KNNエンパワーメントコラム アロエの言いわけ/神田敏晶

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小池徹平 2007年 カレンダーKNN神田です。

「わかるよ わかる 君の気持ち」と、生ギターで歌う小池徹平くん。森永アロエヨーグルトのコマーシャルでも、コマーシャルのあとに、森永のロゴは登場してこない。その代わりに検索窓で、「アロエの言いわけ」というユニークなキーワードが登場し、小池徹平くんの特別コマーシャルが続く。

サイトでは、アロエヨーグルトのマストバイキャンペーンが展開され、アロエヨーグルトにかかわる森永社員の説明が展開されている。

この「キーワード」による製品サイトへの誘引はいろんな意味でコマーシャルの価値をかえるのかもしれない。


1.「もう誰もURIを打たない」
2.「トップページに誘導してもしかたがない」
3.「SEOよりもユニークなキーワード」
4.「CMの世界をさらに進化、さらに深化」
5.「友達に教えるボタン」
6.「ダウンロードするキャンペーン用紙」
7.「CM以外の演技をしているタレント」
8.「テレビで見れないコマーシャル」
9.「森永に提案したいいくつかの事」
  ブロガーを使う
  前面にFlash化するジレンマ
  YouTube用のコマーシャル
  CGMを促進する替え歌キャンペーン
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1)かつては、「http://www.」を連呼するコマーシャルだったが、長いURIを連呼しても誰も反応しなくなった。すべては、URIの直打ちではなく、「検索」でサイトへ来訪しているからだ。もう誰もURIを打ちたくないのだ。

2)企業のトップページに誘引されても、関係のない興味のないものを見させられてしまう。社会貢献からリクルートまで、コマーシャルで喚起した注意を促進しなければ意味がない。トップページに誘導してもしかたがないことがようやく理解されてきた。

3)SEOで企業名をアップさせても、ユーザーにとっては迷惑なだけだ。Google相手にSEOを繰り返しても製品力やサービス力がない企業には、トラフィックが集まっても、2秒でユーザーはサイトを離れてしまっている。むしろ、SEOよりもユニークなキーワードでしっかり上位に検索されることが重要。「覚えやすく」「製品をイメージさせる」「他に使われない言葉の組み合わせ」が必要である。「アロエの言いわけ」は、誰もが一回で覚えられる。

4)アロエヨーグルトサイトでは、さらにコマーシャルの世界観を進化させてくれる。これが大事だ。小池くんファンにとっては垂涎モノだろう。そしてサイトを見ていくうちに、アロエヨーグルトの開発情報にたどりつく。

「マーケティング担当の森内です。アロエヨーグルトが誕生してから何年になるか知っていますか?」と続く…。単に製品の歴史を語られてもつらいだけだが、企業の担当者が直接に説明する姿には意味がある。コマーシャルを「深化」させている。

できれば、顔出し、事業部名、役職、フルネーム、メールアドレスまで登場させるくらいになればさらにインパクトがあるだろうし、現実味が増してくる。これからのサイトでは、まやかしは通用しない。消費者と呼ばれるエンドユーザーに対峙する、企業の真摯な姿勢が問われるからだ。

テレビ、CMでは、いままで、そんな深いレスポンスは期待できなかった。これは、トピックごとにレスポンスがもらえるいい機会なのだ。問題があるとすれば、サイト公開時だけメールアドレスを広報部で管理すればいいだけである。せっかくのユーザーの気持ちが直で聞けるチャンスを逃すな。

5)「友達に教えるボタン」ほど効果的なバイラルキャンペーンはない。友達に教えたくなるというのはサイトへの最大の評価である。その理由は「ユニークだった」「だまっていたくない」「早く知らせたい」「感謝されたい」といった心理的な振る舞いが想定される。

しかし、文面にはもう少し工夫が必要だ。

件名「森永アロエヨーグルト プレゼントキャンペーン」
No.1 アロエヨーグルト Presents
あなたが選ぶ No.1 キャンペーン
総計2,600名様にプレゼント!
< http://www.aloe.ne.jp/ >

