[2382] それでもボクはMacでkamicopiを使いたい

投稿:  著者:


<自分の煩悩を外在化させることも可能だ>

■KNNエンパワーメントコラム
 それでもボクはMacでkamicopiを使いたい
 神田敏晶

■クリエイター手抜きプロジェクト[160]Illustrator CS2/CS3編
 文字ごとに書体/色を個別に変える
 古籏一浩

■電子浮世絵版画家の東西見聞録[28]
 南大門焼失に思う
 HAL_

■イベント案内
 都築響一ミニトークショー
 五十嵐威暢トークショー ゲスト:佐藤卓

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■KNNエンパワーメントコラム
それでもボクはMacでkamicopiを使いたい

神田敏晶
< https://bn.dgcr.com/archives/20080310140500.html
>
───────────────────────────────────
KNN神田です。

ブロードバンドウォッチの「デスクトップ百景」に、ボクの「デスクトップ」を掲載していただいた。
< http://bb.watch.impress.co.jp/cda/desktop/21185.html
>

最近は、VMware FUSIONのおかげでウィンドウズとMacが、仮想ながらも、共存できる社会が構築されてきている。そこで何が起こるかというと、やはりベースとなっているMacOSへの自然回帰の現象だ。

エディターとなっているのが、Windowsにしかない、kamicopi
< http://www.kamicopi.jp/
>
とメールソフトのBecky!のためだけに、Windowsを共有しているといってもいいほどだ。

メールソフトは、Gmailを併用しはじめたことによって、Macのアプリケーションでも代用できそうだけど、物書きの命綱となるエディターはそう簡単には移行しにくい。

Mac用のエディターでは、「Edit7」をかつて愛用していた。エディタだけの機能であれば、現在ほかにもたくさん種類があるだろう。しかし、kamicopiのようなクリッピング機能とファイルマネージャー機能を搭載しているソフトは非常に少ない。

何よりも、秀逸な点が、ファイル名を保存しなくても、一行目を勝手にファイル名にしてくれるところだ。それはGoogle Docsでも可能であるが、あとからの変更の際にタイトルを変更する必要がある。しかし、kamicopiの場合、タイトルと本文という概念がないので、文章の一行目を変えればいいだけだ。

このような、人間にとってまるで「紙」と同じくらい直観的に扱えるというソフトウェアは非常に少ない。

Google DocsやWordでも、フォルダ管理は可能であるが、一覧してシームレスに活用するとなると直観的というよりも、論理的な判断が必要になる。もちろん、使用する時にネット環境がなくても使用できるということも重要だ。

クリッピングソフトとしても成立しているため、他の文章の気になる部分をコピー&ペーストするだけで、気になる文章の最初がタイトルとなり、フォルダー(箱)で管理できる。つまり、何かテーマとなる箱を作っておいて、気になるテキストやサイトを取り込んで(サイトもソースごと取り込める)おいてあとで、整理するという作業環境が構築できる。

これはなかなか便利な、ライフハックツールでもある。

執筆する本のテーマを書いておき、章立てで資料を集めたり、講演の際の資料となるソースをランダムに取り込んで、それをあとで、順番を変えていき、プレゼン資料作成という作業ができる。普段、ネットを見ていて気になったことを取り込んでおき、それを自分の中で体系化できるのである。

現在、Web上でのソーシャルブックマークサービスは、いろいろあるけれども、時系列に羅列するだけのものがほとんどだ。ブックマークした本人でさえ、一年前のブックマークのことなど覚えていない。

タグを打って管理する方法もあるけれど、自分のデータをタグで検索して見返すことがどれだけあるだろうか? タグは他人のデータを参照するためにあるものだとボクは思う。自分のデータとしてブックマークを取り込んだ場合、何らかの自分の中の興味やアプトプットの目標において、管理できることが望ましいと考えている。

なぜならば、ブックマークするという動機がある以上、それは自分で残しておきたい、また見たいという潜在的な欲求があるからだ。その欲求のジャンルが可視化されていくことによって、自分の煩悩を外在化させることも可能だ。

それらが、毎度、クリックしてアクセスすることなく、文字や画像やサイトが瞬時に登場するのだから、kamicopiは手放せないツールとなっている。しかも、インターナショナル版は無料である。

