アナログステージ[92]オリジナル感たっぷり「EyeEm」と「My365」
── べちおサマンサ ──

投稿:  著者:


総利用ユーザ数がTwitterを越え、『泣く子も撮る』勢いでブィブィいわせていた Instagram(以下、インスタ)が、昨年末に突然発表した、利用規約の改悪。2012年4月にFacebookに10億ドルで買収されつつも、「TwitterもFacebookも仲良くやろうね♪」的な、中立の立場を保ちつつの運営に、いったい何が起こったのか?!

というような話を穿ることはせず、『巨大ビジネスに成長するまで〜栄光と挫折の架け橋』というドキュメンタリーなことも、いちユーザとして、正直どうでもよい。運営が「こういう方向にしますね、どうもスミマセン」って言っているのだから、なにかしらの運営方針があっての選択なはずだし。

日本の国営放送会社さんみたいに、見ない人からも、テレビを所持しているだけで、強制的に金を徴収する『サービス』ではなく、利用する選択は利用者にある。同意できなければ利用しないだけで、アプリをインストールしているだけで金を取られるわけでもない。

過去、利用規約の改定で、ユーザと同調して上手くいった会社を見たことがない。同調するのは限りなく難しいことだけど、利用規約改定のお知らせと同時に猛反発を喰らって、ユーザの声に耳を傾けることもなく、強制的に改定を繰り返した、という会社が日本にある。

大気圏に突入した隕石のように、もの凄いスピードで、輝きを失いながら消えていった『m!x!』も、輝きを取り戻そうと、アレコレとサービスをリリースしているが、開発者が面倒になっているのか、運営がテキトウなのか、他所さまのコンテンツをなんの工夫もなしに、そのまま流用する手抜きっぷり。あそこまで露骨にパクると、清々しさを覚える。

いったん離れたユーザを、後から取り戻すということが容易でないことは、素人のオイラにも分かることで、「このサービスを作ったのはオレ、だから投稿された写真もオレのもの」という、ジャイアニズム全開のスタンスを推し進めていくと、呆れたユーザたちから自然と淘汰されていくものだ。




ついこの前まで、インスタ内を彷徨うまで知らなかったが、規約改定が決定した後、インスタには「#BoycottInstagram」や「#goodbyeinstagram」なるハッシュタグで、楽しかったインスタとの思い出に決別した写真がたくさん投稿されている。この写真たちがまた面白い。「ほー、いろいろな決別の表現があるんだなぁ」と感心しました。興味あるかたは検索してみてね。

・インスタグラムの利用規約改定計画にユーザーが猛反発
[COMPUTERWORLD セキュリティ・マネジメント]
< http://www.computerworld.jp/topics/563/205932 >

突如、剛田主義に走った運営会社を横目に、ギラりと光ってくるのが、今までその陰で大人しく佇んでいたサービスたちだ。今回は、インスタの陰に置かれながらも、オリジナル感たっぷりのサービスを提供しているアプリをご紹介してみます。

●Coolな写真を便利に発信!──EyeEm

まずは、ドイツ発の「EyeEm」から。オイラはリリースされた直後にインストールしていたらしく、久しぶりにアプリを開いてみると、やっぱり茶目(browneyes)さんをフォローしておりました。彼女は、この類のアプリ(サービス)感知度というか嗅覚が抜群なうえに、やり始めたばかりで、右も左も分からない迷子ちゃん状態のときに、先輩として非常に頼もしかったりする。

今回のコラムネタも、iPhoneの中のアプリを整理しているときに、「? なんだっけこれ???」とEyeEmを発掘したのがきっかけだったりします。アプリセールアプリの『今なら無料!』とかで、あれこれダウンロードしたはいいけど、ぜーんぜん弄ってないアプリが結構ある。

「いつかやるだろう、使う場面が出てくるだろう...」とそのまま保存しておくが、タダに釣られただけで、結局触っていなかったりするんですよね。

そんな話はどうでもいいとして、EyeEmの話。インストールした時点では、日本語には未対応だった記憶もある。しかし、開いたら日本語だったので、どこかのタイミングで対応したんでしょう。もうひとつ記憶に残っていたのが、とにかくUIがトリッキーだった記憶。現に、今もトリッキーなUIだと感じるけれど、慣れると楽だったりする。でも迷子になる。

