[4192] 人を育てるということ

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《今回はどんな設定なの?》

■ショート・ストーリーのKUNI[200]
 シェアハウス・タイプII
 ヤマシタクニコ

■3Dプリンター奮闘記[83]
 人を育てるということ その2
 織田隆治




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■ショート・ストーリーのKUNI[200]
シェアハウス・タイプII

ヤマシタクニコ
https://bn.dgcr.com/archives/20160915140200.html

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彼、鳥山武雄は斡旋所から出るとすぐ前にある公園に向かった。なんだか疲れてベンチで休みたい気分だったからだ。

自販機で買ったコーヒーを飲み、ふうっとため息をつくと自分と同じような格好──それさえ着ていれば普通のサラリーマンに見える、地味な色のスーツ、白シャツにネクタイ─をした男がやってきた。彼より若い。

「あなたも、ですか」

「たぶん」

若い男に聞かれ、彼は別に否定もしなかった。

「まったくあそこに行くたび消耗しますよね。でも、ぼくのような人間はシェアハウスを利用するしか仕方ない」

彼は黙っていた。男は勝手にしゃべり続ける。

「どう考えてもこのやり方が最善だなんて思えない。でも、政府は放置するのみだ」

シェアハウス──監督官庁の区分によると「シェアハウス・タイプII」だが推奨され始めたのはいつからだっけ。男女を問わず単身者は増える一方、賃金は下がる一方だし高齢化も進む。

だが、国民はあえて貧困から抜け出そうとせず、ずるずると、定職はおろか定まった伴侶、定まった家族さえ持とうとしない──20世紀型の成功を手中にした権力者たちの目にはそう見えた。この連中には何らかの強制が必要だと。

そこで出されたアイデアが、シェアハウス・タイプIIだった。単身者はこのシェアハウスに住むことを強く推奨される。家賃は安く設定され、その代わり住人たちは家族として振る舞うことを強制される。

家族と暮らしたことのない人間は、シェアハウスで家族の温かみを知るだろう。かつて家族がいたが今はさまざまな事情からひとり暮らしをしている人間は、改めて家族の良さを知るだろう。

異世代が一緒に住むのも悪くないと思うだろう。当然、シェアハウス内での出会いも期待される。婚姻率の上昇もあるだろう…。

そもそも、家族を基礎単位としてあらゆる政策が組み立てられている国だから、政府にとって単身者が増えることは財政的にも好ましくない。首都圏では絶対的に住居も不足している。

そうして各地で、補助金をあてにしたシェアハウスがどんどん建設された。一方で単身者向けアパートやマンションは新たな建設を禁じられ、既存のものは家賃がどんどん上がっていった。

とても非正規労働者が払える家賃ではない。好むと好まざるにかかわらず、シェアハウスに入らざるを得ないのだ。「セレブ」と呼ばれる富裕層以外は。

「君はどこを紹介されたんだ」

鳥山が聞くと、男は斡旋所でプリントした紙を見ながら答えた。

「駅の向こう側にあるブライト・シェアハウスです。必要設定:30代後半、営業職についていて趣味はプロレス観賞、読書には興味なし、占いを信じる、地域のボランティア活動にも関心がある…だそうです」

「君はプロレスに興味が?」

「ないですよ。ほとんど見たこともないから、これから勉強します。占いを信じる人の気が知れないが、今日からはそんなそぶりを見せるわけにいかない。大好きな読書は封印せざるを得ないでしょう」

「できるのか? 無理しなくてもいいんじゃないか」

「ここが一番安かったんです。前のところはかなり自分の素に近い設定でいけたのでよかったんですが、先月会社をクビになって。だから、仕方ないんです」

「そうなのか」

「まあ、行ってみたら意外と良かったということもありますからね」

男が言い、彼はうなずいた。

「君はまだ若い。きっとうまくいくさ」

それは本心だった。運良く伴侶を見つけてシェアハウスを脱出、夫婦で住むとなればけっこうな額の祝い金や家賃補助が出るし、子どもができるとなれば、さらに有利なのだ。

彼は人並み──当時の──に29歳で、同人誌で知り合った女と結婚した。そして五年後に離婚した。今から思えば若気の至りというやつだ。結婚も離婚も。

ちょうどそのころからシェアハウス政策が喧伝されていた。一見、格安で住居を確保できる良い方法にみえた。はじめは設定もおおざっぱなものだったし、彼も若かった。

それで転々としているうちに、気がつけば60歳が目前だ。体が動くうちに、ちゃんとしたシェアハウスにもぐりこんでおく必要がある。介護施設はどこもいっぱいで入れるかどうかわからない。

