[4783] 女性至上主義者のはぐれが内面をつかれてうろたえた恥ずかしい話

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《デジタルと名のつくモノは疑ってかかる》

■はぐれDEATH[75]
 女性至上主義者のはぐれが内面をつかれてうろたえた恥ずかしい話
 藤原ヨウコウ

■はぐれDEATH[76]
 はぐれは動く「カワイイ」を見ると確実に壊れる
 藤原ヨウコウ




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■はぐれDEATH[75]
女性至上主義者のはぐれが内面をつかれてうろたえた恥ずかしい話

藤原ヨウコウ
https://bn.dgcr.com/archives/20190426110200.html

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しばしば触れているように、ボクの女の子に対する憧憬は、議論の余地なく病的である。生まれ育った背景もあるし、大学時代まで女性に見間違えられたり痴漢に遭ったりといった、アホな体験も加わっているのでよけいに質が悪い。

これまた何度も触れているが、小さい頃から「女の子に生まれたら良かったのに」と思っていた。さすがにこの歳になると諦めもつきますが、こと「カワイイ」に関しては、ほぼほぼ女性的な反応をしているような気がする。

世間様には女の子が発する「カワイイ」発言に、疑問を持たれる方が少なくないようだが(老若男女関係なく)、ボクには痛いぐらい分かるし、実際そういう反応をしてしまっている。

おねえちゃん(娘です)や、ももち(猫です)に、過剰な「カワイイ」反応を起こすのも、ベースは恐らくここにある。ちなみに妹の時は今ほど過剰ではなかった。まだ性差に対する確固とした疑問があったわけではなかったし、とにかく「世話をしなければ」という得体のしれない強迫概念に迫られていたのも影響している可能性が高い。

会社員時代からおねえちゃんが生まれるまでの間、このアホな性癖はある程度押さえられていたのだが(あくまでもある程度です)、おねえちゃんが保育園に通い始めてから、思いっきり爆発した。何しろ何だかんだで無理から押さえていたところはあったのだ。外面は大事なのですっ!

爆発の原因はもちろん女の子の園児さん達である。男の子にはイマイチ反応しなかった。おねえちゃんだけでも十分壊れていたのになぁ……。

もちろん、活発な子から大人しい子まで、色々なタイプの子がいるのだが、いちいちツボにはまるので、ボク的にはもうパラダイスである。ここに姉妹、三姉妹、双子姉妹×2とかが加わるとヒートアップする。当たり前の話だが、送り迎えは大抵の場合お母さんなので、これまた見物である(失礼)。

●女性の好みがことごとく女性目線という指摘

どうもいわゆる「ガールズトーク」とか「女の子同士いちゃいちゃ」が、思いっきりツボであることについ最近気がついた。

きっかけは、ももクロが出演するなにかのバラエティーを見たからだと思う。

詳細は別稿に譲るが、ももクロに関してボクは音楽以外の何も知らなかった。ライブを観に行こうと思ったこともなければ、ライブ映像はおろかPVすら見ようとすら思ったことはなかった。

CDジャケットのカバー写真と、音楽だけの存在である。だから、どのようなパフォーマンスをしているかなんてのは知る由もなく、メンバーの認識すらないに等しかった。

過去形になっているのは、ここ一か月ばかりももクロ漬けになっているからだ。これはボク自身びっくりするぐらい、相当がっかりな日々である。

正直、ここまで入れ込んでしまったのがなぜなのか分からずに、しばらく頭を悩ませていたのだが、どうやら彼女たちが見せる会話なり行動なりが、保育園で見た光景に酷似しているからなのだ。ということに気がついて腑に落ちた。「思いもよらぬ」というところはまんまだな。

ここで「君が反応するところは女の子の幼児じみたところか」と考えるのは早計である。

この手のことは大人になってもやっている人は多いが、屁理屈を捏ねたり無駄な理論武装化に至るアホな例をボクは見ている。可愛げがあればそれはそれで「カワイイ」になるのだが、本気でそう考えているとなると、さっさと見切りを付ける。これに関しては男女の区別は一切しない。

