[3898] 五つの大学への出講が始まって

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《SW新予告編を何度も見て涙ぐんでる僕w》

■ネタを訪ねて三万歩[122]
 五つの大学への出講が始まって
 海津ヨシノリ

■グラフィック薄氷大魔王[430]
 「何度目かのThings Mac復活」他、小ネタ集
 吉井 宏




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■ネタを訪ねて三万歩[122]
五つの大学への出講が始まって

海津ヨシノリ
< https://bn.dgcr.com/archives/20150422140200.html
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今年の新学期は、突然五つの大学への出講となってしまいましたので、さすがに怒濤の毎日です。いや、正確には、新任の大学は事前にとても丁寧に流れを説明して貰っていましたので混乱はなかったのですが、いかんせん五つの大学の環境があまりにも違うのに、戸惑うオジサンという感じですね。

多くは慣れていないことから来る緊張なのでしょうが、プチパニックでオロオロしている時間もないまま、何となくスタートしました。

一番の問題はタイムスケジュール管理。電車乗り換えのタイミングを早く掴まないと、授業に支障が出てしまいます。とにかく、普段使わない路線は、ちょっとした旅の感覚に切り替えていつも楽しんでいますが、自宅を出る時間に注意しないと遅刻の心配が出て来てしまいます。

ちなみに駅まで歩いたらどうなるか? という好奇心はいつも旺盛で、多摩美術大学上野毛から自宅までは徒歩一時間半。工芸大学厚木キャンパスから本厚木駅までは、徒歩一時間半。

跡見学園女子大学へのバスは新座駅と志木駅から出ていますが、新座駅から志木駅は、徒歩五十分でした。

二時間以内の徒歩は私にとっては苦にならないのです。むしろ時々街中を徘徊することを日課としている私にとっては、目に入るモノが色々と新鮮でとても楽しい時間になっています。もちろん毎回徒歩しているわけではありません。

とにかく今までにない混乱からか、一回目の授業での痛恨のミスを連発してしまいました。まず出席を取らずに終了してしまった授業。出席カードを忘れて、他校の出席カードを使ってしまった授業。

突然の教室変更を聞かされていなかったので、冒頭に暫くオロオロしてしまった授業。話さなくてはいけない内容を忘れて終了してしまった授業。ICT機器の接続を間違えたことに気が付かずにスタートさせてしまった授業。落ち着かないとダメですね。まっ、これはいつもの私への戒めなのだと感じています。

ここで注意しなくてはならないのは、五つの大学での授業は全く違う内容なので、私自身が混乱しないこと。もちろん予習は欠かせません。講師が予習だなんておかしいかも知れませんが、これはセミナーでも同様です。段取りをチェックせずに臨めば、確実に失敗してしまいます。

ですから、この予習の時間の捻出がとても難しいのですが、移動時間中に電車の中でiPadに仕込んだPDFを読むだけでも随分違います。しかし、それが意外と難しいですね。混雑している場合は迷惑になりますので。

しかし、キャリーにPCを入れて移動するコトもあるのですが、あまりにもお粗末な、鉄道のエスカレーター不足には閉口してしまいます。特に下りのエスカレーターの導入率の低さは驚きです。お年寄りは下りの方がキツイのです。

私はまだその域には達していませんが、キャリーを持ち歩くときはさすがに階段は辛いです。特に都営大江戸線は一番深い位置を走っているので、当然上り下りは苦痛を伴います。

そろそろiPadでの授業に変更した方が良いのでは? とアドバイスを受けますが、データ互換がそんなに簡単ではないので、苦痛を敢えて選択しているのが実情です。あくまでも学生のための授業ですから......。

結果として、とても不思議なコトに、自宅から一番遠くの大学への移動効率(一時間あたりの移動距離)が一番良く、近い大学への移動効率が極端に悪いという逆転現象が発生してしまいます。なんだか笑うしかない現実に呆然といったところです。もちろん愚痴を言っている暇はありません。

