[3259] 10年後に訪れる妄想ハイテクノロジー

投稿:  著者:  読了時間:23分(本文:約11,200文字)


《いつもはもっとひどい ←何の話だ?》

■アナログステージ[76]
 10年後に訪れる妄想ハイテクノロジー
 べちおサマンサ

■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[22]
 緊デジ事業で中間交換フォーマットを見送ったことについて
 沢辺 均

■デジタルちゃいろ[14]
 範囲と質と価格と決まりごと
 browneyes




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■アナログステージ[76]
10年後に訪れる妄想ハイテクノロジー

べちおサマンサ
< http://bn.dgcr.com/archives/20120515140300.html >
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「ゴールデン...... ウィーク! ウィーク!ウィーク! ゴールデンウィークはどうだったかね? 楽しかった? 淋しかった?」
「あの、冒頭からアレなんですけど、うちらが出てくるということは、また間に合わせで原稿を書いてると勘違いされるので、あまり登場したくないんですけど」

「なに言ってんるんだい、前回は1月31日に出たっきりで、4か月も間が空いているじゃないの」
「まえにも言いましたけど、うちらが出るときって、『べちお、ネタに困っているのかw』って大半の読者さんが思っているらしくて、なんかそれを知ってしまうと出難いというか、なんというか......」

「そんなの気にする必要は、なーい! のだ」
「ハイ、それで今回のお題はなんでっしゃろ?」

「お題は、ない」
「ハイ? ないって、ないってことですか?」

「そうなのだ。世間はゴールデンウィークでキャッキャしているというのに、ラボでジメジメと仕事をしていた恨みをここで書くんだ」
「やめなさいってw 休んだらダメってことないんですから、連休とればよかったじゃないですか」

「こんなに詰め込まれて、休みなんてとれるわけないでしょ。そりゃ心もひねくれるってもんだ」
「前回のデジクリで『メンタルの栄養は休息』とか書いていたばかりじゃないですか、あのコラム、結構反響あったっていうのに...」

「みんな疲れているんだよ、日本社会という場所に」
「なんか武さんが喜んで食いつきそうな話しでw」

「ま、愚痴なんていくらでも書けるし、キリがないので終わり」
「そうそう、ポジティブにいきましょう!」

「今回のお題は、『こんなPC/MACがあったら嬉しいナ☆』でござる」
「間髪いれずのツッコミで大変心苦しいのですが、また妄想ですか?」

「も、妄想いうなー! 逞しい想像力ってやつですヨ」
「ハイハイ、何事もポジティブでどうぞw」

●こんなPC/MACが未来で待っているゾ(妄想)!

「このまえ、夢で、こんなPC/MACを作る夢をみたんですよ」
「(このヒト、夢の中まで妄想で埋まっているのか...)」

「なに? なんか言った? 悪口は聞こえるんだぞ」
「いえ、べつに。夢でみてどうしたんです?」

「そうそう、それで、次世代のPC/MACは、モニターにキーボードというハードウェアを除外した、画期的なものなんだ」
「具体的にどんなものなんです?」

「バイクのフルフェイスのヘルメットあるでしょ、あれが次世代PC/MAC」
「えええええ! それはすごい! って、全然イメージ湧いてこないし、想像できませんがね」

「イマジネーションが足らないオトコだなぁ。まず、(アイ)シールド部分が有機ELで構成されるモニターになるでしょ? キーボードは一切使わず、すべて音声入力」
「マウス操作はどうするんですか?」

「アイマウス。煩わしいものは必要としないで簡潔に、オペレーターの目の動きを監視しながらポインタと同期させるだけ。左目ウインクで左クリック、右目ウインクで右クリック、両目を1回閉じるとシングルクリックで、2回瞬きするとダブルクリック。この機能は設定変更可能」
「一日どころか半日使っているだけで眼球乾燥症になりそう......」

「ふふふ、そこがフルフェイスのキーポイントで、最適な湿度に空調調整ができるのだ」
「冬はいいけど、夏は暑くて大変じゃないんですかね」
「湿度調整は当然、冷暖房完備。頭部のみの密閉空間になるから、消費電力もたいしたことないし。すぐ暖まって、すぐ冷えるぞ」
「まだイメージつかないけれど、聞いているだけだと凄いような気も...」

