Webデザインとはお寿司なんです説
── 内藤あんも ──

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去年P-Nuts展のリレー連載で登場させていただいた、内藤あんもと申します。
(今年も開催するようですので、その節はよろしくお願いいたします。)

今回は、「日刊デジクリ[#834] Webデザイナーの憂鬱」を読んで共感し、投稿することにしました。

いちおーフリーという立場で、自宅でWebデザインやHTMLコーディング、FLASHムービーの制作等をして日々の糧を得ています。

主婦ではないので(♂です)、そういったイメージでというのはないのですが、どうもWebデザインはカンタンにできるというイメージが広まりつつあるようで、悲しい言葉を聞くコトがあります。

そんな時に、おいらのする例え話があります。たまに成功するコトもありますので、気に入ってくれる方がいらっしゃいましたら使ってみて下さい。

その名も、「Webデザインとはお寿司なんです説」です!!

金額を告げて(見積りを見て)「高いですねぇ~。こんなにするんですかぁ~」などと言われます。まあこれは別にいいんですが、さらに「知り合いに頼んだら、タダで作ってくれますよー。最近はダレでも作れるって言うじゃないですかー」などと追い討ちをかける人がいます(Webに明るくない人ほど、こーゆーコトを言います)。

この人は、自分の仕事に誇りがないんだな~。
あったら人の仕事をこんな風に言えないだろーに。
と、ちょっと悲しくなりつつ話し始めます。

「お寿司は好きですか?」と聞くと大抵の方は、「好きですよ」と答えます。
※「嫌いです」と言われると、話が終わってしまいます。注意しましょう。

何を言い出すんだ? という顔をされるので、「あのですねー。Webデザインというのは、お寿司と一緒なんですよ」と切り出します。

「確かに、誰でも作れると言うのは本当です。今日あなたがソフトと素材集に参考書の一冊でも買って帰って、一月も頑張ればそれなりにカタチにはなると思いますよ」

興味を持ってくれそう(話を聞いてくれそう)な場合、たたみかけます。

「でもそれは、近所のスーパーで材料を買って来て家庭で作る手巻き寿司なんですよ」

「知り合いがタダで作ってくれるモノというのは、料理上手な親戚のおばちゃんが作ってくれる太巻きなんですね」

「で、お金を払って食べるにしても、コンビニの弁当コーナーにもあれば、持ち帰り専門店や回転寿司から、銀座の超高級店まであるワケです」(行ったコトないですケド)

「つまり、どんなWebサイトにするかというのは、お客様をどんなお寿司でおもてなしするのか? というコトなんです。仲間内でワイワイやるなら手巻き寿司もいいですし、チョットしたお客様なら地元のお寿司屋さんから出前を取ったり、大きな商談だったりしたら銀座でとかってなりますよね? それと同じコトなんです」

そして、「ちなみにこのお値段は、地元の商店街にある回っていないお寿司屋さんくらいです。それなりに修行した職人さんが握ってるんだけど、それほど高くないという。そりゃあ、回転寿司とかと比べたら高いですけどね」と、しめます。

後は相手次第です。納得してくれる人もいれば、納得しかねる表情で「回転寿司になりませんかねー」と言い出す人もいます。

納得してもらえた場合でも金額については、“社内で検討”されちゃう場合がほとんどなんですけどね。(しかも通らない...苦笑)

【内藤あんも】 自称生きる化石
今年もP-Nuts展に出展予定。でもまだ何にも考えていない。やばいぞ。
http://www.anmo.to/
mailto:night@anmo.to

P-Nuts展
http://www.p-nuts.net/