[4811] オルゴールBGM、まさかの選曲!◇「ほぼ毎日更新のブログ」制作の秘密

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《「100均詣で」が半端ない》

■グラフィック薄氷大魔王[614]
 オルゴールBGM、まさかの選曲!
 吉井 宏

■ネタを訪ねて三万歩[171]
 「ほぼ毎日更新のブログ」制作の秘密みたいなもの
 海津ヨシノリ




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■グラフィック薄氷大魔王[614]
オルゴールBGM、まさかの選曲!

吉井 宏
https://bn.dgcr.com/archives/20190619110200.html

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いろんなお店でよく流れてる、オルゴールアレンジのBGM。先日も喫茶店でかかってたのだが、ん? このメロディは映画「ポルターガイスト」(1982年)のテーマ!? まさかそんなわけないだろ?? と思って、帰ってから検索したら、あった!

「ポルターガイスト」の「キャロル・アンのテーマ」だ!
https://apple.co/31sAPuX


(Apple Musicのプレビューだと、メインのメロディ(サビ?)にたどり着く前に終わっちゃう。iTunesストアのプレビューなら、1分半聴けます)

観て以来37年、これが名曲として取り上げられてる例は記憶にない。僕もサントラ盤持ってないけど、たまたま覚えてただけで。アルバムではこの曲の前が「ブルーベルベット」w マニアックだなあ。

アルバム「オルゴール仕掛けの映画館 Part1」全体
https://apple.co/2MJcTA5


ジェリー・ゴールドスミスのサウンドトラックの同じ曲


西脇睦宏って人、とんでもなく大量のオルゴールアレンジのアルバム出してるのね。数百枚以上ある。あちこちでよく聴くし、オルゴールアレンジBGMの第一人者として日本制覇してるっぽい。

リンクの「(アルバムを)すべて見る」には、Part6まである「オルゴール仕掛けの映画館」はなぜか含まれてないし、全貌が見えないw
https://bit.ly/2Iciw5x


映画「ポルターガイスト」はすごい好き。特撮の技術がこなれてきて、何でも表現できるぞ! ってスピルバーグ(製作)がめちゃくちゃ楽しそうに撮ってるの伝わってくるのがイイ。ホラー得意なトビー・フーパー監督のテイストも加わって、畳み掛けるようなジェットコースター感と、やり過ぎ悪ノリに近い大サービス。おもちゃ箱ならぬお化け屋敷をひっくり返してやりたい放題w

あまりに次から次へと怖いものを見せられて、しまいには爆笑してしまいそうになるほどw なのに、小さな女の子キャロル・アンを中心に家族愛にあふれたあたたかい印象。最高の娯楽映画。「シャイニング」と同じくらい好きかも。

今でも何かでアメリカ国歌「星条旗よ永遠なれ」が流れてくると、「ポルターガイスト」の冒頭、テレビが放送終了し他の家族が寝静まった深夜、キャロル・アンが画面の砂嵐の中の何かと対話し始めるシーンが浮かぶw

◯おまけ「指輪物語」の「ミスランディア」

中途半端な映画音楽好きの暴走ついでに。
オルゴールBGMはひょっとしてこの曲? と思った別の曲。アニメ映画「指輪物語」(1978年)の「ミスランディア」。同じように子供のコーラス主体でメロディの最初の3音が同じ。


実写で撮ってからトレースするロトスコープ方式が話題になった割に、後半明らかに疲れて面倒になったのか予算が切れたのか、トレースせず光学的画像処理で済ませたり、物語も途中で終わったり、映画としてはイマイチだった。でも、サウンドトラックは最高に好き。

「指輪物語」のテーマ


レナード・ローゼンマンは「エデンの東」その他を手掛けてる大巨匠なのに、「スタートレック4 故郷への長い道」では「指輪物語」のテーマを使いまわしてるような部分があって、当時密かに笑ったw



【吉井 宏/イラストレーター】
http://www.yoshii.com

http://yoshii-blog.blogspot.com/


「ポルターガイスト」のお父さん役のクレイグ・T・ネルソンは、「Mr.インクレディブル」のボブ・パーの声の人!

