おかだの光画部トーク[7]初心者向けデジカメ入門:1 カメラを選ぶ《その6》広角レンズ/おかだよういち

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さて、前回は標準ズームを使いこみ、望遠ズームを買い足し、かなり近くから遠くまで広範囲の被写体を撮れるようになりました。しばらくそんな構成で使っていると、更なる欲望が湧いてくる事になります。

例えば、室内の限られたスペースでの記念撮影的な集合写真を撮る時、後ろの壁ギリギリまで下っても全員が入りきらず、左右の人が切れてしまう事があります。また、観光地や都心の風景を撮影する時などでも、もっと全体を写し込みたいのに一画面に入りきらない事もあります。

そんな時に活躍するのが広角レンズ。前々回にオススメした標準ズームは、焦点距離17-50mm(35mmフルサイズ換算で約25-75mm)だったので、広角側の17mm(約25mm)は既に広角レンズなのですが、最近は更に広範囲をカバーする超広角レンズも色々出ています。



TAMRON SP AF11-18 F4.5-5.6 Di II LD Aspherical [IF] デジタル専用 ニコン用 A13N・タムロン SP AF11-18mm F/4.5-5.6 DiII
< http://www.tamron.co.jp/lineup/a13/index.html >
・トキナー AT-X 107 DX Fish Eye 10-17mm F3.5-4.5
< http://www.tokina.co.jp/atx/atx107dx.html >
・シグマ 10-20mm F4-5.6 EX DC/HSM
< http://www.sigma-photo.co.jp/lens/digital/10_20_4_56.htm >

などがそうです。もちろん、ニコンやペンタックスやキヤノンなどから純正の超広角ズームもラインナップされています。

人間の目で、普段見慣れた範囲より遥かに広範囲を写し込む超広角レンズ。カメラに装着してファインダーを覗くと、肉眼で見る風景とのギャップに最初はびっくりします。縦位置で正面に構えて自分の靴が見えてたり、横位置で正面に構えて、自分のほぼ隣に居る人が見えたりと、草食動物や魚が見てるのは、きっとこんな風景なのかと想像してしまいそうです。超広角は、最終的に全周囲を写し込む魚眼レンズ(Fish Eye)と呼ばれるレンズになり、まさしく魚の目で見た感じなのでしょう。

ただ、実際に超広角レンズを使って撮影するとなると、結構難しいので注意が必要です。同じ大きさの中に、実際は物凄く広範囲の風景を無理やり写し込むわけですから、肉眼で見る実際の物よりかなり歪みます。

画面の中心はそんなに気にならないのですが、端に行くほど大きく歪んでしまいます。水平線や地平線も、カメラの構え方ひとつで湾曲して写ります。水平・垂直のラインが歪むと気持ち悪く感じる風景や建築物などの場合は、とにかく水平に構える事を心がけないといけません。歪む事を逆手にとって、わざとダイナミックな構図にする場合もありますが、それも時と場合によりけりです。

そして、全体が入らないからと、安易に広角レンズを使って集合写真を撮ると端っこに居る人物の顔も容赦なく歪んでしまいますので要注意です。また、普段以上に隅々まで気を配らないと、広範囲が写る事で、写らなくてもいいものまで画面に入ってしまっていたという失敗も出てきます(後で、Photoshopでトリミングすればいいのかもしれませんが……)

広角レンズはしっかり構図を考えて撮らないと、絵が散漫になり、何を見せたいのかがよくわからない写真になりがちです。ちゃんと主題をはっきりとさせて構図を決めないと、たくさん撮って後から見てもどれもパッとしない感じになってしまいます。

広角レンズは被写界深度が深いため、手前から奥までピントが合うので、思いっきり被写体に近づいて主題を大きく入れ、背景を広範囲写すなどの工夫をすると、遠近感が誇張されて普段とは違った面白い写真が撮れます。ペットの鼻先に思いっきり近づいて撮ると、ちょっと前に流行った鼻が大きく可愛い顔でシッポまで全体が写った、鼻デカ犬のような写真も撮れます(ペットのよだれでレンズが大変な事になるので注意)。

ちょっと広い範囲を撮るだけでなく、普通とは違った面白い写真が撮れる広角レンズ・超広角レンズを一本加えると、一眼レフの楽しみが更に増えます。使いどころが難しいですが、挑戦してみてはいかがでしょうか。

【おかだよういち/WEBクリエイター・デザイナー+フォトグラファー】
今週は Adobe MAX と F-site で久々に東京に行きます。行かれる方、会場で見かけたら声かけてくださいね!
< http://s-style-arts.info/ > < mailto:okada@s-style-arts.com >