一眼レフカメラの醍醐味は、やはりなんと言ってもレンズ交換。これまで主にズームレンズをとりあげてきました。ズームレンズは最近バリエーションも多く、値段も手頃だし、なにより一本でいろんな画角が撮れるので持ち運びにも便利だし、頻繁にレンズ交換する煩雑さから開放されます。
前回までご紹介した、標準、望遠、広角のズーム3種類で撮りたい写真の画角はほぼ網羅しました。でも、単焦点のレンズも捨てがたいのが多くあります。今回はそんな単焦点レンズの話です。
前回までご紹介した、標準、望遠、広角のズーム3種類で撮りたい写真の画角はほぼ網羅しました。でも、単焦点のレンズも捨てがたいのが多くあります。今回はそんな単焦点レンズの話です。
かつて、フィルムカメラ全盛の時代、まだまだズームレンズが高価だったり性能がイマイチだったり数少なかった頃、レンズは24ミリ・35ミリ・50ミリ・85ミリ・100ミリ・135ミリ・200ミリ・300ミリと単焦点レンズをステップで揃えていました。今ではこの焦点距離をカバーするズームが、2本ないし3本で済むのでカメラバッグの中もシンプルにできます。でも、単焦点レンズにはズームレンズにないメリットも多くあります。その単焦点レンズのメリットを3つ挙げてみます。
まずその1、明るい。標準ズームの時にも説明しましたが、明るいレンズは撮れる写真のバリエーションが広がりますので、予算の範囲で出来るだけ明るいレンズを選ぶことが重要です。単焦点レンズは、ズームレンズより明るいものがあります。ズームで一番明るいF2.8よりも2段分明るいF1.4とかもあります。特に50ミリF1.4はお買得でオススメです。
![Nikon Ai AF Nikkor 85mm F1.4D (IF)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51mU41JjJIL._SL75_.jpg)
< http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/telephoto/ai_af_85mmf14d_if.htm
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![Nikon AF-S NIKKOR 50mm F1.4G AFS50G](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51k1YLH-IdL._SL75_.jpg)
< http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/normal/af-s_50mmf14g.htm
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![Nikon Ai AF Nikkor 50mm F1.4D](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51V7wlKJr5L._SL75_.jpg)
< http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/af/singlefocal/normal/ai_af_50mmf14d.htm
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フィルム時代にあこがれだった、85ミリのポートレート用レンズと同程度のものがこんなにお買得な感じで手に入ります。
その2、歪みが少ない。ズームレンズは、広範囲の焦点距離を限られたレンズ構成でカバーするために、大きさと光学的な制約からどうしてもどこかで無理が生じていて、樽型や糸巻き型の歪みが出るものが多くあります。試しに、ビルの外壁やタイルなど規則正しく縦横の線があるものを正面から撮影してみると、どう歪んでいるのかよくわかると思います。
気になり出すと結構気持ち悪いレンズの歪みですが、単焦点レンズはその焦点距離に最適なレンズ構成で作ることが可能なため、ズームレンズのように大きく歪みは目立ちません。精密な物や、商品や建築物など歪んで写ってほしくない物を撮る時は単焦点レンズの出番です。
![Nikon PC-E NIKKOR 45mm F2.8D ED PCE24DED](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51pCYaYjtxL._SL75_.jpg)
< http://www.nikon-image.com/jpn/products/lens/mf/singlefocal/normal/pc-e_45mmf28d_ed.htm
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レンズを傾けたり(ティルト)、位置をずらせたり(シフト)させて遠近感を操ります。商品撮影や建築物の撮影な、ど正確さを要求される場合に使う高価なレンズです。PCレンズに関しては別の機会にまたとりあげてみます。
そして、その3として、構図の勉強になる。これは、わたしの考えなので一般的なのかどうかわかりませんが、あると思います。
ズームレンズだと、どうしても横着しちゃうんですよね。その場でズームリングを動かして、画角を調整してシャッターを切って終わり、みたいな。単焦点レンズだと、大きく撮りたければ被写体に近づいて、もっと全体を入れたければ後ろに下ってと、自分で動くことで最適なフレーミングを探ります。この行為が実はとても大切で、その場で動かずレンズの調整だけで済ますよりも、色々な発見があるんじゃないかと思うのです。
もちろん、物理的に動けない場合もあるので時と場合によりますが、便利すぎると人間楽ばかりしてしまうので、一度ズームという便利さを排除して、単焦点という制約の中でよりよい構図を探るのはいい勉強になるんじゃないかと思います。
同じ場所でただ目の高さから撮るんじゃなくて、しゃがんでみたり寝そべってみたり、何か台の上に乗ってみたりしてみると、今まで見えなかった何かが見えてくるかもしれません。単焦点レンズだと、自然にそういう撮り方をしちゃうんです。
レンズシステムに、お気に入りの単焦点レンズを何本か加えるだけで、更に楽しみが増えるんじゃないかと思います。次回は、更に特徴のある面白いレンズを紹介しますね。
【おかだよういち/WEBクリエイター・デザイナー+フォトグラファー】
< http://s-style-arts.info/
> < mailto:okada@s-style-arts.com >
今週末は1年ぶりに沖縄に行きます。1泊2日なので、シンプルなカメラでスナップ写真をいろいろ撮りたいなぁと思ってます。