そもそもシェアハウスなら疑似家族同士で介護させられ、増大する福祉予算に歯止めをかけることができる。それも政府のねらいだ。

彼はまったく暗澹たる気分で電車にのり、二駅向こうにあるシェアハウスに向かった。荷物はスーツケースひとつ。こんなふうに移動するのは一体、何か所目だろうと思いながら。

斡旋所の担当者のうんざりした口調が思い出された。

「前のところは一年三か月で退去……ですか。子ども好きの初老の男性という設定を承知で入居していながら、実際はそうではなかった、のですね?」

弁解の余地がなかった。彼は子どもが大嫌いだったが、住まいを確保するため自分を偽って入居した。

だが、窓の下を通園の子ども達が通るたびに体中の毛穴がぞわぞわする、いまいましい気持ちで吐きそうになるのを我慢できなかった。ついにある日、大声で「うるさい!」と怒鳴った。それでおしまいだった。

「いいですか。今日ご紹介するところの必要設定は以下の通りです。無口だが情にもろい。介護経験豊富。温厚な性格。テレビの時代劇を見るのが趣味……これでだいじょうぶですか?」

「……だいじょうぶです」

時代劇にはまったく興味がなかった。苦手といっていい。こっそり学習しておく必要がありそうだ。介護は、こんなこともあろうと、ひそかに自治体の講習を受けて資格も取得しているのでなんとかなるだろう。

情にもろい……ちょっと自信がない。でもなんとかごまかせるだろう。今までに比べると一見ゆるい設定といえる。それだけ介護要員としての要素が大きいのだ。

これまでには「海外赴任の経験が多く、語学に堪能。小学校からずっとクラス委員に選ばれてきた。だれにでも好かれる性格」という必要設定もあった。

実際には海外赴任の経験もなく、語学はからきしだめだった。たちまちボロが出て三か月で出て行かざるを得なかったが、なにしろその当時も住むところに困っていた。どうにでもなれという気分だった。

「元工務店勤務、声が大きく明朗快活」というのもあった。「若い頃は女性関係が華やかだった」という人間に、なんとかなりすましたこともあった。

職歴はいざとなればごまかすこともできるが、性格を偽るのは難しい。四六時中、気が抜けない生活だ。そんなことを数か月から長くて二年ほどのサイクルで繰り返していると、次第に自分は本来どんな人間であったかわからなくなる。

いや、本来の自分なんて元々なかったかもしれない。そうじゃないか?

