[2588] エレクトリックボートで昔の東京にタイムスリップ

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<目にモノみせよう、30秒。>

■買物王子のモノ語り[10]
 エレクトリックボートで昔の東京にタイムスリップ
 〜都心の水辺でエコツアー 日本橋川編〜
 石原 強

■ショート・ストーリーのKUNI[54]
 発明
 やましたくにこ

■公募案内
 Ogimachi Audio Visual Exhibition[OAV.E]
 「クリエイターが描くOSAKA 〜ひと・街・もの〜」

■イベント案内
 第1回恵比寿映像祭 オルタナティヴ・ヴィジョンズ
 CSS Nite in Osaka, Vol.13

■マガジンガイド&プレゼント
 「Web Designing」2009年3月号 毎日コミュニケーションズ


■買物王子のモノ語り[10]
エレクトリックボートで昔の東京にタイムスリップ
〜都心の水辺でエコツアー 日本橋川編〜

石原 強
< https://bn.dgcr.com/archives/20090219140500.html
>
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東京の川をボートで巡るツアーがある、ということを雑誌の記事で知りました。普段は都心の川なんてほとんど気に留めたこともありません。でも「日本橋」の下をくぐったり、電車から見える「聖橋」を下から眺めることができるなんて、ちょっと楽しそう。主催するNPO法人のサイトから申込が可能です。

3つあるコースの中から「神田川・日本橋川コース」を選んで、半日ツアーに参加しました。ひとりではちょっと寂しいので、平日予定が空いそうな友人のデザイナーNさんと、カメラマンのTくんを引き込みました。

朝9時半に、水道橋駅から歩いて5分ほどの「新三崎橋防災船着場」に集合。既に屋根付きのかわいらしいボートが、桟橋に着けられているのが見えます。集合時間にあわせて、ボートから出てきたのは、ガイドのヒラヤマさん。ボートの乗船について簡単な説明を受けてから、安全のためのライフジャケットを受け取って装着しました。腰に巻くだけなので簡単、邪魔にもなりません。

続いて階段を降りて、桟橋からボートに乗り込みました。定員10人の船内に仲間3人だけだから、けっこう広々しています。使用するボートは国内に3隻しかないという「エレクトリックボート」です。バッテリーに充電してモーターで走る仕組み。排ガスが出ないので環境にやさしい。しかも、うるさいエンジン音も振動もなくて人にもやさしい。ゆっくり静かに東京の川の旅に出発です。

まずは日本橋川を下って隅田川に向かいます。河口までは約4kmあります。江戸時代には、江戸城を防衛する外堀の一部でした。しかし天下太平の時代には、水路として物流機能を担っていました。そのために日本橋川流域は、江戸を支える経済・運輸・文化の中心となっていました。その名残が今でもそこかしこに見られました。

右側に千代田区役所を見ながらしばらく進みます。すると、正面はコンクリートの壁が立ちふさがりました。壁の上には橋の欄干の部分が残っていて、装飾のようにも見えます。元は川の分岐点だったけれど埋められてしまったらしい。ボートは左に曲がって「雉子橋」をくぐります。名前の由来は、江戸時代に外国からの使節をもてなすための「キジ」を飼育する囲いがあったことから、そう呼ばれるようになったということです。

この付近では、右側には美しい石垣が続いています。「乱積み」と呼ばれる特徴的な石組みが江戸城外堀の名残です。大きさの違う石を巧みに積み上げた石垣は美しく、見ていて飽きません。最近になって造られた石垣は、整然としているけど味気ない。石垣の石一つ一つをよく見ると、○とか□のような不思議な記号が彫られています。これは、石垣をつくるために資材を提供した大名家の印だそうです。

この石垣を見ながら、しばらく進むと「常磐橋」が見えてきます。手前には「新常磐橋」、奥には一文字違いの「常盤橋」があるから紛らわしい。元々、江戸城常盤橋門に付設されていた木造の橋で、現在の石造の橋は明治10年に架けられたもの。関東大震災にも第二次大戦にも負けずに残っている、日本橋川でも最も古い橋ということです。左側を見上げると、明治29年に建てられた日本銀行本店の重厚な建物が見えます。下から眺めると、人も車も目に入らないので、明治時代にタイムスリップしているような錯覚を覚えました。

