《宇宙って音楽で満たされてるような気がしませんか》
■羽化の作法[88]現在編
聴こえない音楽
武 盾一郎
■LIFE is 日々一歩(101)[ウェブ]
いまさらながら、WordPressを調べてみた(1)
森 和恵
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■羽化の作法[88]現在編
聴こえない音楽
武 盾一郎
https://bn.dgcr.com/archives/20190709110200.html
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「音楽は好きですか?」と問われて、「嫌いです」と答える人ってそんなにいないと思います。誰もがお気に入りのアーティストや、好きなジャンルがありますよね。
今は音楽が溢れている時代です。SNS動画のBGMに使われている音楽、アラーム、入店すると鳴る音楽なども含めると、日常で音楽を聴かない時間はないと思います。
ところで音楽とはなんでしょうか?
パッとすぐに思うのは、音楽とは「曲」ですよね。ウィキペディアで「音楽」を調べると、音楽には3つの要件があると書いてあります。
1.材料に音を用いる
2.音の性質を利用して組み合わせる
3.時間の流れの中で材料(音)を組み合わせる
そして「音楽行為に関しては、現代では一般的に「作曲」「演奏」「鑑賞」が基本として考えられている」と記述してあります。
音楽 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E6%A5%BD
「時間の流れの中で音を組み合わせる」のが音楽。確かにそうですね。ドレミといった音階でメロディーを作らなくても、音を組み合わせれば音楽になります。ノイズやアンビエントなんかはそうですよね。
そして、「作る、奏でる、聴く」が揃って音楽だ、ということも当たり前のように納得します。
「作ると奏でる」がコンピュータによる自動生成・演奏だとしても音楽ですよね。では、人間が作り、奏でて、聴く相手がロボットだったら、音楽でしょうかね? 私は「音楽」だと思います。
自分が作って自分で聴くだけでも音楽ですよね。中学の時に私は、ダブルラジカセとローランドの「SH-2」という、アナログのモノラルシンセサイザーを買ってもらいました。
まずバスドラの音「ボン」を作り、その音を「ボン、ボン、ボン・・・・」と弾いて録音します。そのテープをダビングしながらスネアの音を「パン、パン、パン・・・」と重ねるという「ピンポン録音」というのをやって、自分で曲を作って遊んでました。でき上がっても聴かせる人はいません。自分で一人で聴いてました。それでも本当に楽しかったんです。で、これも「音楽」ですよね。
「音楽」というのは大体こんな感じですよね。ところがこれ以外にも「音楽」はあります。
それは人間には聴こえない「宇宙の音楽」です。
●聴こえない音楽
「あー、それって、ふわっとした喩え話?」と思うかもしれませんが、別に私の個人的な詩的表現ではなく、割と厳然とそう考えられてきた概念なのです。時代はうんと遡ります。古代ギリシアです。まずはウェブサイトのテキストをそのまま引用します。
▽「天球」とは天体がその上を運行すると考えられた地球を中心とする球体のこと。古代ギリシャより、天体の運行が音を発し、宇宙全体が和声を奏でているという発想があり、これが「天球の音楽」と呼ばれた。
その響きはきわめて大きいが、つねに鳴り続けているため人間の耳には気づかれないとされる。こうした発想の根底には宇宙が数の原理に基づき、音楽はこの原理を体現するという西洋の伝統的思想がある。
天球の音楽を着想したのはピタゴラスとされる。プラトン、プトレマイオス、アウグスティヌス、ボエティウスら、多くの思想家がこの発想を受け継いだ。ケプラーも自身の理論を天球の音楽に結びつけた。
彼らは音楽を「ムーシカ・ムーンダーナ(宇宙の音楽:天球が発する音楽)」、「ムーシカ・フマーナ(人間の音楽:人体が発する聞こえない音楽)」、「ムーシカ・インストルメンターリス(器楽の音楽:人間がつくる聞こえる音楽)」に分け、これらは段階をもちながら調和していると考えた。
感情や自己の表現を音楽の本質とする見方が普及した19世紀以降、こうした音楽観は顧みられなくなっていく。
しかし、20世紀にはこの発想にいくつかの新しい光が当てられた。まず、シェーンベルクに始まり、いわゆる前衛音楽家が受け継いだ、数の原理を強調するセリー音楽の系譜によって。また、サウンドスケープ概念の提唱者、R・M・シェーファーもこの概念を天球の音楽と関連づけた。
彼の主著『世界の調律』(1977)のタイトルや表紙は、ケプラーと同時期に天球の音楽に関する理論を展開したR・フラッドの著作から取られている。▽
https://artscape.jp/artword/index.php/%e5%a4%a9%e7%90%83%e3%81%ae%e9%9f%b3%e6%a5%bd
ここでは「音楽には三種類ある」と書いてあります。
1.宇宙の音楽:天球が発する音楽(聴こえない)
2.人間の音楽:人体が発する音楽(聴こえない)
3.楽器の音楽:人間が作る音楽(聴こえる)
古代の人は三種類のうち二種類は聴こえない音楽で、人間が作る音楽はそのうちのひとつとして認識していたんですね。
では順を追って説明します。
1◇宇宙の音楽
引用には「天空の音楽の着想はピタゴラス」だと書いてますが、ピタゴラスについてこんなテキストがありました。
「ギリシャの哲学者ピュタゴラスは和音と数の結びつきを明らかにし、宇宙は数の法則で支配され、音楽で満たされているとした」
『ハーモノグラフ』より
https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=3697
数のハーモニーが宇宙、というイメージでしょうかね。
「宇宙は数の法則で支配され」とありますが、その通り宇宙の謎は科学は始まって以来、数学を使って解いています。
ただ、後半の言葉「宇宙は音楽で満たされている」はどうなったかと言うと、今では「人が作ったもの限定」になってしまっています。
けど、宇宙って音楽で満たされてるような気がしませんか?
