おかだの光画部トーク[143]書籍「Web制作のための撮影から管理、レタッチまで〜デザイナー&ディレクターが写真を上手に撮る本」発売!/Adobe MAX2015速報
── 岡田陽一 ──

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10月2日に、KADOKAWA/アスキー・メディアワークスさんの WEB PROFESSIONALシリーズから「Web制作のための撮影から管理、レタッチまで〜デザイナー&ディレクターが写真を上手に撮る本」が発売になりました。
http://amzn.to/1K865m0


編集部の担当さんからこの企画の話をいただいたのが、二年半くらい前のこと。それから、企画や構成が何度か変更になりつつも、話が途絶えることなく、長い月日をかけてようやくリリースできました。

Webサイト制作で、写真素材はとても重要なのは知っての通り。制作予算が潤沢な案件や、見積りに撮影項目を加えることが可能な案件なら、プロのフォトグラファーに撮影を依頼すればクオリティの高い写真を手に入れることはできますが、弊社のような小さな制作会社や、フリーランスの制作者が受ける案件の中には、制作予算が少なく、デザインやCMSカスタマイズ、コンテンツ制作やライティングまでやって数十万というものも少なくありません。



そんな案件では、写真撮影を外注することはできず、結局安価か無料の素材集などから探すことになります。

素材集を探すと言っても、そう簡単にクライアントの製品やサービス、Webサイトのビジュアルとマッチするものが見つかるわけはなく、デザイナーが何時間もかけて延々とサムネイルをスクロールして探すハメになってしまいます。

デザイナーの時間コストがいくらなのかは会社によってまちまちですが、半日から一日かけて素材集から探すコストは、元々予算がない案件なので、たぶん請求できてないのではないでしょうか。

そうやって苦労して探した素材写真を使ってWebサイトを制作したものの、よくある問題は、同じ画像が多くの他のサイトでも使われていて、オリジナリティがなく胡散臭さを感じたり、クライアントの満足感や、サイトの所有感が低くなってしまうことです。

予算が少ないから仕方ないと言えばそれまでですが、デザイナーが素材集を探す時間で、自ら撮影すれば、さまざまな問題が解決します。

この本は、撮影が本職でないデザイナーやディレクターが、クライアント先に取材に行って撮影したり、商品を撮影する時に、知っておいた方がよいノウハウやTipsを、機材選びから、段取り、実際の撮影、撮った写真の整理・管理、レタッチや合成の例など、撮影にまつわる一連の業務を盛りだくさんで解説した内容になっています。

一般の写真上達本とは違い、あくまで素材として使う写真をどう撮るかという内容なので、例えば構図の話は「被写体に寄って余分なものは省く」のではなく、文字を入れるスペースやデザインで使うときに背景が足りなくなることがないように「できるだけ引きで背景を多めに入れてトリミングできるようなカットを撮影する」と言った感じになっています。

予算のないWebサイト制作案件で、写真素材に困った経験がある人は、ぜひ一度、手にとって見てください。

http://ascii.jp/elem/000/001/047/1047627/

Facebookページ
https://www.facebook.com/PhotoBook4DD


●Adobe MAX2015のキーノートから

そして、つい先程 Adobe MAX2015のキーノートがあったので、気になったトピックの速報。
https://goo.gl/photos/ddNLJFJbhKLb5UmN9


まず、モリサワと提携し、Adobe TypeKitでモリサワ社のフォントが10書体、モリサワグループのタイプバンク書体が10書体、合計20書体が利用可能になった。CreativeCloudであれば、追加用金なしで使えるようになっている。
https://goo.gl/photos/uQGTjzYL1XKW6Sku7


Web系では、Project COMETというUXをデザインしプロトタイプを作る、なかなか興味深いアプリが紹介されていた。
https://goo.gl/photos/qtcvyM693RZS5ZQv5


また、Photoshopがさらに高機能になり、Webデザインや3Dを使ったプロダクトデザイン、タイムラインを使ったアニメーションや動画など、写真のレタッチ以外にもさまざまな用途で使うようになったことにともない、用途を限った色々なTouchアプリが使えるようになった。中でも、レタッチ専用のPhotoshopFIXというアプリがなかなか面白そうだ。
https://goo.gl/photos/6MfTMahcYQj8GfGn9


これで、ますます11月に発売予定のiPad proを買う理由が増えたことになる。

【岡田陽一/株式会社ふわっと 代表取締役 ディレクター+フォトグラファー】
mailto:okada@fuwhat.com   Twitter:http://twitter.com/okada41


2015年、マンスリーで開催中の「CSS Nite in KOBE」
次回、Vol.14は、今週末、10月10日(土)に開催。大阪を中心に活動されているデザイナー、瀬口理恵さん(5DG)から「人を惹きつける美しいウェブサイトの作り方」と題し、3時間Webサイトのビジュアルデザインについて学びます。
http://cssnite-kobe.jp/vol14/vol14list/vol14outline.html


続く、Vol.15は11月6日(金)神戸ITフェスティバルの会場で “プレゼンテーション”をテーマに開催します。

著書『医療者・研究者を動かす インセンティブプレゼンテーション』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)を出版し、自身も数多くのプレゼンをこなし、多くの人のプレゼンのコーチングも行う、医師、医学博士の杉本真樹さんから、人を動かすプレゼンテーションのノウハウを学びます。

普段のWeb関係のセミナーや勉強会では、なかなかない内容だと思いますので、ディレクター、デザイナーをはじめすべての方ご参加いただきたい内容です。
http://cssnite-kobe.jp/vol15/vol15list/vol15outline.html