《今年は大統領の当たり年》
■腕時計百科事典[28]
腕時計のブランド(タカノ)
吉田貴之
■クリエイター手抜きプロジェクト[483]IoT編
ビット処理(NOT)
古籏一浩
■映画ザビエル[25]
嘘つきへの眼差し
カンクロー
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■腕時計百科事典[28]
腕時計のブランド(タカノ)
吉田貴之
https://bn.dgcr.com/archives/20161128140300.html
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タカノはかつて存在した日本の時計ブランドです。腕時計を製造していたのはわずか5年弱という短い期間ではあるものの、インパクトのある時計を製造していたので、今でも根強いファンが多いブランドです。
●ブランドの興り
タカノは「高野精密工業」による時計ブランドです。1931年、「高野時計金属品製作所」が設立されたのがブランドのはじまりです。「高野精密工業」として分社した後、1956年頃から腕時計の製造を開始しています。
1957年にはハミルトン社と技術提携するなど、新参時計メーカーらしいフットワークの軽い経営が特徴です。
●シンプルデザイン
1957年には同社発のオリジナル時計である「200シリーズ」をリリースしました。後述のタカノシャトーもそうですが、タカノの時計は非常にシンプルなデザインが特徴です。今見ても秀逸と思えるデザインは、当時のデザイン思想がしっかりしていたことの証です。
●タカノシャトーという名機
タカノを代表する時計と言えば「タカノシャトー」でしょう。タカノシャトーは、当時(1960年)としては世界で最も薄いとされた、手巻き式腕時計です。厚みがわずか3.5mmという、現在でも薄い部類に属するムーブメントを開発したのです。
●伊勢湾台風
タカノシャトー登場の前年、1959年に紀伊半島から東海地方をおそった伊勢湾台風。これにより、高野精密工業の工場は甚大な被害を被りました。残念ながら、このときに受けた被害から立ち直ることは出来なかったようです。
●リコーの傘下に
1962年にはリコー社の傘下となりました。その後は、当初技術提携の形で協力関係にあったハミルトン社と合弁会社をつくるなど、前向きな時計製造の気配は見せるものの、「タカノ」のブランド名を持った時計が製造されることはありませんでした。
●復刻版の人気
機械式時計ブームに沸く1998年、リコー・エレメックスより「タカノシャトー1960」が復刻販売されました。これは非常に人気を集め、新しい時計ファン達にもタカノの名を刻みつけました。
規模は小さいながら、現在もリコー名義で個性的な時計の製造が続けられています。
【吉田貴之】info@nowebnolife.com
イディア:情報デザインと情報アーキテクチャ
http://www.idia.jp/
兵庫県神戸市在住。Webサイトの企画や制作、運営を生業としながら、情報の整理や表現について研究しています。
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■クリエイター手抜きプロジェクト[483]IoT編
ビット処理(NOT)
古籏一浩
https://bn.dgcr.com/archives/20161128140200.html
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今回はビット処理について説明します。簡単なWebプログラムや、ちょっとしたツール、アプリではビットに関する処理を行うことは、ほとんどないと思います。しかし、ハードウェアに密着した処理や、低レベルの処理(マシン語を使う場合など)ではビット処理は必須です。
よりハードウェアに近い処理が書けるC言語は、もちろんWebで多く使われているJavaScriptにもビット処理を行う機能(演算子)が用意されています。ビット演算は、どの言語でも以下の種類が用意されています。
NOT 論理否定(ビット反転)
AND 論理積
OR 論理和
XOR 排他的論理和
ビット演算なんて使ったこともない、知らないという人がほとんどだと思います。でも、このようなビット演算はPhotoshopやIllustratorにさりげなく組み込まれています。