満天の星空を見上げて、「なんか星空って音楽だよね?」って言われたらあなたは、「それはない。絶対ない。真空だから音、響かないし。現に今、空から音なんてきこえて来てないし」と答えますか?
もし超弦理論が正しければ、私たち生物も含めたすべての物質は「ひもの振動」でできてることになります。それって紛れもなく「聴こえない音楽」ですし、宇宙全体が音楽ってことですし、ピタゴラスは正しかったことになりますよね。最新の科学が2500年前に言ってたことを立証するのかも知れません。
2◇人間の音楽
では、人体が発する聞こえない音楽(ムーシカ・フマーナ)とはなんなのでしょうか?
「ボエティウス」について、ウィキペディアにはこう書かれています。
「彼は『音楽綱要』(De institutione musica、『音楽教程』)全5巻を著し、プトレマイオスの音階論を踏襲しながら、古代ギリシアの音楽論を伝承した。彼はこの本の中で、音楽を「世界の調和としての音楽(ムジカ・ムンダーナ)」「人間の調和としての音楽(ムジカ・フマーナ)」「楽器や声を通して実際に鳴り響く音楽(ムジカ・インストゥルメンターリス)」に分類している。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%A8%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%A6%E3%82%B9
「人間の調和としての音楽」ってことなんですね。ではこの「人間の調和としての音楽」ってなんなんでしょう? 検索してみるとありました。「人間の心身をつかさどる。この調律が狂うと病気になり、性格がゆがむ」ら
しい。『ムジカ・ムンダーナ(宇宙の音楽)』より
http://www.uruyusu.net/x-con/?p=1951
どうやら「人間の音楽」とは、「健康」に関することらしいですね。
現代の医学で「人間には聴こえない音楽があって調律が狂うと病気になる」という解釈はまったくなさそうですが、喩え話として「調律が狂うと病気になる」は分かるような気がします。でも、ひょっとしたら本当にそうかもしれないですけど。
3◇楽器の音楽:人間が作る音楽(聴こえる)
これがいわゆる、今の私たちの音楽ですね。てことは、現代人は音楽の意味がものすごく狭められてしまっていることになります。
理由は引用にあるように、「感情や自己の表現を音楽の本質とする見方が普及した19世紀以降、こうした音楽観は顧みられなくなっていく」とのことです。ロマン派の仕業か(笑)
ロマン派音楽
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%83%B3%E6%B4%BE%E9%9F%B3%E6%A5%BD
また、天動説が地動説になり、科学的なものの見方が主流になったのも関係してますよね。「天球」は天動説から生じてるので、「聴こえない天球の音楽」をそのままモチーフとして扱っても、懐古趣味かオカルトになってしまいそうです。(それでも充分魅力的ではありますが)
でも、天動説は100%間違いってワケではないんですよ。
〈私〉という主観からすると、本当に星も太陽も月も大空を巡っているのですから。私一人だけにそう見えるのではなく、誰の主観からでも星は空を回っているでしょう? そういった意味では天動説は正しいのです。
天動説を外側から見たものとして表現しようとすると、誤りが生じてしまうのです。天動説はあくまでも〈私〉という内側から、宇宙を見た描像なのです。
外側から見た場合の解説が科学です。基本、科学的であった方が良いと思います。しかしです。「内側から見る世界」を切り捨ててはいけないのです。
科学という客観的視点が確立すると、芸術(や哲学)はより主観的になります。かつては主観と客観が一緒になっていたのが分離して、各々が純化して行くのです。
エッセンスを追求し純粋・抽象化、または細分化してゆく。「近代」とは恐らくそういう時代だったのです。
ところが21世紀の今、科学も哲学も先鋭化した挙句に、再び統合される方向に来てると感じます。
