[4509] メインディスプレイ24インチの限界

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《大阪に関わりのあるオリジナルの怪談》


■グラフィック薄氷大魔王[554]
 「テレビ映画の飾り枠」「24インチの限界」
 吉井 宏

■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[13]
 第三回 大阪てのひら怪談展
 コートの手
 松岡永子(超短編ナンバーズ)




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■グラフィック薄氷大魔王[554]
「テレビ映画の飾り枠」「24インチの限界」

吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20180214110200.html

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●テレビ映画の飾り枠

映画「空軍大戦略/Battle of Britain」、DVDは持ってるのにメイキングがどうしても観たくなり、2枚組のDVDを買った。それで、どうでもいいことを思い出した。

1970年代半ば、小学生ときか「空軍大戦略」を初めてテレビで観たとき、あのマーチが流れるオープニングで、上下の黒枠に「8の字」状のカリグラフィ装飾があった。

枠を作ってみた。こんな感じだったと思う。

http://www.yoshii.com/dgcr/TV_waku_1
http://www.yoshii.com/dgcr/TV_waku_2

特別感があってめちゃくちゃカッコイイなあ! と思った。当時、ノートに8の字模様の入った枠を鉛筆で描き、その中にユンカースを描いた記憶がある。

8の字装飾のついた映画は他にも何回かテレビで観たことがあり、超大作や記念碑的作品にはあの装飾枠がつく伝統があるんだなと思い込んでた。「空軍大戦略」もテレビ放映されるたびに観たけど、装飾枠は確かについてたはず。

で、DVDでオープニングを観てみたら、枠がない! っていうか、今まで何度もDVDやYouTubeであのオープニングを観てたのに、枠がないことに気づいてなかったw



今考えてみりゃたぶん、映画をテレビ放映するとき、横長画面を左右カットせずに入れると上下に黒フチができる。オープニングなんかだとスカスカ感出るから、8の字装飾を入れたんだろう。

エンディングにも装飾のついた映画があったような気がする。

検索しても情報は見つからない。TwitterやFacebookに書いても反応がない。おかしいなw

翌日、A.e.Suckさんが「TV放送時に上下に模様付きの懐かしいー。模様がなくて真っ黒だと、上下が欠けてると判断されるからでしょうね。オレは模様がうっとーしかったですよ。」と書いてくれてその存在を確認できたw

よかった、自分だけの思い込みかと心配になってた。

●24インチの限界

昨年3月から、メインディスプレイとしてEIZOの24インチ(1920x1200)を使ってる。27インチ(2560x1440)は広すぎて気が散るのと、文字やパネルが小さくてペンタブで操作しづらいから。

それでもやはり24インチだと狭いのは確か。PhotoshopやMODOでもパネルをスクロールしなきゃいけなかったり、MAYAなんかだとパネルいくつか出しておくと、作業範囲がハガキ大になってしまったりするw

で、最近ずいぶん安くなった4Kの27インチがほしいかな、とか思ってたんだけど、あの文字の小ささと操作しにくさを考えると後悔しそうで踏み切れなく、延々迷ってたのだが……。

そうか! そうだったわ。4Kディスプレイなら画面解像度を低くできるんだった! 普通の液晶だと解像度を低くするとボケボケになるけど、4KならフルHD相当とかに下げてもボケない。

普段は見やすい24インチ相当で使い、いざというとき広い27インチ相当で使えばいいんだ。

LGの21インチをそういう使い方(普段は低く、たまに高くという逆パターン)してたのに、なんでそれに気づかなかったかw

そういえばiMac27インチは一般的な4K(3840x2160)でなく5K(5120x2880)。Retina的にちょうど2560x1440の二倍ってことなんだろう。すると、4Kを27インチ(2560x1440)相当で表示すると、5Kより多少はボケるってこと?