というコピーだけでは、送られた知人は「?」な気持ちだ。送る人の手間をかけないためには、もっと、○○さんが、あなたに見せたいと思うサイトがあるようです! …といった、ユーザー視点のアプローチが必要である。

6)今回のキャンペーンで秀逸なのが、「ダウンロードするキャンペーン用紙」だ。マストバイキャンペーンで、10枚ものアロエヨーグルトのマークを貼らなければならない。実はこの用紙をユーザーの手元に届けるのはもっとも困難であった。スーパーマーケットやコンビニでは、その用紙をおくためのスペースの確保に多大な苦労を強いられていたからだ。顧客から要望があって、はじめて手にわたるキャンペーンであった。それが、印刷も紙もユーザーもちでダウンロードしてくれるのである。さらに、もらった応募用紙ではなく、ユーザーが自らプリントアウトした応募用紙なので、応募率は高まるはずだ。

7)今回のキャンペーンにおいての小池くんの演技はCM本編で3本、サイト用で8本もある。これだけの撮影をこなすのは大変かもしれないが、1本のコマーシャルにかけるコストと条件面では8倍にならないことは確実だ。むしろ、「キミのブログにボクの好きな動画をはりつけてね。ソースはこちらで作ってね、できれば、トラックバックもちょうだいね」と呼びかければさらにCGMを利用した誘引が期待できたはずだ。

さらに、投稿動画サイト用のコマーシャルも有効だ。「YouTubeをご覧のみなさま、小池徹平です…」と、個別のプラットフォーム用のコマーシャルも作成が可能だろう。

検索窓で検索するコーマシャルが増えてはいるが、まだ個別にユーザーを抱えようとしてしまうDNAが企業側には残っている。もっとユーザー視点にたったプロモーションが必要だろう。

ブロガーを積極的に参加させる。そのブロガーのサイト、その先のブロガーなどで展開されることを期待することが、さらにテレビコマーシャルのチカラを増大させるだろう。

また、全面にFlashを使用することの弊害も考えよう。単調に繰り返される音楽、毎回読み込みにかかる時間のストレスを考えなければならない。

今回の小池徹平の歌ならば、替え歌キャンペーンで、投稿サイトに「勝手コマーシャル」をつくってね! みたいな替え歌キャンペーンで、ビデオ投稿サイトに応募させることも可能だろう。

このコマーシャルをもっとバイラルに活かす方法はまだまだあるようだ。

企業が、コマーシャルをTVだけのものではないことを意識しはじめたのが1996年。1997年は、ネットへの誘引を考えたコマーシャルでいっぱいになることだろう。しかし、重要なのは、ユーザーとどれだけサイトで親密なコミュニケーションがとられているのか? という視点は、決して忘れないでほしい。


■2006年11月1日、「BarTube」開店のお知らせ!

2004年から2年間、お世話になったSNSをテーマにした「dotBAR」を閉店し、11月1日から、ビデオ投稿スタジオを併設したBAR「BarTube」を開店いたします!現在はその工事をしながら、飲める「The 工事現BAR」として、誰もが大工仕事をしながら飲める場所として営業中。

今まではクローズドのBARでしたが、今回からはオープンとなりますのでデジクリ読者のみなさん、ぜひ、遊びにきてくださいね。また、勝手CMを作っていくスタジオになります。新たな映像文化を先取りできる場を展開する所存です。

10月31日まで「The 工事現BAR」で工事しながらのBAR
11月1日より「BarTube」としてオープンします。

【営業時間】21時から24時まで
【おやすみ】日曜・祝日
【料  金】3,000円(ドリンクチケット)
【場  所】〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町33-13 クスハラビル3F C
渋谷駅からセンター街へ進み徒歩7分です
< http://map.livedoor.com/map/?SZ=500,320&ZM=10&MAP=E139.42.0.5N35.39.27.9 >
【電  話】03-5458-6226 or 090-7889-3634(神田携帯)

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