[4736] しんげんちペインティング◇西安にプチ留学2◇物語の続け方

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《お金を使わせてくれてありがとう!》

■羽化の作法[79]
 しんげんちペインティングと新宿西口段ボール村の火事
 武 盾一郎

■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[32]
 西安にプチ留学に行って来ました その2
 タンポポへの着地
 柴田友美

■LIFE is 日々一歩(92)[アニメ]
 コードギアス復活のルルーシュに見る、物語の続け方
 森 和恵



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■羽化の作法[79]
しんげんちペインティングと新宿西口段ボール村の火事

武 盾一郎
https://bn.dgcr.com/archives/20190219110300.html

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「羽化の作法[72]神戸「しんげんち」での活動-2」からの続きです。
https://bn.dgcr.com/archives/20181030110200.html


1998年2月12日。神戸市須磨区下中島公園にあるコンテナハウス「しんげんち」へのペインティングを始めます。

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/2210386165672925



同日、新宿西口地下道段ボール村が火事になったという知らせが届きます。
http://www.asahi-net.or.jp/~uh5a-kbys/shinjuku/fire/image/rope1

どうしてこんな偶然が起こってしまうのか。

●しんげんちペインティング

コンテナハウス「しんげんち」へのペインティングは、何日か前にやって来たイトヒサこと鷹野依登久と二人で制作を始めます。

イトヒサはまず「しんげんち」に暮らすボランティア青年の三浦君と共に、仮設住宅を訪問したりして「しんげんち」のボランティアを手伝いました。

また、東本願寺のお坊さん、村長の娘のみえちゃん(小2)らと一緒に、コンテナ村「しんげんち」のカンパ呼びかけの「下中島公園ニュース」の折り込みを夜遅くまで手伝ったり、私とイトヒサは「しんげんち」のボランティアを手伝いつつ、コンテナハウスに絵を描ける日を伺っていました。

最初はコンテナが並べてある人が暮らしているハウスすべてを、ペインティングできたら良いなあと思っていました。しかし、コンテナハウスに暮らしてる人たちは、描いて欲しくないとのことだったのです。そこで「しんげんち」だったら描いても良いと、村長の田中さんがおっしゃってくれました。

「しんげんち」とはコンテナを二つ繋げてある「しんげんち」という看板のかかった集会所で、日常的に会議や宴会や炊き出しに活用されていたコンテナハウスではありましたが、人が暮らしてるわけではありません。

そこに私は少し「残念な」気持ちがしたのでした。「寝泊まりしてない家だと、生(なま)な感じが少し薄い」と。私のこだわりは、最初は「生きている場所そのもの」にあったのでした。

段ボールハウス絵画は、人が実際に暮らしている家の壁でした。中に人が暮らしているからこそ、意味のある絵画でした。集会所「しんげんち」は象徴的な建物なのですが、自分にとっては実際に暮らしている家の方が、描くべき場所だと思っていたのです。

その変更に対して、自分としてうまく折り合いがつけられなかったのでした。それから、自分はなぜ神戸に来たのか? という理由が元をただすと「コリーヌに言われたから」であり、自分由来ではない事に対して整合性がつけられず、後戻り出来ないとは言えずっと悶々としていました。

そんなところにやって来たイトヒサは、「絵を描くしかないっス」とまっすぐに描きたい衝動をシンプルにひとこと、静かに、にこやかに、そして力強く言ったのでした。

イトヒサに励まされて、私はようやく吹っ切れて全力で取り掛かる元気が出たのです。そして、2月12日の朝。イトヒサと二人で、いよいよ制作に取り掛かります。

村にはコンパネなどの板やビニールシートが転がっていたので、使ってなさそうなのを養生シートに使いました。次にペンキで色を作ります。水色系、緑系、ピンク系、オレンジ系と中間色を20色くらい。

ゴミ箱にある空き缶を、缶切りで飲み口を切り取ってペンキ容器にします。捨ててある割り箸や木の枝でペンキを撹拌します。イトヒサは寒色系の微妙な色違いの缶を更に加えて作ります。