じゃあ、5Kのほうがいいじゃん! と思って探したけど、27インチ5KディスプレイってApple標準含むLG製以外売ってないみたいで残念。

とか言いつつ、たいていの作業はコンパクトで見やすい24インチで快適なので、モノを増やしたくない気分的にはこのまま行きたいのだが……。

InDesignでポートフォリオ作り直そうと思ったんだけど、狭い24インチでやるのは気が重く、うだうだと迷い続けてるのだったw


【吉井 宏/イラストレーター】
HP  http://www.yoshii.com

Blog http://yoshii-blog.blogspot.com/


ふ〜。ひと山越せた。と思ったら、あれ? 2月も半ばになってる。正月明けたらやろうと思ってたことが何一つスタートできてないやw

・スワロフスキー干支モチーフの「ZODIAC」
https://www.fashion-press.net/news/33277


・スワロフスキーのLovlotsシリーズ「Hoot the Owl」
http://bit.ly/2ruVM9x


・パリの老舗百貨店Printemps 150周年記念マスコット「ROSEちゃん」
http://departmentstoreparis.printemps.com/news/w/150ans-41500


・rinkakインタビュー記事
『キャラクターは、ギリギリの要素で見せたい』吉井宏さん
https://www.rinkak.com/creatorsvoice/hiroshiyoshii



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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[13]
第三回 大阪てのひら怪談展
コートの手

松岡永子(超短編ナンバーズ)
https://bn.dgcr.com/archives/20180214110100.html

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◎第三回 大阪てのひら怪談展

1月には京都で「文学フリマ」がありましたが、大阪では2月に「第三回 大阪てのひら怪談展」があります。

「手のひら怪談」は、毎回、インターネットで作品を募集します。今年は178作の応募があったようです。

実話、創作を問わず、大阪に関わりのあるオリジナルの怪談。広義の怪談なので、必ずしも幽霊やお化けがでる話とは限りません。優秀賞などが選ばれるほかに、応募作品には審査員でもある山下昇平氏が出来る限りイラストをつけて、会場のSUNABAギャラリーで展示されます。

「大阪手のひら怪談」のサイト イベントお知らせのページ
http://osakakwaidan.hatenablog.com/entry/2017/12/01/160204


SUNABA ギャラリーのサイト「大阪てのひら怪談 参」
2018年2月10日(土)〜21日(水)お知らせのページ
http://sunabagallery.com/upcoming/20180210_ghost/ghost.html


「出来る限り」とされていますが、昨年も一昨年もすべての投稿作にA4サイズの水彩画がつけられていました。

今年もきっと全作品に挿絵がつけられるんだろうと思っていたら、すでに山下昇平氏のツイッターにあがっていました。


会場であるギャラリーには全作品をプリントアウトしたファイルも置かれていて、昨年、一昨年は何度か通って読みました。

3回めの今年は、「大阪てのひら怪談」のサイト上ですべての作品が読めるようになっています。

ナンバーズのなかでは、わたし以外に海音寺ジョーさんが投稿しています。サイトの掲載は記名なので、誰が出しているのかがわかります。


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◎コートの手

簡単な囲いと雨除け。古着なのだろう、色も形もばらばらの服が安っぽいハンガーに掛けられて並んでいる。傍らに置かれた衣装ケースからも服が溢れ出していた。

約束の時間まで少しあったので、ひやかしてみようかと立ち止まる。間髪入れず、いかにもオバチャンといった風情の店員(露店の場合も店員というのだろうか?)が話しかけてきた。

「安いでぇ。品はええもんばっかしやし、お値打ちや。これなんか良う似おとるわ」

と、とんでもない柄のシャツを押しつけてくる。思わず後退り。そのとき、脇に掛かっていたダッフルコートが目に入った。

ややクラシカルだが上品な色合い。取り外しのきくフードがついている。

「これか? やっぱ兄ちゃん目利きやわぁ。ふだんやったら万札出しても買えんところやが、今日やったらヨンキュッパ。5000円でおつりがくんでぇ」

そう言いながら、こちらの返事も待たず着せかけてくる。

やわらかであたたかい。なんだか安心に包まれるような着心地の良さ。

今日は寒いからなあと思っていると、ふっと手が出て僕の頭にフードをかぶせた。痩せた白い手。絶対あのオバチャンの手ではない。

「えっ」

びっくりしてオバチャンの顔を見る。オバチャンは目をそらした。脱いだコートを受け取ると無言でフードを外し、そして、そのコートを僕の鼻先につきつけてくる。

「4000円ちょっきり! どや。」


【松岡永子】
mail nifatadumi@gmail.com
blog http://blog.goo.ne.jp/nifatadumi


「コートの手」は、昨年の大阪てのひら怪談に投稿したものです。

わたしが聞いた実話をもとに換骨奪胎しました(モノはコートではありません)。実話だ、というと友人たちから「こわーい」という反応が返ってきました。

でも、こういう、都合の悪い部分からは目をそらして、とりあえず売りつけようとするオバチャン(には限らない)はわりといる気がするのですが。


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編集後記(02/14)