現在の悩みは、MacOSのネイティブな環境で動くこのようなソフトウェアがないことである。

これからは、OSがソフトウェア環境を支配するのではなく、手になじんだツールやユーティリティーが、OS環境を支配するような気がしてきた。しばらくは、仮想環境という少し不安な状況だけど、MacとWindowsとのOSを一台のマシンで行き来する生活になりそうだ。

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■クリエイター手抜きプロジェクト[160]Illustrator CS2/CS3編
文字ごとに書体/色を個別に変える

古籏一浩
< https://bn.dgcr.com/archives/20080310140400.html
>
───────────────────────────────────
最初は、Illustratorで文字ごとに異なる書体をランダムに適用するスクリプトです。実行する前に、処理するテキストブロックを選択しておきます。

fontList = [
app.textFonts.getByName("HiraKakuStd-W8"),
app.textFonts.getByName("KozMinPro-Medium"),
app.textFonts.getByName("KozGoStd-Medium")
]
sel = activeDocument.selection;
for (j=0; j< sel.length; j++)
{
selObj = sel[j];
for (i=0; i< selObj.textSelection[0].characters.length; i++)
{
n = Math.floor(Math.random() * fontList.length);
selObj.textSelection[0].characters[i].textFont = fontList[n];
}
}

書体を増やしたり減らしたりする場合には、fontList[〜] 内に書体名を書きます。app.textFonts.getByName() のカッコ内に書体名を書きますが、日本語書体の場合は、HiraKakuStd-W8のように英語表記にする必要があります。日本語書体名が分からない場合には、以下のページにあるスクリプトを利用してください。
< http://www.openspc2.org/projectX/Illustrator/0003/index.html
>

適用される書体は、fontList[] 内の数に合わせて調整されるので、気にせず追加削除して問題ありません。
ランダムに書体が決まるのではなく、順番に繰り返し適用したい場合には、以下のスクリプトになります。

fontList = [
app.textFonts.getByName("HiraKakuStd-W8"),
app.textFonts.getByName("KozMinPro-Medium"),
app.textFonts.getByName("KozGoStd-Medium")
]
sel = activeDocument.selection;
for (j=0; j< sel.length; j++)
{
selObj = sel[j];
n = 0;
for (i=0; i< selObj.textSelection[0].characters.length; i++)
{
selObj.textSelection[0].characters[i].textFont = fontList[n];
n++;
n = n % fontList.length;
}
}

書体だけでなく、色も指定する場合には以下のようになります。

colObj = new RGBColor();
colorList = [
[255,0,0], [127, 60,0], [0,255,20], [0,20,255]
]
fontList = [
app.textFonts.getByName("HiraKakuStd-W8"),
app.textFonts.getByName("KozMinPro-Medium"),
app.textFonts.getByName("KozGoStd-Medium")
]
sel = activeDocument.selection;
for (j=0; j< sel.length; j++)
{
selObj = sel[j];
n = 0;
n2 = 0;
for (i=0; i< selObj.textSelection[0].characters.length; i++)
{
selObj.textSelection[0].characters[i].textFont = fontList[n];
colObj.red = colorList[n2][0];
colObj.green = colorList[n2][1];
colObj.blue = colorList[n2][2];
selObj.textSelection[0].characters[i].fillColor = colObj;
n++;
n = n % fontList.length;
n2++;
n2 = n2 % colorList.length;
}
}

色は colorLits[] 内に [赤, 緑, 青] の輝度(0〜255)で指定します。
fontList[] 同様に追加したり削除した場合、自動的に調整されます。


【古籏一浩】openspc@po.shiojiri.ne.jp
< http://www.openspc2.org/
>
仮面ライダーキバ、じゃあ次は仮面ライダー新木場?
仮面ライダーアキバってのもあり? 歳をとったら仮面ライダーキンバ(金歯)、仮面ライダーキバツ(奇抜)とか、類似名ってどこまで考えて登録するんだろう……
Prototype系ライブラリのサンプルコードを用意しました。参考までにどうぞ。
< http://www.openspc2.org/reibun/Prototype/
>

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■電子浮世絵版画家の東西見聞録[28]
南大門焼失に思う

HAL_
< https://bn.dgcr.com/archives/20080310140300.html
>
───────────────────────────────────
2008年2月10日、ソウルの中心でもあった崇礼門(スンネムン 通称南大門)が焼失した。たった一人の愚かな男により、ソウル最古の建物と言われる610年の歴史を呆気なく失ってしまった事が非常に悲しい。