例えば、文系と理系がだんだん意味を持たなくなってきてますよね。また、ジョブズが禅宗だったり、グーグルが瞑想を取り入れたりと、東洋と西洋の思想が融合してきたり。それから、意識という主観を科学するようになったり、と。
ですので、現在では音楽としてまったく考慮されなくなっている「1.宇宙の音楽」「2.人間の音楽」のような「聴こえない音楽」は、今後復活するような気もしてます。
ひとつ、「聴こえない音楽を聴くこと」として、「CDではなく生演奏を聴く」というのがあると思います。
「それ、聴こえる音楽じゃないか!」と思うかもしれませんが、CDでは可聴範囲の音しか再現されません。しかし、実際の演奏では聴こえない周波数の音も出ています。
生演奏がCDと違った印象を受けるのは、もちろん生身の演奏者の存在があり、ステージ演出があったりするからなのですが、聴こえない音があるからだとも言われています。
そして、この聴こえない音が人間には重要だと、最近よく言われるようになってきています。
例えば、森林浴をすると癒されますよね。森には虫や鳥たちの聴こえない声(超音波)がいっぱいあって、それが癒しの効果を上げているらしいのです。そして、それら聴こえない音は、身体で聴いているようなのです。ハイパーソニックっていうんですね。
ハイパーソニック・エフェクト
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%BD%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88
ハイパーソニックについての記述は、環境省のウェブサイトにもありました。
https://www.env.go.jp/nature/nats/sound/index.html
pdfファイル
https://www.env.go.jp/nature/nats/sound/pdf/panel_hypersonicsound.pdf
ここらあたりの「聴こえない音楽」が発展していって、かつての音楽観「聴こえない宇宙の音楽」と「聴こえない人間の音楽」が音楽として復活すると面白いなあと思うのです。
最後にこの曲を贈ります。
有頂天『大失敗’85』
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星野智幸コレクションIII リンク
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星野智幸コレクションIV フロウ
http://www.jimbunshoin.co.jp/book/b278897.html
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■LIFE is 日々一歩(101)[ウェブ]
いまさらながら、WordPressを調べてみた(1)
森 和恵
https://bn.dgcr.com/archives/20190709110100.html
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こんにちは! 森和恵です。突然ですが、やらかしてしまいました。またもや夏バテです。一週間スケジュールが狂ってしまって涙です。本格的な夏もまだ来てないのに……トホホ。
舌の先に“ねつのはな”、もとい、口内炎を作ってしまい、まともに話せない日々をなんとか乗り越えました。話すのがとにかく苦痛でたまらず、パッチタイプの治療薬を買ってきてひたすら貼ってました。
小さいサイズでしっかりと密着してくれたのが、大正製薬の「口内炎パッチ大正A」でした。非ステロイドなので、口の中でも安心して使えてオススメです。
https://www.catalog-taisho.com/01951.php
ということで、しゃべれないと動画配信もままならず、YouTubeチャンネルの新シーズンもストップしたままで、情けない気持ちでいっぱいです。せめて資料集めだけでも進めようと思い、今回は集めた資料の中から、裏話的なことをまとめてみました。
●WordPressとはなにか?