2015年にリメイクされてるのだが、あまり評判良くないらしい。サム・ライミ監督は「スペル(私を地獄に連れてって)」のやり過ぎ悪ノリ感が大好きで、「ポルターガイスト」にはピッタリに思えるのだが。そのうち観る。

先週、世田谷美術館の「ある編集者のユートピア」展に行ってきた。今日はよく歩いたなあって、iPhoneにヘルスケアアプリがあるのを思い出して確認してみたら、「7.5km、11659歩」はともかく、「上がった階数=2階」ってw 確かに世田谷美術館の2階の展示も見たけど……正確スギルw
http://www.yoshii.com/dgcr/healthcare_IMG_2012

○吉井宏デザインのスワロフスキー、新製品がいくつか出ました。

・見ざる聞かざる言わざるの「三猿」
https://bit.ly/2UF4LzF


・フクロウHOOT、踊りたい気分! 「HOOT LET’S DANCE」
https://bit.ly/2Dc6p4Z


・恋に落ちたフクロウHOOTたち「HOOT WE ARE IN LOVE」
https://bit.ly/2BlyBC4



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■ネタを訪ねて三万歩[171]
「ほぼ毎日更新のブログ」制作の秘密みたいなもの

海津ヨシノリ
https://bn.dgcr.com/archives/20190619110100.html

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●ネタ集めと捨てられないモノたち

学生達と雑談をするのは、本当に楽しいものです。リクエストに応えてお茶会と称して、私の手作りケーキを食べながらの昼休み〜が定番ですが、時に授業後に熱く語り合うこともあります。もちろん強制するわけではありません。

質問の答えが解らない時は、帰宅後にメール又はブログのネタ、最悪でも次回の授業までに調べるようにしています。要するに私のボケ防止ですかね〜。

しかし、ケーキも語り合いも一部の大学に偏っているのが、いつも本当に不思議です。facebookで繋がっている方は不思議に思っているかもしれませんが、大学によって対応を変えているわけではないので、本当にコレが私にとって大学の一番の謎といったところデス。

そういえば、2〜3年に一度ぐらい、授業中に騒いでいる学生に雷を落とすのも、一部の大学に偏っています。校風みたいなものがあるのかも、ですね。私が叱るっていうと、信じてもらえないのですが……。

ただし、ほとんどの学生がざわざわしている場合は放置します。私の授業がつまらないわけですから、反論できませんので。ただし、きちんと聞いている学生がいる場合は別です。真面目に授業を受けている学生にとって不利益になる場合は、半端なくキレます。

そんなこんなで、授業や試験の準備に採点そのほか色々あって、一日の時間を圧迫しているのです。そんな空気を読んでくれているのか、「ほぼ毎日更新のブログ」へのご心配をいろいろいただいていますが、少しだけ手の内を披露します。

まず、ネタは移動中の電車やバスの中で考えて、メモしておきます。時間のかかる処理の場合は、空いている時間に下準備を行います。また、大学ではPCが使えるので、休み時間に検証&実験を繰り返しています。

そして、休日の午前中にほぼ1週間から10日分の原稿をまとめて作成し、一定のジャンルに偏らないように、ネタを分散して公開というわけです。

ブログは予め公開したい時間を設定できるので、この流れが成り立っています。ありがたいことです。

ところが、ネタによっては3か月ぐらい失敗を繰り返しているものもあったり、作業中に方向性が変わってしまったり、公開寸前で間違いや勘違いに気付いてやり直ししたりと、いい意味でいろいろ苦労しています。とにかく、いつまでこのペースが続けられるのか、ある意味一番の楽しみかも知れません。

ちなみに、Googleドライブを無制限で使える環境にあるので、色々と突っ込んでいます。だから出先の大学などでも、資料はすぐに手に入れられます。

ただし、一部の大学ではセキュリティーがなく、アクセスは教室のPC番号という緩さなので、そこでは個人情報は使わないようにしています。怖いですからね。非常勤講師にもメールアカウントを発行してくれる大学は、セキュリティーもしっかりしていて安心です。

実はこの「ほぼ毎日更新のブログ」の関係で、妙な癖が発生しています。例えば、ペットボトルの形状が気になってしまうと、中身は二の次で、ついついゲットしてしまうのです。ネタ用です。もちろん、中身は美味しくいただくのですが……ハズレもあったりしてかなりストレス溜まります。

見えない部分での工作の実験が半端ないので、失敗したペットボトルの残骸も半端ないです。もちろんしっかり分別して廃棄しています。そのため私の部屋は、各種分別用のゴミ箱だらけなのは内緒です。

捨てられないモノとして、各種容器、紙箱、ガラス瓶、ペットボトルにキャップ……ゴミ邸にならないようには注意していますが、危ない予感……。実は断腸の思いで廃棄した素材コレクションもありました。プラモデルのランナー、木材の端材、プラスチック容器……。仕事を間違えているのかもデスね……。

