[4601] 世界ポスタートリエンナーレトヤマ入選◇生まれ変わったFONTPLUS

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《プラモデルにしてくれないか?》

■わが逃走[220]
 ビヨンドをつくる。その2 の巻
 齋藤 浩

■もじもじトーク[88]
 生まれ変わったFONTPLUS
 関口浩之




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■わが逃走[220]
ビヨンドをつくる。その2 の巻

齋藤 浩
https://bn.dgcr.com/archives/20180705110200.html

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先日、『世界ポスタートリエンナーレトヤマ』から封書が届いた。

「わが逃走[217]ビヨンドをつくる。の巻」でお披露目した、自主制作ポスター「超」が、見事落選したとのこと。

しかしその陰で、ほとんど何も考えずノリと勢いだけで作った「超-X」が入選したらしい。

このポスターは情熱云々よりもシャレというか、ただ作りたくて作ったものだったので、入選の喜びよりも「へぇー」という感じ、意外性による戸惑い?の方が強かった。世の中たぁ、わかんねえもんだな。

ビジュアルは、X型の超という字が空中に浮かんでいる、というもの。

https://bn.dgcr.com/archives/2018/07/05/images/001

そもそも「超-X」というタイトルからして手抜き感丸出しである。そのまんまやんけ(注・ビジュアルは手抜きではない)。

ネーミングの元ネタはYMOのベスト盤「X-∞」や北斎の別名「画狂老人-卍」など、本人はかっこいいと思って名付けたのであろう、中二病っぽさをにおわせるものたち。

果たして私には、恥ずかしい名前にしようという意思があったんだかなかったんだか。うーん、ありましたね。

ちょうどこの「超-X」を作ってる頃(今年の春)は、“空飛ぶ円盤”がマイブームだったのだ

・わが逃走 第215回 円盤はロマン の巻
https://bn.dgcr.com/archives/20180412110200.html


時間のあるときは、ただぼーっと空を眺めていたわけだが、待ってても何も飛んで来ないので、仕方ないから描いた。

そもそも円盤にかぎらず、何だかわからんものが飛んでるってだけで面白いと思う。

不思議なもの、何かを超越したもの=“beyond”な存在は、いつの世もたいてい空からやってくるのだ。

ところで、プラモデルの中には空飛ぶ円盤というジャンルが昔から存在する。

ただの円い皿をわざわざ組み立てて、何が楽しいのかと甚だ疑問だが、ある一定の需要が見込まれるからこそ、多くのマスプロダクトが存在しているのであろう。

そしていずれのパッケージにも、「1/72」「1/864」などの縮尺表記がプリントされている。

「誰が測ったんだよ!」とツッコミを入れるも、「ほほー、実物は5階建てのビルくらいの大きさか……」などと妙に納得している自分に、あとになってから気づくのだ。

ちなみに最近の未確認飛行物体のトレンドは円盤型に限らないようで、三角形やら多面体やらいろいろある。

だったら今回制作した「超-X」もプラモデルにしてくれないか??

実際、立体として破綻のない形状だし、6パーツくらいでできるかもしれない。

3Dプリントするまでもなく、プラ板切り抜いて貼り合わせるだけで見本はできちゃうから、こいつをプラモメーカーに自主プレしてみようかな!!

「1/144」ってことにすれば300円のガンダムと同縮尺だ。

8センチ角で作ったとしたら、実物は一辺11メートル52センチということになる。そんなものが空飛んでたらそりゃ驚くね。

などと考えている私は今年で49歳になります。


【さいとう・ひろし】saito@tongpoographics.jp
http://tongpoographics.jp/


1969年生まれ。小学生のときYMOの音楽に衝撃をうけ、音楽で彼らを超えられないと悟り、デザイナーをめざす。1999年tong-poo graphics設立。グラフィックデザイナーとして、地道に仕事を続けています。


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■もじもじトーク[88]
生まれ変わったFONTPLUS

関口浩之
https://bn.dgcr.com/archives/20180705110100.html

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もじもじトークの関口浩之です。

今日の「もじもじトーク」で第88回になります。8と8でパチパチ、パチ!