そんな状況下でも、新しい学生と遭遇することはとても新鮮で贅沢な縁だと感じています。そして、この新鮮な気持ちを永続させることがとても大切ですね。ブレずに粛々と続けることはとても難しいことであり、大切なことだと感じています。

特に今年は一年生との関わりが多くなっていることも、新鮮な気持ちに拍車が掛かっています。なんと言ってもつい一か月前までは高校生だったわけですから、かなり贅沢な瞬間を体験しているコトになったのかもしれません。

大切なことは縁が引き金であり、更に新たな縁を増幅させます。縁は新しい縁を生み出し、どんどん増幅するということ。だから出会いはとても大切ですね。

そう考えると、三月に行った大阪でのセミナーは私にとって久しぶりの大収穫でした。とにかく参加者にとても恵まれ、大変有意義に展開することができたからです。名付けて大阪春場所。そして、八月には大阪夏場所の開催も決まりました。今からネタの整理に入っているところです。

ところで、関西といえば、デジクリでも有名な笠居トシヒロさんと数年ぶりに盃を交わすことができて、大阪春場所は大盛り上がりのうちに終了しました。笠居さんとは二十年来の友人です。旧友との語らいは時間の流れが逆行するので本当に楽しいひと時でした。笠居さん、本当にありがとうございました。また盛り上がりましょう。

最後に、翌日の朝に雨が降って、濡れ鼠になってしまったことはご愛嬌だったかもしれません。どちらにしても、リクエストいただければ何処へでも出掛けますので、お気軽に声を掛けてください。

そうそう、思い出しました。セミナー後の懇談会で多くの方と知り合えたのも素敵なご褒美でした。更に嬉しいことは、東京から駆けつけて下さった方が三人もいたことに、驚きと感謝で頭が下がる思いでした。本当にありがとうございました。

ところで、意表を突いた折り紙は私にとっては実験でしたが、成功であったと感じています。大学、特に多摩美術大学造形表現学部で行っている授業内容は、意外とネタになることを確信しました。

セミナーといえば、月例セミナーも気がつけば今月で四回目。本当に時間の進むスピードは加速していますね。早めにネタを整理するようにしないと土壇場で曖昧な事をしてしまいそうです。

もちろんそんなことにならないように、前倒しで予定を埋める習慣が自然と私の中で生まれてきました。このリズムが早く軌道に乗るように精進したいと感じています。

現在はIllustratorとPhotoshopを隔月ごとのテーマとしていますが、それ以外のツールも視野にいれています。日々新しいツールがリリースされていますので、私なりの使い方をそろそろ整理してみたいと感じています。具体的なツール名は取り敢えず今は内緒とさせて頂きます。

●今月のお気に入りミュージックと映画

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[Hurry Hurry]by Jessie Baylin in 2012(U.S.A)

アルバム "Little Spark" の冒頭の曲。初めて聞いたとき、そのフランス語のような響きがとても心地よく一回で気に入ってしまいました。この心地よいメロディーは時代を超える旋律になりそうですね。残念ながらCD等はインポートでしか手に入りません。もちろんゲットしました。
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[The Expendables 2]by Simon West in 2012(U.S.A)

邦題「エクスペンダブルズ2」。前作同様オールスターのお約束展開の映画ですが、荒唐無稽的な展開が逆に見ていて安心してしまいます。シリアスなドラマ&アクションも嫌いではありませんが、いつもそんなのばかりだと食傷してしまいますからね。

個人的にはマギー・チャン役のユー・ナンの演技が浮いていて、少々白け気味になりましたが、まっ自虐的なネタなど色々と各キャラクター特有のネタ満載で、アクション映画ファンには楽しい作品になっているはずです。まだ若いジェイソン・ステイサム演じるリー・クリスマスの、格闘シーンの鮮やかさは本当に舞踊をみているようです。暫くはこのシリーズは続きそうですね。

ところでアクションスターがそろい踏みの映画ですが、私はシルヴェスター・スタローンの代表作である「ロッキー」シリーズを全く見ていません。いや、単に格闘技が生理的に合わないだけなのですが、不思議なものでアクション映画はまったく抵抗がないです。自分でもこの不条理を論理的に説明出来ません。本当に不思議です。
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【海津ヨシノリ】グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/
怪しいお菓子研究家

