アナログステージ[155]もうダメかもと諦めてきてます ─ 関東三十六不動 総開帳[中編]
── べちおサマンサ ──

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オイラは悟った。絶対に年内に行けないと。あ、コンニチハ、唐突にすみません、べちおです。なにが絶対に行けないかって? 今年からはじまっている、関東三十六不動の総開帳でございます。

休みがない自慢や、ボク忙しいの自慢ではなく、これは本当にキツい。

前回から、2014年暮れから2015年にかけて満願した、関東三十六不動のお寺さんを区切って、リメイクして綴っております。一部デジクリで掲載したものもありますが、巡礼していた当時の記憶を辿りながら、少し書き加えてみます。

お散歩も気持ちいい季節、ご縁があれば、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。前回からの続きです。

・今年の楽しみをやっと見つけた ─ 関東三十六不動 総開帳[前編]
https://bn.dgcr.com/archives/20170602110200.html






【十三番札所】大聖山 東朝院 南谷寺(目赤不動尊)

はじめて訪れたとき、「どう考えても道路じゃないだろコレ!」というような道をナビしていただいた、思入れが深いお寺さん。

境内はお手入れが行き届き、清涼感がたっぷり。そういえば、目黒、目白、目赤、目青、目黄、いわゆる、『五色不動(五眼不動)』と呼ばれるお寺さんは、天台のお寺さんで構成されているとばかり思っていたのですが、調べたら、目白不動さんだけ、真言系のお寺さんだったのですね。

東京では、目黒や目白(駅)などの地名としても定着しており、その所縁を紐解いていくのも、また興味深いものがあります。

【十四番札所】神霊山 慈眼寺 金乗院(目白不動尊)

「今日は定休日なのか?!」ってくらいに静まりかえっている境内。本堂右横にある階段をのぼっていくと、不動堂があります。あまりにも静かなお寺さんなので、「もしかしたら、不在でご朱印をいただけないかも!」と不安が過ぎますが、庫裏の扉を開くと、まだ若い小僧さんが「よくぞいらっしゃいました!」ってくらいの満面な笑みで迎えてくれます。

【十五番札所】明王山 聖無動院 宝仙寺(中野不動尊)

前回の巡礼では、着いた時間が閉門ギリギリだったので、不動明王さまのお顔すら拝むことができず。本堂には、ほかにも五大明王像が安置されているようで、仏像マニアなオイラは、改めてお参りしたいお寺さんです。

【十六番札所】竹園山 最勝寺 教学院(目青不動尊)

三軒茶屋という場所柄、人と車で溢れていて、駐車場(コインパーキング)まで辿り着くのが大変という裏事情が。しかも、一方通行だらけで、道を入り間違えると、はるか彼方へ進まされてしまいます。

今回は、別の駐車場を発見したので、前回のような苦労はしませんでしたが、やっぱり都心は車より、電車で移動が間違いなく便利ですね。

天台のお寺さん特有のな佇まいで、不動堂の中は真っ暗でなにも見えませんが、ほかのお寺さんでは感じることがあまりない、ピリピリとした、すごい緊迫感がある空気が、堂内から放たれております。

目青不動さまが秘仏になっているだけあって、その力なんでしょうかね。子どもの頃から、お寺とか神社を怖い場所と思ったことはないのですが、この不動堂は緊張感がすごいです。「怖い」という感覚とは違うのですが、今回の総開帳でお目にかかることができるのかな?

【十七番札所】瀧轟山 満願寺別院(等々力不動尊)

お寺さんの場所柄、「え、こんなところに、こんな大自然が!」と驚くこと間違いなしで、大山や高尾山に来ているような、広大な自然が溢れております。オイラもはじめて参拝したとき、びっくりしました(笑)

本堂左側の階段を降りていくと、小さいながらも滝があり、そこで修行が行われているようです。まじめに散策しようとすると、半日はゆっくり楽しむことができるくらいの広さで、先ほどの本堂からの階段の途中に、これまた良い雰囲気の佇まいな甘味処があり、散歩休憩などで足休めもできます。

【十八番札所】泰叡山 瀧泉寺(目黒不動尊)

江戸三十三観音の札所でもある目黒不動。やはり天台のお寺さん、重厚感たっぷりのお寺です。ここの不動明王さまも秘仏となっており、総開帳の今年、お目にかかる十二年に一度の機会です。

山門近くに鰻屋さんがあるのですが、匂いで気になるもの、いつもたくさんの行列ができており、生唾を飲んで我慢してます。もし今回の総開帳でまわれる時間があったら、お昼ゴハンはここの鰻屋さんで食べてみたいです!

【十九番札所】牛宝山 明王院 最勝寺(目黄不動尊)

途中、道に迷ったかと思ったくらい、目立たないところにお寺はありました。とても静かなお寺さんで、お手入れが隅々まで行き届いているのが、一目で分かる。

はじめて参拝したとき、不動堂の前で勤行を終えると、庭のお手入れをしていた奥さんが、「どうぞどうぞ」と声をかけてくださり、御朱印を書いていただいている間に、お参りさせていただきました。

【廿番札所】成田山 東京別院 深川不動堂(深川不動尊)

気が滅入ってしまったり、リセットをしたいときに足を運ぶ深川不動。ご縁日の「ご縁日特別大護摩供」は圧倒的です。深川不動の護摩供は、法楽太鼓の素晴らしさを間近で体験することができ、なおかつ、お加持もいただけると、近所だったら間違いなく毎日通ってそうです。

通りにある立飲み屋さんが、これまた面白いシステムで、全国のいろいろな日本酒が、試飲感覚で切り売りで楽しめます。オイラは日本酒を飲まないので銘柄とか詳しくないのですが、こんなにたくさんの日本酒があるのかとビックリ。

目黒不動の鰻屋さんでランチをし、深川さんで軽く一杯やってその日を終わるのも、オツな愉しみかたかもしれません。


【べちおサマンサ】pipelinehot@yokohama.email.ne.jp

NDA拘束員であり、本当の横浜を探しているヒト。ぶら撮り散歩師。愛機はD90とGRD4。最近はiPhone6で写真撮影多し。全国寺社巡りで、過去の懺悔道中をしております。→ついに西国を打ち始めました。結願まで何年掛かるのやら。