「オイラがイラストレーターだったら、すぐ解説つきのポンチ絵を書いたり、グラフィックデザイナーだったら、3Dで『10年後にはこうなる!』とかイメージ画描けるんだけど、ドラえもん描くのがやっとなので」
「いいじゃないですか、テキストで空想を膨らますのも大切です」

「ヘルメットの外部全体にソーラーパネルが仕込んであるので、充電切れの心配もなし。被るだけだから常時、肌身離さず大好きなPC/MACと一緒に行動できる優れモノ!」
「電池パックは?」
「電池パックなんて、薄型で曲げられるものがいろいろ市場に出始めているから問題ないでしょ。って、もう2次リチウム電池のような、セルを組んで充放電するようなパックという存在じゃなく、すでに印刷技術のカテゴリ」
「電池が印刷?」

「そうだよ。有機薄膜太陽電池ってやつ。ちょっとまえにニュースでもやっていたし、数年前にデジクリで書いたオイラのコラム(博士と助手シリーズ)でも、あれこれボカしながら書いていたんだけど」
「あ、なんかありましたね。なんでボカしていたんですか」
「いろいろ内部事情がありまして、ズバリでは書けなかったんです。いまはボカしても絶対に書けなくなってしまって。それが(ボカしもNGが)確定したとき、デジクリ連載やめようと真剣に考えたもん」
「あらー、そうなんですか」

「際どい題材だから面白い。と思っていただけに、ショックだったのよん。ほかにネタあるわけでもないし、ボク」
「それはそれは」

「シリコンウェハー絡みの印刷技術は、G/Wさん(都市伝説)のほうが詳しいよ、たぶん」
「ケバヤシさんですか?」

「そだよ。セーラー服着て電車乗ってるのが仕事じゃないもん」
「ケバヤシさんのスクールバッグの中ってなにが入っているんでしょうね」

「! そうだね、いつもパンパンだけどなにが入っているんだろうね」
「そういえばケバヤシさん、先日のデザフェスにブース出したんでしたっけ。次回の『Otaku ワールドへようこそ!』はいつもに増して長そうですねw」
「火曜チーム(べちお・沢辺さん・茶目さん)の3本分以上あるからね」
「アハハハハ(苦笑)」

「でね、日本の技術なら、想像ではなく、実際に作れるはずなんだよなぁ」
「まぁ、そうでしょうね」
「そういう面白おかしいものを先駆けてやってほしいのが、S○NYさん」
「S○NYさんって、ぜんぜん伏字になってないしwww」

「日本技術者の皆さん、妄想は大切です! 男性技術者は、エッチな妄想ばかりしていないで、もっと素晴らしい妄想に駆られてください」
「なんじゃそりゃ」

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp
某ナノテク業界の技術開発屋。NDA拘束員。
< http://start.io/bachio > ←まとめ

○リアル弟のカミさん(中学校美術教師)の母上から、極上な海苔を2種類いただいた。ひとつは、どの角度から見ても触っても、「間違いなく高いです」と云わんばかりの艶と厚み。もうひとつは、「隣の海苔には負けるけど、そのへんの海苔より美味いですぜ、ダンナ」といった具合。

で、ガスコンロで表面だけを、軽く炙って食べ比べをしてみたところ、極上な海苔は本当に美味い。端に少し醤油をつけ、口に入れた瞬間に広がる磯の香り。立派に酒の肴になる。炊きたての白米を包んで食べてみたところ、ご飯には、極上な海苔よりも、もうひとつの海苔で食べたほうが美味しい。

そういえば、オイラが子どものころ、父親が蕎麦屋さんで、海苔を肴に日本酒を飲んでいた記憶が甦ってきた。いま蕎麦屋さんで「海苔」だけを頼んで、日本酒を楽しめるようなお店ってあるのかな。

○記憶に残っているGW中の出来事→なーんもない。仕事していたから、あるわけがない。6日に江ノ島に散歩しに行って、ロビンちゃんでお茶して帰ってきたくらいです。淋しいどころか、本当に友達がいなくなっちゃう。どうしよ。

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■電子書籍に前向きになろうと考える出版社[22]
緊デジ事業で中間交換フォーマットを見送ったことについて