「ウェブサイトを作ろう!」とすると「ワードプレス入れとく? どうする?」という話にすぐもってゆかれる、あの『WordPress(ワードプレス)』のお話です。
WordPressは、オープンソースというルールで有志のメンバーによって開発され、誰でもが自由に利用できるアプリケーションです。
https://ja.wordpress.org/
では、それはいったい何をするものか? というと、ウェブサイトのページを管理するためにあります。コンテンツ管理システム(CMS)と呼ばれることもあります。
調査会社によると、世界にあるウェブサイトの34%ほどにWordPressが組み込まれているそうです。
https://w3techs.com/technologies/overview/content_management/all
WordPressを組み込むと、ブラウザから手軽にアクセスしウェブサイトを更新することができるので、記事の管理が非常に楽になるのですが、システムを組み込んだ後から根本を変えようと思うと、時間も労力もかかります。
安全に組み込むためには、WordPressの専門知識を広く深く知らなくてはなりません。
例えると、消費税が上がったり、仕組みが変わると変更しなくてはいけないレジのような感じです(ちょうどいま、2019年10月の増税に向けて、お店とシステム屋さんは対応に追われてますよね……きっと)。
●WordPressの現在
WordPressは、バージョン5へと今年の初めに大型アップデートしました。バージョン4にアップデートしたのが2014年でしたので、5年ぶりの出来事です。
待望のブロックエディター機能が追加になり、記事を書くときにパーツごとにドラッグ&ドロップで並べ替えたりできるようになりました。
https://ja.wordpress.org/2018/12/07/wordpress-5-0-bebo/
「専門知識がなくても、記事を自由なレイアウトで書く」ことができるツールへと進化しだしたのです。
ですが、これまでに培われたシステム構築のテクニックがそのまま使えなくなり、WordPressの専門家の人たちも、バージョン5対応に追われているのが現状です。
WordPressでは、『テーマ』と呼ばれるデザインテンプレートが必要なのですが、WordPressテーマを有料で販売している方々は、いち早く対応しているようです。
▼公式テーマ Nishiki を WordPress 5.0 に対応
https://support.animagate.com/v1-0-36/
▼WordPressテーマ Snow Monkey の Gutenberg 対応
https://snow-monkey.2inc.org/2018/09/04/snow-moneky-gutenberg/
▼SANGOでGutenbergエディタを使う方法と注意点
https://saruwakakun.com/sango/gutenberg-introduction
●おすすめのWordPress本
今年の初めにバージョンアップしてから、本屋さんの専門書の棚にWordPress5.0対応の参考書がずらりと並んでいます。
いくつか読んでみたものから、オススメの本を2冊紹介しますね。
▼WordPressのやさしい教科書。
https://books.mdn.co.jp/books/3219203002/
『やさしい教科書』は、これからWordPressを始めたい方にぜひ読んでもらいたい入門書です。ツールの使い方だけではなく、WordPressを商用利用するときに知っておいて欲しい背景や、セキュリティ対策・データ管理のことまで、基礎がみっちりと詰まっています。
ここに書かれている内容が理解できないのであれば、WordPressの利用を始めるべきではないというぐらい、必須知識がまとめられています。
▼WordPress標準デザイン講座 20LESSONS【第2版】
https://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784798156514
WordPressで作るウェブサイトのデザインや構造をカスタマイズするためには、テーマやプラグインの知識が必要になります。
カスタマイズは外注の制作会社に任せるという場合は不要な知識ですが、この本の内容が一通りできるようになれば、外注業者任せにせず、いろいろと意見を出したりすることもできるようになるはずです。
●あのサイトはWordPressを使ってる?
よくある質問に「このホームページはWordPress使っているのか?」というのがあります。例えば、ライバル企業のウェブサイトを調べたり、外注任せにしている自社のウェブサイトを調べることもあります。
今回、改めてWordPressを調べていて知ったサイトなのですが、「IsItWP」と「ワードプレスのテーマ検索」は、調べたいウェブサイトのURLを入れると、そのサイトがWordPressを使っているかどうか? どんなテーマやプラグインを使っているのか? を調べてくれます。
▼IsItWP - ワードプレス技術検索ツール
https://www.isitwp.com/
▼ワードプレスのテーマ検索
https://whatwpthemeisthat.com/
●新シーズン「WordPress再入門」の内容
YouTubeチャンネルの新シーズン「WordPress再入門」。なんとか近日中にスタートしたいと思います(涙)
・WordPressインストールとセッティング
後から困らないように、最初がいろいろ肝心です。具体的な手順を見てもらうために、実際にインストールしているところを録画します。レンタルサーバーは、個人サイトでも運営できる価格帯で、自分がオススメするところをチョイスしました。
・ブロックエディター(Gutenberg)を中心に管理画面の使い方
・テーマの作り方入門とプラグインの選び方
という4つの構成で、毎回90分ずつ授業を進めていこうかと思っております。
なんとか7月中にはスタートしたいと思っておりますので、引き続き、チャンネル登録お待ちしています。
https://www.youtube.com/r360studio
ということで、今回はここまで。
動画授業の準備をするときに余談となるお話がでてきたら、またこちらの話題にも取り上げますね。不定期連載テーマとして、細々続けていきます。
ではまた、次回お目にかかりましょう!