準備が整うと、二人はスタート前のアスリートみたいに、軽く準備体操をしました。二月の空は晴れ渡っていました。二人は筆を持ちます。イトヒサは細めの筆、私はぶっとい筆を両手に。しんげんちの出入り口の扉から「せーのどん!」で描き始めました。

扉を二人で描き殴ります。イトヒサの描いた筆跡の上から私が描き、私が描いた上からイトヒサが描き重ねます。筆は壁面へと広がって行きます。色の洪水がコンテナハウスを覆い尽していくように描いて行きました。その勢いのまま脚立で上の方にも描きました。

●新宿西口段ボール村の火事

そんなノリノリで制作している最中に、「しんげんち」の中にある電話が鳴った。電話の主は、現在ドキュメント映画監督をやっている土屋トカチ、通称「トカちゃん」でした。

久しぶりの電話に嬉しくなって「おー! トカちゃんかぁ!」とテンションの高い声を出して喜んだのもつかの間、それを遮るような低いトーンで「ファックスでも送ったのですが新宿段ボール村が火事になりまして……」と申し訳なさそうに語るのでした。見てみるとファックスが受信されていました。

意味があんまり分からなかったのですが、だんだんぼんやりと理解してきました。受話器からは段ボール村のその後の予定などを伝えていたようでしたが、私は聞いていませんでした。

受話器を置いた後、ファックスを手に取りました。ファックスを送った後、わざわざ電話までよこしてくれたんだ。トカちゃんはそこまでして、私に段ボール村のことを伝えてくれたのでした。

トカちゃんからの報告で最初に感じたことは、「嗚呼、もう段ボール村を絵で埋め尽くそうと頑張らなくていいんだ」という安堵の気持ちでした。悲しみでも怒りでもなく。この不謹慎な発想には自分でも驚きました。なので、この気持ちは湧き起こらなかったことにしました。

元気に「しんげんち」ペインティングに立ち向かった矢先に、どん底に突き落とすようなニュースが飛び込んできたわけなのですが、それはまるでしんげんちペインティングに集中しなさいというお告げのようでもありました。

私とイトヒサは一生懸命「しんげんち」に絵を描くのでした。

●いったん東京に戻る

ボランティアを手伝い、宴会を開き、制作をし、濃密な日々を過ごしました。

描き始めて一週間も経たないうちに、公安が偵察にも来ました。

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/2386668278044712



絵はどんどん増殖して迫力を増して行きます。ある日、ボランティアの三浦君が、懸命に制作してる私たちを見て「鬼気迫る」と驚いた様子で語りかけてきました。

描き始めてから二週間くらいの2月25日。絵は埋まって、ほとんど完成していました。それでも私たちは、この絵はまだ「未完成」だと村長の田中さんや三浦君、村人に伝えました。

それは完成させるために「しんげんち」に戻ってくる、という約束の意味があったのでした。「僕たちは朝8時過ぎ「しんげんち」を後にした。

三浦君が板宿駅まで車で送ってくれた。さようなら。ではなく「いってらっしゃい」と言って。(KOBENOTEより)」(つづく)

https://www.facebook.com/junichiro.take/posts/2386951758016364




【武盾一郎(たけじゅんいちろう)/ポロックとカンディンスキーを勉強中】

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■エセー物語(エッセイ+超短編ストーリー)[32]
西安にプチ留学に行って来ました その2
タンポポへの着地

柴田友美
https://bn.dgcr.com/archives/20190219110200.html

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◎西安にプチ留学に行って来ました その2

1月6日から1月19日まで2週間、中国の西安にプチ留学に行ってきました。今回はそのレポートの2回目、そして最終回です。

西安に行ってみて、びっくりしたことをあげてみます。

1. なんか名物と言われている料理が、思ってる中華料理と全然違う! 陝西省(または西安)、料理、で検索してみて下さい……。謎の料理が色々出てくると思います。私はロウチャーモーとか涼皮(リャンピー)などを食べました。どれも美味しかったです。食べ物に回族の影響もあるようです。