女性至上主義者ではあるが、どうしようもない馬鹿は、女性だろうがばっさり切り捨てるのがボクである。それでも基準はまだ男性よりは甘いのだが、切り捨て組に入ってしまう女性も正直少なくない。

女性至上主義者であるが故に、この組に入ってしまう女性への嫌悪感は我ながら凄まじい。「甘く見積もってるのにこっちかいっ!」という、極めて感情的な反動である。

話を戻す。『けいおん!!』にはまったのも、どうも同じような理由からだということにも気がついた。ももクロと放課後ティータイムを同列にするのは、自分でも正直どうかと思うが、ボクの頭の中では同列というか同系統の「カワイイ」と認識されているようだ。

面倒臭いので、ももクロも放課後ティータイムも詳細はジャンジャン飛ばす。分からない人には謎でしかないかもしれないが、ももクロに関しては黄色、赤推しで、放課後ティータイムは緑、青推しであることだけは白状しておく。基本みんな好きなんですが。

実はこの結論に達したのは、ボクだけの考えではない。副業先の同僚から、先日とんでもないことを指摘されたからだ。

今の副業先は女性比率が異常に高い。にもかかわらず、悲しいぐらいまともに話ができる人が同僚では二人しかいない。教室の先生の一人にとんでもなくカワイイ方がいるので、とりあえずオッケーということにしている(をいをい)。他の先生方も基本カワイイです。

で、たまたまお客さんが少ない時に、同僚(もちろん女性です)と、どうでもいい下らないお喋りをしているタイミングに電話が掛かってきた。

「電話は最悪2コール以内」というアホな法則が身に染みついているボクが、そっこーで電話に出たのはいうまでもあるまい。近かったというのも、もちろんあります。

ちょっと長い間教室を休んでいて、心配していた生徒さんからの電話だったのだが、この時にどうもうっかり素をさらしてしまったようなのだ。

基本ボクは、人前では極力素顔をさらすことを避けている。主な理由は上記したような、行動に女性的な反応が会話や出るのを避けるためなのはいうまでもない。

ゲイ疑惑やおねえ疑惑も、もちろんあるのだが(あるんかいっ!)頑なになったのは、大学生時代に「フジワラに女装させよう」と同級生の女子が言いだしたことである。学科の性格上、工学系にも関わらずクラスのほぼ半分が女子だったので、シャレにならない思いつきである。

学祭が近かったので「半ば本気だったのかもしれない」といまでも疑っているぐらいの勢いだったのだが、これはさすがにマズイと思ったので徹底的に逃げまくった。

これに懲りて、社会人になってからは(学生時代はもうほぼバレバレになってしまっていたので諦めた)素をさらすことを避けていたのだ。

話を戻す。長期休んでいた生徒さんは初老の女性なのだが、どうも自分自身気づかないうちに、かなり心配していたようで「来週から出席します」という電話で破顔してしまったようだ。

「ようだ」というのは、ボクはまったく気がついていなかったからだ。この事実を指摘したのは、同席していた同僚である。

「ものすごく親切で紳士的に電話に出てたのに、途中から声色も顔つきも一変した」らしい……_| ̄|○;

もちろんうろたえましたよ。必死で電話の内容を説明して、いいわけをした挙げ句「藤原さん、乙女やわ」の一言。これにはマジで赤面した。実際、両手で顔を隠してうつむいてしまったしな。

上記したように「ゲイ疑惑」や「おねえ疑惑」「あやうく女装させられそうになった事件」はそれなりにあったのだが、これらはあくまでも見た目である。

内面を突かれたのは生まれて初めてだったし、ボク自身きちんと気がついていなかったのだ。言われて「なるほど」とは思ったのだが、自分で気がつくのと他人に指摘されるのでは、恥ずかしさの度合いは著しく異なることぐらい想像できるでしょう。

いや「中身は女子っぽいんだろうな」という自覚は、うすうすあったのですが「乙女」となると、話の次元はごろっと変わるでしょう。相当な落差ですよ。おかしいのは変わらないけど。