沢辺 均
< http://bn.dgcr.com/archives/20120515140200.html >
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「緊デジ事業」というのがある。経済産業省の補助金事業で、中小出版社が電子書籍を制作する際に、その制作費の1/2、東北関連の出版社の本・東北関連の内容の本の場合は2/3を補助するもの。そして、その制作をできるだけ東北でおこなうことを条件としている。僕はそのフォーマット策定などに関わっている。

緊デジとは(緊デジ.jp)
< http://www.kindigi.jp/about/ >

●緊デジでの電子書籍フォーマット

フォーマットは、フィックス型とリフロー型の2種類で、フィックス型ではドットブック+XMDF+EPUB3、リフロー型ではドットブック+XMDFで制作することにした。

それぞれ、今後別なフォーマットへの変換用の作業ファイル一式(アーカイブ用中間作業ファイル)と、実際に配信するためのビルドした電子書籍ファイル(配信用電子書籍ファイル)の制作をすることにした。

電子書籍制作仕様書の確定版を公開しました(緊デジ.jp)
< http://www.kindigi.jp/info/20120510a/ >

第一次素案の段階では、リフロー型の作業用ファイルとして、中間交換フォーマットでの制作を依頼して納品してもらうことにしていたが、最終的にはドットブックとXMDFのソースファイルであるTTXと記述ファイル(XMDFのソースファイル)にした。中間交換フォーマットでの保存をやめたわけだ。

そもそも、アーカイブ用のファイルも配信用とは別にわざわざ保存することにしたのは、今後の新しいフォーマットへの変換を視野に入れたからだ。その新しいフォーマットというのは、もちろんEPUB3に他ならない。

EPUB3はその日本語版の基準の合意が形成されていないし、電子書籍書店での採用は進んでおらず、ビュアーでの対応も数少ない。しかし、いずれこうした問題は各社の努力で解消されて利用が拡大することは、ほぼ間違えないだろうと思う。だから、EPUB3への変換の準備は、この段階で必要なことである。

●中間交換フォーマットの採用を見送った理由

採用を見送ったイチバン大きな理由は、実際の制作経験が電子書籍制作現場になかったことだ。そのため、制作各社での作業ワークフロー構築が困難だと判断した。これは、第一次素案の段階でもわかっていて当たり前のことだったのだから、まったく僕の見通しが甘かったとしか言いようがない。

また、ツールなどがなくて、制作現場では一括置換などをそれぞれが準備するなど、多くの手間がかかることになり、それは必然的にコスト増を招く。実際に、制作会社からは「中間交換フォーマットを制作するためのツールなどはないのか?」といった問合せが寄せられたりした。

横道にはいってしまうけれど、「三省デジ懇」では基準策定や調査研究が多くて、実際にその成果を生かすための後始末が足りないように思う。この中間交換フォーマットでは、ツールの作成公開までサポートして欲しかった。

●中間交換フォーマットが果たした役割

ところで、こうした検討をしてきたことで、改めて中間交換フォーマットの果たした役割を確認することができた。一つ目は、中間交換フォーマット策定が行われたことによって、ドットブックとXMDFの仕様がなかば「公開」されたことだと思う。

たとえば、ドットブックの仕様自体は公開されていない。ネット上を検索すれば、ドットブックの仕様が貼付けられているサイトを見つけることができる。これを利用して個人的にドットブックを作ることはできるだろうが、あくまで「個人的につかう」だけである。

もちろん、ボイジャーとサポート契約をすれば仕様書などを一式提供されるので、入手も難しくないわけだ。だが、たんにドットブックを制作するために利用することはともかく、たとえばドットブックとXMDFの交換ツールをつくるって商売するには、あらためて両社と契約しなおす必要がある。この仕様は、ドットブックとXMDFとの間で変換するための利用を前提に提供されるわけではないからだ。

中間交換フォーマット策定という場に、ボイジャー、シャープ両者がつくことによって、変換のための仕様交換が実現した。これが、中間交換フォーマットの果たした第一の役割だ。

二つ目がより重要だと思うのだが、ドットブックだけができること/ドットブックもXMDFもできること/XMDFだけができること、が明確に整理されたことだ。実際「ドットブックもXMDFもできること」がイチバン多いわけだが、やはりそれぞれでしかできないことは残る。

