に大阪に行ったら寄ってみよう。

6月1日(月)は新幹線が品川駅に着いてその足で原宿へ。昼から取材を受けた。2:00pmにやはり大阪からのその足で原宿に来たLadybeardさんにバトンタッチ。

この日の模様、ネットで拾い集めた写真はこちら。
< https://picasaweb.google.com/107971446412217280378/Town140602
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■Take IT Easy![18]
始めあるものは必ず終わりあり

若林健一 / kwaka1208
< https://bn.dgcr.com/archives/20140603140100.html
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毎年元年を迎えている電子書籍で、またひとつ水を差すできごとがありました。電子書籍の普及を願うひとりとしては残念でなりません。

ヤマダ電機が自社タブレット向けに提供している「ヤマダイーブック」のサービスを7月31日に終了し、しかもそれまでに購入した電子書籍がサービス終了後は利用できなくなる、というニュースです。

ヤマダイーブックがサイト閉鎖──購入した電子書籍は無駄に
< http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1405/29/news091.html
>

このニュースは、ネット上でもかなり話題になり、その後訂正のリリースが出されたのですが、あくまでも現時点では「引き続き閲覧ができるよう調整」するという内容で、移行が約束されたわけではなさそうです。

「買った電子書籍が無駄になる」は「記載不備」
ヤマダイーブックがサービス終了告知についておわび
< http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1405/29/news170.html
>

うがった見方かもしれませんが、このリリースも騒ぎを受けてとりあえず出した、という印象が否めず、最終的にどうなるかはまだまだ不透明な状況。

サービスの終了は7月31日ですが、今後購入する書籍が8月1日以降も読めるのかどうかわからないのでは、新たにコンテンツを購入する利用者がいるとも思えず、実質的には既に終わっているも同然です。

●サービス事業者の姿勢

さらに勝手な想像ですが、もしかすると、このサービスは規模、利用者数ともに他社と比較してそれほど大きくないのかもしれません。そのことによって、社内で「それほど影響も大きくないだろう」という判断が行われ、最初のリリースになったのではないかと推測されます。

しかし、利用する側から見れば規模の大小は無関係ですし、この記事を見た方にとっても「電子書籍のサービスがひとつ終了する、購入した書籍は利用できない」と受け止められれば、企業の姿勢が問われるのは容易に想像できます。

こういったケース、今までにもたくさん有ったのにいつまでも繰り返されますね。一般の方にも名が知られている大企業のひとつですから、発表内容とその影響はもう少し配慮が欲しかったところです。

●終わる時にことを考えていない

今回の件の一番の問題は、サービスを開始する時に終わる(終わらせる)時のことを全く考えていないと思われることです。

4月8日配信の「製品寿命を考える」でも書いたように、メーカーでも製品を作る時には、その製品の終わりの時期(サポートを終了する時期)というのを織り込んで作っており、補修部品およびその代替品やサポート体制の確保を行っています。

それでも製品の寿命に関する作り手と使い手の合意は完全なものではないのですが、それでも使い手は一定の信頼を置いているからこそ、新しい製品を購入し安心して使いつづけることができるのです。

製品寿命を考える
< http://kwaka1208.net/product-life-cycle/
>

メーカーも製造と販売だけでは事業を継続していくことが難しくなり、サービスを提供することで製品販売後の継続的な収益を獲得することを目指してきました。

最近では、メーカー自身がサービスを提供する例も少なくはありませんが、それでも「継続責任」を考慮して実現に至らないものも多いのです。

メーカーがすべての点において他の事業者よりも優れている、というつもりはありませんが、少なくとも「利用者が継続的に安心して使えるか?」という視点を常に持っていることは間違いありません。

サービスの利用規約を見ると「本サービスは予告なく終了することがあります」といった記述が必ず見られますが、利用者が安心して「サービス」を利用できる環境を作るためには、「サービス寿命」や「サービス終了時の選択肢」を提示するようなルール作りが必要なのかもしれません。

もちろん、そうすることによってサービスへの参入障壁が上がるのでしょうが、一定の品質を保つことが、市場全体にとって良い結果をもたらす、と私は考えています。

【若林健一 / kwaka1208】 kwaka1208@pote2.net
Take IT Easy! - 人にやさしいIT
< http://kwaka1208.net/
>
< https://www.facebook.com/kwaka1208net/
>

WordPressのユーザーイベント「WordCamp Kansai 2014」の開催がいよいよ今週末に迫ってきました。おかげさまで、参加人数も定員に達し盛況が予想されます。みなさま、会場でお会いしましょう!