とにかく、めちゃめちゃ恥ずかしかったのですが、この恥ずかしがり方もどうやら「乙女」だったようで、恥ずかしさは倍増どころの話ではなくなってしまった。厳重に口止めをしたのはいうまでもあるまい。拡散しそうだけど……。

ちなみに、ボクの好きなタイプの女性の拡散のしかたは容認している。本気で面白がっているのでしかたがない。尾ひれの付き方も、基本おもしろいネタの方にしか行かないから大丈夫(!)なのだ。

上記しためちゃめちゃカワイイ先生も、とあることを拡散してくれたのですが(!)カワイイから許してる。どうにも妙な基準やなぁ……。

このようなことがあったので、以来この方とお喋りをしている時には、どうもしばしば素を出してしまっているらしい。

スルーしてくれれば、まだ誤魔化しも効く気がするのだが、いちいち突っ込まれ、その度に恥ずかしがっているので(もちろん彼女言うところの「乙女」な恥ずかしがり方らしい)もうすっかり彼女のおもちゃと化している。まぁエエねんけど、この人なら。

先日もこの方と、ももクロや好みのカワイイ女優さんの話をしていたのだが、「藤原さんがカワイイと思うのって『萌え』じゃなくて『乙女的キュン』とちゃう?」と、またまた爆弾発言をされてしまった。

笑って誤魔化そうとしたのだが、よくよく考えてみると世間様で言われる「萌え」とは、確かにニュアンスが異なることに気がついて頭を抱えてしまった。

彼女曰く「女性の好みがことごとく女性目線」だというのだ。ここまで明確に他人に喝破されたのは、生まれて初めてのことなので、会社員になって以来、保ち続けた外面は彼女の前では完全崩壊である。

もっとも彼女曰く「うすうす気がついている女性は多いと思う」らしいが。ここまで言われてしまうと、逆に自分の中でもやもやしていたこのアホな性格というか性癖への疑問が、霧散してしまいましたよ。

上記したように、この歳になるとさすがに「女性だったら良かったのに」という気は失せている。外見に関しては昔から、むしろコンプレックスでしかなかったし、アホな外見上の女子力はあったようだが(それなりに自覚もありましたよ、ええ、ええ)、おねえちゃんが生まれたのと、頭をぼーずにしてから完全に吹っ切れている。

特に安産型体型の骨格は、おねえちゃんが見事にコピーしてくれたので(!)いうことはない! もっとも、ボク自身は加齢とともに、ズボンの選択肢がどんどん減っているという困った事態も起きているのだが。

腰回りのサイズとお尻のサイズの落差が激しいので、男物ではほとんどカバーできないのだ。若い頃はレディースのブツで誤魔化していたのだが、50過ぎるとさすがに無理がある。

それはともかく、「ガールズ・トーク」熱は残っているようだ。幸いこちら方面に関して言えば、現実レベルでおねえちゃんが素直に相手をしてくれるので問題ない(ないのか?)。

ちなみに奧さんには、遙か昔に完全に拒否られている。学生時代に二人で百貨店の化粧品コーナーを歩いている時(目的は別だったのだが)、よくある「試供品でメイク体験しませんか」という誘いにボクだけ声を掛けられて、それ以来むくれているのだ。ボクのせいとちゃうと思うのですが。

もっともボクがあわてて、「スイマセン、男です」と断ったら、お店の人はめちゃめちゃうろたえてしまい、挙げ句の果てに奧さん曰く「あたかもついでに私に声を掛けた」らしい(ボクはここまで考えていなかった)。それ以来、この手のネタはタブーだ。

が、ももクロや放課後ティータイムの本格的(?)な「ガールズ・トーク」を見ていると、ボクは「仲間に入りたい」と思っているようだ。あくまでも女子としてです。ここらへんがややこしい。

実はこれも上記した同僚が指摘してくれたのだが、ここまでくるともう本当にワヤである。「女子ならそう思う」と、女性に断言されたら言い返しようがないではないですか。

彼女の分析によると、園児さんに対するボクの反応も「女性そのもの」であり、女の子に惹かれるのは「男の子しかいないお母さん的には真っ当」な反応らしい。おとおさんなんですが……。