あと《100均詣で》が半端ないですね。確実に週に2回は、大きな店に立ち寄ります。大学への道すがらにあるのが危険なのですが、買うのかどうかは別にして、店内を徘徊してはアイデアを捻り出すのが楽しみです。正直バカにできない商品群ですからね。

ネタとは別に定番用品として、ウェットティシュ、ポケットティシュ、付箋、ケーキ用紙トレー、折紙、半紙、アクリル絵具、油彩絵具、オイルライターのオイル(油彩の薄め液として)など、愛用商品が増え続けているのも理由です。

ところで、どうしてポケットティシュを買うの? と言われてしまったのですが、私は運が悪いようで、街中でポケットティシュをもらえないのです。絶悪のタイミングでダメなのです。私がジャスト切れ目になってしまうのです。だから、結局年に2つぐらいしかゲット出来ません。仕方がないです。


■今月のお気に入りミュージックと映画

《"Death Wish" on Eli Raphael Roth in 2018(US)》

チャールス・ブロンソンのヒット作「狼よさらば」の、ブルース・ウィリスによるリメイク版。設定は大幅に変更されていますが、いい感じに仕上がっています。

ブロンソン版はもちろん良かったのですが、さすがに45年前のアクション映画はちょっと緩いです。ウィリス版は徹底的にやりますね。ある意味スカッとします。ブロンソン版はパート5まで制作されましたが、ウィリス版の続編はどうなのでしょうね。

ブルース・ウィリス『デス・ウィッシュ』予告編


Death Wish 1974


《"No One Lives Forever - Main Theme" by ??? at 2000(U.S.A)》

「No One Lives Forever」は、60年代風のサイケデリックなファッションに身を包んだ女スパイ、ケイト・アーチャーを主人公にしたアクションゲームで、パート2まで制作されていました。

この最初のゲームにはCDも付いていて、音楽がとてもイイ感じだったのですが、どことなく「殺しのライセンス」に似ていなくもない感じが不思議でした。細かいコトはゲーム本体を廃棄(多分)してしまったのでわかりません。

No One Lives Forever OST - Main Theme(All versions)


「殺しの免許証ライセンスLICENSED TO KILL」



【海津ヨシノリ】
グラフィックデザイナー/イラストレーター/写真家/お菓子研究家

yoshinori@kaizu.com
http://www.kaizu.com

http://kaizu-blog.blogspot.com

https://www.facebook.com/yoshinori.kaizu

https://twitter.com/Yoshinori_Kaizu


相変わらず胡散臭い出版社からの自費出版のメール攻撃。しかも、その出版社のサイトで連載をして欲しいそうです。もちろん無視です。無料奉仕であげくの果てに自費出版……嫌ですね〜。他にも、大学での授業で使って欲しいという某専門学校? 大学?の教育システム導入へのお誘い。当然ながらノーリアクション。

最近はさらにスマートフォンに電話攻撃もあったりして、不快指数は最大値。そういえば、某出先のエレベーーである人から露骨に無視されたことがありました。わざわざ帽子で顔を隠す念の入りよう。そもそもその方は同じプロジェクトですが、会話をしたこともない関係なので、嫌われる理由がさっぱり分かりません。

礼儀として挨拶はしていましたが、無視されるのでそれ以降はコチラも無視しています。バカバカしい話です。その後、別件でその方は自分にとって利用価値があるか否かで態度が変わることを知って納得。

私みたいなオジサンに挨拶しても、ナンのメリットもないですからね(^o^)でも、その程度の人というか、哀れな方だと同情してしまいました。

■7月の画像処理セッションは7月18日を予定しています

海津ヨシノリの画像処理テクニック講座 vol.134
〜Photoshopの活用【パターン作成と組合せ述2】〜

講演内容:便利なAdobe Captureで作成したパターンの活用方法と、ソース画像の調整について、CCライブラリーの使い方も交えて整理します。Capture仕様時の注意点、撮影イメージを残さない工夫、積極的な組合せ、スマートオブジェクトの活用など

参加無料で、どなたでも参加できます。詳しくは以下のサイトでご確認下さい。
https://www.borndigital.co.jp/seminar/


■7月後半に大阪でセミナーに登壇します

大阪DTPの勉強部屋主催のセミナーに、今年も登壇することになりました。今回が4回目。前回と違って徹底的にPCを操作します。詳しくは25日頃に情報解禁ですので大阪DTPの勉強部屋また私のBlog、Twitter、facebookで確認して下さい。
大阪DTPの勉強部屋 http://www.osakadtp.com/



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編集後記(06/19)