カオスと化している仕事部屋の中にあるモノのうち、本だけはどこに何があるかを把握しているつもりなのですが、どうしても見つからない本が一冊あります。誰かにその本を貸した記憶はありません。そもそも人に貸すことは基本的にしていません。

何だかんだで二か月ほど捜してみたのですが、さすがに捜し疲れて再購入しました。仕方がないですね。しかし、発行されて10年近く経っても中古品価格が下がらない本って、やはり名著なのでしょう。高くて焦りました。

そういえば私は誰かにモノを貸すことはほとんどしません。学生から社会人になったあたりの狭間で、カメラ3台、露出計1台、書籍20冊、LPレコード5枚ほどが戻らず、それらを持ち去った友人達と共に私の記憶から消えました。たまたま無神経なヒトが続いたのかも知れません。何とも嫌な思い出です。

そして、またそうなりたくないので「貸す」という文字を私の辞書から少しだけ消し去りました(少しと言っても95%ぐらいですが......)。まっ、いい加減な人を知ることが出来た授業料ですね。かなり高い授業料ですが......。

yoshinori@kaizu.com
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■グラフィック薄氷大魔王[430]
「何度目かのThings Mac復活」他、小ネタ集

吉井 宏
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●何度目かのThings Mac復活

スパンが長い仕事がいくつか重なってくると、何がどう進展してるのか把握しにくく、何からやればいいか迷って時間を浪費する。それで久々にThings Macを復活させてみた。

何度も使ってきたけど、たいてい数か月から半年ほどで使わなくなってしまう。失敗する原因はわかってる。Thingsの終了項目のログを「記録」にしようとしてたから。

記入する必要ないような細かい項目を漏れなく入れたり、終了項目の整合性や納品日時などの日付をきちんとしようとして面倒になっちゃうのだ。または、忙しくないときにも継続して使おうとしてたことも原因。

このソフトの利点は、複数の同時進行プロジェクトの細分化した作業項目のどれから手を付けたらいいか、自動的に示してくれること。日付をしっかり設定しておくだけで、今日やるべきことがわかる。半ば強制的だから、迷わないで済む。

Mac App Store - Things Mac < http://apple.co/1O2qpsw
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その利点だけを使うように気をつければ失敗しないかもしれない。「記録」ではなく、今あるToDoを片づけるための便利なツールとしてだけ使う。終了項目を大事にリストにしまっておかず、完了したら削除してゴミ箱を空にする決まりにする。

さっそく、Things Cloudの過去データを全削除した上で、現在の4つのプロジェクトを追加。以前から予定表のメモに連なったままの細かいToDo数十項目も記入。これらを一つずつクリアしていけば、本当にやりたいこと(まあ作品制作とかだけど)に辿り着けるわけだ。

で......。当たり前だけど、大変なことに気がついた。これらのプロジェクトや項目を順調にクリアしていくとして、リストにはこれから入ってくるであろう項目は一切含まれてないのだ! つまり、項目が発生する頻度を上回る早さで片づけないと、やりたいことに辿り着けないという真実。ガーン!

知ってた??? けっこうショックなんですけど......。

●板タブで描けない時のリセット方法発見!

板タブで描いてると、「おー! 自由自在にペンが動いて何でも描ける!」状態は長く続かない。すぐに「あれ? おかしいな、なんで描けないんだ? ダメだ、ぜんぜん描けないぞw わっはっは。」になる。そしてその状態は一日中続く。

ところが、ついさっきまでダメだったのに、今、描ける状態に復活した。描けない状態から瞬時に復活したのって、二十数年ペンタブ使ってて初めてかも。なにをやったかというと、「手の力を抜く」!