「ドットブックだけができること」と「XMDFだけができること」があるということは、それを修正しない限り変換は終了しない。で、このことはEPUB3への変換を想定した場合に、同じことがおきるということだ。

単純にいえば、「ドットブックもXMDFもできること」の範囲であれば、ドットブックとXMDFからEPUB3への変換がかなり問題なくできる。汎用性のあるファイルであるからだ。

よく、「紙の本で実現してきた体裁すべてを電子書籍に求めるべきではない、別なものなのだから」といった意見を聞くことがある。基本的には僕もそれに同感である。「ドットブックだけができること」と「XMDFだけができること」は、紙の本で実現してきた体裁を電子書籍に求めた(求めすぎた)場合であることが多い。

今回の緊デジの仕様で、中間交換フォーマットを採用することができれば(採用する環境が整っていれば、あるいは整えられれば)、EPUB3へ問題なく変換できるであろう「ドットブックでもXMDFでもできること」で、多くの保存用ファイルを制作できたと思う。

そのことを先送りしてしまったのが、今回の中間交換フォーマットでの保存用ファイル制作をあきらめたことの意味することだと考えている。

【沢辺 均/ポット出版代表】twitterは @sawabekin
< http://www.pot.co.jp/ >(問合せフォームあります)

ポット出版(出版業)とスタジオ・ポット(デザイン/編集制作請負)をやってます。版元ドットコム(書籍データ発信の出版社団体)の一員。NPOげんきな図書館(公共図書館運営受託)に参加。おやじバンドでギター(年とってから始めた)。日本語書籍の全文検索一部表示のジャパニーズ・ブックダムが当面の目標。

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■デジタルちゃいろ[14]
範囲と質と価格と決まりごと

browneyes
< http://bn.dgcr.com/archives/20120515140100.html >
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なんとなくお久しぶりです。メンテナンス休暇で一回休みだったこともあって、一か月ぶりとなります。みなさん春の大型連休はいかがお過ごしだったのでしょうか。わたしは連休という意識も持つことなくノープランで連休に突入した割に、例年になくリア充風に過ごしておりました。

●Adobeの脆弱性騒動

春の大型連休が終わって、頭もまだ朦朧としている頃に、Photoshop、Illustrator、Flashという、一昔前のウェブデザイナー的にはある種、商売道具御三家(イマドキの若いデザイナーさんの間ではFireworks使いも多いようなので)とも言えるAdobe製品に、危険度最高の脆弱性、というニュース。しかも修正は最新版のCS6でのみ対応というもの。

□PhotoshopなどAdobeクリエイティブ製品に脆弱性、有料の最新版「CS6」で修正 -INTERNET Watch
└< http://j.mp/ISYzs0 >

わたし自身の環境は現在、すっかりサポート期限の切れているバージョンで甘んじてるのでどのみちアウトな訳ですけど、まだ無償サポート範囲の下位バージョンなかったっけ? ないとしたら、それはそれでサポート打ち切りサイクル短すぎじゃないの?

□アドビ製品 テクニカルサポート対象バージョン
└< http://j.mp/MaUQfc >

うん、CS5とCS5.5は今年の8月まで無償サポート期間...なのに既知の脆弱性放置ってこと...。

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......と、他人事ながらびっくりしてましたが、どうやら先週末時点でCS6限定からCS5.x系以降への修正対応と、サポート範囲が改定になったようですね。その間はこのニュースは追っかけてなかったのでよくわかりませんが、それなりに多方面から批判が出てたようです。まぁ、当たり前の反応というか。

□Adobe、Photoshopなど3製品の脆弱性対応めぐって方針転換──アップデートを公開へ - ITmedia エンタープライズ
└< http://j.mp/MaUOny >

とはいえ、実際に脆弱性を攻撃している事例がまだないが故に、危険度は最高なのに修正パッチ適用優先度が最低というのも、高額な割に度重なるバージョンアップについていけずに、CS4以下で滞留してるであろう有象無象の(わたし含め)ユーザーの影も意識してそうだよなぁ、なんて穿った見方をしてしまったり(笑)。

●サービスの質と価格

話が大分変わりますが、連休開始早々の痛ましい高速バスの事故も記憶にまだ新しいですが、それに関連してこんな記事が出てました。

□高速バス事故の「事故の責任」は、あなたにも私にもあるかもしれない。ブラック企業を生み出す「ブラック消費者」という問題│ふっしーのトキドキ投資旬報│現代ビジネス[講談社]
└< http://j.mp/JKuMCM >