例えば論理否定であるNOTですが、これはPhotoshopでの「イメージ」>「色調補正」>「階調の反転」が該当します。NOTはビットが反転、つまり0なら1に、1なら0になります。
それではPhotoshopで実験してみましょう。Photoshopでレイヤー(または背景)を真っ赤な色で塗りつぶしてください。その後、「イメージ」>「色調補正」>「階調の反転」を選択します。すると、赤色が水色になります。
どうして水色になったのか分かるでしょうか。水色は赤色の補色ではありません。どうして水色になったのかは、色を示すすべてのビットが反転したからです。まず、8ビットモードでの赤色のRGBは以下のようになります。
11111111 00000000 00000000 (RGB=255,0,0)
このビットを反転させると以下のようになります。
00000000 11111111 11111111 (RGB=0,255,255)
緑と青の輝度が255なので最も明るい水色になります。水色になった状態で再度「イメージ」>「色調補正」>「階調の反転」を選択すると、全ビットが反転するので元の赤色に戻ります。
とは言っても、Photoshopで階調の反転を使うことは少なく、NOTは身近ではないかもしれません。でも、全ビットが反転すると便利なものもあります。
例えば、文字を入力する時に表示される「Iビームカーソル」です。Iが点滅する際、NOTを使えば簡単に点滅させることができます。
Photoshopでも試すことができます。まず、レイヤー(か背景)を黒色で塗りつぶします。その後「イメージ」>「色調補正」>「階調の反転」を選択すると真っ白になります。
MacならコマンドキーとIキー、WindowsならctrlキーとIキーを押しても「階調の反転」になります。適度なタイミングでキーを押せば、カーソルが点滅しているように見えます。(多分)
もし、点滅するカーソルの下に文字があったらどうでしょうか。実験してみましょう。Photoshopでレイヤー(か背景)にブラシで文字を適当に書きます。書いたら「階調の反転」をしてみましょう。先ほどと同様に、キーをタイミングよく押せば描いた文字が反転します。
これと同様の処理は、実際にPhotoshopやIllustratorでの文字の選択時に行われています。文字を選択すると反転した色で文字と背景が表示されます。これはビット演算であるNOTを使っているためです。
どうして、文字を選択すると、あのような色になるのかというと、そうビット反転が行われているからです。身近なところでビット演算は多く使われているのです。
ただ、実際にはNOTでなく排他的論理和であるXORが使われている可能性もあります。XORを使えば特定のビットだけを反転させることができます。XORについては次回説明します。
【古籏一浩】openspc@alpha.ocn.ne.jp
http://www.openspc2.org/
今年は大統領の当たり年。火に油をどんどん注いでくれる韓国の朴大統領。せっかくだから、以下のような言い訳をしてみたらどうでしょうか。
「たかが一人不正入学しただけですよ。たった一人。これによって落ちた人も一人。何の問題もないでしょう?」
「デモをする時間があれば、その時間を勉強に充てた方がよいのではないですか?」
「私が大統領を辞めても、あなたが学校や会社の試験に合格するわけじゃないのよ」
「よく考えて。次の大統領は私よりひどい人になるかもしれないのよ。将来ひどい大統領になるなら、私が大統領のままの方がいいでしょう? アメリカの大統領選挙結果をよく見なさい」
「経済が停滞? それは嘘よ。毎週、多くの人がデモをするから周辺の店が儲かるでしょう。私が任期満了するまでデモが続けば経済効果抜群だわ。私は経済的なことも考えているから大統領を辞めないのよ」
「国民の支持率がゼロ? 問題ないわ。私は私自身を100%支持してるから」
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・クリエイター手抜きプロジェクト
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■映画ザビエル[25]
嘘つきへの眼差し
カンクロー
https://bn.dgcr.com/archives/20161128140100.html
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◎永い言い訳
公開年度:2016年
制作国・地域:日本
上映時間:124分