更に分析は続く。おねえちゃんとの会話で盛り上がっているのは、おねえちゃん的には「おとおさんとの会話はこういうもの」と信じ込んでいる節があり、その実態はおかしな「ガールズ・トーク」にしかなっていないかもしれない、というのだ。

確かにうちは色んなことが世間様とは違うので、そう信じ込まれても不思議ではない。ところが、世のお父さんはこのように娘と会話ができないらしいのだ。これにはボクもちょっとびっくりした。言われてみれば確かにそうかもしれないけど、我が家的には日常なのである。こうなると、自分のことを心配している場合ではなくなってくる。

おねえちゃんの価値観も大概おかしいのだが、果たして世の「娘とお父さんとの会話」と我が家の違いを、おねえちゃんがどこまで認識しているかとなると、ボク的には未知の領域になる。危険な匂いしかしないな……。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
http://yowkow-yoshimi.tumblr.com



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■はぐれDEATH[76]
はぐれは動く「カワイイ」を見ると確実に壊れる

藤原ヨウコウ
https://bn.dgcr.com/archives/20190426110100.html

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まぁ、基本アホなネタなので、ジャンジャン読み飛ばしていただきたい。「女の子」などと大層な表題になっているが、ジェンダーな何かとかを論じる気はない。もちろん分析も解説もしない。単にボクが好きだというだけの話で、読まされる方は本当に気の毒だと思うのだが、こういうネタもあるということで。

今回はいちおう人の「女の子」+「音楽」に限定する。この括りを外すと、とんでもないことになるのは目に見えているので。

ご存じの方もおられると思うが、ボクはBABYMETALのファンである。最後の東京単身赴任の前には既に知っていたはずで、ボクがライブハウスで得体のしれないセッションをしていた頃は、完全にはまっていた。

冒頭で述べたように解説などする気はさらさらないので、ここはYouTubeのリンクを貼っておく。


今見てもカワイイやん(笑)ちなみに最新はこちら。


当たり前の話だが大きくなったなぁ。7年も経てばそりゃ大きくなるわ。おねえちゃんが小学校・中学年くらいの頃からチェックしていたのだが(歳もたいして変わらん)、おっさん全開感想としては「よその子はしばらく見ないうちに大きくなる」法則の好例である。メンバーの一人が2018年10月で脱退していたのにはびっくりしたけど。

同時期でほぼシンクロしていたのは、ももいろクローバーZ。あくまでもZになってからです。詳細は近所の方に聞きましょう。

このユニットに関しては、つい最近まで動いているところを見たことがなかった。BABYMETALも後述のユニットも、基本は音楽としてしか聴いていない。

あんまり見る方に興味がないようなのだが、一度見るとダメになるなボクは。ダメになるというのは、動く「カワイイ」を見ると確実に壊れるからだ。おねえちゃんとももちだけで、もう大抵グダグダになっているのだ。

ももクロはボクが大阪でセッションをしていた時、よくご一緒させて頂いていたピアノの子から聞いて、「ああ、アイドルやったんか」と初めて知った。それまでは某アニメの主題歌を歌っているユニットとしか認識していなかったのだが、この曲そのものにはそれなりにはまっていたので知ってはいたのだ。


ちなみにこのPVは、この稿を書くまで見たことがなかったことを白状しておく。ボクが知っていたのは、あくまでもアニメのオープニングである。

YouTubeで探してみたのだが、なぜか見つからなかったので、普段は間違っても見ない(!)ニコニコ動画から。ちなみにCDは入手していたので(!)この曲はちゃんとフルで聴いている。大人の事情で編集されたものは、大抵魅力が激減する。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm16845710


ももクロは色んな人が解説やら紹介やらしているようだし、ボクが聴き始めた頃より圧倒的にメジャーになったので、これまたさっさと飛ばす。というか、ボクより詳しい人の方が多いと思う。ボクは偏った見方しかしていないし。ももクロに限った話ではありませんが。