さらに進むと、今回の目的地の一つである「日本橋」に到着。現在の日本橋は、明治44年に架けられた二連のアーチ橋。橋の欄干にはシンボルである麒麟の銅像が見えます。ヒラヤマさん曰く、今と昔では橋の作りが違う。最近の橋は上からの見た目だけ作られているが、昔は船から見た橋の下も美しくデザインされている。なるほど、確かに上から見たのとは違った美しさがありました。

橋をくぐると、石の表面が歪んだところがありました。これは関東大震災の時に橋の下で沢山の船が燃えたため、熱で石が一部溶けて変形した跡だそうです。これにはリアルな歴史を感じました。残念なのは、上空の首都高速が邪魔をして空が見えないこと。当日は太陽が雲に隠れていたので、とても暗く感じました。この日本橋の景観を取り戻そうという動きを、新聞記事で読んだのを思い出しました。

首都高速を地下に埋設するには5千億円かかるとか、試算された金額には賛否両論。私も正直言って、意味あるのかな? と思っていましたが、こんな風景を見ているとやってみる価値があるのではと思い直しました。首都高速は、東京オリンピックの開催に合わせて造られたのだから、名乗りを上げている2016年のオリンピック開催地に選ばれたら、その記念として地下に埋設するのはどうだろう?

「日本橋」を抜けると、次第に川幅が広くなってきました。次の「江戸橋」を抜けたところで、空中に扉があるユニークな建物を見つけました。下から上に3つも丈夫そうな鉄の扉が並んで見えます。そこは三菱倉庫の本社ビルで、かつては川に浮かぶ船の上から直接、荷物を上げるために使われていたのだそうです。表からは見えない川からの姿にちょっと得した気分です。その後、ふっと空が明るくなりました。首都高速の屋根が途切れて空が広がっているのを見上ると、やっぱり気持ちいい。

右側に分岐する亀島川、その入り口には巨大な「日本橋水門」が見えます。日本橋川の河口はもうすぐです。隅田川を横切る船が前方に見えます。日本橋川最後の「豊海橋」をくぐると、ついに隅田川に合流しました。ボートは左折して上流方向へ進みます。後方には、永代橋と月島の近代的な高層マンションが見えました。

古いもの新しいものがごっちゃになった、いかにも東京らしい風景に見えます。東京中で、古いものは取り壊されて、どんどん新しいものに入れ替わってしまっていると思っていました。しかし、ちょっと視点を変えて見てみると、江戸から明治、大正という時代の風景は断片的ではあるけれど、しっかりと存在していました。それは、江戸から東京へと歴史は繋がっていることの証明なのだとあらためて感じます。

急にボートが揺れたので、びっくりして座り込みました。ボートの横を水上バスが通りすぎていくのが見えます。大きな揺れがしばらく続いたので、どうやらTくんが船に酔ったらしい。私は川の冷気さらされていた体が冷えて、カメラを持つ手が震えてきました。寒さには耐えられず、写真を撮るために開けていた窓をあわてて閉めました。

…次回、神田川編へと続きます。

NPO法人あそんで学ぶ環境と科学倶楽部
< http://enjoy-eco.or.jp/
>
日本橋川に架かる橋
< http://www.geocities.co.jp/tokyo_ashy/b-nihonbashigawa.html
>

●日本橋川編の写真
< http://www.dgcr.com/kiji/20090219/index.html
>

【いしはら・つよし】tsuyoshi@muddler.jp
ウェブアナ < http://www.muddler.jp/
>
文庫になった福井晴敏の「Op.ローズダスト」を読んだ。舞台になっているのがお台場、その描写が細かいのでGoogle Mapの航空写真を見ながら読んだら、より現実味がでて楽しい。実際に有明清掃工場も見学してみたいなあ。