こちらの話題そのものについてまで、思うところをあれこれ書き始めるとキリがないので割愛しますが、案外、先のAdobeのサポートと表裏関係にあるとも言えるんじゃないかなぁ、なんてね。

サービス提供の範囲(と質)を誰が決めるか、その対価は? サービスを受ける側はそれを受けてどう思う? 何を要求する? みたいな部分で。

是非はさておきAdobeはサポートに対するそういうポリシーを、どちらかというとユーザーには若干不満なくらいの、やや狭めラインで明確に自ら提示してきてる。今に限らず大昔からそういう姿勢は崩してない気がする。

でも、外資だし、事実上競合ソフトのないマーケットといっても過言ではない世界だし、ブツクサブツクサ言いながらもユーザーは自社製品を選択する。そんな立場に大半のサービス提供者はいないので参考にはならない。理想の桃源郷みたいなものだ。

加えて最近、武雄市長さんとセキュリティ界の重鎮、高木浩光氏がTwitterとブログ上でやりあってた件も、一部、広い意味ではバス事故と似た何かを孕んでるのかもしれません。広義の共通点は明確なルールのない範疇をどう扱おうとしていくのか。新しい概念が故の法整備の遅れ然り、法的拘束力を持たせなければとどまるところを知らない過当競争然り。

●享受する側、提供する側

わたし自身が享受側の時って、そういえばどんな「お客」なんだろう。実は、コンビニバイトにすら厳しい目を向けてた時期がある。自分の中では先の記事の「ブラック消費者」とは異なる正当な理由を持ってのコトだったつもりなのだけど、最近(やっと)その呪縛から抜けた今考えるに、脳内経路的にはねじれた遠回りがあるものの、とどのつまりは「ブラック消費者」と目糞鼻糞だったのかもしれない。よくわからない。

提供する側としての自分は? ギョーカイとしては、値崩れしてしまう、させてしまう、それで果たして品質は? という話題は以前から繰り返し耳にする。自分の中でぼんやりとした理想型はある。とはいえ、「提供する」というコトは必ず享受する相手がなくてはならない。ひとりよがりの理想であってはいけない。

現在は、マスなお客さんを相手にするというよりは、大きくても数名規模単位のお客さんと密に関わるコトがほとんど。案件規模もまちまちだし、画一的な料金設定という訳にもいかない。でも、その分、お互いコミュニケーションを取りながら、きちんとした関係を築きながら、バランスのよい着地点を都度一緒に見つけていければよいなぁ、なんて思う。非コミュだけど(笑)。

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■今回のどこかの国の音楽

□RaaH "Awara"
└< >

さーてどっちを紹介しようか、と二択でYouTube流しつつ迷ってたのですが、脇で聴いてた配偶者(古典はさておきイマドキの南亜細亜に関心なし)が思ったより意外な感じで驚いてたので、こちらにしとこう。

今年メジャーデビューしたばかりの、パキスタンのポップグループRaaHのファーストPVです。このRaaHのリードボーカルの男の子、東日本大震災1年目の3月11日に日本応援歌をリリースしたOverdriveというバンドのリードボーカルもかけもっているのですが、小学生の頃東京で暮らしてたそうで、今でも親日家です。

□OverDrive "Land of the Rising Sun"
└< >

個人的にはロック寄りなOverdriveより、RaaHのこのキャッチーポップな路線の方が今後伸びてきそうな気もするけど、今後どうなってくんでしょうね。

彼ら繋がりで、パキスタンのイマドキの若者グループに俄然興味が高まって色々掘ってましたが、なんとなくDj Ali Mustafaさんというプロデューサーが今っぽくて、結構オサレ系を多く手がけてる印象なので静かに追っかけてます。気のせいかもしれませんが(笑)。

【browneyes】 dc@browneyes.in
日常スナップ撮り続けてます。アパレル屋→本屋→キャスティング屋→ウェブ屋(←いまここ)しつつなんでも屋。
□立ち寄り先一覧 < http://start.io/browneyes >
□デジタルちゃいろ:今回のどこかの国の音楽プレイリストまとめ
└< http://j.mp/xA0gHF >

連休前、デジクリ執筆陣の小さめな飲みに混ぜて頂きました。べちをさんと武さん、そして関西からトンボ帰り予定だった永吉さん。わたしは下戸なので喰う専門でしたが、みなさん飲むわ語るわアツかった!