アニメ繋がりで好きになったのはスフィアというユニット


いまちょろっと調べて、初めて知ったのだが、こちらもまたどうやらアイドルユニットのようだ。実はこの程度のコトすら知らずに聴いているのが大半だ。

意外に思われる方もおられるかもしれないが、実はきゃりーぱみゅぱみゅも好きだったりする。最初は声に抵抗があったのだが、何かのキッカケで(もう忘れた)ちょくちょく聴き始めてから、あのなんとも言えない声質の中毒になった。ちなみに、きゃりーぱみゅぱみゅも動いているところは見たことがない。

Gacharic Spinは、割と最近になって聴き始めたユニット。きっかけはF チョッパー KOGA(名前です)をYouTubeでたまたま見つけてしまい「カワイイ」と思っただけ、という身も蓋もない理由だ。


上記した他のユニットとの大きな違いは、ガチャピン(Gacharic Spinの略)が普通(?)のバンドであるところだろうか? いわゆる「ガールズ・バンド」はめちゃくちゃ沢山あるようなのだが、こちら方面に関して言えば、ボクは本当に無知同然である。理由は後述する。

実在とはニュアンスが若干異なるが、『あまちゃん』に登場するGMTやアメ女の楽曲(特に「暦の上ではディセンバー」)は好んで聴いている。

劇中ユニットとなると、映画『スウィングガールズ』は絶対に外せない。特にこの作品での上野樹里は個人的なベストだ。


上野樹里を持ち上げておいて言うのもなんだが、実はこの動画ではトロンボーンを目一杯吹いている本仮屋ユイカが、個人的には一番良かった。

実在ではないが放課後ティータイムとDEATH DEVILも大好物である。



今回は女優さんアニメネタは避けよう。あまりに危険すぎる(!)ので話を音楽業界に戻す。

大学の先輩に奨められた『森高ランド』で森高千里のファンになったり、『檸檬」で遊佐未森のファンになったりと(もちろん皆様継続して応援中です)こちら方面でも雑食ぶりは健在である。

ボクが好むタイプの最大の理由は「カワイイ」であることはいうまでもない。上述したガールズ・バンドに食指が動かないのは、カワイイ子がいないから、という理由ではない。カワイイ子はいくらでもいますよ。ただ何か痛々しく感じるケースが割と多いのだ。

「カワイイ」を性差別のように扱う方や、思考停止の一例として取り上げる方が少なくないようだが、ボクに言わせれば大間違いである。まぁ、差別的な使い方をする人はいるのでしょうが、これは論外でそれこそ思考停止状態に陥っている。

性差は確実にあるのだ。「男性的な女性」や「女性的な男性」更にはセクシャルマイノリティーまで含んでも、肉体的にしろ精神的にしろ男性と女性の区別はある。どう区別するかというところまで掘る気はない。ややこしくなるだけだし、そもそもこの問題に関しては自分のことで手一杯なのでパス。

誤解のないよう断っておくが、ボクが好きなのは「カワイイ」であり、実年齢はほとんど意味をなさない。さらに音楽括りということもあるが、基本は「聴く」だけで、音楽以外の活動にはほとんど目を向けていないところだろう。MVなりPVですら、ほとんど見ていないのだ。

例外中の例外はももクロ。この子達は最近結構YouTubeで見てる。下手な若手芸人や、急に分かったようなことを言い始めたベテラン芸人なんかよりも、よっぽどぶっ飛んで面白いぞ。

おまけにもれなく「カワイイ」がついてくる。素でああなっているのか、芸としてやっているのかは正直分からないが、どちらに転んでも大したもんだ思う。まぁこれはどうでもよろしい。

「声フェチ」というワケでもない。ボクのiTunesライブラリに入っているネタを整理・分析すれば、マジメにそれっぽい傾向が見られるのかもしれないが、面倒だからこれまたパスだ。それはともかく、ほとんど動いているところを見ずに、聴くだけでそれなりに「カワイイ」を判別しているのはなんだろう?