監督:西川美和
出演:本木雅弘、竹原ピストル、藤田健心、深津絵理
●だいたいこんな話(作品概要)
流行小説家、津村啓は近頃はその作品より、端正な風貌を活かし文化人としてのテレビ出演で世間に知られていた。
ある時、小説家として大成する以前より長く連れ添っている妻が、親友とのバス旅行に出かけたまま帰らぬ人となる。ニュースで大きく報道されたバス事故だった。著名人である津村は、マスコミから突然の悲劇に見舞われた遺族の代表者として注目されてしまう。
●わたくし的見解
事故、災害で、愛する人を突如失った人物を取り上げた作品は少なくないだろう。そういった形で訪れる別れは、あまりに予告なく叩きつけられ、残された者には処理するまでに時間がかかる。
処理、つまり現実を受け止めることから、まず容易ではない。まして、その傷が癒えるまで、となればさらに膨大な時間を要するだろう。
この作品が取り上げたのは、すでに愛していない人を突如失ったなら「残された人はどうなってしまうのだろう」だった。
西川監督らしい、実にイケズなテーマである。常に(愛すべき)嘘つきを描き続けてきた監督が今回取り上げた人物は、おっと初めて嘘つきではないのかしら。と思ったりもした。
しかし、詐欺師や偽医師ではないにしろ、小説家とは嘘つきの権化ではないか。うっかりうっかり。犯罪者でなくとも嘘つきは幾らでもいるのだ。
挙げ句、主人公の津村啓こと衣笠幸夫はマスコミの前で、成り行きとはいえ、愛する妻を失った悲劇の夫を演じる筋金入りの嘘つきだった。すでに、この夫婦には愛情などなかったのに。
しかし夫婦とは怖ろしいもので、関係が冷めきっていても当然のようにそこにあった暮らしが一気に崩壊してしまう。特に生活(の匂いのすること)ほぼ全てを妻に任せていた幸夫にとって、妻の死後の暮らしの堕落ぶりは顕著だった。
それだけならば、愛する妻を失った場合も同じような顛末になっただろう。けれど、幸夫の場合は妻が事故に遭ったその時、最悪の形で妻を裏切っていた。
さまざまな負い目のある幸夫と、見事な対比を見せる大宮陽一の存在は秀逸。幸夫の妻、夏子の親友で、同じくバス旅行で亡くなった大宮ゆきの夫が陽一である。こちらは、大変に物語にしやすい「愛する人を突然奪われた人物」の典型である。
仕事において汗などかかず、小綺麗で洒落た服をこなれた感じで着こなす中年男性の幸夫とは対照的に、ブルーワーカーで肉体派、手に負えないような直情型の大宮陽一は、少し過ぎるほどの単細胞に描かれており、ともすれば主人公を際立たせるための駒に成り下がりかねない。
ところが陽一の、こういうタイプの人のリアリティーを維持しているのは、竹原ピストルの持つ匂いのせいか。それとも、その匂いを巧みに嗅ぎ分け配置した監督の功か。
主人公、幸夫も、裏主人公の陽一も、どちらも違うタイプの駄目男なのだ。劇中のマスコミも、あるいはこの映画の鑑賞者も、陽一の人間臭さに好感を示すだろう。
わかりやすく妻の死を悲しみ泣きまくり、残された子供たちとの生活に四苦八苦している様は、心を打たれるし共感しやすい。しかし、西川監督は明らかに幸夫の駄目さに共感しているように感じられた。
西川監督も幸夫も、ひねくれているのだ。わかりやすく涙を流せない人なのだ。おそらく、全く妻を愛していない訳でもないのだ。
大宮家のそれとは違っても、長く連れ添ったなりの情は確かにあって、しかし泣けない性分なのだと思う。そういう人の苦しみもあるというのを描いてみたかったのではないだろうか。
思えば、映画監督も小説家と同等に、虚業とまでは言わないにしろ、嘘つきの権化である。そして世の中に、嘘をついたことのない大人などいるだろうか。西川監督の嘘つきへの眼差しは、今作でもやはり、あたたかかった。
蛇足になるが、是枝裕和監督とよく組んでいる山崎裕氏の撮影は今作でも素晴らしく、西川監督の、子供を使うのは大の苦手意識をまったく感じさせない大宮家の子供らの自然体、そして昨今では珍しいフィルム撮影による映像も必見。
【カンクロー】info@eigaxavier.com
映画ザビエル http://www.eigaxavier.com/
映画については好みが固定化されてきており、こういったコラムを書く者としては年間の鑑賞本数は少ないと思います。その分、だいぶ鼻が利くようになっていて、劇場まで足を運んでハズレにあたることは、まずありません。
時間とお金を費やした以上は、元を取るまで楽しまないと、というケチな思考からくる結果かも知れませんが。