「WordCamp Kansai 2014|知識と経験の灯をわかちあおう」
日時:6月7日(土)8日(日)
場所:グランフロント大阪 ナレッジキャピタルカンファレンスルーム TowerC

公式サイト
< http://2014.kansai.wordcamp.org
>


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編集後記(06/03)

●「どの面さげて」という言葉の意味は、〈当然恥ずかしさを感じるところなのに、それを感じないのをののしっていう。よくも恥ずかしくなく。何の面目あって。〉である。他人からこう思われたり、言われたりしようものなら、日本人なら立ち直れないくらい傷つくだろう。ところが、韓国・朝鮮人には「どの面下げて」という感覚が欠如している、と豊田有恒は断言する。見え透いた虚言、食言、捏造などが発覚した場合、彼らはどうするか。前言をまるで忘れたかのように、平気で振る舞うことができる。この芸当は日本人にはできない。

なぜ韓国人は反日なのか。本当の日本を知っている旧世代が次第に少なくなっているからだ。かつての反日は前向きで、国家建設のスローガンとして利用するだけの知恵があった。しかし現在の韓国は、バーチャルな日本に対して敵意を剥き出しにしているだけだ。いわばうしろ向きなものに変わっている。韓国人特有の異常心理からか、日本の世話になっているような状態を次第に許せないような気持ちになり始めた。そこで、日本が不正な手段を弄して韓国に対して優位に立とうとしている、という理屈(?)を編み出したのだ。

なぜ韓国人は虚言力という特異な能力があるのか。朝鮮半島の歴史に詳しい豊田によれば、この地は有史以来、近世にいたるまで、960回も異民族の侵攻を受けてきたという。悲惨な歴史の連続だった。したがって民族性も歪んでくる。その場凌ぎは当たり前、自己主張がすべてである。まともな議論がなく、検証も考証も抜き、捏造を前提にして捏造の結論に至る。感情をあらわにすることも処世術のひとつだ。

なぜ韓国人は国益を無視した、馬鹿げた反日にうつつを抜かしているのか。反日は彼らにとってカタルシスでもあり、快感でもあるからだ。相手の非を一方的に弾劾して、悲憤慷慨すればある種の達成感、高揚感が得られる。快感をともなうからやめるにやめられないのだ。やめさせる方法はひとつだけある。反日が快感でなくなれば、ひどいしっぺ返しを受けることがわかれば、彼らも反日をやめるだろう。なんだか動物をしつけるテクニックみたいだ。

日本が穏やかな大人の対応をとれば、ますます居丈高になる国民性だから、根拠のない反日にはいちいち手ひどく反撃、報復に出るべきだ。韓国が世界に冠たる売春立国である現実や、ベトナム大虐殺の過去などを完璧なデータ付きでつきつけるとか。ふりあげた拳のおとし所など初めから考えていない彼らは、そのうち「どの面さげて」日本に援助を求めてくる。そのときこそ、慇懃無礼な大人の対応で「ご要望に添いかねます」と言う日本を見たい。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/439611365X/dgcrcom-22/
>
「どの面さげての韓国人」


●続き。カード払いや銀行口座などはマネーフォワードが自動取得。現金のやり取りはレシートをもらい、ReceReco経由でマネーフォワードに自動入力。ほんと楽。そりゃ私でも続きますわな。

少し前、iPhone版のマネーフォワードがバージョンアップした。旧デザイン、新デザインがボタンひとつで切り替えられる。Web版だとひとつの銀行であっても口座ごとに金額が出るのだが、iPhone版だと総額の一覧しか出なかった。

新デザインだとWeb版のように口座ごとの残高が見られるようになった。引き落としは普通口座からしかできないんだから大切なことだよ。口座ごとにカード形式になっていて、色分けできるようになってる。文字も大きい。読みやすい。続く。

が、私みたいにギフトカードなんかも分けて口座管理しているようなのには、画面に占める口座数が減ってしまい、かえって情報が把握しにくい。続く。(hammer.mule)

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GrowHairさんすごいなぁ。この人も見た人が笑顔になる。テレビ局の前のゲーセンなのでプロなのか?
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ちゃんとステップ踏んでる