●偏屈BOOK案内:「日本の『老後』の正体」高橋洋一

いまの高校生は「老後が不安」だという。なんて不憫なんだ……それが本書を書こうと思った動機だという。日本経済が危機的状況だとか、年金が危ないとか、大人はもっと不安なはずである。老後ゾーンのわたしは開き直って(:観念してふてぶてしい態度に出る)いるが。変に危機感を煽る評論家が多いが、高橋先生の本を読むと安心できる。さいきん頻繁に出版し過ぎ観もあるが。

世の中には人の不安心理を利用する人がいるから要注意である。年金制度は厳密な計算の上に成り立っていて、最初から破綻しないように設計されている。国が経済危機を迎えたからといって、簡単に破綻するようではその役割を果たせない。多くの人が抱えている漠然とした不安は杞憂である。なぜかというと……といった心地よい解説をしてくれるので、わたしは高橋先生の信奉者だ。

本書は高校生との対話形式で話が進む。読み終えると「老後について必要以上に不安がる必要はない」と感じてもらえるはずだという。日本経済は本当に成長できないのか、日銀の政策はうまくいっていないのか、「国の借金1000兆円」は本当か、これらはすべて嘘と思っていい。筆者と対話する高校生はひと安心するが、一番不安なものが残っていると言う。それは「年金」のことだった。

高校生:年金制度はもう危ないって聞いたことがあって、これからコツコツ払っていっても無駄になりそうで怖いんです。
先生:結論からいえば、きちんと払っていれば、ちゃんと払ってもらえるよ。
高校生:でも、高齢化が進んでお年寄りばっかりになったら、国に年金を払う余裕なんてなくなるんじゃないですか?
先生:確かに、メディアが長い間「年金が危ない」と煽ってきたし、心配になるのも無理はないね。だけど、これまで日銀や財務省から出たさまざまな論説に誤りがあったように、「日本の年金は破綻寸前」というのも、大きな誤りなんだよ。もちろん、ムチャクチャな制度改悪や経済政策をやれば別だけど、現状の制度をきちんと運営すれば、「破綻だ」などと大げさに悲観する必要はないんだ。これから、その理由をじっくり説明していこう……というスタイル。

「年金が危ない」という考えが浸透すると誰が「得をする」のか。まず財務省。消費税増税を目指しているが、実現するためには「社会保障」への不安が高まっているに越したことはない。金融機関も「年金が危ない」という“常識”が世の中に広まっていたほうが、投資や年金保険などが売りやすくなる。金融機関系のエコノミストやファイナンシャルプランナーたちも、仕事を得やすい。

何よりもメディアにとって、年金は“おいしい”話題だ。個人の老後の生活に直接かかわるから、多くの人が高い関心を持っている。少し不安を煽れば視聴者や読者はすぐ反応する。視聴率を稼いだり、新聞や本を売りたいメディアにとって「年金問題」はまさに格好のネタである。情報発信側の職業は、だいたい「年金危機を煽ったほうが得」になる構図で、嘘が多くなる傾向がある。

日本の年金制度の基本的枠組みがやさしく解説されている。保険は最初から破綻しないよう設計されている。保険は「数学」の世界なのだ。まだ年金について考えなくてもいい若い世代も、知っておいた方が絶対にいい。わたしも若い頃にこのことを知っていたら、もっと豊かな老後になったはずだ。若い人、とくに20歳未満の人、必読です。タイトルは何となくコワいけどね。(柴田)

日本の「老後」の正体 高橋洋一 幻冬舎新書 2019
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344985478/dgcrcom-22/


マンガで読む「いっしょに検証!公的年金」←若い人必読です
https://www.mhlw.go.jp/nenkinkenshou/index.html


「年金返せデモ」の参加者には年金保険料を返してあげよう 池田信夫
http://agora-web.jp/archives/2039732.html



●QRコード決済の続き。クーポンやポイントに脱線。シェア競争、利用促進に見事に踊らされている。これらによって行動がコントロールされる。「使わないのが一番の節約よ」「このお店は好きじゃない」と流すことはある。あるが、人間なのだ、流すと損した気分になるのだ(笑)。

配られるクーポンの多くは、コンビニやファストフード用。届いたら、じゃあローソンに行きましょう、ファミマに行きましょうとなる。どちらも近所にあるし、商品ラインナップは似たようなもの。

普段はあまりコンビニには行かないのに、クーポンやポイントがきっかけで行ったよ〜。スーパーより安く買えた。そして、その期間はセブンイレブンには行かなかったよ。(hammer.mule)