ソウルは北の北岳山、仁王山、南の南山、東の駱山に守られ、その稜線に沿って造った壁は全長は約18km、外敵から都市を守るための出入り口として南大門、東大門、西大門、北大門を作りました。

西大門は西方中国からの侵略に備えたもので、独立門と名前を変え再建されています。40年間閉ざされていた北大門は2006年に開放されたばかり、東大門と南大門は市中央にあるため市民に親しまれてきた文化財です。

私がはじめてソウル市を訪れた時には、南大門は閉ざされたままで入ることは許されず外から眺めるだけでしたが、北大門と同じ2006年、周囲に緑地を作り一般公開されたので、公開後は私もその広場で身体の疲れを取ったものです。その南大門は、現存する木造建造物で最古のもので、1395年に建築を始め3年の歳月をかけ完成させたそうです。

こうした文化財が崩れ落ちる姿を、ほぼオンタイムで映像として見ることが出来るようになったのは良いことなのか、どうなのか。情報の速度が速ければ速いほど間違った情報も同時に配信されるおそれがあり、火災時、混乱した韓国では一部のネット上で「日章旗を付けたショッピングバッグを持った日本人を見た」という声まであったそうです。

翌日には放火犯が逮捕されましたが、もし逮捕に時間がかかると国際的にも不安定な状況が巻き起こったのではないかと思います。外敵から守る門を自ら焼いてしまうことになるとは、韓国人のダレも想像しなかったでしょう。それだけ平和になったのでしょうか。

国際情勢はともあれ、この南大門焼失事件を知った時、私が思い浮かべたのは「法隆寺」です。これは金堂壁画の模写のために使われた電気座布団から出火し焼損した事件ですが、このおかげで日本の文化財保護のための法律や条令が出来、文化財防火デー(私の誕生日1月26日なのです)が作られました。

韓国は日本同様木造の建造物が多くあるにもかかわらず、中央の大きく有名な宮殿はともかく、地方にある広く大きすぎる水原の建造物内は監視する人も見られず、城門内で煙草を吸うのも自由な状況です。

この南大門も例に漏れず、二階部分は公開されていないにもかかわらず、監視カメラの死角にはしごをかけ上り下りするホームレスもいて、酒を飲んだり寒い時には空き缶ランプを使って暖をとる姿も見られたと聞きます。

このような悲しいことが再び起きないよう、韓国でも文化財に対する法整備が行われる事を切に望みます。それにしても、この火災による韓国ソウルの人々の悲しみ方は、日本人の私達から見ると奇異に映ります。日本で文化財が焼失した時には白装束を着た人々が集まり、献花して行くのでしょうか。

南大門はソウルに行く人は必ず訪れると言っていいほどおなじみの門で、私達も毎回その姿を見ています。釜山など韓国南側地方からのアクセスはソウル駅から入ると北東に位置し、南大門市場のランドマーク的存在です。南大門から歩いても行ける距離に明洞、市庁、ちょっと足を伸ばせば仁寺洞や光化門までと広がります。現在でもまさに門の役割を果たしている場所なのです。

今回の事件によりはじめて知ったのが、門の真下から見上げる丹青を使った龍の図です。これは見ておきたかった、残念。南大門は存在自体があまりにもポピュラーなので、観光するという気持ちが全く起こりませんでしたが、こういった身近の所にも見るべきものがある歴史のある街なのですね。次回はもっと細かなところにまで目を向けて観光してみようと、あらためて感じた今回の事件でした。返す返すも残念でたまりません。

公開前の南大門
< http://www.dgcr.com/kiji/20080310/nandemun01 >
雪の南大門市場(昨年3月)
< http://www.dgcr.com/kiji/20080310/yuki_nandemun >

【HAL_】横浜在住アーティスト hal_i@mac.com
Web < http://homepage.mac.com/HAL_i/
>
Web < http://lohasfood.exblog.jp/
>
Web < http://Web.mac.com/hal_i/
>
Sound Drawing グループ「ZIetZ」の公式サイト
< http://zietz.hal-i.com/
>

「塗り絵で親しむ俳句の世界」(桃園書房)著者名・飯田晴山
「Shade 9 ガイドブック」BNN新社「ArtRageで絵を描こう!」BNN新社
「Photoshopバージョンブック」毎日コミュニケーションズ
「Illustratorバージョンブック」毎日コミュニケーションズ