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■ショート・ストーリーのKUNI[54]
発明

やましたくにこ
< https://bn.dgcr.com/archives/20090219140400.html
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タケシ「おかあちゃん、いてるかー」
母  「ああ、タケシちゃんか。びっくりするやないの、急に来て。どないしたん。まさかパチンコのやりすぎで嫁のシゲ子さんに追い出されたとか、にんにくラーメンの食べ過ぎで臭いから嫁のシゲ子さんに追い出されたとか、大きななりして仕事もせんと寝そべってばかりで掃除のじゃまやゆうて嫁のシゲ子さんに追い出されたとか」
タケシ「どうしてもぼくを追い出させたいんかいな。ちゃうねんちゃうねん。実は、あるものを発明してん」
母  「またかいな。どうせ朝顔の自動水やり機とか10円玉入れたら豆球がつく貯金箱やろ。それより絵日記は書いたん、夏休みの友は」
タケシ「いま夏休みとちゃうねん。だいたいぼく、もう45歳やし」
母  「ほな何やのん。早よ言わな私も忙しいんやからね。今日はそこのスーパーでL寸の卵1パック78円、先着100名様やねん」
タケシ「わかったわかった。あのな、お母ちゃん、いつも言うてるやろ。『あー人生はむなしい。あっと言う間や』て」
母  「そうやでーほんま。私なんかついこないだまで宮崎あおいみたいやったし、お父ちゃんも水嶋ヒロみたいなイケメンで髪ふさふさやったのに、あっという間にはげておじいさんになって、死んでしもたわ」
タケシ「好きなこと言うてるな。いや、しやからな、『人生があっという間ではないように思える薬』を作ってん」
母  「何やのんそれ」
タケシ「若いころがついこないだの事のように思えるから、人生はあっと言う間で、むなしいと思うやろ」
母  「そうや。50年前のことでもついこないだのことみたいやろ。なんか手応えないやんか」
タケシ「ところが、ぼくの作った薬をのんだら、若いころはやっぱり、ふつーに遠いむかしのことと思えるようになる」
母  「それで?」
タケシ「いや、それだけやけど」
母  「私、やっぱりスーパー行ってくるわ」
タケシ「わ、そんなこと言いなや! せっかくお母ちゃんのために作ったんやんか。ちょっと飲んでみて」
母  「ええっ…あんた、私を実験台にしよ思てるやろ」
タケシ「いや、そそ、そんなことないし」
母  「ほなあんたがのんだらええやないの」
タケシ「いや、45歳の人間より69歳のひとのほうが、効果を実感できるやろと思て」
母  「またうまいこと言うて。そういうテキトーなこと言うて人ごまかそうとするとこは死んだお父ちゃんそっくりやな。ああ、お父ちゃんのせいで私がどんだけ苦労したか。うううああ。あの吉村さんが」
タケシ「急に泣きなや。吉村さんてだれやねん。ああ、もう困ったな」
母  「はいはい、しゃあないな。大事な一人息子のタケシちゃんの頼みやからのんでみるわ。実験台でもなんでもええわ。その薬ちょうだい」
タケシ「ほんま、よかった。はい、これ」
母  「…あんた器用やなあ。じょうずに字まで打って。BF-R…」
タケシ「あ、ごめん、それはビオフェルミンや。今朝からおなかの調子悪かったから。えっと、それはのまずに、こっち」
母  「こんどは本物やな…ごっくん…うわあ、効いてきたわ」
タケシ「どどどど、どんな感じ?!」
母  「…私、どうも長生きしすぎたみたいやわ」
タケシ「え、そんな感じがするん?」
母  「小学校の同級生の中村くんに告られたんが300年くらい前のような気ぃするし、高校のとき信田くんと交換日記してたんが…500年くらい前やろか…」
タケシ「いや、順番逆と思うけど…」
母  「はじめてキスしたのが19歳で、それももう、何百年も前やなあ。二人目が283年前…3人目が…」
タケシ「お母ちゃん、けっこう男性遍歴華やかやったんや…いや、そんなことより、えらい効果あるもんやなあ」
母  「何もかもものすごい昔やわ。人生は長いわ〜。もうおなかいっぱいや。もう生きてんでもええわ…」
タケシ「え、ほ、ほんまかいな、そらあかん」
母  「と思ったら、もう普通になってきたわ。なんやこれ。えらい効き目短いねんな」
タケシ「ああ、やっぱり。そやねん、材料費があんまりなかったもんで。1錠で3分しか効かへんねん」
母  「なーんや。しょーむなっ。ほなスーパー行ってくるわ」
タケシ「あー、ちょっ、ちょっ、ちょっと待って」
母  「なんやのん、この子は、もー。止めんといてえな。卵1パック78円ゆうてるやろ。はよ行かななくなるやないの」
タケシ「卵くらいぼくが買うたるさかい、ちょっと待って。実はもうひとつ作ったんや。反対の効き目の薬」
母  「反対て」
タケシ「人間は勝手なもんやから、記憶によっては色あせてほしくない、いつも『つい最近の出来事のように思える』ほうがうれしいこともあるやろ。しやから、そういう薬も作ったんや。これをのんだら昔のことも、ほんまについこないだのように思えるねん」
母  「ふーん」
タケシ「はい、これ。のんでみて」
母  「ほんまに卵買うてや」
タケシ「はいはい」
母  「L寸やで」
タケシ「わかってるて!」
母  「ごっくん…ああ…うん、うん…効いてきた…うわああああっ」
タケシ「なんやねん、ぼくの顔見てそないびっくりせんでも」
母  「さっき陣痛が始まったと思たら、もうこんな…ええっ、あんたが私の息子?! 私、こんなおっさん生んだ覚えないわ!」
タケシ「うーん、そう来るか…」
母  「あんた、また女の子のスカートめくってからに!」
タケシ「そら小学校のころやろ」
母  「ついこないだのように思い出したわ」
タケシ「難儀やなあ」
母  「いやあ、お父ちゃんとデートしたときのことも昨日のことのようやわ。生駒山の遊園地で飛行機乗ってん。うふっ。それからアイスクリーム食べて…楽しかったわ…あんた覚えてへんか?」
タケシ「ぼく、存在してないって」
母  「それから、お父ちゃんの車で送ってもろて…帰りにお茶でも、と喫茶店に入って、私はミックスジュース、お父ちゃんはコーヒー注文して、ラブラブでお話してたんやけどな、そこへ吉村さんが…! そうや、つい昨日のように思い出したわ。ああ思い出したないのに、もー。あんた、こんなしょーむない薬作りな! だれが吉村さんのことなんか」
タケシ「心配せんでも、その薬も5分しか効き目続けへんし…しやけど、吉村さんて誰やねんって」

