KNNエンパワーメントコラム デジタルノート術のススメ
── 神田敏晶 ──

投稿:  著者:


KNN神田です。

東大合格生のノートはかならず美しい太田あやさんの「東大合格生のノートはかならず美しい」
< http://www.bunshun.co.jp/toudai_note/index.html
>
< http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163706208/dgcrcom-22/
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を読んでみると、ノートの取り方で、とても参考になることが多かった。…というか、東大生の文字ノートがそのまま、活字が当たり前の「本」のページとなって紹介されているというところに、逆転の発想があったのかもしれない。

東大に行く、行かないにかかわらず、ノートというツールを最大限に使いこなした結果、東大という難門に合格したという200冊ものノートが語る事実がそこにはある。



一番のポイントは、行頭をそろえるという単純なことだった。行頭を一文字下げるだけで、ノートのレイヤー構造が明確に管理されるようになる。ノートを10日後に見ても、思いだせるかどうかも重要である。

コクヨS&T 東大合格生のノートのとり方から生まれた キャンパスノート A罫ドット入り セミB5 5色セット ノ-3CAT-L1X5コクヨのキャンパスノート・ドット入りも同時に発売され、切り抜きしたりする際にとても重宝している。普通のコクヨCampusノートよりも10円高いだけだ。

ノートは表(おもて)だけ使いなさい~超人気メモ・ノートを開発したノートのプロが教える情報活用術~マルマン・ニーモシネの開発者、石川悟司さんも「ノートは表(おもて)だけ使いなさい」を書いている。大学生のノートとはちがう、ビジネスマンのノートの取り方を、プロの立場からアドバイスしている。もちろん、ニーモシネの思想を解説することによって、売り上げ効果も見込める。

脳を「見える化」する思考ノート午堂登紀雄さんの「脳を"見える化"する思考ノート」では、B5のノートを推奨し、シンプルでベーシックな使い方を提案する。奥野宣之さんの「情報は1冊のノートにまとめなさい」はB6ノートを推奨している。

とにかく、これらの本の影響で毎月ノートの判形は変わっているが、自分のスタイルに合っているかどうかは、考えるよりも実践してみてはじめてわかる。

ビジネスの現場ではA4用紙が基本だけれども、ノートPCを使いながら使用する時には、RollbahnのA6変形を愛用している。クリーム色の紙質が、万年筆のインクの吸水性に相性がいいようだ。ハードカバーなので、立ったままでもメモができ、バンドが付いているので、ものがはさめたり、バラつかない。しかも、モレスキンより格安だ。

モレスキンのサイトにインプレッションを受けることも多い。
< http://www.moleskine.com/
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そして、モレスキンは物欲ノートと化している。このノートにイラストで丁寧に現実的に欲しいものを書くと、驚くことにほとんど実現している。漠然とした抽象的な希望が、具体的かつ顕在化していく効果があるのかもしれない。一冊のノートで3年も使っているから、高価なモレスキンノートでも経済的だと思える。

そして、日常使いは、コクヨのキャンパスノートだ。仕事のほとんどはパソコンを使うけれども、ノートは完全に手書きだ。スケジュールも基本的に手書きしてから考えて、決定事項がGoogle Calendarに移行する。

FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500ノートの欠点は、検索性と保存性にあると思う。一冊のノートに情報がまとまっている時間は一ヶ月ともたない。そこで、一冊のノートを使用後は、名刺を管理するために購入したScanSnap S500を使い始めた。Mac版を購入しなくても、Mac用のドライバもネットからダウンロードできる。

< http://scansnap.fujitsu.com/jp/
>
今なら1500だ。Mac版にも名刺ソフトがバンドル

しかし、MacでもAcrobat8のOCRでPDF化を設定し、後でSpotlightで検索すれば、名刺を検索することはできるようになった。名刺をすべてOCRで読み取り修正するよりも、とりあえず日時別でスキャンして放り込み、ざっくり検索して見つからなければ、アナログの手帳を開いていつ頃かの目星をつけて検索するほうが便利だ。

それと同じように、ノートもスキャニングすることを考えはじめた。そう考えると、ルーズリーフにするかなどとフォーマットを検討中である。

iLife '09また、一日の終わりにデジカメで、食べた物、買った物、会った人、読んだ本、見たテレビ、映画、気になるニュースなどもiPhotoで取り込むことによって、位置情報や何よりも日時が付加されて記録される。ハードディスクが安価になっているので、ビデオでない限り、1TBもあるといろんなものを放り込んでおけるようになった。

一ヶ月の食事の写真を見ると、実に壮観である。思い出も残るし、ダイエットも気にするようになった。まさにデジタルデータによるライフログ化である。

FlickrProの年間24.95ドルでバックアップを取っていると、ブログに書くための写真にも使えるし、個人使用で公開しないという自由な設定などもできる。テレビ番組のデータや映画などのシーンを、EOS 50Dの連写で写し、セレクトして管理するだけでもヴィジュアルメモとなる。

直近の一ヶ月の情報はアナログで保存し、毎月月末は、一気にスキャンして、紙を机の上からなくしてしまう。この方法で情報の整理にふりまわされている時間を減らし、ちらかった物の中から検索するというむだをかなり回避できるようになった。

まだまだ試行錯誤中であるが、いろんなノート術のエッセンスを抜き出し、自分にフィットした、楽で簡単な方法を構築中である。

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