音源のみに頼るのは、ライブやコンサート時に露呈する「ピッチのズレ(音を外している)が補正されている」からに他ならない。元々、上手な人なら特に問題はないと思うのだが、80年の「アイドル音痴事変」(ボクが勝手に命名した)で相当がっくりした経験をしてる身としては、「せっかくのカワイイが台無し」となるのを恐れているのだ。

特にライブは一発勝負なので独特の緊張感はあるし、ハプニングだってある方がでふぉだろう。ただ、やはりこのような状況で目一杯やっても、音楽として成立しないケースは悲しいぐらいあるし、逆にライブじゃないとまったく成立しないケースだってある。

ボクは基本「ライブ」派だが、カワイイになると上記したピッチのズレや様々な内因・外因を上手くくぐり抜けて、ライブを成立させるという困難なミッションを見届ける強い神経を持ち合わせていない。もうほとんど運動会や文化祭の父兄感覚と一緒だ、といえば分かりやすいだろうか?

上記した痛々しさ(あくまでも私感です)が露骨にあらわれる場面である。

おっさんがやってる分には、何がおきても笑いやネタで済ますことができるのだが、カワイイというだけでダメになるボクの感覚は、相当おかしいのだろう。というか、大人の姑息さが背後に感じられる。

●デジタルと名のつくモノは疑ってかかる

これは上記したピッチのズレにも関係してくるのかもしれないが、デジタル・レコーディングというヤツは、他のデジタル・ネタ同様インチキ満載である。ここまで断じるのもどうかとは思うが、編集時の振れ幅の広さは、アナログとは比較にならないくらいすごいし、効果だっていくらでも付け加えられるし、ド素人がやってもそれなりになってしまう。それなり。違いは聴けば分かる。

一応断っておくが、音楽だけじゃない。デジタルと名のつくモノは、とりあえず疑ってかかった方がいい。

デジタルの怖いところは、ありとあらゆるモノを「素材」として編集・加工できてしまうところである。「カワイイ」だって下手をすれば、ただの素材に成り下がるし(実際そうなってる例は腐るほどある)、レコーディングだって極端な話、「サンプリング」という見方をすれば相当恐ろしいことになってくる。

そもそも、作曲レベルで「?」というようなケースはよくあるし、編曲となるともういかがわしい例だらけになる。

AppleのGarageBandというアプリを使ったことがある方なら、ピンと来ると思うのだが、いわゆる様々なスタイルの音楽がテンプレートとして準備されていて、このテンプレートをベースに加工・編集をして、それっぽいオリジナル(と言っていいのか?)楽曲を作れてしまう。個人的にもっとも特徴的だと思ったのは、ドラム系のテンプレートである。

サンプリングの歴史を遡るのはさっさとパスするが、わりと昔からあるし、バリエーションも豊かである。中でもリズムを刻む素材は、「繰り返し」という性格を最初から持っているので、キモになるのはいうまでもあるまい。

上手な人ならこの「繰り返し」の中にも変化をつけるのだが、ド素人がやると本当にただの繰り返しにしかならないので、聴いていてすぐに飽きる。まぁ色々裏技はあるようだが(グラフィック業界もそうだしね)ボクでも大概のことは分かる。

違和感があるのだ。人力リズム(!)はどれだけ正確にビートを刻んでも、演奏する人のクセが出るのだ。これはセッションの経験だけで言っているのだが、ライブなり生音の現場では、やはりどうしても演奏する人のクセなり特徴なりは出てしまう。絵で言うなら「線」がよく似ているのかもしれない。

この論旨だと「デジタルはエセである」にしかならないが、一方である種の安心感を得られる場合もあって、その極端な例が上述したボク好みの女の子の音楽なのだ。

なんかいつもに増してワケ分からない作文になってしまったが、これはもう書いてるのがボクということで勘弁して下さい。


【フジワラヨウコウ/森山由海/藤原ヨウコウ】
YowKow Fujiwara/yoShimi moriyama
http://yowkow-yoshimi.tumblr.com



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編集後記(04/26)

■デジクリは明日から、高齢の、もとい恒例のGWメンテナンス休暇に入ります。5月13日(月)から再開の予定です。ところでデジクリは4月何日かに22年目に入った模様です。※毎年テキストの数字、曜日を入れ変えているだけです〜♪