【やましたくにこ】kue@pop02.odn.ne.jp
みっどないと MIDNIGHT短編小説倶楽部
< http://midtan.net/
>

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■公募案内
Ogimachi Audio Visual Exhibition[OAV.E]
「クリエイターが描くOSAKA 〜ひと・街・もの〜」作品募集
< http://www.mebic.com/oave/1109.html
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20090219140300.html
>
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<主催者情報>

目にモノみせよう、30秒。

ひとことに映像、といっても今の時代、TV番組、CM、PV、イベント映像、ウェブコンテンツなど業種さまざま、つくり手多数。なのに、意外と個人の持ち味をお披露目する場がない、知り合う機会もない。それならつくればいいじゃない、ということで開催となりました。

映像のプロなら肩書き、能書き、一切不要。みるのは業界クリエイターや関係者から一般の方々まで。どこまでみせられるか、伝えられるか。出し惜しんでいたら才能もセンスも朽ちるだけ。さあ、ふるってご応募を。

まさか、こんな映像つくるやつが大阪に?
と、いわせる30秒を待っています。

募集テーマ:「クリエイターが描くOSAKA 〜 ひと・街・もの 〜」
大阪のひと・街・ものを自由な発想で描いてください

応募資格:大阪市内に在住、もしくは大阪市内で、映像クリエイターとして活躍するプロの方
フォーマット:30秒のオリジナル映像作品(実写、アニメ、CGなど手法は問いません)
応募締切:3月16日(月)18:00まで
参加料:無料
発表形態:
・応募作品は「このクリ博」開催期間中(3月25日〜29日)メビック扇町館内の特設会場で上映します。
・29日(日)には応募全作品の一斉上映と、来場者による投票審査を行い優秀作品を決定します。
・「このクリ博」開催期間中開催期間中は応募全作品を、終了後2週間は優秀作品を(株)テレコープの屋外「テレコープビジョン」で上映します。
・博覧会終了後も、メビック扇町ウェブサイトに、応募作品を掲載します。