・EyeEm < http://www.eyeem.com/ >

詳しい使いかたは、下記に紹介するWEBサイトをご参照いただくとして(手抜き)、あれこれWEBに落ちている記事を読むと、INSTAGRAMから離れたユーザさんが、新しい遊び場所として楽しんでいるようです。

・EyeEm: Instagramのような写真共有SNSアプリ。専用フィルターでオシャレ写真を投稿しよう!無料。[たのしいiPhone! AppBank]
< http://www.appbank.net/2013/02/14/iphone-application/539051.php >

手始めに、インスタに投稿した写真と同じ写真をEyeEmにもアップしてみると、トピックという、アルバム機能みたいなものがあることを知る。位置づけはハッシュタグに近いものだけれど、ほかの人が作成したトピックに加わって楽しむこともできるし、自分オリジナルのトピックを作成して楽しむのも良い。

写真を撮る際に、インスタと決定的に違うのが、予めフレームやフィルターを選択してから写真を撮れるところ。これはガチで便利だ。ノーマルのままで撮って、後からフィルターをかけると、光の加減やバランスが気に入らなくて、ヘタクソなりに気に入るまで撮り直すということがある。

それがフィルターを通しながらモニターできるので、撮影も一回で済む。もちろん、撮影後でも、ほかのフォルターやフレームへの変更は可能。しつこいが、便利だ。

実際に、オイラのフォロワーさんも、インスタの利用規約改定で、インスタを離れていったフォロワーさんが結構おりました。EyeEmで再びお目にかかれるかどうかは分かりませんが、素敵な写真を投稿されていたので、ぜひ、こちらで復活してほしいと願うばかりです。

そんなオイラは、「オイラの写真を使えるなら使ってみやがってください」くらいでインスタを継続していたりします。ただ、インスタとEyeEmに同じ写真をあげていても仕方ないので、写真カテゴリーの棲み分けを考えていたります。

●ユルりと、一日一枚の思い出──My365

サービスとしては、昨年の9月頃にリリースされていた、日本発のMy365。つい先日まで、このサービスの存在を知りませんでした。なにで知ったのか、先日のことなのに憶えていないのがアレですが、『うpできるのは1日1枚だけヨ』というスタンスに触手が動き、そそくさとダウンロード。またiPhoneの贅肉になるのかと思いきや、初めてみると意外や意外。

・My365 < http://my365.in/ >

何がどう面白いのか、自覚がないまま使っているけれど、そのうち何で面白いのか気付く自分に期待しながら、早一週間経過。しかし、なんで続いているのか未だに分からない。一日一枚しか投稿できない制約に、ゾワゾワしているようなマゾヒズムを感じているわけでもない。また、上記で紹介したEyeEmのような、ガツン! とくるアプリでもない。

基本的な使い方というか流れは、アプリを立ち上げ、そのまま写真を撮って投稿してもいいし、アルバムの中から、その日に撮った写真をチョイスしてもいい。機能としても、インスタ系の流れで、写真を撮ったあと、好きなフィルターをかけて投稿する。これだけ。これだけなのに飽きることもなく、サービス開始から毎日投稿している。

投稿を終えると、じつに早いレスポンスで他ユーザさんから『いいね』がポコポコとつく。インスタも、それなりのハッシュタグを付けて投稿すると、早いレスポンスで『いいね』をいただくことがあるが、My365にいたっては、ハッシュタグのようなものもないし、EyeEmのようなアルバム(トピック)機能もない。あるのは、8種類の『コミュニティタグ』と呼ばれているものだけ。

そのコミュニティタグも、犬、猫、ファッション、食べ物、子ども、旅行、友達、風景など、大ざっぱなものだ。でもよくよく考えてみると、写真って、この8種類のカテゴリに分類されるよなぁ......、制限しているようで、これ以上ないくらいに、簡潔に纏めきっているような。

アプリのカラーのせいか、『いいね』のボタンが、ほかの写真共有サービスと違って、押すことに重さを感じない。気に入れば、気軽にボタンを押せる空気がある。オイラだけかもしれないが、インスタとかだと、どんなに気に入っても、見ず知らずの人の写真に『いいね』を押す勇気というか、押したら怒られそうな重圧感を感じることがある。