デジクリのデビューが2014年7月11日だったので、次回で5年目になります。いつも、お付きあいいただき、ありがとうございます。

4年前、メルマガを書くと決めたとき、「どんなに体調悪くても、どんなに忙しくても、一回も休まず100回まで頑張る」という目標をたてました。

なぜかというと、文章を書くのがあまり得意じゃなかったので、自分に強制することで、文章を書くよい訓練になるかなと思ったんです。

今のところ、その目標に向かって進んでいます。でも、今回は、ちょっと体がボロボロで、皆勤賞が途切れそうになりましたが、がんばって書きますね。

「もじもじトーク」の読者の方々は、これを書いてる人はフォント関連の仕事
している人よねとか、Webフォントサービスを立ち上げた人とか、フォントおじさんと呼ばれているオッサンとか、理解されていると思います。

●FONTPLUSためし書き

まずは、こちらをクリックしてください!
https://webfont.fontplus.jp/tester-sp


パソコン(Windows/macOS)で見ている人は、Fマークが表示されてから数秒で、動画再生マークが出てきます。53秒のムービーをぜひ、再生してみてください。

スマホで見ている方は、少し下に移動して、「FONTPLUS ためし書き」と書いてある下の動画再生ボタンを押してください。

この動画は、新しいFONTPLUSで何が楽しめるかを説明しています。フォントを「探す」「試す」「共有」することが、本格的にできるサービスに生まれ変わりました。

フォントを「試す」は、パソコンで楽しむ機能になります。動画再生が終わったら、動画を閉じるボタンをクリックしてください。

そうすると、こちら7種類ぐらいのどれかが、表示されます。
http://bit.ly/2KJQccU


これはあらかじめサンプルとして組まれた「FONTPLUSためし書き」の作品だと思ってください。

そして、文字の部分をクリックすると、右側にパネルが出てきます。フォントを変更したり、文字サイズや文字色を変更したり、背景色も変えられます。

そして、そのサンプルを、ゆるい感じでみんなにシェアしたり、デザイナーがコーダーに共有したりすることができるんです。

ゆるい感じのシェアは #FONTPLUSためし書き のハッシュタグタグで、いろんな方が、自分のWebフォント作品をシェアしていますよ。みんさんもぜひ。
http://bit.ly/2KIdcsN


素敵なフォントで、楽しい文字列を並べるだけでも楽しいでしょ。

僕が、Facebookで「FONTPLUSが新しくなったよ」と書き込んだら、たくさんの方から応援いただきました。ありがとうございます。
http://bit.ly/2zap7Lh


●Monotype書体も950書体使える

Monotype(モノタイプ)というフォントメーカーをご存知ですか? 実は世界で最も有名なフォントメーカーなのです。

どんな書体が使えるのか、僕のFacebookの記事をご覧ください。
http://bit.ly/2KuSTzL


欧文と言えば、ほとんどの方が、Monotypeと答えると思います。次回で、今回使えるようになった850書体の欧文書体の解説をしますね。

●ところで、FONTPLUSって何でしたっけ?

もじもじトークでは「フォントおじさん」ネタは、たくさんお話しているかなと思いますが、自分が会社で担当してる製品のお話は、あまりしてなかったような……。

FONTPLUSというWebフォントサービスを、2011年夏に立ち上げました。FONTPLUSは、日本の有名フォントメーカーのWebフォントが使える、百貨店型サービスと考えるとわかりやすいかと思います。

提携した順番でフォントメーカー名を並べてみましょう。

・フォントワークス
・イワタ
・モトヤ
・白舟
・方正 ※中国語
・Yoon Design ※韓国語
・モリサワ
・大日本印刷 ※秀英体で有名
・SCREEN ※ヒラギノ書体で有名
・砧書体制作所(旧: カタオカデザインワークス)
・凸版印刷 ※凸版文久体で有名
・Junglesystem ※アラビア語、タイ語
・Monotype(2018年7月3日から)

といえことで、ここ数日、あまり睡眠時間がとれず、瞼が半分閉じた状態で、もじもじトークを書きました。すみません。

では、二週間後に、またお会いしましょう。


【せきぐち・ひろゆき】sekiguchi115@gmail.com
Webフォント エバンジェリスト
http://fontplus.jp/


1960年生まれ。群馬県桐生市出身。電子機器メーカーにて日本語DTPシステムやプリンタ、プロッタの仕事に10年間従事した後、1995年にインターネット関連企業へ転じる。1996年、大手インターネット検索サービスの立ち上げプロジェクトのコンテンツプロデューサを担当。