「描けない〜!」って時は正確にしっかり描こうと手に力が入っちゃって余計に描けなくなるんだな......。手の力を抜いて、カスカス状態でペン先を走らせれば、描ける! そうだったのかー! 今頃気づいた。

今までは「描けない〜!」ってとき、液タブっていう逃げ道があったんだけど、逃亡先の液タブで描きにくい〜! ってなると、もう八方ふさがりで超ストレス。先日、液タブを手放しちゃったので逃げ場がなく、結果的に一つのコツを見つけることになったかも。

●ノート兼ペラ紙PDF、挫折w

先週の「ノート兼ペラ紙PDF」、一週間くらいやってみたところ、ダメだった。すいません。面白いと思ったんだけどな〜。

多い時は一日に十数枚のA4紙ができるから、数日分でさえ、机の上に広げても何がどこに書いてあるやらわからなくなる。一昨日のメモが数十枚遡らないと出てこないw

それらを全部PDFにして見渡せば面白いはずなんだけど、ほとんど全部がゴミのようなスケッチやメモで、必要なのはごく一部分。必要な紙以外はその場で破り捨てないと、紙の山というか画像の山を増やすだけになる。

結局今までずっとやってきた方法、「メモだけ書く紙とスケッチ用の紙を別々に用意」と「必要な部分だけスキャン」は、理由があってその方法に落ち着いてたんだなと納得。

●ヤツらが戻ってきた! 「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

予告編第二弾 <
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泣くわ!! ......32年ぶりにヤツらに会える!

78年の公開直後、たしか野田昌宏氏がSWの魅力について「ハン・ソロとチューバッカ、今頃どこで暴れ回ってるんだろう? って思わせる」みたいなこと言ってた。現実世界でもSW世界でも三十数年が過ぎた今、ヤツらはどこかに行ってたけど戻ってきたんだ! 泣くよ、そりゃ。Facebookのあちこちでみんな号泣してるw

SWが俳優としてのほぼスタートだったハリソン・フォードが、年齢を重ねて戻ってきたわけだけど、僕らも人生いろいろあってSWに戻ってきたわけだもん。三十数年の年月が一気にぐわっと。

前にも書いたような気がするけど、SWは映画シリーズとして面白いかどうか、まっさらな状態で見て楽しめるかどうか、かなり微妙。だけど、作品としての善し悪しなんか吹っ飛んじゃってるし、「映画シリーズ」っていう枠など完全にはみ出してる。平たく言えば「社会現象」だし、ルーカスが目指していた「西部劇に代わる新しい神話の創造」は完全に実現した。

SWの時代に生きた人間には二種類ある。影響を受けた人と受けなかった人。僕的には、高校一年生で「これからどういう道を行こうか?」の真っ最中の自分がSW第一作(エピソード4)の公開の時代に居合わせたことが重要。SWがなければかなり違った今があるはず。

いや〜〜、50歳過ぎてから15〜20歳の頃の「次のSTAR WARSが公開されるのをワクワク待つ」気分が復活するとは思わなかった。当時、「エピソード6 ジェダイの帰還」に続いてep.1〜3、ep.7〜9が2年ごとに公開される予定だった。全9作を観るまで何があってもがんばろうとか思ってたんだよなあ。

いや、ep.1〜3も少しはワクワク待ったけど、ep.1を見終わったら、う〜ん、あんまり待たなくてもよかったかな? ってw 別のシリーズみたいだったもんなあ。

新予告編を何度も見て涙ぐんでる僕w

●プランタン150周年記念マスコット「ROSEちゃん」続報

日本語の記事が出てました。やはり日本人的にはゆるキャラにしか見えないんだなあw

『パリを席巻する日本人アーティストの巨大フィギュア
ゆるキャラ? アート? プランタン150周年の春を彩る「ローズ」』
< http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43392
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【吉井 宏/イラストレーター】
HP < http://www.yoshii.com
>
Blog < http://yoshii-blog.blogspot.com/
>

僕の人生、「トムとジェリー」によって目覚め、「スターウォーズ」が方向を決め、YMOで姿勢を決めたと言っても過言ではない〜〜!