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■イベント案内
第1回恵比寿映像祭 オルタナティヴ・ヴィジョンズ 〜映像体験の新次元〜
< http://www.yebizo.com/
>
< http://www.yebizo.com/jp/pressrelease/pdf/081118_Yebizo_press.pdf
>
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会期:2月20日(金)〜3月1日(日)10:00〜20:00 最終日18時
会場:東京都写真美術館 全フロア(東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス TEL.03-3280-0099)
内容:恵比寿映像祭は、年に一度、10日間にわたり東京都写真美術館全館を使って、展示、上映、ライヴ・イヴェント、講演、トーク・セッションなどを複合的に行うことを通じて、映像分野における創造活動の活性化と優れた映像表現やメディアの発展を過去から現在、そして未来へといかに継承していくかという課題について、今あらためて問い直し、対話を重ね、広く共有する場となることを目指します。(サイトより)
入場料:無料(ただし定員制の上映プログラム、イヴェント等については有料、スケジュールなどの詳細はサイト参照)

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■イベント案内
CSS Nite in Osaka, Vol.13
< http://cssnite.jp/osaka/vol13/
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20090219140200.html
>
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日時:3月10日(火)19:30〜20:30
会場:アップルストア心斎橋
費用:無料
定員:30名(立見可)
申込:不要

内容:
「今、手の中にあるWEB。」よしだゆたか(トイプロダクション)
iPhoneや携帯電話向けの小さなWEBコンテンツの作成方法について。

「ケータイ連動コンテンツを楽しもう」田中謙一郎(バスキュール)
参加者の方が携帯電話を使って参加できるコンテンツを用意。ケータイコンテンツの可能性について。

「タイトル未定」中川真仁、寺田昌樹(Daiko_Interactive Park)
「Yahoo! JAPAN - Internet Creative Award」で一般の部グランプリ「Blog ground Music」の裏話など

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■マガジンガイド&プレゼント
「Web Designing」2009年3月号 毎日コミュニケーションズ刊
< http://book.mycom.co.jp/wd/
>
< https://bn.dgcr.com/archives/20090219140100.html
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<編集部より>
「Web Designing」編集部の井原です、みなさんこんにちは。つい先日、ホワイトハウスのオフィシャルサイトがクリエイティブ・コモンズを採用したと聞いて覗いてみたら、サイトデザインがリニューアルされていました。
< http://www.whitehouse.gov/
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……これがめちゃくちゃかっこいい。情報もよく整理されているし、白ベースの背景に落ち着いた青〜濃紺のアクセントが利いています。このサイトリニューアル、実はバラク・オバマ氏の大統領就任とともに行われたものなんです。彼のスローガンである「Change!」を、まずは目に見えるカタチ(Webサイト)で体現したんだなあと驚きました。

オバマ氏は、以前からオンラインマーケティングが非常にうまかったと聞きます。それもそのはず、彼のバックには、著名なメディアディレクター・Joe Rospars氏や、「Facebook」の創始者・Chris Hughes氏がついているんです。たとえば選挙活動時には、「YouTube」「Facebook」「MySpace」といったWebメディアを活用していましたし、自身のオフィシャルサイトでは広く献金を募って、その収集状況を「温度計」で表現していました。サイトを訪れる人に、「今こんな感じか」とか、「ちょっと参加してみようかな」とか、一目で思わせる手法です。これって、Wikipediaや募金サイトなんかでよく使われていますよね。

Webクリエイティブとオバマ氏の関係……ちょっと興味が湧いてきましたか?そんなあなたは、ぜひ「Web Designing 3月号」を手にとって見てください。特集1のテーマは「人の心をチェンジする情報設計」なんです。

●特集1:社会を変えるWebクリエイティブ
近頃、欧米圏を中心に、自分たちの力で社会をよくしていこうとするWebサイトが目立つようになってきました。エコ、自然災害、政治、戦争、貧困などテーマはそれぞれですが、Webクリエイティブ的にも素敵で、人々の関心をうまく集めているサイトが多く展開されています。それらプロジェクトサイトが成功しているのは、優れた「情報デザイン」の力ではないでしょうか。本特集では、エコ情報を発信しているメディア「greenz.jp」とともに、人の心(社会)を動かすWebクリエイティブの事例を紹介していきます。