私のある日のショピングモールのフードコートでの晩ご飯はこちら↓
(私のブログ mrs mayonnaise dairy)
http://mrs-mayo.babyblue.jp/rice/blog/2019/02/11235-1.html


2. 日本の文化がいろんな所に入っている! 本屋に行くと、村上春樹、東野圭吾、湊かなえは必ずあって(かなりいいところにどーんと置いてある)子供の本のコーナーでは黒柳徹子の『窓際のトットちゃん』があったり、五味太郎の絵本があったりしました。(全部中国語に翻訳されてました)

西洋の本のコーナーもありましたが、日本の本もかなりありました。映画館の広告を見た時に、たまたまそれが日本映画の宣伝だったのでなんか「おー。」と思いました。(なんか藤原竜也の映画でした)

本屋といえば大阪は大型書店がなくなっている状況ですが、西安は書店がどんどんできているという感じでした。最近できたばかりという万邦書店(藍海風店)という本屋にも行きましたが、めっちゃオシャレで大きな本屋さんでした。中にいくつかカフェがあり、雑貨も売ってました。

3. やはり西安は歴史がすごい! 留学の現地サポート、観光地のガイドをしてくれたゲイさんがガイドの途中に、「これは安史の乱の時に……」「これは黄巣の乱の時に……」と豆知識を教えてくれるのですが、えっと、それってなんか学校で習ったけどなんやったかなぁ、という感じでした。

乾陵からの帰り道でも、車から見える小山みたいなのを指して「あれは周文王のお墓、あれは周武王のお墓、あれは太公望のお墓」と教えてくれて、その人らは知らんなぁ、と思ってました……。(あとでゲイさんに確認したところ、それらのお墓は違う人のお墓だという説もあるそうです)

ゲイさんによると、最近はマンガの「キングダム」を読んで、西安に兵馬俑を見に来る人もいるとのことでした。マンガの「キングダム」は秦の始皇帝がモデルなんですよね。帰ったら読もうと思ってまだ読んでません……。

始皇帝ものとしては、中国映画でチャンイーモウ監督の「HERO」でもいいとのことだったので、とりあえずそれを見ようかと思います。

色々歴史の舞台になった西安、是非行ってみてください!

西安外国語に留学の手配をしてくれた会社↓
毎日エデュケーション
http://ryugaku.myedu.jp/


西安での現地サポート、観光に連れて行ってガイドもしてくれた会社↓
西安金橋国際旅行社
http://wagamamatabi.muragon.com/

(↑キングダム聖地巡礼ツアーなんていうのもあります!)

◎タンポポへの着地

ある日、山の中でトラを見た。見ていると、トラは少しずつ大きくなっているようだった。周りに生えている木と同じぐらい大きくなった時に、私がいた絶望の底に穴が空いた。(私は山の中ではなく絶望の底にいたはずだった)

私は落下して、何か柔らかいものの上に着地した。それはタンポポのようだった。私はタンポポから降りて、そのタンポポをちぎって持ち帰り、家の台所に飾った。終


【柴田友美(しばたともみ)】

短いお話を書いています。
huochaitomomi@gmail.com
群青コースター(Kindle版)発売中!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MF8HE57/dgcrcom-22/

私個人のホームページ
http://mrs-mayo.babyblue.jp/menu/index.html



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■LIFE is 日々一歩(92)[アニメ]
コードギアス復活のルルーシュに見る、物語の続け方

森 和恵
https://bn.dgcr.com/archives/20190219110100.html

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こんにちは。森和恵です。寒い日もようやく終わりそうでなにより。スターバックスのSAKURAシリーズの季節がやってくると、春が近づいたなと思います。

さて今回は、映画『コードギアス復活のルルーシュ』についてお話しします。映画公開から10日が過ぎていますので、ここではネタバレにつながることも少しは書く予定です。ご容赦を。

2018年最後のコラムで、年明けから劇場版アニメがたくさん公開されますよという記事を書きました。

【LIFE is 日々一歩(88)[アニメ]2019年春公開の劇場版アニメの紹介】
https://bn.dgcr.com/archives/20181211110100.html