「お待ちしていましたよ。鳥山さんですね」

シャイニーシェアハウスの管理人が出迎えた。

「私は管理人ですが、別のシェアハウスとかけもちしてましてね。実質的にはあなたに管理人も兼ねてもらおうと思ってるんですよ」

年齢が上がるにつれ、こんなふうに責任だけおしつけられる。職場でもすみかでも。かつては「息子」として入居することができたのに。あの頃は楽だった。

ハウスの中に入ると広い共同スペースが中心にある。ソファにすわってテレビを見ている老女がひとり。脇には杖を立てかけている。

「同居人の方です。かなり……認知症がありましてね」

管理人が彼にささやく。

「こんにちは」

確かに、彼が声をかけても反応が鈍い。ゆっくりと顔を向けるが無表情だ。やれやれこの女を世話することになるのかと、彼は悟られぬようため息をつく。

「では私はちょっと用がありますので」

管理人が出て行き、彼は女とふたりきりになった。テレビの音の合間に、遠くを電車が通る音が聞こえる。女の横のソファに腰をおろす。

しばらく沈黙があった後、女が口を開いた。

「今回はどんな設定なの?」

思いがけぬしっかりした口調に、彼はぎょっとする。

「若い頃文学に傾倒していたのにすっかりあきらめた初老の男? 夢ばかりみていたために再婚もできないまま年を取り、会社でも出世できなかった男?」

彼は女をみつめた。すると、老女に見せかけてはいるが、肌のつやも悪くなく、実はそんなに年を取っていないらしいことがわかった。

「まさか……?」

女は笑い出した。

「あなたはいつまでたっても変わらないのね」

彼が驚いていると

「まじめすぎるわ。一生懸命演技してるつもりかもしれないけど、私に言わせれば全然」

立ち上がろうとする女を彼はあわてて支えようとした。

「だいじょうぶ。ほんとうは普通に歩けるの。認知症も演技よ。髪はわざと白髪にしてる。書類をごまかして、有利と言われる介護枠にうまくすべりこんだの。これくらいどうってことない。みんなやってることよ」

「……君はむかしから僕よりしっかりしていたね」

「そんなことないわ。私は一見生活力があってどこででも暮らしていけるようにみえる。だけど、シェアハウスには向いていないことがわかったの。これまでに何十というハウスを転々とした。どこも永続きしなかった。もうたくさん」

薄皮がはがれるように、女は見知らぬ老女から一瞬ごとに見覚えのある妻へと変わっていた。彼より五歳上の、同人誌の厳しい先輩。

「こうして会えたのも何かの縁かも。ここから脱出する方法を考えましょう」

「脱出?」

「そう。ふたりならなんとかなるわ、きっと。私たちの自己設定は『シェアハウスには向かない人間』だから」

彼は迷いながら、遠慮がちに笑った。自分がだれなのか、自分が何をしたいのか考えながら。(未完)


【ヤマシタクニコ】koo@midtan.net
http://midtan.net/

http://koo-yamashita.main.jp/wp/


とりあえず「未完」としましたが、続きを書くかどうかはわかりません(汗)。なんだかばたばたしております。ふすまは四枚張り替えました。あ、元の紙の上に張ったので「張り重ねました」でしょうか?


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■3Dプリンター奮闘記[83]
人を育てるということ その2

織田隆治
https://bn.dgcr.com/archives/20160915140100.html

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さて、これまで色々と3Dプリンター関連の「私信」をつらつらと書いて来たわけですが、世の中、3Dプリンターがどれくらい広まってきたんでしょうか?

今回は、僕の完全なる「私信」と「夢の企画」を徒然なるままに書いてみよう。

一時期のような「メディア」で大々的に取り扱われなくはなっていますが、工業、産業、その他諸々では、かなりの広がりが見えてきています。

そこで、これからそういった分野で活躍する人を育てる場所、つまり「学校」での動きが活発になってきているように思います。

僕のような、超弱小個人零細事業の所にも、色々大学や専門学校からの講義のご依頼が増えて来ているのも、そういった分野での「学部、学科」の設立を考慮されているんだろうなぁ、と感じています。

現在のところ、3Dプリンターを全面に押し出した学校ってには、まだまだ数が少なく感じます。

来年、再来年と、そういったことを教えるための教育機関が増えてくるんじゃないかなぁと思いますね。

水面下(?)では、この3Dプリンターを主とした「プロトタイピング」や「もの作り」、そして最近良く耳にされるようになってきた「IoT」Internet of Things(モノのインターネット)という分野では、3Dプリンターなどが占める役割もかなり高くなって来ます。

