デジクリトーク みんなが大切に思っている形のない事をわかりやすく表現したい/高橋里季

投稿:  著者:  読了時間:4分(本文:約1,600文字)


高橋里季さんのサイトサムネイルこんにちは、すっかり涼しくなってきましたね。イラストレーターの高橋里季(りき)です。

個展をやります! 原宿のラップネットシップというギャラリーです。ここは移転したばかりで、路面ガラス張りの新しくてきれいなギャラリーです。個展は10月20日(金)から25日(水)まで。詳細は下記をご覧下さい。
< http://www007.upp.so-net.ne.jp/RIKI/ >

さて、私は、絵を描くのにいっぱい悩むタイプです。今回の個展は、半年の準備期間で、今までの仕事の感触をふり返ってみたり、これからの方向を考えたり、気になっていた本も40冊くらい読んでみたり、で、少しづつ絵の感じも変わります。コンセプトノートは3冊になり、日刊デジクリに文章を書くのを楽しみに、何回もコンセプトをまとめてみたけど、やっぱり、文章が長くなっちゃうのね(試行錯誤って、とってもツライわ)。


今回のコンセプト案が行き着いたキーワードは、「時間軸」でした。私の絵は、女の人を描いているようでいて、実は、人間ではない、「女性性」でしかない。たぶん、マナイズム以前くらいの感性を表現するつもりらしいの、私は〜。だから人形でもないし、天女でもないじゃないか、この事は、何年も前から、イラストの先生にも何回か言われていたのです。

イラストの仕事では、「〜している女の人を描いてください」という発注が実際に多いと思います。

もちろん、ちゃんと「〜している女の人」を描くのですが、私は形のない事もなんとかヴィジュアル表現したい訳なんです。どうして、こんなに考えるのかと言うと、自分の事じゃないから。私が描くのは、時代、流行の気分、しかも、できるだけ広いターゲットの心に入って行ける絵が目標です。

みんなが大切に思っている形のない事をわかりやすく表現する。だから、イラストの先生には、何度も、「これじゃ、伝わらないよね〜」というあたりでアドバイスをいただいているのです。

簡単にはできないかもしれないけど、目標は、大きい広告! 広告主も制作側も私もお客さまも大満足! な贅沢で、大きい展開で、「あ、やって良かったな〜」って、みんなが思えるような仕事を、いつか実現するのだ! 「また、がんばろう!」って思えるような響きのある広告がやってみたいのね。

だから、コンセプトがどんなに観念的でも、思索的でも、だれにでもわかる形にまで具体化させたいと思っています。なぜか芸術よりも、私は商業デザインの中にいたいタイプみたいです。すごい芸術よりも、もっとすごい商業デザイン! が目標。

国際的な問題、テロとか、日本の社会の事、世代間の意識のギャップ、いろんな問題に自分なりの視点を持とうとして、日本の今の感性の核になっているのは、「水平軸(地平)」ではなく、「垂直軸(天と地、善悪の意識)」でもなく、「時間軸」に対するに信頼みたいなものだと答えを出しました。そして今、その感覚が、通用しなくなっている事についての不安みたいな事が、日常的な一番身近な問題なんじゃないかな〜。と思うの。

日本人は、なんとなく「時間が経てばどうにかなる」という感性に、今まで支えられて、がんばって来たのではないかな〜? それなのに、想定外の事が、いっぱい起こるんだもの、、、ね。

私の絵は、できれば国も宗教も歴史も、超えたいと思っています。欲張りなので。先生ごめんね。いっつもアドバイスをちゃんと、実現しなくって。今年は、まだ、「女性」で。いつか、これでよし! っていう「女の人」を描けるようになるかもしれないから。

みんなには、「きれいな絵、お人形みたいな女の人だね」って思ってもらえたら大成功! 楽しい気分になったり、安心できる色使いだったりするので、皆様、ぜひ、見に来てください。そして、創る事の面白さを一緒に体感していただけるとうれしいです(^^)/

【高橋里季/イラストレーター】riki@tc4.so-net.ne.jp