先日、一番楽しみだったコードギアスの映画が封切られ、公開日の深夜0時から日付が変わるのと同時に行われた『最速上映』と、翌日に大阪で行われた『舞台挨拶つき上映』の2回鑑賞して来ました。

深夜0時から始まったのでは電車で家に戻ることができないので、家人にお願いして車を出してもらいました。みなさん条件は同じはずなのですが、映画館に行ってみると席はほぼ埋まっていて驚きました。

公開日と翌日は、どの映画館のどの時間も満席で席が取れない状況だったそうです。

●国内映画ランキングは、初登場5位。ファンに取っては物足りない?

発表された国内映画ランキングでは、初登場5位となりました。ランキングの評価をみると「全国120スクリーンで上映されているコードギアスは、高稼働の興収」だということです。

【国内映画ランキング:2019年2月9日~2019年2月10日】
https://eiga.com/ranking/20190212/


同じ週に公開された『劇場版シティハンター 新宿プライベート・アイズ』は4位、全国251スクリーンでした。シティハンターの幅広い層への知名度を考慮すれば、コードギアスは大健闘したのではないでしょうか。

コードギアスの映画レビューをみると星4。以前からのファンの声が多く寄せられていて「よかった!けど、物足りない」「テレビシリーズとストーリーが変えられていて、不満」という意見が多くありました。

【映画「コードギアス 復活のルルーシュ」レビュー】
https://eiga.com/movie/89618/review/


●主人公の登場がトップシークレットだった予告編

映画のタイトルにもなっている本編の主人公ルルーシュですが、映画封切り前まで登場が謎に包まれていました。予告編ムービーのキャスト一覧にも登場しないという徹底っぷりでした。

【2019年2月9日公開『コードギアス 復活のルルーシュ』劇場予告編 第2弾】


テレビシリーズの最後で死んだ彼が、どんな形で復活するのかがトップシークレットだったのです。そこに重きを置いているんだなと思いました。タイトルにある『復活』という言葉通りに。

映画を見る直前に書いたツイートに、私はこう書きました。

「ギアス最速上映きたよ。緊張しすぎてお腹痛くなってきた。開始30秒で悟空バリに元気よく復活してほしい(あり得ん)」


ルルーシュの復活をえがく映画なのだから、その様子を余すところなくたっぷり見せて欲しかったのです。だったら、もったいつけずにすぐに登場させて欲しい……と願っていました。

見終わった後も、私は登場が一番の驚きだと思っているので、ここではネタバレはしません。見終わった後のツイートはこんな感じになりました。

「最速上映見終わった! わたしの見たかったものがそこにありました。 谷口監督、本当にありがとうございます!!」


公開日に新たに発表された映画予告編には、冒頭からルルーシュが登場していました。

【『コードギアス 復活のルルーシュ』TVCM第1弾 ルルーシュ編(15秒)】


夜中に映画を見て、この予告編を見たときに「ああ、本当にルルーシュは復活したことになったんだな」と、心底うれしい気持ちになりました。

●谷口吾朗監督のメッセージ

公開前日にアニメイトタイムズを通じて、谷口吾朗監督は長文のメッセージを送ってくれました。

【『コードギアス 復活のルルーシュ』谷口悟朗監督インタビュー 前編
「ルルーシュにケジメをつける」批判を覚悟で制作へと踏み切った】
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1549418776


また、映画のパンフレットをめくると、最初のページには監督からのメッセージが書かれていました。

・10年前に完結したTVシリーズは、それでひとつの完結する作品

・今後コードギアスの世界を続けて行くために、ルルーシュという存在に対して総括が必要

・ルルーシュというキャラクターにひとつのけじめをつけるために、劇場総集編3部作とその続きで新作映画『復活のルルーシュ』が作られた

私はそのメッセージを読んで、「ルルーシュという存在に対しての総括」とは何だろう? と考えました。

もっともケリをつけなくてはならないのは、「C.C.との約束」だったように思います。そして、誤解を残したまま死に別れた「妹ナナリーとの最後の対話」でしょう。今回の新作映画を振り返るとこの点について、きちんと語られています。