そういった分野を見越した「人作り」ということが、今後の産業や工業、流通の仕組みを支えて行くことになりますので、企業側も色々と力を入れて行く必要があるわけです。

そこで、これから社会に旅立って行く若い人材を育てて行くことが、また一つのビジネス展開になって行くんですね。

要するに人ですから。良い機会、良いシステムを使うのは人。

最近はAIの発達がありますが、まだまだ人の力、マンパワーが必須です。

何年か後には、そういったAI技術や機械の精度が高くなっていって、オペレーター的な作業はもちろんのこと、人が動く分野も狭くなるのかなぁ、とは思いますが……。

まあ、そうなって行くのもそう遠くない未来ではあると思いますが、まだまだ「マンパワー」は必要なわけですね。

特に最近は「専門学校」からの問い合わせが多いんですよね。そういった視野を持ち、先行投資が出来る所が生き残って行くんだなぁ、と思います。

こういう施設っていうのは、やはり先行投資必須になるわけです。

3Dプリンターのメーカーと協賛するか、先にどれだけ受け入れる体制、教える体制を整えるか、というところがミソですよね。

そこで教えるカリキュラムとかシラバスの組み立てとかと平行して、色々な素材、技術、機材に触れることが出来るか、ということになるかと思います。

僕も色々な所で教えていますが、やはりしっかりとした基盤があり、先行投資している所には人が集まります。

自分でそういう所を作ってみたいなぁ。とも考えるんですが、そこは超弱小個人零細事業なので先立つ物がない……。

という訳で、今ある、もしくは今から立ち上げようとしている所で「人作り」をしていくことしか出来ないのが少し残念ではありますが、やるからには色々な技術を伝えて行きたいとは思ってます。

しかし、経営権、決裁権もなく、ジレンマを感じることが多いのが現状。こういうのって難しいなぁ。

それならいっそ、学校法人までは出来ないでしょうけど、精鋭を5〜10人くらいを半年程徹底的に育てる「塾」みたいなのを作れないかしらん。と思うわけです。

「もの作り塾」みたいなの。

商品の開発や設計を主として、3Dモデリングから3Dプリント、研磨から仕上げまで、3Dプリンターやレーザー、あらゆる工具等を使えるように育てる所。

FabLabではなく、付きっきりでひたすら作業をこなせるまで。

「各企業から新人を数人研修をして半年預かり、先行投資としてもらって人を育てる、って場所」を作るのが夢ですね。

入塾には面接や試験も必須ですね。

誰でもいい訳じゃない。やはり、「モノ作り」が好きでたまらない人ですね。これって、凄く必要なことです。

そういった企業やもの作りの現場で、能力をガツガツ発揮出来るような人を育てるシステムを作って行ければ面白いかな。

メーカーさんも協賛してもらって、そこから機材を入れてもらえれば、コストも抑えられるし、メーカーさんにとっても、卒業した人の企業で、そのメーカーさんの機材を使ってもらえるメリットもあるかな、と。

最近は、プラモデルもそうなんですけど、工夫して組み立てる必要がないものが多いです。

僕もプラモデル大好きで、小学校の事から色々作ってきてはいるんですが、最近の新しいプラモデルを見ていますと、何も考えずに説明書通りに組み立てれば、それなりにいいものが出来てしまう。

これって、すごくいいことではあるんですけど、臨機応変に対応するとか、工夫をしてよりよいものを作る、ということが難しくなってきているんだと思うんですよね。

昔は、「コレジャナイ」プラモデルが多かったんですよね。そこで、

「もっとかっこよくしたい」

「オレのモデルを作る」

ということで、色々切り刻んだり、くっつけたり。こういうことがとても大切なんだと思います。

今のプラモデルがダメな訳じゃないんですよ。念のため。凄く進化していて、それはそれでとても素晴しいことなんです。

でも、あえて言えば、

「自分が欲しくなるものを、オレのモデルを作りたい」

「そのために3Dプリンターなどの道具を使う」

「そのために3Dモデリングを覚えたい」

こういうことが大事なんですよね。

「3Dプリンターで何か作りたい」ではなく、「オレの欲しいものを作るには3Dプリンターが必要だ」なんですよね。


【___FULL_DIMENSIONS_STUDIO_____ 織田隆治】
oda@f-d-studio.jp
http://www.f-d-studio.jp



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編集後記(09/15)

●渡部昇一「日本人の遺伝子」を読んだ(ビジネス社、2016)。日本には武士道がある。中世ヨーロッパには騎士道があった。大きな違いは、騎士道には女性崇拝があるが武士道にはなかった(それがいい悪いではない)。共通するのは「敵を尊敬する」という原則があることだ。堂々と戦った相手に対する礼儀であり共感である。なぜなら、武士も騎士も好きで戦争したからではなく、王さまや主君の命令で戦場に出たからだ。名誉を大事にする精神も共通している。国際法はそもそもを騎士道を基にしている。戦争も国際法に適っていれば、基本的に良い悪いはない。ところが、敵を尊敬するどころか報復に出た国がある。