その後、ECサイトのシステム構築やコンサルタント、インターネット決済事業
の立ち上げプロジェクトなどに従事。現在は、日本語Webフォントサービス
「FONTPLUS(フォントプラス)」の普及のため、日本全国を飛び回っている。


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編集後記(07/05)

●また古い映画を見てしまった。ずいぶん前にテレビかVHSで見たような気がする「ウエストワールド」である(1973/アメリカ)。SF作家マイケル・クライトンが脚本・監督を務めている。もちろん、古典として楽しむのであるが、今みても当時の近未来設定は結構ナイス。現在だってここまでは行ってない。

砂漠に建設された巨大遊園地「デロスランド」。そこはアメリカ西部開拓時代のガンマン、中世ヨーロッパの騎士、帝政ローマの勇者という三つの体験が可能なテーマパーク、一日1000ドルで人間のあらゆる欲望が満たされる理想郷である。弁護士ピーターはデロスランド経験者の友人ジョンと一緒に、「ウエストワールド」に入り、西部劇のガンマンになりきって楽しんでいる。

そこにいるのは人間と見分けのつかない精巧なロボットが、ゲストの欲望に沿ったアトラクションを演じている。拳銃には熱感知装置があって、体温のあるものには発射できないようになっていて、ロボットにだけ撃てる。早速、挑戦してきたガンマン(ユル・ブリンナー)を撃ち倒す。ところが、休んでいた二人をガラガラヘビが襲いジョンを咬む。あってはならないロボットの異常だ。

ロボットの故障を懸念するコントロールセンターの技術者たちは、施設の一時停止を進言するが上層部は拒否する。二人の前にまたガンマンが現れる。ロボットは人間を撃てないのがお約束の世界なのに、ガンマンは躊躇なくジョンを射殺する。馬で逃げるピーター、追うガンマン。ロボットだから無表情なのは当然だが、そのユル・ブリンナーがこわい。三つの理想郷の崩壊が始まった。

コンピューターの反乱、ということだがメインコンピューターが人間に何かのメッセージを表示する、音声で命令する、とかいったことはなく人間の命令に反応しないというだけだから、見せ場にはならない。コントロールセンターの人たちは外に出られず、その場で死んでしまう。なんともあっけない話である。

その後の見せ場は、逃げるピーター、追うガンマンしかない。コントロールセンターが機能停止し、三つのテーマパークのロボットは動かなくなり、死の世界になったらしい。何の説明もないが。生身のお客さんの姿もないのはどういうわけだ。黒ずくめのガンマン、一体だけが動いているのはどういうわけだ。

マーティンは町の外で修理班の男に出会って、ガンマンの弱点を聞く。顔に酸をかければ効果があるかもしれないという。必ずそうするというお約束だ。彼は帝政ローマワールド地下の修理作業ルームで、塩酸と硫酸を見つける。故障したロボットを装い待ち伏せて、ガンマン顔に酸をかける。ガンマンは熱反応で人間を感知するのだから、死んだふりは無効だと思ったが、まあいいか。

酸で崩れた顔でまだ追ってきたガンマンがようやく動きを止める。階段にへたりこむ呆けた顔のマーティン。何の説明も何の救いもない結末。「ターミネーター」「ジュラシックパーク」の10年以上前に、こんなナイスな世界観が生まれていたのは驚くべきことだ。CGのないアナログ特撮が素敵である。(柴田)

「ウエストワールド」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B07B2V8N1D/dgcrcom-22/



●「超-X」好きーーー!! めちゃくちゃ超-Xだと思う。

/FONTPLUSが新しくなったとは。Monotype嬉しい〜!

/スキル以上の仕事をやっていて、脳みそ沸騰。だからこそ脳に栄養が必要。

忙しいものだから、買い物ができず=昼食がとれず、フラフラになることも(夕食は家人に買ってきてもらう)。コモの長期保存パンがありがたい。これは災害があった時のためにと常備し、期限が切れる前に食べる。

バランス栄養食はあるし、チョコやクエン酸飴もある。レンジで調理できる冷凍食品とか、缶詰とか、バナナ、ミニトマトも助かる。調理するだけのお総菜パックもあって、生協さまさま。ビバ、ぐーたら! (hammer.mule)

コモパンのひみつ
https://www.comoshop.jp/tokutyo/