単純にコードギアスの続きが見られる! と思ってしまうと、この映画はストーリー展開が性急すぎてもの足らなく感じると思います。

でも、これから先、物語を続けやすくするために取られたストーリーの改変だとすれば、今回の映画は十二分だったのではないでしょうか。

ファンたちが長年続けてきた「ルルーシュは死んでるの? 生きてるの?」の答えとして、ルルーシュが大好きな人たちへのアンサーとしての映画なのだったら、これが正解なのではないかなと私は感じました。

コナンドイルが描いたシャーロックホームズの復活のように、ファンの想いでよみがえってくれたのだと私は思っています。

TVシリーズを見終わって、最終回を見る度に泣いていた私。世界が平和になって、みんなが笑っていても、ルルーシュが幸せじゃなかったのが悲しくて、最後にポカンと穴が空いた心のままでした。

でも、今回の映画でルルーシュを最高に幸せにしてくれて、谷口監督には本当にお礼を言いたいのです。この映画を見せてくれて、本当にありがとうございました。

●ギアスシリーズは、映画の先へ

最後に、興行収入的な話をしたいなと思います。ギアスが今後もシリーズ化していくためには、とても大事なことですね。

TVシリーズの時からそうなのですが、ギアスプロジェクトチームは、本当に宣伝がうまいのです。いまだと、Twitterを追いかけていると商売上手なことがわかります。
https://twitter.com/GEASSPROJECT


ファンが欲しいと思っているタイミングに情報出し、いろんな仕掛けを打ってくれます。

……いや、愚痴ではないんです。公式供給が充実してて、むしろ「お金を使わせてくれてありがとう!」という気分にさせてくださいます。

今回の映画で購入したのは、「映画チケット6枚(最速上映、舞台挨拶上映、特典ほしさに購入したムビチケ)」、「通常版&特装版パンフレット」、「ルルーシュモデルのバックチャーム(舞台挨拶で役者さんが身につけてたもの。5000円ぐらい。)」、「主題歌CD(復活したルルーシュ絵のA3ポスター付き)」、「オリジナルサウンドトラック」、「映画のBlu-ray(これから出るはず)」と、もりだくさんです。

恐らく、コアなファンなら同じぐらいの支出をしているはず。映画のチケット以外にも、たくさんのお金が動く作品といえます。

これから新しい作品が作られるためにも、シリーズに対して市場価値があるということがたしかな形で見えることはとても大事です。

ガンダムシリーズ以来、ロボットアニメが低迷している中でコードギアスというシリーズは、ビックタイトルとしてこれからも作品が作られていくのではという予感がしてなりません。

というわけで、今回はコードギアスのお話でした。アニメ映画がブームになってきていて、映画館に足を運ぶ頻度がとても増えたのはうれしいことですね。

そして今週、「劇場版幼女戦記」を見に行きます。(シティハンターは、様子見中。見た人の感想を聞いて、映画館で見なくてもいいかなと個人的には思っています)
http://youjo-senki.jp/


アニメの第1話でターニャの格好良さにすっかり惚れ込んで、最終回で告知された『映画化』。一度は勝利した相手の逆襲に、帝国がどのようにコマを進めるのか。父を殺されたメアリーは、それにどんな風に絡んでくるのか。

ターニャ率いる二〇三航空魔導大隊は、今回はどんな無理難題をふっかけられるのか。今度こそ、戦争が終結して平和に安穏に暮らせるようになるのか(これは多分ならない……)。

Amazon Primeで、TVシリーズ12話を一気に見なおして予習もバッチリ。めちゃめちゃ楽しみにしています。

ではまた、次回お目にかかりましょう!
(^^)

【 森和恵 r360studio ウェブ系インストラクター 】
mail: r360studio@gmail.com
YouTube: https://www.youtube.com/r360studio

サイト: http://r360studio.com/



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編集後記(02/16)