・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
< http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500
>

・rinkakの3Dプリント作品ショップ
< https://www.rinkak.com/jp/shop/hiroshiyoshii
>

・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
< https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii
>

・ハイウェイ島の大冒険
< http://kids.e-nexco.co.jp
>

・App Store「REAL STEELPAN」
< https://itunes.apple.com/jp/app/real-steelpan/id398902899?mt=8
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編集後記(04/22)

●長尾和宏・近藤誠「家族よ、ボケと闘うな! 誤診・誤処方だらけの認知症医療」を読んだ(ブックマン社、2014)。読み始めてすぐ違和感がむらむらと。長尾和宏と近藤誠の往復書簡の形式だが、この名前の二人はむしろ敵対関係にあると思っていたから、相手に敬意を払いながらのなごやかなやりとりが妙である。奥付を見たら、あの「がんと闘うな」の近藤誠ではなく、西条市の高齢介護課の実在の課長であった。紛らわしいと言うべきではないが、タイトルはあの近藤誠のパロディみたいなものだから、どうもこの本作りはいかがわしい、と言っては言い過ぎだが、すっきりしないのは確かである。

長尾医師と近藤課長はこの本のためのタッグかと思ったら、長尾医師のとなえる「平穏死」と近藤氏の考える「満足死」つながりで、以前からの知り合いらしい。読み飛ばした前書きに、「もうひとりの近藤誠さん」という記述があったのを後から確認した。まあ、医者らしくない医者と役人らしくない役人との、意見のやりとりわかれば、落ち着いて読める。だが、意外に難解というか、高度というか、素人が読むにはちょっとハードルが高い。専門用語も多く出てくるし、テーマ自体が意味不明なのもある。果たして、往復書簡の形式がよかっただろうか。ハッキリ言って、編集の力量不足による中途半端な本である。

人間は相手が怖いから闘おうとする。この四半世紀で人間が怖いもののひとつに「認知症」が加わってしまった。「認知症は自己を失っていく恐ろしい病気」というイメージを植え付けたメディアの責任は大きい。人々は認知症は怖いから闘う。長尾・近藤の二人は「怖くないですよ。だから闘っても意味がないですよ」と言い続ける。昔からボケた人はいた。しかし、現代社会が、医療・介護が必要以上にボケを誇張し、ときには炎上させている。今や「大認知症時代」が目前である。医療も介護も、そして家族も、認知症への価値観を変えて、大転換の時代に備えなければならない。価値観を変えれば無駄な闘いは不要だ。

この本では、家族の関わり方次第で、認知症の人の運命が大きく変わると力説する。つまり「認知症とは本人の問題だけではなく、家族の問題なのです。家族が無用に闘うのです。家族や本人が無用に闘うのです。家族が本人や認知症に勝とうとするのです。家族が負けてあげれば、ほとんどが解決するのに......」。本人は困っていないが、家族が困って疲労困憊しているのが認知症。認知症は治さなくてもいいのだから、時には放置するがよい。ただ「待つ」こと、「受け止めること」が認知症ケアの始まりだという。「忘れたっていいじゃないか、認知症だもの」と、本人も家族もお気楽に構えるのがいいらしい。(柴田)

< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893088343/dgcrcom-22/
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「家族よ、ボケと闘うな! 誤診・誤処方だらけの認知症医療」


●住宅ローン続き。初めて会う人たちと契約。預かり証をもらっての権利証引き渡しやら、言われるがままに記入しての実印捺印やら。

借換日に振り込まれる金額は、融資額から手数料類を引いたものです、返済額に足りない分はそちらで前日までに入金をしておいてください、手数料が融資額に対してこれこれで〜と説明されたが、想定していたものとパーセンテージが違う。えっ、うちの条件ならもう少し低いはず。

「すみません。うちは○○なので××%じゃないんですか?」「えっ。○○なんですか? いま証明書はお持ちじゃないですよね?」なんとなーくイヤな予感がしていたので持ってきていた。「持ってきています。これでいいですか?」「あっ、コピー取らせてください。となると××%ですね」

元の担当者さんを信じていなくて良かった......。担当者さんには証明書のスキャンPDFをメールで送っていたし、うちは○○だとも伝えていたのに、申し送りできていなかったのか......。続く。 (hammer.mule)