日本に原爆を落とし報復裁判に及んだのがアメリカだ。アメリカはなぜそんなブザマなことをしたのか。この本を読んで氷解した。西洋において騎士道を育んだ中世、それがアメリカにはなかったからだ。発達した封建時代を経験した国は極めて少ない。日本と西ヨーロッパにしかない(わたしはオランダに騎士道はないと思うが)。日露戦争の日本海海戦で、帝国海軍はロシアのバルチック艦隊に完璧な勝利を収め世界を驚かせた。この「奇跡」はどうして起きたのかというと、超弩級の破壊力のある下瀬火薬と、伊集院信管、三六式無線電信機を用いたからである。司馬遼太郎「坂の上の雲」にも詳しく描かれている。

当時の日本の優れた技術力が国を救った。昭和から平成に変わる頃、半導体の成功で日本は世界の理系の先頭を走っていた。湾岸戦争で日本は130億ドルの資金支援とさまざまな物資提供、ペルシャ湾の機雷掃海などの貢献をしたが、派兵はできなかったため世界的な評価が低く(むしろ非難され)日本外交の威信は低下した残念な思い出がある。だが、多国籍軍が駆使したハイテク兵器の最重要な部分を日本が供給していたことはまったく知られていない。武器も航空機も、半導体に関する限り、パッケージについては100%、その他93種類のうち92種類を独占的に提供していたのが日本だった。初めて知る真実!

この本のタイトルは、正確には「全人類を唸らせた! 二千七百年受け継がれる 日本人の遺伝子」である。筆者は英語学が本職であり、日本史は専門外であったが、「これから外国に行くことのある同胞たちのために『これぐらいは知っておくとお国自慢になりますよ』という本を書きたいと考え、1973年に「日本史から見た日本人」を出版した。自虐史観が今より遙かに強い時代だったがよく売れシリーズ化されている。「日本人の遺伝子」は世界に誇りたい究極のお国自慢である。これらの知識を持つことは、国際化の時代の日本人として必ず有効だ。お国自慢を冷笑する日本人にこそ読んでもらいたい。 (柴田)

渡部昇一「日本人の遺伝子」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4828418911/dgcrcom-22/



●つ、続きが読みたい。ヤマシタさんの発想、ほんと面白い。/3Dプリンターの話が出たので、保険相談の後に書こうと思っていたのを先に。

お盆に「アメージングモデルエキスポ」へ。家人が出展企業の一つに興味を持っていて、大阪に来ることは滅多にないからと連れて行かれた。入場した時は一時間もあれば帰れると思ったのに、妙に味があって夕方までいてしまったよ。

フィギュアイベントというよりは、もの作りをするという切り口なんだろうなというもの。出展者はフィギュア・ガレージキット・模型・特殊メイク・3Dプリンターなどの関連・販売会社(者)に加え、動物園や不動産会社さんも。

後援や協賛の名前がユニーク。エグゼクティヴプロデューサーが怪物屋さんだったわ。怪物屋さんのことは以前後記に書かなかったっけ? 販売フィギュアは松本零士もの、レトロもの、オリジナルのもの、SFもの、ゴジラやウルトラマンなど。

ゲストが松本零士と石破茂ということもあって、参加者の年齢層が高い。若くて30代後半ぐらいじゃなかろうか(と小学校低学年までの子供)。ゲストの知名度のわりに規模は小さい。コミケ開催日とダダかぶりだし。イベント途中で知ったが、市会議員や海洋堂センムこと社長の宮脇さんもいらしたよ。 (hammer.mule)

アメージングモデルエキスポ
http://amej.jp/


怪物屋さん
http://www.kaibutsuya.shop-site.jp/


宮脇修一 海洋堂センム
https://twitter.com/sennmusann


カンブリア宮殿「海洋堂 オタクを超えた精巧さ!大英博物館も認める技術集団」
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/backnumber/20120927.html

ブレイクのきっかけは「チョコエッグ」。後の食玩ブームの仕掛け人が、当時専務だった宮脇だ