KNNエンパワーメントコラム Google Chromeの狙いは、ショートカット!/神田敏晶

投稿:  著者:  読了時間:5分(本文:約2,200文字)


KNN神田です。

Google ChromeというGoogle初のブラウザが、2008年9月2日に登場した。
ついにGoogleがMicrosoftを取り囲む、詰め作業に入ったと実感できた。
Googleはブラウザを登場させながら、実は、デスクトップやスタートメニュー侵略を目指していたからだ。

すでに、クラウドコンピューティングという文脈では、Google Docsで、Officeソフト群に必要な機能は用意されたし、スケジュールやメールも対応されている。

しかし、それらはIEなり、Firefoxなりと他社ブランドのエンジンを借りて動作しているものである。Mozillaとは親密な関係でありながらも、自社の戦略上、自社の意のままになるブラウザが必要だったことが理解できる。



パソコンユーザーの約7割がIEを使っている現状や、約9.5割のOSが、Windowsであることを考慮すると、ブラウザ経由だけではGoogleは、パソコンにとっていつまでも、表層的なサービスにすぎない事を懸念してきたのではないだろうか?

ActiveXコントロールの支配下におかれたり、業界内外にIEのエンジン準拠というデファクトスタンダードが成立していたりするからだ。特にバンキングサイトや官公庁サイトに多く見られる。

そこで、Google Chromeの登場である。

このサービスで一番変化したことは何かというと、大きく二つある。一つは、アドレスバーと検索バーの融合である。そして、もう一つは、なんといっても速さだ!

残念ながら「速さ」に関しては、15分も触っているとこの速さがデフォルトになってしまう。人間の慣れの早さのほうがかなり速い!

速さはクラウドコンピューティングにとって命である。サーバーにアクセスしていて、遅いと思った瞬間から、アプリケーションとは思えない。GmailやCalendarのヘビーユーザーにとっては最重要な課題だった。

アドレスバーと検索バーの融合である「Omnibox」は、画面デザインもシンプルになったし、あいまいなURLでも、候補を出すだけで終わらずに検索でたどりつけるところまでナビゲーションしてくれる。当然、Googleはそこで、人間は何を知りたがっているのかをサイトごとの属性ともマッチングして、さらに検索の精度を高めることができるはずだ。検索して引き渡すだけでなく、そこからの画面遷移からも、ユーザーの脳のアウトプットを読みとろうとしていることだろう。

意外に地味なメニューではあるが、ボクは「ページメニュー」にある「アプリケーションのショートカットを作成」が実は重要なポイントだと感じている。なぜならば、今回、Chromeを登場させることにより、GoogleはWindowsのスタートメニューに誰もが容易に設定できるようになったからだ。

よく使うウェブサイトを選び、「アプリケーションのショートカットを作成」を選択すると、「デスクトップ」「スタートメニュー」「クイック起動バー」にショートカットを残せるのだ。デスクトップのショートカットをスタートメニューにドラッグ&ドロップして使用することにより、あたかもアプリケーションとして、それらを利用することができる。

つまり、ブラウザに関係なく、ウェブサイトを単発で起動できるのである。しかも「速く」だ(速さはもう既に慣れてしまって、他のブラウザは使えない状態になってしまった)!

IEや、Firefoxを使っていても、GmailやGoogle CalendarはGoogle Chromeを起動することなく、単品で起動できるのである。これはなかなかシンプルだが、快適だ。

さらにその単品でCtrl+タブキーを押すと、Chromeが起動して、新しいタブを開き、9種類のよく使うサイトが出番を待っていてくれる。

すでにボクのWindowsのスタートメニューには、Gmail、Google Calendar、Google Docsがアプリケーションとして鎮座するようになった。

残るは、Google OS のPC版。Goobuntuのデビューを楽しみに待っていよう。
< http://ja.wikipedia.org/wiki/Goobuntu >

さあ、マイクロソフトがお買い物ゲームに走っている間に、あともう少し詰めておくべきではないだろうか、Google君!

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代表取締役 神田敏晶
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