と言いながら、見ず知らずの人から、国籍問わず『いいね』をいただいていたりするので、勝手に怯えているだけなんですけどね。あれ、なんなんでしょうね、アハハハハ。

My365でなにか良い記事がないか探していたら、「ほぉー! なるほど!」とう記事を見つけたのでご紹介。

・1日1枚限定のストイックな写真共有サービス「My365」、ユーザー個人の思い出作りをお手伝い[インターネットコム]
< http://japan.internet.com/busnews/20120924/4.html >

ふむふむ、文中にも記述されていたが、「ユーザーの個人的な思い出づくりを手伝うという姿勢」が、ユーザの支持を得られていくのと同時に、アプリを育てていくのかなぁ。その観点からいくと、EyeEmも「アップロードした写真についての権利は未来永劫に渡って投稿者に帰属します」と謳っている。

●ベースの味を変えたら、別の食べ物になるんだってば

SNS全般に云えることだけど、利用ユーザがいてこそ、『サービス』として成り立つわけで、そこから派生して得られる収入は、事業として成長させる貴重な財力にも成り得る。言いかたは悪いが、その貴重な収入源を、運営自ら手放すような行動は、不可思議以外、何ものでもない。広告収入でも、見てくれる人がいるから成り立つわけで。

そのことは下の後記でも少し触れているけど、人が動けば金が掛かる。それによって会社は上手にまわっている。何もしないでボーっと窓の外を眺めているだけで金が入ってくる会社なんてない。インスタなどに限らず、ファンに育てられたアプリ(運営)というのは、ユーザの信頼を裏切らない限り、ガッチリとハートを鷲掴みしているはず。

そういうのは、音楽の世界やデザインの世界、食べ物の世界でも同じじゃないかなぁ。マンネリ化を避けるために、スパイスを少し加えるのはいいけれど、味付けの根本を変えてしまったらダメだよね。ファンとの間に、壁を作っても良いことなんか、何ひとつないのになぁ......。

ラーメンに、ハバネロソースかけても美味しくはならないヨ。

【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp >

NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。カメラ男子。
Twitterはコチラ→< http://twitter.com/bachiosamansa >
まとめはコチラ→< http://start.io/bachio >

△▼過酒雑記──今日の酒は明日の肥し▼△

●2013/02/13に配信された、まつむらまきおさんと、吉井宏さんのコラムを読み、まったく仰るとおりで、当たりまえすぎることなのに、再認識しなくてはいけない状況というか、環境があることに残念。デザインの世界だけに留まらず、こちらの業界でも蔓延っている事実がある。

下請けさん含めた協力会社に、「ここの部分の図面はそちらから提出お願いしますね」というメーカの安易な言葉に、「この仕事はうちに依頼する仕事だから、図面費用はサービスしろってことかなぁ、でも、仕事くれるなら無償でも構わないかなぁ」といった、受け手の妥協がたくさんあった。

以前、デジクリのコラムで書いたような記憶もあるが、数年前、とある会社さんからイニシャルコストについて相談をうけ、それまで担当者しか知り得なかった、水面下のやりとりがあることを知り、常々、協力会社あっての製品と考えているオイラは、ビックリ仰天。

すぐに管理職会議でこの件を取り上げ、「A4のコピー用紙に線を一本描いただけでも、こちらから仕事として依頼したものに対しては有償」という認識を徹底させた。

子どもにお遣いを頼んで、「ついでにアレも買ってきて」という身内話ならいざ知らず、労働という時間を費やすのだから、報酬として金銭が発生するのは当然のこと。『物の序で』で妥協するのは、絶対にダメ。「無償でやってあげたから、もしかして...」という、甘くて優しい考えは削除。メーカはそれに恩を感じることはないのです。

それに加えて、なにか問題が発生したとき、製作側の「タダ(無償)だから...」という理由に対しても、聞く耳なんか持ってはいないです。バンバンとあれこれ理由つけて責任転換してくるもんです。単に売名行為がしたいだけなら無償提供も有りだけど、まとわりつくリスクを考慮すると、そんなものを無償でやってあげる必要なんて、これっぽっちも見つからない。

ユーレカの日々
< http://bn.dgcr.com/archives/20130213140300.html >
グラフィック薄氷大魔王
< http://bn.dgcr.com/archives/20130213140200.html >

●ハトムギ化粧水を試して一週間。しっとり感もなくツルツル感もなく、至って普通の化粧水のように思ったけど、サラサラ感はいままで使った化粧水の中で一番いいかも。肌相性もあるだろうけど、もう暫く使ってみる。