私の文章と比べれば、必ず時間を費やす価値のある映画をご紹介します。読んで下さった方が「映画を楽しむ」時に、ほんの少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
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編集後記(11/28)
●「WYRMWOOD: Road Of The Dead “Mad Max Meets Dawn Of The Dead!”とかいうわけわからんタイトルが「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」になってわかりやすくなった、というわけでもない。しかし、デス・ゾンビってなんだろう。そもそもゾンビとは「何らかの力で死体のまま蘇った人間の総称」だとWikiもいってるから、それに「死」が付いてどうなる。とにかく、またゾンビ映画を見てしまった。我ながら懲りない性格である(昔から業界で「懲りない男」といわれてきたのだ)。ところが、このFランクを想定していたゾンビものが意外によかった。無茶な展開がよくわからないのだが面白かった。
天体異変のせいで、人類のほとんどがゾンビ化してしまったという安易な設定だ。お約束のノロノロゆらゆらゾンビではなくかなり動きがあり、夜間にはハイスピードで動くんだからたまらない。スローモーションを活かした躍動感は、ゾンビだけど素敵でコミカル。ゾンビ化を免れた人間も少数いる。血液型によるといういい加減な話。ゾンビ化した妻子を始末した男が主人公で、生き残った男達とガレージに立て籠もる。異変のせいでガソリンが使い物にならなくなるのだが、なんと、ゾンビの吐息が燃料になることを発見! ってものすごいご都合主義だが、そういえば始めからゾンビ吐息を目立たせた映像だった。
だから血液がガソリン代わりになるって話になり(ちょっと変)生け捕りしたゾンビを荷台にセットし(笑えます)、トラックを動かしてガレージを脱出し森林の中を貫く道路を爆走。途中ゾンビの襲撃で仲間を失ったり、仲間が加わったり。一方、どこかのラボでは捕獲したゾンビを材料に、わけのわからんむごたらしい実験を続けるマッドな博士がいて、主人公の妹も鎖につながれている。どうやらゾンビの成分を彼女に注入して、不死身な人間を作ろうとしているらしい(説明がないから想像)。結果、彼女はゾンビを繰る能力を得るというんだから予想どおり(ウソ、そんなこと普通考えられない)の展開となる。
少人数の軍隊も登場するが、彼らは主人公らの味方ではない。マッドな博士の仲間だと思うが、この世界観の説明がないからよくわからない。主人公を助けるのは、ゾンビを繰って兵士たちを壊滅させた超能力妹である。この娘がまた、途轍もなくかっこいいんだからたまりません。ゾンビ対人間の戦いは普通の設定だが、ゾンビを思い通りに操縦できる人間が現れて、ゾンビを使って敵(人間)を抹殺するというとんでもない発明をしたこの映画。人類最強の兄妹、なんだか続編ができそうな雰囲気もある。とにかく説明不足が甚だしいから、かえって深読みを誘う、安上がりな「マッドマックス」風味の傑作だ。 (柴田)
「ゾンビマックス! 怒りのデス・ゾンビ」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B019OFT7C8/dgcrcom-22/
●金曜日のに追加。クーポンも面倒くさい! 頭の隅にクーポンがあることや、期限を覚えておかないといけないのが苦痛。お店に行く直前、通販での買い物ではレジに行く前に、さらっと検索はする(笑)! よく行くお店のはお財布に忍ばせてはいる(笑)!
しかし同じものを買うのに、食べるのに、値段が違うのってどうなのよ。後からクーポンが使えることを知った時の、損した気分ったらもう。「正規」価格で買ってるのに。
その紙やアプリを持っているかどうかで、受けられるサービスの値段が違うなんて。お客さんに手間かけさせて、果たしてサービスと言えるのだろうか。目玉商品って何だろ。そりゃそれにつられて出かけるわけで。でもなぁ。
レジの前の人が、同じ商品を2割引で買えてしまうってことは、その分こっちが負担しているってことよね。集客にかける費用が安くなっているってことかもしれないが。
つい、お客さんにクーポンやりましょうとか言っちゃうんだけど(笑)、使う側目線だと、面倒くさい仕組みだわ。クーポンやポイントのせいで、もう二度と行くもんかってお店もあったなぁ。 (hammer.mule)