(^^)
【森和恵 r360studio ウェブ系インストラクター】
mail:r360studio@gmail.com
サイト:http://r360studio.com/
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編集後記(07/09)
●偏屈読書案内:辛坊治郎「大マスコミが絶対書けない事 この本読んだらええねん!」
昨年IR法案が通り、数年のうちに日本にカジノが誕生することになった。筆者は「以前、海外のカジノで『ケツの毛』まで抜かれたという経験があるから、こんな下品な施設は不要の立場だったが、一方で『日本の規制は酷すぎる』と思っているので、今は『すべての先進国を含めた世界120か国以上に存在するものを、日本だけが禁止というのもいかがなものか』」という見解に変わった。
IRとはインテグレーテッド(統合型)リゾートの頭文字で、なぜカジノ法案といわないかというと、単に聞こえが悪いからだ。なぜカジノを営業するのに特別に法律が必要かというと、日本では刑法で賭博が禁じられているからだ。競馬、競輪は「特別法」で存在が認められ、パチンコは業界圧力が政治家に及び、「ギャンブルじゃないただの遊技場」ということになっている。ふざけた話だ。
野党や一部マスコミは「カジノ法案はギャンブル依存症を助長する」と大反対したが、既に日本には320万人のパチンコ・パチスロ依存症が存在する。本気でギャンブル依存を心配するなら、パチンコ規制の法案を出すべきだが、業界から金をもらっている与党・野党のパチンコ議員連盟はそれはできないから、カジノに矛先を向け、依存症を増やす〜なんて、一体どの口で言ってるんだ。
この法律でカジノが造れるのは3か所だが、カジノ誘致成功第1号は維新が強い大阪である。カジノができてパチンコ客が流れるかというと、そんなことはない。日本人は6000円の入場料が必要で、7日間に3回まで、28日間に10日まで、という制限がある。これは依存症対策ではなく、「明らかにパチンコから人が流れるのを防ぐためでしょう」「パチンコ屋の客が減らない対策」なのだ。
カジノ建設が予定されているのは、大阪湾に面した「夢洲」だが、ここに大劇場やホテル、国際会議場が造られて、外国人客の誘致に成功したらそれなりの経済効果はある。隣にUSJがあるし、近くまで線路が延びている京阪電鉄などが乗り入れたら、そこから乗り換えなしで京都に1時間以内に行ける。
夢洲は莫大な金をかけて大阪府・市が開発したものの、バブル崩壊で企業誘致に失敗し、オリンピック招致にも敗れ、立ち往生した負の遺産だった。それが2025年の大阪・関西万博開催が決定したいま、カジノを含む統合型リゾート誘致に成功したら、「9回裏逆転満塁サヨナラホームラン」級のインパクトが生じる。カジノ収益の30%を税金で取り立てることも決まっている。おめでとう。
カジノがパチンコと根本的に違うのは、一定の信用を背景にすれば、億単位の金を動かせるところにあるらしい。ハマって失敗すると、人生が終わるらしい。まったく縁のない世界だが、パチンコは近所にマルコーの大規模店がある。道路から奥まった所にあり、パチンコ店舗は平屋建てで、巨大駐車場が異様だ。外にいると何の音も聞こえない。扉が開くとき微かに聞こえて煙草臭がする。
戸田駅前にもビル1Fに巨大パチンコ店舗があり、何年か前に通路を歩いただけで猛烈な煙草臭に即頭痛だったが、いまはなにも臭わない。わたしの人生で一回だけのパチンコ体験は、大学生の時の東北自転車一人旅で、福島県浪江町の友人の家に泊まったときのヒマツブシだった。もちろん熱意なくあっさり負けた。その家は大震災+原発事故で消失し、焼け太りしたとのうわさ。(柴田)
辛坊治郎「大マスコミが絶対書けない事 この本読んだらええねん!」
光文社 2019
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/433495085X/dgcrcom-22/
●有頂天だ!/武さん「顔に絆創膏」、森さん「夏バテと口内炎」。お大事にしてくださ〜い。私は数週間前にダウンしてましたっ(汗)。/WordPressの本、気になるっ。
/ポケモンGOをやりはじめてから、パチンコに行かなくなったという人たちが、ちらほらいるらしい。レアなポケモンを見つけた時や、ゲットできた時に脳内ホルモンが放出されるのかも。
/iPhoneを路上で拾った、の続き。「アクティベーションロック遠隔解除サービス」以外にも、ハードウェアによる解除というものがあるらしい。ロジックボード上のプロセッサを換装してしまうというもの。
「プロセッサ内部に外部からアクセスできない領域をつくり、固有IDを保管。この固有IDを元にした暗号キーを、iOSが利用する仕組み」があるので、換装すると新品と同様になるため、ロックは解除される。
ただ、技術の低い業者だと逃げられる恐れはあるらしい。この業者が盗難しても、元が盗難したものなら訴えることはできないだろうな。続く。 (hammer.mule)