●特集2:Flashモーションの表現力を磨く
センスのある動きや気持ちよいモーションを創り出すことに苦心している……そんなWebクリエイターは多いのではないでしょうか。そこで本特集では、Flashの表現力を磨くために役立つサンプルを多数用意しました。これらのサンプルをベースに、「モーショントゥイーンによるリアルなアニメーション」「ActionScript 3.0を使った気持ちのいいモーション」、そして「物理演算を利用したクールなモーション」の3部構成で、Flashモーションのテクニックを紹介します。

さらに今月号は、通常連載も特別企画も充実しています。通常連載では、4人の著者がオススメのWebサイトを紹介する「one's view」に、paperbpy&Co.代表取締役の家入一真氏が登場。また、人気の集中連載「Flash開発の新機軸『ActionScriptライブラリ』」が、「Progression/クラススタイル編」に突入しました。

そして、アドビ システムズ・轟啓介氏による「Flash Catalyst」の解説記事や、迷いがちなSOHO向けプリンタ&複合機の紹介記事など、今月だけの特別記事も盛りだくさんです。ぜひお見逃しなく! 定価1,280円で発売中です。

●本誌を毎日コミュニケーションズよりデジクリ読者2名様にプレゼント。
応募フォームをつかってください。締切は2月26日(木)14時。
当選者(都道府県、姓)はサイト上に3月上旬掲載予定です。
< http://www.dgcr.com/present/list.html
>
・アマゾンで見る
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001RHI1ZG/dgcrcom-22/
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■編集後記(2/19)

・BC級SF映画DVDを見る旅(またかい)に出たばかりで、たいした本数を見ていないというのに、早くもこれらの映画のお約束というか、パターン、傾向が見えて来た。今までも書いたし、これからも度々触れると思うが、とりあえずまとめておきたい。/古代遺跡を発掘していて、封じ込まれていたエイリアンや怪物を目醒めさせてしまい、人間が襲われるという安易な発端。/舞台は、孤島、僻地、室内など人間が少ないところで、登場人物を節約する。数人で「人類」代表になっている。/エイリアンが人間と見分けがつかないのは、人間の皮をかぶったエイリアンという設定だから。エイリアン人数分の特殊メイクの必要がない。その容貌から、いいエイリアンか悪いエイリアンかがわかる。/主役か主要人物ひとりだけが特殊なDNAを持っていて、その血液がエイリアンのたくらみを阻止できるという都合いい展開。/絶体絶命の大ピンチなのに、人類側はたいてい内輪もめしている。その時間がいやになるほど長い。/すぐパニックに陥りきゃーきゃー言うだけの、うっとおしい女がいる(これはBC級に限らないが)。/そして、主人公の家庭に問題がある。おもにアメリカ映画に多くに見られる傾向。離婚して片親が子供を育てている。ささいなことでヒステリーになる妻と「愛している」と言い続ける夫。そしてみんなが好きなパターンは、離婚したものの、男はいまだに元妻に未練たらたら。元妻はたいてい社会的地位が元夫より上。助け合って苦境を脱し、元の鞘に納まる、っての。わたしは好きじゃない。またやってるわいと思うだけだ。今夜見る予定のDVDは、人間の皮をかぶったエイリアンだな。(柴田)

・吉村さんて誰やねん!/うーん、また当たってしまった。……懸賞マニアじゃないんだけど。アロマオイルと商品セット。商品セットのは、メルマガ読んでいるだけで毎月当選権があるらしく、メールが来てびっくりした。ラッキー!うちのメルマガには、読んでいるだけで当選権が、なーんてないので、時々あるプレゼントに応募してみてね! プレゼントやモニターを提供してくださる企業さんも募集中です!/DMの件名に「非常に簡単にプロに近いライティングが可能」と書かれてあって、ついカメラのライティング(照明)を想像した。本文には「洗練された英文ライティングを実現」とあり、「洗練されたプロに近いライティング」なら文章のほうのライティングを想像しただろうなぁと。(hammer.mule)
< http://www.derbe.jp/
>  何が来るかは「お楽しみに」だそう