結構まともに語り続けてると思ってたのに、さてお店を出たと思ったら、べちを&永吉組の千鳥足っぷりがすごかったです。「あの人達だいじょぶですかね...?」と武さんに尋ねるも、「いつもはもっとひどい」とのこと。そうか、そうなのか...(また誘ってくださいねーっ!)

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編集後記(05/15)

●篠田節子の短編集「はぐれ猿は熱帯雨林の夢を見るか」を読む(文芸春秋、2011)。表題作は過疎の村の田舎屋にひとり暮らしする女性と、キャタピラで移動する小型ロボットストーカーの話。どこに逃げても執拗に追跡される。誰が何のためにこのロボットを操っているのか。追われる理由は伏線から推理できるが、ロボットの正体には考えが及ばなかった。「深海のEEL」は駿河湾で大量捕獲された巨大ウナギがレアメタルであるパラジウムを含有していることがわかり、それを取り出し精錬する技術を持つ会社が資源エネルギー事業として奔走する話だが、なぜ回遊魚のウナギがレアメタルを体内に蓄えるのか、その謎は想像もつかない。

「豚と人骨」は、マンション建築現場から人骨が出て、施主も建設会社も学者も役所も翻弄される話。その骨の量は半端ではない。高さ10メートル、直径3メートル、円筒型の骨の塔である。3500年前の、若い女だけ、おおよそ300体。この骨の正体はなにか。消却処分はできない、引き取り手がいない、しかし放置できない、どうやってこの問題を解決したのか。「エデン」は、極北の地で正体不明の巨大トンネルを掘る仕事に、嵌められて従事しなければならなくなった男(日本人)の半生を描く。このプロジェクトは60年以上の時をかけて進められているが、労働者の村にはテレビもエアコンもインターネットもない。殆ど文明の恩恵には浴さない、古い時代の開拓村だ。そしてトンネルが開通する日が来る。それぞれの作品のポイントは、独特の設定(なにしろみんな正体不明なのだ)、先が読めない展開、そしてみごとな結末である。面白かったなあ。「深海のEEL」にある回転寿司のネタの秘密に興味津々......。(柴田)
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●日本の技術と発想力って凄い。Kindleやらの前にだってリーダーは出ていたのに、あんまり売れず、次の波で逆輸入。こういうの多くない? お芝居の『陽だまりの樹』を見て来た。手塚治虫原作のもので、幕末の話。黒船が来て、権力のある人ほど新しい価値観に対抗しようとする。「古いも新しいもない、もっと大きな理念で」と思える頭の柔らかさって、歳をとると難しくなっていくのだと実感しているから、見ていて痛い。漢方医学から蘭方医学へ。独自文化から文明開化へ。歳とってから、漢方より蘭方ですよと提示されても勉強するのはつらいわな、地位を譲るのは厳しいわな。古狸様達ならうまく従えて権力維持するのに、お芝居の漢方のお偉いさん(多紀誠斉。代々徳川家に仕える)にはそのずるさはなく、蘭方自体を潰すことにエネルギーを使っていたわ。あの時代の蘭方医学が漢方医学より進んでいたから、説得力はあるんだけど、今の時代、日本技術の方が先に進んでいたのに、逆輸入を受け入れるのはもったいない気がする。宣伝やブランド力があれば世界一って書きはじめて、S○NYさんならもっとやれる、ジョブズが目指していたのはS○NYさんだったんだわ、と頭の中が一周して戻ってきた。ChatWorkとか、もっと日本発のサービスが海外で発展して欲しい〜。「日本」にこだわるのも頭硬い証拠? でもそれも含めて自分なのよぉ。(hammer.mule)
< http://www.musicman-net.com/artist/13737.html >  東京・大阪・名古屋
< http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/hidamari/ >  ドラマやってたのか
< http://www.chatwork.com/ja/ >  ChatWork
< http://vipsister23.com/archives/5502959.html >
ギネス見たら世界最古の国が日本らしい