●川口市立アートギャラリー・アトリアで「中学生のART CLUB」展を見た。市内の中学校美術部の絵画展だが、これは相当レベルが低い。わが母校美術部の作品が一番まともかなと思ったのは、額が統一されていたからに過ぎなかった。いやはや、これが中学生の絵画か。しかも美術部だ。なぜこんなにヘタなんだ。

アニメ絵なんか、好きな小学生ならもっとうまく描けるだろう。一番ひどかったのが、「みんなで1緒に」とかいう文字の入ったポスターだった。「一緒に」だろうが。基本的な表記が間違っている。指導する教師はどこを見ているんだ。展示したときの見映えもよくない。ひとえに先生の指導がなっとらんのだ。

その翌日、自転車を飛ばして板橋区立美術館の「区立小学校児童作品展」を見に行った(まめだねー)。14校の児童による絵画、デザイン、書道、立体などがぎっしり。各校選抜作品なのだろうか。絵画、デザインなど前日に見た中学生の作品よりアイデアが優れて見えた。家族連れも多く賑わっていて好感。

アートギャラリー・アトリアには、次の「小・中・高書き初め展覧会」も行ってみた(まめだねー、ひまだねー)。だが、おせち、初日の出、冬の景色、新都心の空、といったお題の書き初めがびっしり展示されていて、多くの親子連れが書の前で記念写真撮ったりしていた。つまらない。そこで名前に注目した。

書き初め群の前に立ち、熱心にメモをとる老人(って、わたしのことだが)。何をメモっているのかというと、女の子の名前だ。変態ではない。キラキラネームの研究だ。これはフィールドワークだ。わたしの妻の名はノリコでその友人に三人のヨシコさんがいる。小中高大でとくに悪目立ちする名前の女の子は一人もいなかった。しかし、いまや女の子の名前はすごいことになっていた。

いいとか悪いとかいうのではない。こういう名前がありましたという報告だ。理妃、愛由華、真夕、羽菜、空宙、希乃花、帆乃美、颯飛、百伽、瑠渚美、優華、寧音、雪瞳、美月、空流、夏音、咲佳、愛聖、由愛、安咲、風香、恭那、眞希、瑠佳、亜虹、向日葵、結衣、瑚桜、瑠莉、花野、雛妃、美紘、咲音、莉音、夏姫、響葵、にこ、帆の果、心春、琴羽、芽流……Wったかな、分からん。

子がつく子がいなかったのは、見落としたのかもしれない。わたしにとって普通の名前は見ても見ぬふりしたのかもしれない。とにかく、たまたま目の前の壁にあった名前をざっと見た結果がこれだ。あれ? 男の子の名前は全然見ていなかった。というか、そのコーナーは女の子の作品しかなかったようだ。

メモの間違いであってほしい、悪い意味の字もある。ひらがな名前がかわいいな。戸田市内の高校の塀に、運動部の国体や総体の成績の横断幕が掲げられていた。体操競技・少年女子で優勝したのが、亜優ちゃんと紫帆ちゃん。円盤投げで優勝したのが拓海くんと正子ちゃん。懐かしいぞ、正子ちゃん。(柴田)


●「セカイマ!」が好きだ。BSのDlifeでやっている情報番組。友人から「きっと好きだと思う」と勧められていつからか見始めた。

紹介されるのは、YouTubeやSNSで話題になっているトレンドもの。楽器やサービス、遊びなどが多く、番組のフィルターが好み。タブレット役のサヘル・ローズと、メインの小籔千豊の掛け合いがゆるいのもいい。

「あたらしいみかんのむきかた」の紹介を以前やっていた。みかんの皮に本の通りに線をひき、カッターなどでカットし、むいて広げると動物の形になる。

楽しそうだなと思ったら、本は2010年には出版されていたのね。SNSでトレンド化したのかな。                    (hammer.mule)

セカイマ!
http://dlife.disney.co.jp/program/variety/sekaima.html


見逃し配信
https://vod.dlife.disney.co.jp/web/detail.html?programCode=3000001717


あたらしいみかんのむきかた
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4092271468/dgcrcom-22/


あたらしいみかんのむきかたの動画


全米の子供達が喜んだ!?みかんのむき方ベスト3

二番目のが好き