●川口市立アートギャラリー・アトリアで「川口の図工美術まなび展」を見た。市内小中高の日頃の授業実践を紹介するとともに、埼玉県の作品展等で受賞した絵や作品を展示する展覧会だという。風景画などみんな上手だと感心する。ところが、文字の入ったポスターとなると、みんなそろってみんなヘタ。タイポグラフィが滅茶苦茶である。たぶん指導できる先生がいないのだろう。

わたしが子供達達の作品を見るとき、一番気になるのが作品そのものではなく、ラベルに記された「名前」なのだ。安田生命の「平成時代に人気のあった男の子名前ベスト10」は、翔太、翔、健太、蓮、大輝、大翔、翼、大樹、颯太、拓也。「平成時代に人気のあった女の子名前ベスト10」は、美咲、葵、陽菜、さくら、愛、結衣、七海、愛美、未来、美月である……展覧会会場で実感できた。

作品よりも名前ラベルを熱心に見て、メモまでしている怪しい老人がいた。と書いたのは昨年の2月14日であった。今年も同じことをやっていた。名刺大のカードに10人づつ記して15枚になった。気になった名前を書き出してみる。手当たり次第に記したので、男子名か女子名か、いまとなっては分からない。

弥音、緋音、士雄、憲門、良夢、颯真、咲和花、里駆、丈登、優唯、華澄、空流、鈴音、美空、大駒、紹雲、羅々、碧衣、詩音、実夢、美舞、翔来、玄繁、八十颯(フルネーム)、妃菜乃、袖、吏矩、麻乃亜、快一、凰生、永遠、紬、恋、心春、凜花、楓夏、登愛、渚月、充可、真珠、采杜、真彗、香恋、光浬、磨俐亜、咲姫、心人、琉偉、果怜、柊眞、啓夢、舞桜、冬馬、璃月、莉音咲、煌、泉希、賛宇、瑠心、埜ノ子、杏珠、姫彩、琉煌、大夢、文遼、琉海、心花、光女花、乃愛、音々、叶芽、元梨、颯音、望咲、煌瑞、恋音、皐心、凌海、夕姫、徹汰、麗杏、空和、鋼芽、琉惺、柚姫、玖麗亜、由暖、華凜、百香、南々花、……きりがないのでこのへんで。「れえこ」という潔い名前もあった。

それでも、愛子、菜々子、順子、優子、久美子、健太なんて懐かしい名前もあった。王茜琳? ああ、中国人か。けっこういるんだな。いや実際、川口市には中国、ベトナム、韓国、フィリピン、トルコなど外国人は多い。平成31年1月1日現在、日本人567850人、外国人35988人で、とくに中国人が著しく多い。

埼玉県の県南の3市(川口市、蕨市、戸田市)は、外国人の流入がとまらない。それなのに「自治基本条例」というムチャクチャ危険な猛毒条例を、左翼活動家の策謀でかなり前に制定してしまった。なにしろ「市民」の定義を、住民でなくても大歓迎としているのだから、今後どんな侵略が起きるかわからない。いやな地に住んでしまった。浦和から引っ越して来たのが間違いだ。(柴田)


●MacBook Pro続き。吉井宏さんの影響を受けて購入したものがいくつかあって、前のMacBook Pro(2012 mid)のSSD化もそれ。

他の方の記事も参考にしつつ、吉井さんの「再起動なんて、HDDのときは『台所に行ってお茶飲んで帰ってきて座ってしばらくしてようやく操作可能になる』
て感じが、SSDだと『立ち上がって歩きかけて振り向くと、すでに再起動し
わってる』のです。」が決め手となり、長く戦えるようにと選択した。

新しいMacBook Proを買ってからも、Web制作仕事ならまだ前ので戦えるな〜と思えるのは、SSDにしていたからだと思う。ありがとうございます。続く。(hammer.mule)

グラフィック薄氷大魔王[269]huluサービス開始、Lionの謎、SSD速い!
https://bn.dgcr.com/archives/20110907140100.html