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■イベント案内
都築響一ミニトークショー
『だれも買わない本は、だれかが買わなきゃならないんだ』(晶文社)『ラブ
ホテル』『大阪万博』(アスペクト)刊行&ブックフェア<都築響一の本棚>
開催記念
< http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200803/_200838.html
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20080310140200.html
>
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日時:3月19日(水)19:00〜
会場:青山ブックセンター六本木店(東京都港区六本木6-1-20 富山電気ビル)
入場料:無料
店内でのトークです。ほとんどの方は40分ほどのトークをお立ち見となります。参加は無料ですが、予約が必要です。
電話予約&問い合わせ:TEL.03-3479-0479

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■イベント案内
『あそぶ、つくる、くらす──デザイナーを辞めて彫刻家になった』(ラトル
ズ)刊行記念 五十嵐威暢トークショー ゲスト:佐藤卓
< http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200803/2008318.html
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20080310140100.html
>
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会期:3月18日(火)19:00〜21:00
会場:青山ブックセンター本店内・カルチャーサロン青山(東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山ガーデンフロア B2F)
定員:100名
入場料:税込3,000円(書籍『あそぶ、つくる、くらす──デザイナーを辞めて彫刻家になった』税込2,310円分込み)
電話予約&問い合わせ:TEL.03-5485-5511

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■編集後記(3/10)

・読売新聞で、先週「あなたも裁判員 市民の目線」という5回の連載記事があった。これはシリーズ第6部だそうだが、いままで関心がなかったから連載があったことすら知らない。テーマが「あと1年余りで裁判員制度がスタートし、刑事裁判に参加する国民には新たな義務が課せられることになる。そうした負担を担ってでも司法参加することの意味ややりがいについて、市民の目線から考える」というのだから、おかしな前提だ。そうした負担を担ってでも司法参加したい、なんて国民の誰も考えていない。こんな強制を「意味」とか「やりがい」なんて言葉で語るのはまやかしだ。だが、連載第1回の記事の隣に、「新潟県弁護士会『裁判員』延期要求へ」という記事が載っていたのは、なかなかナイスな(皮肉な?)バランスだ。弁護士会の決議では、「制度の開始を数年間遅らせる」「裁判員に選任されたら原則、辞退できないことや、裁判内容を他人に漏らしてはいけないといった守秘義務などの規定を改正する」「改正できない場合は制度を廃止する」と求めている。まさにこの2番目の項目について、連載記事はレポートしているのだが、市民の不安(市民の目線?)がなんら解決されないまま、裁判官などのきれいごとのコメントでまとめているから、何のための記事かと思う。推進のための記事に決まってるが。結論はある大学教授のコメントで「社会の基本は法に基づく公正な手続き。裁判員制度は、市民が法の価値を学び、社会の一員として主体的に考える大きなきっかけになるはずだ」と、お気楽にまとめている。机上の空論。いい気なもんだ。世の中、どんどんおかしなほうに向かっている。(柴田)

装着変身 仮面ライダーキバ (キバフォーム)範馬刃牙 11 (11) (少年チャンピオン・コミックス)・キバをバキと言い間違うこと多数。先週はじめて過去と現在が同時進行していることを知った。甥らと話を合わせるため適当に見ているのを少し反省した。襲われる人たちに落ち度がないから見ててつらいのさ。あ、狼男はかっこいい。/胃カメラの続き。先生は釣りをしている人のようだった。モニタを見ながらルービックキューブで遊んでいるような動きをする。内臓がリアルタイムに見られる機会なんてそうそうないはずなので(少ないほうがいい)、どれだけ吐き気がしようが、気分が悪くなろうが見るぞと、わざわざコンタクトにしてきたというのに、モニタは頭の上方にあって見られない。なんとなくピンクや薄いオレンジような色がちらちら見える。空気に続き、冷たい液体を注入され、細長い白い管を黒い蛇の中に、カーテンの金具を滑らせるようなスピードで入れていく先生。「はい、握って」と言われて、何か握らないといけないのかと一瞬思ってしまうがこれは看護師さんに対してであった。これで終わるかとほっとしたら、「すぐに終わりますからね〜」との声。つまり、まだ終わらないってことだ。トータル三度液体注入、白い管の出し入れがあり、空気と液体を抜いてもらって、蛇が出て行って終了。(hammer.mule)