●偏屈読書案内:「絶対、世界が『日本化』する15の理由」日下公人

20世紀の100年間は世界人類にとってどんな時代だったのか。筆者がどうしてもこれしか思いつかなかったというのは、第一に「白人絶対の時代が終わって、人種平等の理念が国際社会にいちおう定着したこと」である。第二は、「それを日本がほとんど単独でなしとげた」ことである。日本とともに蹶起するような有色人種の国は、アジアだけでなく世界中のどこにもなかったからだ。

白人列強に伍する日本の国力を祝福、賛同を表明する他の有色人種の国はなく、またそれを笑顔で迎えた白人の国もなかった。前者からは嫉妬を買い、後者からは不快感と敵意を浴びせられた。大東亜戦争には「人種平等の実現」を目指した世界史的意味と事実があった。しかし戦勝国による東京裁判は、日本人の記憶からそれを消去するため、侵略国として断罪し、自己正当化を図った。

この100年のパワーゲームの主役は日本であった。中国も、ロシアも、イギリスも、日本と戦ったことで衰運に傾いた。ロシアは日露戦争に敗れて帝国を失い、ソビエト連邦として第二次大戦では勝者側についたが、中立条約違反、侵略による領土獲得という道徳的敗北を喫し、その後日本が同盟国として支えたアメリカとの経済戦争でも破れて連邦は解体し、ロシア連邦が成立した。

大陸では中華民国が毛沢東の共産党に破れて台湾に逃げた。イギリスは日本を敵に回したため、全アジアの植民地を失った。第二次大戦の勝者であるアメリカは、人類初の原爆使用で道徳的な疵を負った。大東亜戦争は不滅と思われた白人の世界支配というパラダイムを打破した。それを矮小化するために、彼らは東京裁判で日本を野蛮な侵略国家と烙印を押し、今も言い続けている。

日米がなぜ戦うことになったのか、人種問題を抜きにしては答えが出ないのだが、東京裁判はそれを捨象している。パリ講和会議で日本は人種差別の撤廃を主張し、最終的に採決を要求した。その結果、日本提案にフランス、イタリアなど賛成11、アメリカ、イギリスなど反対5だったが、議長ウィルソン(アメリカ)は、全会一致でないと提案は不成立だと強引に押し切った。

「人種平等規約」の提案は20世紀の世界史における日本の金星である。日本人は憶えておかなければいけない。アメリカで「公民権法」成立が1964年、国連で「人種差別撤廃条約」が成立するのが1965年。日本の提案を否決してから45年であった。日本人はもともと人種意識や差別意識が薄い。「国家として奴隷制度を持ったことがないのは、日本とユダヤだけだ」と山本七平が書く。

(1)白人は略奪主義だった (2)キリスト教はそれを正当化する道具にされた (3)略奪主義の400年間にどんなことが行われたか この3点を書き切るだけで、世界の人がイメージしている「世界史」とはまったく違ったものができあがるだろう。日本人は人種に対するこだわりが少なく、宗教による縛りもない。客観的で相互批判の可能な世界史を提供できるのは日本だけだ。

筆者は、世界が「日本化」する理由を15挙げている。いささか強引である。それが「理由」といえるのか。本文の要点を抜き出しただけではないのか。ずいぶん安易な編集者的センスである。タイトルで「絶対」と名乗るのも好ましくない。とは思うが、スルスル読めて「納得」はできる本だ。(柴田)

「絶対、世界が「日本化」する15の理由」日下公人 PHP研究所 2018
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569837727/dgcrcom-22/



●明日から10連休ですね。仕事三昧なGWになりそうで、嬉しいやら悲しいやら。いや、数日は遊びます、遊びたい。

新しいお札や硬貨は2024年頃からの導入だそうで、人選やデザインはともかく、新しいイベントがあるのは嬉しい。いつか、山中教授がお札になるんだろうなぁ。お札・硬貨変更でお仕事が増える皆様、頑張ってくださいっ。

私個人は、ほとんど現金を触らない生活になっていて、なんとかPAY、なんとか払いの還元キャンペーンやクーポンやポイントに見事に踊らされてます(笑)。

平成最後の号でした。今後、平成以上にいいことがいっぱいあるといいな。災害が減るといいな。皆様、令和でお会いしましょう!(hammer.mule)